【オプションパーツ】25-318氏



24スレの800様のレスが元ネタです
盗作にあたるのなら削除いたします



オプションパーツ
それは、MSや戦艦の性能を飛躍的に向上させるハードウェア。
あるものはアドラステアが踏んでも潰れない61式戦車を世に輩出し
あるものはサザビーに搭乗した赤い彗星をビクザムで追い抜く快挙を記録した…


これはオプションパーツに纏わる栄光と挫折の記録である。


「ねぇ、ねぇ、ねぇ!今回はどんなパーツをGETしたの?」
ゼノン曰く
「無駄に早きことクレアの如く、五月蝿き事クレアの如く、進撃し過ぎる事クレアの如く、落ち着かない事クレアの如く」の
クレア・ヒースロー少尉である。
「ねぇ〜ねぇ〜ケイちゃ〜〜〜んおしえてよ〜〜」
「おわ!相変わらず早いなクレアは…」
「ふふふ〜素早い事もあたしの取得だからね。ゼノン艦長も『早起きすることクレアの如く』〜なんて褒めてたし」
(…それ、褒めてないし違うから)
軽くいつもの匙を心の中で放り投げながら溜息をつくと
「あ!これね今回のパーツちゃんは」
「あ〜そうそれ。なんでもガンダムを造った技術者がMSの機動力を向上させるために作ったパーツらしいんだけど…」
「?。何か面白そうな物なの?」
「ん〜面白いって言い方は変だけどまちがっちゃいないね」
「へぇ〜。で、どんな風に面白いの?」
「元来能力向上のパーツなんだけど、何度検査しても機動力が減少するんだよ」


ブーン…
その時クレアの目がジオン系MSのモノアイのように輝いた
「あ、アンタまた変な事考えてるだろ!?」
「い、いや別にそんな事考えて無いでアリマスよ」
「なぜミンミっ!?兎に角このパーツの正確な性能が判るまで封印!」
不平と不満がデュエットした表情を浮かべクレアは抗議するも取り付く島無く、しかも
「アンタにパーツで遊んだ前科。忘れたとは言わせないよ!」
等と釘を刺される始末
「61とビクザムの弱点を克服したじゃな〜い?」
「あれは暴走っていうのよ!わかったらさっさと出て行く!」
弧状列島の国技でいう「送り出し」の様な格好でハンガーからクレアを追い出し
再度の襲撃を危惧し厳重にパーツの封印を施すと三日も徹夜した疲れと同等の疲労感を感じつつケイはハンガーを後にした。

彼女に落ち度は無かった
ただクレアに気づかれた時点でその騒動の種は確実に芽吹いていたのである。


数日後。
オペレーションルームにて情報作戦部からの戦術戦略展開
技術開発部よりMA、MSの設計開発及びオプションパーツの効果等の報告会議が開かれた
「…以上。情報作戦部よりの報告を終わります」
「ん、テイラー大尉。その作戦で行こう細部を詰めて後ほど報告するように」
アクシデントにうろたえる姿がちょっぴり可愛いと影での人気赤丸上昇中のニキ・テイラー大尉と
『頭にネクタイ巻かせたら似合う』壮年部門Y1のゼノン・ティーゲル大佐である。
「では次にニムロッド少尉。技術開発部からの報告を頼む」
「ハイ、先の戦闘で使用したガンダム3機を各々別系統に開発致しました。
設計では先のガンダムを元にジムの開発に成功。以降のバリエーションに期待が持てます」
「ん、ご苦労だった。して、今回入手したオプションパーツについての記載がないが?」
「ハイ、今回入手したオプションパーツについてですが、どうも効果が不明な点が多く
本部のロックリー大尉宛てに後送し効果がわかり次第報告致します」
「ん、効果がわからない物を使うわけにもいかないしな。ダイス爺も暇潰しが出来たな」
「ハイ、爺さんも…失礼。大尉も喜ぶと思われます。あ、それともう一件」
「ん?他のもあったのか?」
「ハイ、フォン・ギュンター少将提案の『生体リフレクタービットの実用試験』ですが…」
「…ダーム伍長も参加しているアレか?」
「ハイ、アレです。実験は順調に推移。現在B1系の反射に成功したとの事です」
「…髪は大切にしないといけないな」
と、近年微妙に後退してきた生え際をなでつつ
「よし。会議は終わりだ、それぞれ持ち場に戻り次の戦いに備える事!以上解散」
それぞれが持ち場に戻り一人会議室に残るゼノン
手元の端末で育毛剤の注文をしたとかしないとか



その夜
ハンガーに侵入する人影が
かつてジオン公国特殊部隊が地球連邦本部ジャブローに潜入した時に着用していたといわれる「スーツ」を着用
している所だけ見ても怪しい人物である事に疑いはない

「んふふ〜甘い!甘いわ!このクレアちゃんがアレぐらいで引き下がると思ったか〜!」
無論返事をする者はなく声は虚しくハンガーに木霊する
クレアは慣れた足取りで、何ら迷う事無く目的の物が収められている場所へと到着した
「ケイちゃんったらいつも同じ場所に隠すからバレバレなのよね〜♪そこが可愛いとこだけどねっ」
とある泥棒三世の如くふてぶてしくそして大胆である。
足りないものと言えばワルサーP38とエロ心と何より注意力である。
「八賭け吊橋っと…よし!敵将討ち取ったり〜!」
カチッ
ビーッ!ビーッ!ビーッ!
途端に鳴り響く警報
「あ…やばっ!!とっとにかく逃げなきゃ…」
脱兎の如く逃げる全身タイツ



暫くしてハンガーにケイが到着。
真っ先に封印したパーツの所へ行くも既に何者かに持ち去られ後の祭り
他に持ち出された物は無いかと引き連れた部下とハンガー内を点検するも盗まれたのは例のパーツのみ
「…クレアか?…いやあの封印はクレアには解けないはず」
そこへニキ大尉を伴ったゼノンが到着した
「少尉、何が起こったのかね?」
「あ…艦長…それが…封印していたパーツだけ盗まれました…」
「例の効果が解らぬパーツか?」
「ハイ、明日の本部から来る定期便に載せようと思った矢先に…やられました…」
「犯人は見たのか?」
「いえ、警報に気づきここに来た時には蛻の殻でした」
「そうか…敵の間諜の恐れもあるな、大尉。艦内外に第一種警戒態勢に移行及び艦外に出るハッチの閉鎖。
艦内乗組員に小火器の携帯を許可する。急げ!」
「ハッ!」

こうして「第一次テム・レイパーツ紛争」という名の茶番劇が開幕するのである




「ハァ…ハァ…ハァ………し、死ぬかと思ったわ…」
ニキ・テイラー大尉指揮の下
艦内に侵入している賊に対する掃討作戦が実行されていた。

「な…何が『戦うのはキライ………でも!今はやるしかないの!!』よ!
生き生きとしてバズーカ撃って来て…エリス…恐ろしい子…」
ちょっとした悪戯のつもりが、何故か皆殺気を漲らせながら攻撃してくる
そんなにひどい悪戯だったのかな?それともこのパーツというのがいけないのかな?
根本的な問題は勿論その格好である。

「ブレイズ曹長、状況はどうか?」
「とりあえず空きブロックに追い詰めたぜ。投降をというかそろそろ許してやっちゃどうだい?」
「ダメです。あの娘にはちょっと灸を据える必要があります。」
「やれやれ…賊が侵入したってんで来て見ればどう見たってありゃクレア嬢ちゃんだし…
ま、ささやかながら胸があったからエtうぎゃぁぁぁぁぁぁ!!!」
艦内、とりわけ艦橋での胸の話は厳禁である。
それはセクハラだからという理由ではない



「………あわわわッ!!行き止まり!?マ………マズイどころじゃないわよ!これって!!」
体育館ほどの部屋に追い詰められたクレア
入り口は一応ながらロックしたが、それは気休めにしか過ぎないことは誰にでもわかる事である
「ああ〜…またお仕置きかなぁ…」
クレアは約束された未来の地獄に恐れ嘆いたそして…
「…そ、そうよ!このパーツが悪いのよ!このパーツが無ければいいんだわ!」
完全な責任転嫁と現実逃避である
パーツを隠せる場所を探す為、辺りを見回すと丁度パーツが入りそうなスリットを発見した
「ピキーンッ!そこぉッ!(ガチョ!)………何てね!」
丁度その時
入り口のドアから突入した乗組員によってクレアは拘束された
「クレア少尉。言い訳があるなら聞きますが?」
「ううう…ありませーん」

騒動は一応の解決をみるのだが…


二人の女性仕官と足元にはもぞもぞ動く芋虫
「ん”〜〜〜〜〜〜!!ん”ん〜〜〜〜〜!!!」
芋虫に見えたがそれはスマキ+猿轡をされた人間らしい
「ラビニア中佐。こちらがご希望のされていた被検体です」
「そう…怖がらなくてもいいのよ…お姉さんが優しく可愛がってあげるから。」
そこにはクレアの予想(フレイル少佐によるお説教)を遥かに超えた「お仕置き」
が待っていた
「ん〜〜ん”ん”ん”ん〜〜〜〜〜!!」
「フフ!イタズラする子にはお仕置きしないとね。アナタはどんな声で鳴いてくれるのかしら?」
女王様と芋虫は特別医務室に消えた

「大尉。最近ブレイズ曹長を見かけないんだが?」
「ししししょ、小官は存じません!」
ニキの態度が変であったが、それ以上聞いてはいけない。とゼノンの勘が警鐘を鳴らした
そしてそれは正しかったのである
何故なら艦長席はゲスト席の前にあり
ゲスト席に座る彼女は射撃の名手だからであった…

おわり
そして筆者逃亡(尻切れで大雑把になったけどごめんなさい)