第十二回【新旋風!?イケメンの脅威!】
登場:サエン・コジマ
料理:クッキー



ブラッド「ホワイトデー、か…聖ウァレンティヌスが処刑されたというバレンタインデーに
     便乗した記念日作りとは、製菓会社も業が深いことだ…
     …ブラッドだ!何とか我が軍の経済状況も、料理教室が開けるくらいには回復したぞ!」
ラ「…ラ・ミラ・ルナです。」
ブラッド「このゴミが元気が無いのもつい先程までハードスケジュールなアルバイトを敢行していたからだ!
     その後で我が料理教室のアシ役とは、正に過労死寸前だなッ!」
ラ「洒落になってませんよ…」
ブラッド「クククク…それはともかくこのホワイトデー、バレンタインでチョコレートを貰った者が
     お返しとして何かを送る日ということだな…
     それにしてはワタシはバレンタインでチョコを恵んでやった連中から何も物を返されていないが…」
ラ「…ホワイトデーは基本的に、バレンタインデーにチョコをもらった『男性』が
  そのお返しとしてプレゼントを『女性』へ贈る日ですよ。」
ブラッド「成る程な…それで誰からも品を贈られていないわけか。」
ラ(全く博識なんだか無知なんだか…)
ブラッド「もし今日男から男に品が贈られていたとしたら気色が悪い事この上ないな…
     まずいな…冷静に考えたらバレンタインに連中にチョコを恵んだのも良くなかった…
     あのゴミどもの中に隠れブランドの同類がいないとも限らん…」
ラ「それは流石に考えすぎですよ…」
ブラッド「…まぁ今日何も贈られてきていないことが結果を表しているな。安心していいか…
     そんなことよりそろそろ本題に入るか!
     今日はホワイトデーに贈られる代表的な食品、クッキーを作る予定だ!」
ラ「ホワイトデーはよく知らないのにそこは知ってるんですね。」
ブラッド「知識に多少の偏りはあるかもしれんな…クク!
     今回はワタシは助手を呼ばなかった故、ゼノン側から送られてきた人員が来るのだろうが…
     誰に決まったのだ?」
ラ「ドアの前で待機しているはずですよ。では入ってくださーい!」



プシュー(ドアの開くry)
サエン「イエーイ!サエン・コジマ様登場! TVの前のあの娘のハートも狙い撃ちだぜ!
    オレのクッキー作り、みんな見ててくれよ!」
ブラッド「…キサマか。また波長の合いそうにないゴミを送りおって…」
サエン「ノリが悪いな! そんなんじゃ女の子に好かれないぜ?」
ブラッド「料理教室でもなければこんなゴミと会話する事も無かっただろうに…
     キサマ!言っておくがそのキャラはバイスと被っているぞゴミめ!」
ラ「まぁまぁブラッドさん…」
サエン「ラちゃんナイスフォローだぜ! …どうだい、収録が終わったら食事でも?」
ラ「え…」
ブラッド「ほら見ろ女への絡み方までそっくりではないか!
     …ラ! キサマも何を満更でもなさそうな顔をしている!」
ラ「…あ、いえ、そ、そんなことは…」
サエン「フッ…さっそくオレの魅力に痺れちゃったかな?」
ブラッド「結局世の中顔か…まぁ、バイスの場合は品の無さの所為もあるがな…
     コジマ! あまり免疫ゼロのラをからかうんじゃない!」
ラ「あ〜もうそんなんじゃないですって! 誰が免疫ゼロですか全く…
  そろそろ調理に移らなくていいんですか!?」
ブラッド「…そうだな。ではまずは材料の紹介だ。」

「クッキー」材料紹介(一人分)
バターorマーガリン  70g
砂糖  60g
卵  1個
小麦粉  130g
ココア(お好み)  20g
牛乳(お好み)  適量

ブラッド「…この手の料理は正直ワタシよりもブランドやジェシカの方が得意故、今回は
     事前に連中から指南を受けた。中々辛かったぞ…」
サエン「お、ジェシカちゃんと仲が良いのか? 今度紹介してくれよ!」
ブラッド「…ブランドなら紹介してやってもいいがな。」
サエン「そ、そいつは遠慮しておくぜ…」
ブラッド「…フン。そもそもヤツはキサマごときにどうこうできる女ではないぞ?
     流れ星の一つになりたくなかったら諦めることだな…」
サエン「おっと、オレの辞書に諦めるなんて文字はないぜ?」
ラ「ブラッドさんにサエンさん、そろそろ調理の方に取り掛かられては…」
ブラッド「…キサマの所為で二度も注意されたではないか! どうしてくれる…」
サエン「おいおい男のヒステリーはみっともないぜ? もっとKOOLにいこうぜKOOLに!」
ブラッド「「KOOL」ではなく「COOL」だ! 二度と間違えるなゴミがッ!」
サエン「あえてだよあ・え・て! わかんないかな〜そういう遊び心が!」
ラ(言ったそばからまた脱線…大丈夫かな今回も…)



ブラッド「…いい加減に調理を開始するぞ!
     まずはボール(といっても連邦のry)にバターもしくはマーガリンを入れクリーム状になるまでこねる!
     手ではなくへらかしゃもじ等を使うといい…こねる前に1、2センチ角に切っておくとやりやすかろう…
     混ぜづらい場合はドライヤー等の熱で温めながら混ぜるとより楽だ。」
サエン「はいはいっと。こういう地味な作業は美学に反するんだけどね!」
ブラッド「料理とは元来地味なものだゴミが…
     …柔らかくなったら砂糖を加える。2、3回に分けて入れるのがコツだ!
     次に卵を投入する。といたものをこれもまた数回に分け、分離しないように
     ふわっとするまで混ぜるのだ…ククク、中々難しいぞ?」
サエン「よし! 華麗に決めてやるぜ!
    上手くできたら拍手喝采を頼むぜ!!」
ブラッド「全くお調子者め…
     …ほう、初心者にしては中々上手いではないか。」
サエン「フッ…またオレのファンが増えちまうな!」
ブラッド「一々調子に乗るな面倒な…次は小麦粉を入れへらで軽くまとまる程度に混ぜるのだ!
     あまり粘りを出さないようにな…この行程で好みでココアパウダーや牛乳等を入れてもいいだろう…
     今回は二つに分けてココアパウダーを加えたものと牛乳を加えたものを作る事とする!」
ラ(思ったよりちゃんと進行してる…良かった良かった)
サエン「さて、と。これでいいのかな?」
ブラッド「…まぁ悪くはないだろう。
     できたものがそぼろ状になったら、手とへらで一固まりにする。粉気が無くなるまでな…
     そこまで終わったらラップをし、冷蔵庫で一時間以上寝かせる。」
サエン「…ってことは結構暇になるってことだな! ラちゃん、その間にさっき言ったことを済ませちゃうかい?」
ラ「けけ、結構です!」
サエン「やれやれ、断られちゃうとはな〜。今のオレってすごくカッコわりぃかも…」
ラ「もう…」
ブラッド「…今は寝かせるまでの行程に集中せんかゴミが!
     そう不真面目だから新作に出れんのだ…」
サエン「あちゃー、痛いとこ突かれちゃったな…さてと、気を取り直して頑張って固めるかな!
    オレのクッキーを待ってる大勢の女の子を泣かせたくないしな!」
ブラッド「…こういうゴミに対してドクやニードルなら「ウザい」と言うのだろうな…」
サエン「…よし、これでいいだろ!?」
ブラッド「…フム、まぁいいだろう! 次は冷蔵庫で寝かす…」
サエン「入れたぜ! あとは待つだけか…
    あ〜あ、ラちゃんにも断られちゃったし、こんな長い間何もやることがないとか苦痛だね〜」
ブラッド「(小声)…ああ言っているが。相手をしてやらんのか?」
ラ「(小声)私は…ああいう軽薄な人はちょっと…」
サエン「手厳しいね〜…」
ラ「あ、聞こえちゃってましたか、あはは…」
ブラッド「ククク、そう世の中は思い通りにはいかんということだ!
     暇ならその間にGジェネのバトルマッチモードでもやるか!?」
サエン「お、いいねぇ!ラちゃんもやろうぜ!」
ラ「わ、私もですかぁ!?」



一時間後…
ブラッド「ククク、どうだ! ワタシの圧勝ではないか!」
サエン「…開始そうそうMAP兵器や戦艦攻撃ばっかしてりゃそりゃ勝つだろ…」
ラ「後出しで強い勢力を選ぶのもずるいですよ…」
ブラッド「クククク…負けた者が何を言っても空しいものだな!
     さぁもう寝かせる時間も十分とっただろう!さぁ調理を再開するぞ!
     まずは手を洗うのだ!」
サエン「はいはい…」
〜中略〜
ブラッド「冷蔵庫から生地を取り出したら、次はめん棒で生地を薄く伸ばすのだ!
     二つに分けた故、多少時間がかかるだろう。片方はワタシがやっておく…
     …生地を均一に伸ばすのはある程度経験を積んでいないと難しいぞ!
     厚さは4mmくらいにするといいだろう…」
サエン「4ミリ? そんな薄くていいのか?」
ブラッド「ククク…クッキー等は焼く過程で膨らむからな。この薄さでもオーブンで焼いたらちょうどいい厚さになる…
     さて、薄く伸ばしたら型で抜く…
     この型抜き作業、ある意味ではクッキー作りの一番のキモとも言えるな…
     型は指南を受けた際に何種類か借りてきたものがある、これを使うがいいッ!」
サエン「へぇ、色々持ってきたんだな。…ラちゃん、女の子はどんな形のクッキーを貰ったら嬉しいのかな?」
ラ「え、え〜と、そうですね…ホワイトデーですし、やはりハート型が喜ばれるんじゃないでしょうか…」
ブラッド「何だベタもいいところだな! ワタシはこの型を薦めるぞ…」
サエン「へぇ、どんなんだ? …何だこの型? 丸にちょっと出っ張りがあるだけだけど。」
ラ「…もしかしてこれ、ハロの型ですか?」
ブラッド「惜しいな…これはディッシュ連絡機を上から見た姿の型だ!」
ラ「どういうコンセプトですか…」
サエン「悪いけどそれは遠慮しておくぜ…」
ブラッド「そうか…自信作だったのだがな…」
ラ「自作したんですかそれ…」
ブラッド「まぁな! さぁ、使う型を決めたら早速抜いて並べるがいい!
     なるべく無駄が出ないよう、効率よく抜くのだ…
     それが終われば後はオーブンに入れ焼くだけだ!
     オーブンの温度は180度から190度にし、15分から20分かけて焼くがいい…
     ククク…我が調理室のオーブンはワタシが自費で買った『いいもの』だが、キサマらゴミどもが
     よく所持している電子レンジのオーブン機能で焼く場合は500Wで190度に設定してから
     15分程度焼くといいだろう…」
ラ「今さりげなく自分のオーブンを自慢しましたね…」
サエン「まぁわからないでもないけどなその気持ち! オレも自分の魅力を気付かないうちに
    自慢しちゃってることがあるからな…」
ブラッド「キサマと一緒にするなゴミが…さぁ、さっさと焼いてしまえ!」
〜中略〜
サエン「さて、あとは焼き待ちか…また暇になっちまったな〜」
ブラッド「ククク…その間また対戦でもするかッ!?」
ラ「20分くらいじゃ軍編成だけで終わりますよきっと…」
ブラッド「フン、冗談だ冗談…いいか、この待ち時間は片付けのためにあるのだ!
     後始末まで含めて料理だからな…」
サエン「後片付けかぁ〜、オレ向きの作業じゃないんだけどな。」
ブラッド「黙れゴミが! 片付けのできない人間に料理をする資格などない!
     ラよ、キサマも手伝うのだぞ!」
ラ「わかってますよ…」



ブラッド「…フン、そろそろ20分か。あとは取り出すだけだな!
     熱くなっているからな、キサマらでは危ないからこのワタシが取り出してやる…」
サエン「お、美味そうに焼け上がってるな! 流石オレだぜ!
    …く〜ッ!!我ながら自分の才能が怖くなるぜェ!」
ブラッド「…全く、もはやツッこむ気にもならんわ…
     あとは皿に配置すれば完成…といつもなら言うところだが、今日はホワイトデーだ。
     それ相応の梱包が必要だろうッ!」
サエン「お、わかってるね〜!」
ブラッド「…ラよ、キサマプレゼント用のクッキーの梱包についてはわかるか?」
ラ「一応できますけど…まさか私にやれっていうんじゃあ…」
ブラッド「ククク、察しがいいな! ワタシは料理はできるがそういう事にはとんと疎くていかん…」
ラ「…そういうことこそジェシカさん達から聞いておけば良かったじゃないですか。」
ブラッド「困ったらキサマに聞けと言われていたのだ!
     安心しろ、梱包用の材料も貰ってきてある…
     さぁラよ、時間も押している! 早くコジマに梱包について指南してやれ!」
ラ「はい…サエンさん、まずは
〜〜作者もよくわからないので中略〜〜
サエン「お〜立派立派! これならオレの子猫ちゃんたちも喜ぶだろうな!
    待たせちゃいけねーから今すぐにでも届けにいかねーと…
    そんじゃ今日はありがとうな!」
ブラッド「…待てキサマ、一人で全て持ち帰るつもりかッ!?」
サエン「そりゃそうだろ? この数でもみんなに配るなら足りないくらいだぜ!
    あ、ラちゃんには分けてあげるよ。」
ラ「ど、どうも…」
ブラッド「…気に食わんな。ワタシがいなければ手作りクッキーなぞ作れもしなかったくせに…
     感謝の心というものは無いのか! さぁワタシにも分けるのだッ!」
サエン「…アンタ言ってたよな?『ホワイトデーに男から男に品が贈られていたら気色が悪い』ってさ!
    全く同感だねェ…」
ブラッド「た、確かにそうは言ったがな…」
ラ「ブラッドさんここは引きましょう、サエンさんは多くの人にクッキーを渡さなきゃいけないようですし…
  クッキーなら私の分を分けてあげますから…」
ブラッド「それではワタシの気が収まらん! そもそもクッキーの作り方は教えたのだから
     足りない分は後で自分で作れば良いのだ…
     コジマ! ワタシの機嫌を損ねた罰だ! そのクッキーは全て置いていけ!」
サエン「お〜怖い怖い、男のヒスは嫌だね!
    それじゃオレは華麗に退散させてもらうぜ! じゃあな!」
ブラッド「逃がさんぞ!待てこのゴミがぁぁぁぁ!!!」
ラ「…」

ラ「…ええ、今回も毎度お馴染みのケンカオチでした。
  何回やれば気が済むんでしょうかねあの人は…(というか作者は…)
  …では今回はこの辺で。」