幕間



「さて、皆さん。いよいよ物語は佳境に入ってきました」
ラナロウ・シェイドはスポットライトの下で、椅子に腰掛けていた。眼帯をしており、礼服に蝶ネクタイの出で立ちは、どこかの案内人を連想させる。
「ついにキングの居場所を突き止めたアキラ。キングもいよいよ本気になります。更なる凶悪な部隊を投入してくるのです」
「何やってるの、ラナロウ?」
レイチェルが横から茶々を入れた。
「だぁ〜〜〜っ! 邪魔するんじゃねぇよ。せっかく雰囲気を出してたんだからよ」
「似合わないから、止めときなよ。それより、気になってることがあるんだけど」
「何だよ?」
「なんか、第4話あたりから雰囲気が違うんですけど」
「ああ、その事か。仕方がないだろ、作者がシリアスのスーパーモードに入っちまったからな。これだからデスアーミー編をやるのは嫌だったんだ」
「カーネルなんて、全然別人だしね」
「ああ、軍人の話はもうたくさんだ。そこで、今回の話は軍人嫌いの人に媚びたそうだ!」
「本当に?」
「本当だって。完璧らしいぞ」
「それじゃ、楽しみだね」
ラナロウは眼帯を剥ぎ取った。マイクを持って、カメラ目線になる。
「それでは、ガンダムファイト!」
「レディィィ――ッ」
「「ゴォ──────!!」」