【最後の前に。】あいかむうぃざれぃん氏




俺、ビリー・ブレイズは自室にて愛読者「熱血主義」(著 ゼフィール・グラード)をソファで読みながら考えていた。
因みにこの本は剣道部のチビ(※ミリアム・エリン)に勧められて読み始めたが、割と面白くいつの間にか生活の一部となっていた。
「……次が最後か」ジェネレーションシステム。月をドーンと落として人間のリセットを図るという極端で迷惑なシステム。マークいわくイノベイター絡みらしい。
「困るんだよな……地球を壊されちゃ」俺はまだまだ地球でやりたいことが山ほどある。だから月を落とされるわけにはいかない。
「……さて」そろそろ出撃準備をしようと本を閉じたところで携帯が鳴った。
「チビからか、一体こんな時間(朝の一時)に何だよ」携帯の通話ボタンを押して携帯を耳に当てると妙にあがり気味な声が聞こえてきた。
「あ、あのですね!少し話がしたくて電話を#%&*+……」何を言ってるのかわからん。まるでアンデット語だ……
「あー……まず落ち着け。オマエ頭も体も小さいんだから無茶するんじゃねぇよ」悪口の言ったのは反応させて気を確かにさせるためだ。
「小さくありません!じゃなかった、えーと、その、あの」様子がおかしい。普段なら返しで悪口を言うはずなのに。
「どうした……?なんか悩みでも出来たか?人生の先輩が手取り足取り……」
「お断りします。じゃなくて、ちょっと話してもいいですか?」
「別にいいが、何をはなす?」頭を掻きながら俺は言う。
「えーと、じゃあ戦いが終わったらどうします?」俺は少し考えた後、答える。
「オマエと決着をつけるのが先だ。その後は……その時考えるさ」
「私も同じです。じゃ、じゃあですね……もしですよ?もし私が告白したらどうしま」
「OKする」これに関しては即答である。
「はや……そうですか、じゃあ……」
「おう。またな」携帯を切り、ソファから立った後、俺はガッツポーズしていた。
「こりゃあ負けらんないぜ……!!」気合いが入って、いつもの万倍やる気を出して俺は格納庫へ向かった。