第二十一回【闇夜に光るスコープ! 冷徹無比のスナイパー!】
助手他:コルト・ロングショット
料理:クリームシチュー



〜艦内デッキ〜
ダイス「やれやれ、今回もワシらは出演できなかったわい…」
ライル「仕方ないですよ…今回は原作キャラの枠も足りないくらいの枠不足だって話ですからね。
    整備代表としてケイさんが出れただけでも万々歳ですよ。」
ダイス「それもそうじゃのう…
    …おっ、見かけないMSがおるのう!」
ライル「ああ、あのジムスナイパーカスタムのことですか。
    今日搬入されたんですが…誰の機体ですかねェ…」

〜その頃〜
コルト「へへ…久しぶりにジムスナイパーカスタムでキメてきちまったぜ!
    新作が出たこの時期に呼び出しか。
    この隊もついにこのオレの射撃の腕がまた必要になったてことだよな…
    呼び出し場所は司令室…ここか!」
プシュー(ドアの開く音)
ブラッド「ククク…久しぶりだな、コルト・ロングショット……」
コルト「ブラッドか… お前がこんな所に呼び出せるような立場になってたのか?
    見ないうちに偉くなったんだな。」
ブラッド「フン、そのくらいの出世はする…」
コルト「で、呼び出した理由は何だよ?
    …いや、言わなくてもわかってるぜ! またオレの腕が必要になったんだろ?」
ブラッド「フン、まあそんなところだな…」
コルト「そうか! やっぱりな…新作には狙撃MSも沢山追加されてんだろ?
    今から腕がなるぜ…」
プシュー(再びドアの開く音)
リコル「おっはようございま〜す!」
ブラッド「フン、来たか…」
コルト「何だ、システムオペレーターじゃねえか。
    今大事な話してっから向こう行ってろよ…」
リコル「あれれ? どちら様ですかぁ?」
コルト「いやFで会ったことあるだろ! コルト・ロングショットだよ!」
リコル「そうでしたっけ? う〜ん、思い出せませんねぇ…
    それにしてもシステムオペレーターだなんて久しぶりに言われましたぁ。」
ブラッド「この男はPS作品以降、一切出演しとらんからな…
     多少知識が古いのは多めにみてやることだな…」
コルト「古くて悪かったな!
    チッ…オレだって好きで出てねえわけじゃねえよ!」
リコル「あ、そういえばブラッドさん! 調理室の看板に「司令室」ってシールが貼ってありましたよ!
    誰かのイタズラでしょうか?」
ブラッド「いや…それはワタシが貼ったものだ。
     看板でも変えれば少しは偉くなった気分にでもなるかと思ってな…」
コルト「あ? 調理室…?」



リコル「あ、わかりましたぁ!!
    ブラッドさんが言ってた新しいカメラマンさんってこの人ですね!?」
ブラッド「ククク、その通りだ…」
コルト「カ、カメラマン!?
    ちょ、ちょっと待てよ! お前らさっきから何言ってんのか全然わかんねぇぞ!
    どういうことだブラッド!」
ブラッド「クククク…ワタシが部隊内で番組を持っていることは知っていよう?」
コルト「あぁ、料理教室とかいったっけな…」
ブラッド「その番組のスタッフであったレンタル兵どもがストを起こしてな…
     あまりに戻らぬものなので、いっそ新しくスタッフを起用することにしたのだ…
     その第一歩として、照準合わせの技術がある故カメラに向いているであろうキサマを
     カメラマン役として起用したのだ!」
コルト「な、何言ってんだよ! オレは特殊任務って聞いてきたんだぞ!
    愛機だって久々に…」
ブラッド「ククク…これがその特殊任務ということだッ!
     どうだ、正式な令状もあるぞ…」
コルト「何だと、見せやがれ!」

 本日付でコルト・ロングショットを正式に艦内番組撮影隊に転属とする
上層部一同

コルト「な…何だこりゃあ!!」
ブラッド「見ての通りだ……クク!
     では今日からよろしく頼むぞカメラマン! カメラでもロングショットできるのだろう?」
リコル「へぇ、ロングショットさんってやっぱりカメラがうまいんですか!」
コルト「上手くねえよ! ったく、せっかく張り切って来たってのに…
    何だってオレがそんな役を! オレは帰るぞ!」
ブラッド「ほう…上からの命令を違反するつもりか? 重罪だな…」
コルト「じ、重罪だとォ!?」
ブラッド「これでも正式な人事の結果だからな…逆らえば自然とそうなるのが道理というものだ!
     そろそろみっともない悪あがきはやめ、新しい仕事を認めたらどうかね?」
コルト「新しい仕事ってなぁ…カメラマンなんて誰でもできるじゃねえか!
    オレはスナイパーだぞ…そんな仕事するつもりなんざねえんだよッ!!」
ブラッド「フン、そのゴミのような射撃値で何がスナイパーだ…
     リコルよ、そのゴミにカメラを渡してやれ…」
リコル「はいは〜い!
    どうぞロングショットさん!」
コルト「人の話聞けよ……ってオイ!
    こりゃただのハンドカメラじゃねえか! これで今までやってたのかよ!?」
リコル「そうですけど、それが何かぁ?」
コルト「何かって…お前らな、テレビで使うカメラってのはもっと」
ブラッド「フン、それはそれで味のある映像が撮れるのだぞ…
     では早速だが、最初の仕事が近づいているぞ! 準備するのだ!」
リコル「了解ですぅ! じゃロングショットさん、スタンバって下さい!」
コルト「お、おい! マジかよ……あーもう、やりゃあいいんだろ!やりゃあ!
    ったく、今日のために三日かけてジムスナイパーカスタムの調整してきたってのに…」



〜数分後〜
ブラッド「……何だと、助手役が来ない!?」
リコル「新作が出たばかりでゼノン艦長も忙しいみたいですね〜…」
ブラッド「フン…それでこんな番組に労力は割けんということか!
     …リストラキャラになぞ構ってはおられんか! いい気なものだな、ゴミどもめ…」
コルト「…なんだ、お前も新作に出れてなかったのかよ。」
ブラッド「フン、まあな…」
リコル「今度は私も出れなかったんですよぉ!
    ひどいですよね〜! ラ先輩は全身絵までついたのに…」
ブラッド「オペレーター枠はあのゴミだけが残ったようだな…
     …悪役枠もドクとキリシマ嬢だけが残り我々は外された……
     リストラは始めての経験というわけではないが、今度はなかなか堪えたな…」
コルト「そんなに厳しかったのかよ、今度は。
    オレが出れねえわけだぜ…」
ブラッド「……だが悪役枠にしてもオペレーター枠にしても、枠自体が消滅したわけではない!
     更なる次回作が出て、容量が増えた際にはまだ復活の芽はある…」
リコル「おお、そういう考え方もありますね!」
コルト「復活か…オレもそれを信じてFから今まで頑張ってきたけどよ。
    全然お呼びがかかんねえけどな…
    こんだけ狙撃MSが追加されてもだぜ? もうオリキャラ枠なんて減る一方なんじゃねえのか…」
ブラッド「……そういうことを言うなゴミめ…気が滅入るだろう…
リコル「そうですよぉ…」
コルト「な、何だよ! 本当の事を言っただけだろ!?」
ブラッド「フン、キサマが言うと妙に説得力があって不愉快なのだ…」
コルト「…悪かったよ!
    オレだって新作に出れなくてナーバスになってんだ…」
ブラッド「なんだ、キサマウォーズに出演できるとでも思っていたのか…
     身の程知らずな……」
コルト「悪かったな身の程知らずで…
    …で、どうすんだよ。助手ってのはよ。」
ブラッド「助手か……失意のリストラキャラでも適当に呼びつければいいのではないか?」
リコル「それより、コルトさんに助手役もやってもらったらいいんじゃないですか!?」
ブラッド「ホウ、悪くない提案だ…
     ククク、新スタッフの紹介にもなって一石二鳥というものだな!」
コルト「ちょっ待てよ! カメラマンと助手を一人が両方やるなんて聞いたこともねえぞ!
    もう何でもありじゃねえかよッ!」
ブラッド「クククク…『何でもあり』がこの番組の信条なのでなッ!」



リコル「では調理開始ですぅ!」
コルト「本当に始まっちまったよ…」
ブラッド「ククク……久々の…久々の料理教室だッ!
     リストラで蔓延した暗く不快な空気も、料理でいくらでも吹き飛ばしてやろう…
     …久々の材料紹介だッ! さぁ、どう料理して欲しい…」
クリームシチュー
・鶏肉
・ジャガイモ
・人参
・ブロッコリー
・きのこ類  
・コンソメ
・玉葱
・小麦粉  
・バター  
・牛乳
ブラッド「さて、調理開始といくか!
     行程の基本は第一回のカレーと似通っている…併せて参考にするがいい……
     …しかし、あの回の時点ではまさかドクが出れて
     ワタシが出れぬなどとは予想もしなかったな…」
リコル「ブラッドさん! 料理中くらいはその話題から離れましょう!」
ブラッド「……そうだな、せめて今くらいはな…
     まずは食材を適量に切る…さあコルト、やってみるがいい…」
コルト「…オレの手がカメラで塞がってるのはわかるよな?」
ブラッド「フン、撮影しながら片手で切ればよかろう…」
コルト「オレは大道芸人じゃねえぞ!
    ったく、そんなムダに器用なことできてたまっかよ!」
ブラッド「…全くどこまでも使えんゴミめ…仕方あるまい、切る作業はワタシがやってやる!
     有難く思うことだな…… リコル! その間にフライパンに油を敷いておけ…」
リコル「了解ですぅ!
    ロングショットさん、私の働く女っぷりちゃんと撮れてますかぁ!?」
コルト「…あぁ、撮れてるよ…」
リコル「え〜と、油はこのくらいですかねぇ…
    それにしてもロングショットさんって変わったお名前ですよね!
    やっぱりお名前どおり、射撃がお上手いんですかぁ?」
コルト「へっ、まあな…
    オリキャラ軍のコルト・ロングショットっていやぁ、出るとこ出ればそれなりに有名なんだぜ?」
リコル「そうなんですかぁ。
    でも確か00にもロックオンって名前の、射撃が得意なガンダムマイスターさんがいましたよね?
    ひょっとしてあの人に憧れて付けた名前だったりします?」
コルト「違えよ!! オレの方が何年も先だ!!」
ブラッド「……キサマら、少しは料理に関心を持ったらどうだ…
     そもそもこのゴミの顔面偏差値ではマイスターなぞ有り得ん! ククク…」
コルト「うるせえよ! 顔は関係ねえだろ顔は!!」
リコル「いえいえ、かなり重要なファクターですよぉ?」
ブラッド「顔以前に、特に悪人でもないというのに魅力値が2しかないからな…
     余程、人間的魅力にも欠けていると見える!」
コルト「ほっとけよ!!」



ブラッド「…それに、先程出る所に出れば知られているというようなことを言っておったが…
     決して射撃の腕が優れているが故に知られている、というわけではないぞ?
     我が隊が誇る最大の名前負けキャラとして有名なだけだ……」
リコル「そ、そうだったんですかぁ…」
コルト「…んなこたねぇよ!!」
ブラッド「そうかね? …クク! このゴミのことをよく表した話があるぞ?
     昔の話になるが……
     無印だったかZEROの頃だったかは忘れたが…この部隊の中でトーナメントでのMS射撃大会があってな。」
コルト「そ、その話はすんじゃねえ!!」
リコル「どんな話ですかぁ!? 是非聞きたいですぅ!」
コルト「大した話じゃねえよ!」
ブラッド「フン、黙って聞いておけ……
     …このゴミはその名前のせいか、その大会にも早くから優勝候補として名前が挙がっていたのだ。
     当人もいい気になって、自慢の愛機の調整も万端に意気込んで参加したのだが…
     ……どんな結果になったと思う!?」
リコル「どうなったんですかぁ? やっぱり優勝を?」
コルト「…負けたんだよ! 一回戦目でマーク・ギルダーの野郎にな!」
リコル「そうなんですかぁ…
    し、しかたないですよロングショットさん、マークさんが相手だったなら!」
ブラッド「クククク…マークは何に乗っていたと思う?
     何と無改造のザニーだぞ…自分は改造に改造を重ねた、乗り慣れた狙撃用MSだったというのにな!
     そこまでのハンデをつけても勝てぬとはな…クク」
コルト「チッ、あの時はたまたま調子が悪かったんだよ!
ブラッド「フン、どうだかな…」
コルト「……っていうかよ、何でこんな話になってんだよ!
    料理はどうした料理は!!」
ブラッド「そうだったな……こんな下らん話より料理を続けるとするか!
     …材料を切れば、まずは先程用意させたフライパンで鶏肉、ジャガイモ、人参を炒める…
     …炒め終わったら大きめの鍋に移し、水をいれ火にかける!
     きのこはここで投入するといいだろう、ククク…
     完全に火が通りきる寸前まで煮るのだ……
     この行程の内に、他に加えたい具があったら入れてしまうことだな!」
コルト「…切り替えのはええヤツだな。
    さっきまで散々嫌な話してたくせによ…」
ブラッド「クククク…早急な気分の切り替えくらいできぬ者に番組責任者は務まらんよ…」



ブラッド「これを煮ている間にルー作りをしておくぞ…
     先程使ったフライパンにバターをしき、玉葱を炒める…
     ある程度炒め終わったら、小麦粉を入れさらに痛め…ではなく炒め
     牛乳を少しづつ加えてていき…焦げぬように全体を混ぜながら沸騰直前まで温めるのだ!
     温まればそれをコンソメと共に先程の鍋に投入し、これも混ぜながら温める…
     あまり濃いようなら、牛乳を足してもいいだろう……
     あとはこれの煮込み待ちだな……キサマら、待機だ!」
リコル「はい! 待ちましょう!」
コルト「待機か…嫌な響きだぜ。」
ブラッド「…この間にブロッコリー等は別途に茹でておくといいだろう。
     コンロが二つ以上ある場合にのみ言えることだがな…
     ……あとは待つだけだ。その間はキサマらで間をもたせろ…」
コルト「もたせろって、お前な…」
リコル「何かトークをすればいいんですね!
    私に任せてください! ではロングショットさん、何か話してください!」
コルト「任せろって言ったそばからそれかよ!
    何か話せって…急にそんなこと言われたってよ…」
ブラッド「そんなこともできんか、ゴミめ…
     …狙撃系MSの話でもしたらどうかね? キサマの唯一の得意分野だろう…」
コルト「唯一じゃねぇよ!」
リコル「そのトークテーマいいですね! いただいちゃいましょー!!
    ではロングショットさん、語っちゃってください!」
コルト「…ったくしょーがねえな!
    語るったって大した話はできねぇけどよ…
    …一口に狙撃用とかスナイパー系とか言っても、種類は色々あるんだぜ?
    まぁ、Fまでに出てる機体なら、オレはほとんどの狙撃MSは乗ったことあるけどな。」
リコル「そうなんですか!それはすごいですね!」
コルト「…狙撃特化の機体はどれもいいけどよ…最近のマイブームはあえて今「ジムスナイパーカスタム」だな!
    ガンダム界最初のスナイパータイプのMSVだ! 温故知新ってヤツだよな。
    今日もコイツと一緒に来たんだけどよ、やっぱりいい機体だぜ!
    まあ、この機体は元々狙撃だけに特化してたわけじゃなくて、エース用に開発された機体でよ。
    スナイパーだけじゃなくてガードとインセプターってバリエーションがあるんだぜ!」
リコル「ふむふむ。」
ブラッド「…なんだ、嫌がっていた割には随分と饒舌に語るではないか。」
コルト「何だかノってきたぜ…」



コルト「そういやコイツの右腕のボックス状の武器は、Gジェネじゃビームガンってことなってるけどよ。
    あの武器は確かMSVじゃビームサーベルっていう設定だったんだぜ?
    オレみたいな射撃屋にとっちゃあ嬉しい変更だけどよ…これもオレ達スナイパーMSマニアには
    賛否両論だったぜ。懐かしいな…」
リコル「へーそうだったんですか」
コルト「…まあ、ジム系の狙撃MSならメジャーなのは08の陸ジムのジムスナイパーだろうし
    ジムスナイパーKなんかは人気で性能もいいし、WDやリド・ウォルフみたいなエースも乗ってんだけどな。
    でも、オレはやっぱ元祖で高性能な設定なのに活躍がない不遇なコイツが好きなんだよな…
    自分の境遇とダブっちまうっつーか…とにかくいいんだよな!」
リコル「それはすごいですねー」
ブラッド(いかん、これはよくある「興味が無い者にとっては全く面白みの無い話」ではないか…
     リコルの相槌も目に見えて適当になってきておる…
     ワタシも料理を語っている時は、他人からこう見られているのかもしれんな…気をつけねば)
コルト「ジム系以外なら、ハイザックカスタムもいいよな!
    Zでもクワトロと結構いい勝負してたし、通好みの渋いMSなんだよな!
    …ゼク・アインの第二種兵装なんかも悪くねーよな! 狙撃に特化しすぎて
    扱い辛いって意見もあるけどよ、そこがまたいいんだよ!
    あと、意外なところでGガンにも結構いいのがいるんだぜ!」
リコル「………(携帯凝視)」
ブラッド(相槌すらしなくなったか…)
コルト「ジョンブルガンダムにカッシング、それにネオジャパンのブッシだな!
    ブッシにはFの初期には結構世話になったな…
    ジョンブルガンダムもいいよな! あそこまで狙撃に割り切ったガンダムはコイツがはじめてだよな!」
リコル「あ、ブラッドさん! 早速Gジェネウォーズのデモ動画が上がってますよ!」
ブラッド「…ほう、見せてみろ!」
コルト「00じゃあついに主役格の一人に狙撃用のデュナメスガンダムってのが出てたけどよ、元祖はコイツなんだよ…
    デュナメスガンダムっていやぁ、成層圏まで狙い撃ったってのはもう伝説だよな!
    オレもいつか、新作に出てアイツに乗ってやりたいもんだぜ…」
ブラッド「…ほう、新作はこういった戦闘デモになっておるのか…」
リコル「カットインがかっこいいですね〜。」
コルト「他にもオレが乗ったことねえ狙撃MSならザクJスナイパーってのもいたな。
    あれにも乗ってみたいんだよな! 技術的に足りてねえ部分を無理矢理補ってる感じがたまんねーよ!
    お前らわかるかコイツの良さが! ……ん?」
ブラッド「おお、ドクが再びデモに単独出演を果たしたか!
     しかも機体はデビルガンダムJrとは…」
リコル「先輩も出てますぅ! あはは、ちょっとキャラが壊れ気味ですね〜。」
コルト「………お前ら、オレにだけ語らせて自分らはデモ鑑賞かよ!!
    いい気なもんだなオイ!」
リコル「あ、今いいところなのでちょっと黙っててくれます?」
コルト「な…」



〜数分後〜
リコル「いや〜、デモを見るだけでも楽しかったですね!」
ブラッド「全く、出演できなかったのが悔やまれるところだな…
     …さて、そろそろ煮込みも十分だな! 調理を再開するとしよう…
     コルト! 準備をしろ…」
コルト「………」
リコル「あれれ、どうしちゃったんですかロングショットさん?」
コルト「…どうせオレの話より新作のデモの方が面白いんだろ?
    もうやってらんねーな…」
リコル「あちゃー、ふてくされちゃいましたか…
    そう言わず、元気出して下さいロングショットさん!」
コルト「うるせえ! 大体なんでさっきからロングショットって下の名前でばっか呼ぶんだよ!!
    嫌味か! 嫌味なのか!?」
ブラッド「そう卑屈になるなゴミめ…
     …安心しろ、キサマの狙撃MS語りもライルあたりにならば相当受けることだろう…
     撮影が終わったらヤツと好きなだけ語り合うがいい…
     ……さて、そろそろ調理再開だ! カメラを構えろコルト!」
コルト「…わーったよ、やりゃあいいんだろやりゃあ!」
リコル「では調理再開ですぅ! ブラッドさん、どうぞ!!」
ブラッド「…とは言っても、ここまで来たらもう塩胡椒での味付けと
     先程茹でたものを混ぜるくらいのことしかすることは無いのだがな…
     別途に茹でたのにも理由があるのだが……その辺りは時間の都合上、省略させてもらおう!」
〜中略〜
ブラッド「…さぁ、あとは盛り付ければ完成だッ!
     あとは食すだけだな……ククク!」
リコル「調理終了ですね! お疲れ様でしたぁ!!」
コルト「やっと終わりかよ…でもハラは減ったな。
    オイ、オレも食っていいのか?」
ブラッド「構わんぞ……では盛り付けて食事とするかッ!」

プシュー(ドアのry)

ドク「いよぉぉぉぉ!! 元気かぁぁぁぁ!!」
リコル「あれ、ドクさんじゃないですか。」
バイス「おっと♪ オレ様もいるぜリコルちゃ〜ん♪」
ブラッド「…なんでもいいが撮影中だ、入ってくるな…」
バイス「ま、堅いことはいいなさんなって♪これからは同じリストラ仲間なんだぜ♪
    いっそ〜仲良くやってこ〜じゃね〜かァ♪」
ブラッド「ク、リストラ仲間とはな……」
リコル「認めたくないですねぇ…」
コルト「何なんだよ、こいつらは…」
ドク「おおぉぉ、コルトじゃねえかよぉぉぉぉ!!
   ひさぁしぶりだなぁぁぁ!! 元気だったかぁぁぁ!!?」
コルト「相変わらずムダにテンションのたけえヤツ…
    おいブラッド、カメラマンってのはこんなのの相手もしなきゃなんないのか?」
ブラッド「フン…嫌なら無視しても構わんぞ…」



ドク「何だよぉノリが悪ぃぞぉぉ!! つまんねぇなぁぁぁ!!」
コルト「ケッ……」
ブラッド「皆が皆、キサマのように高いテンションを保てるような状況ではないということだ…
     …新作に出れた者にはわからぬかもしれんがな。」
ドク「そぉうかぁぁ、だからみんなむくれてんのかぁ!?
   そぉいやぁ、ニードルもご機嫌ナナメだったなぁぁぁ!!
   ひゃっはっは! オマエらドンマイだぜぇぇぇ!!
   そのうちまた出れるって!! げぇん気だせよぉぉぉ!!」
ブラッド「…かなり上からの物言いに聞こえるのは、ワタシの気のせいか…?」
コルト「オレもそう思ったよ…」
バイス「ま〜ま〜、あんまり卑屈になんなよな〜♪
    ブラッドはともかく♪ コルトなんかはもう慣れたもんだろ♪ 出れねえのはよ♪」
コルト「うるせえ! オレはお前ほど割り切れちゃいねえよ…」
リコル「それにしても、今日はドクさんオシャレな格好ですね!」
ドク「ひゃッはっはー! 今度のは全身でるっていぅぅぅからなぁぁぁ!!
   はりきってオシャレしてみたぜぇぇぇ!!
   ガイアがオレにもっと輝けとささやいているぅぅぅぅぅ!!」
バイス「オレ様のトータルコーディネートだぜ♪
    なかなかイカすだろ〜♪」
ブラッド「フン、より一層軍属とは思えぬ見た目になったものだな…
     …しかしその背中の刃物は何なのだ? 山菜採りにでも使うのか…?」
ドク「これかぁぁぁ!! これもオシャレのひとつだぜぇぇぇ!!」
バイス「操縦中も危なくね〜よ〜に、刃先は丸めてあるぜ♪」
ブラッド「意味がなかろう…」
ドク「あるんだよぉ!! それにしてもよぉぉ、しんさくのおかげで忙しいったらないぜぇぇ!!
   今日も疲れたなぁぁぁ…ハラ減ったぁ!! ブラッドぉ!! これ喰っていいかぁぁぁぁ!!」
ブラッド「フン、好きにしろ…」
ドク「いやっはぁぁぁ!! いただきまぁぁぁぁす!!」
コルト「…新作で忙しいってか。贅沢な悩みだよな…」
リコル「本当ですね〜。
    ラ先輩なんかも、新作でもオペレーターさせてもらえないとか
    メールでよく愚痴ってきますよ。」
ブラッド「…そうか、ヤツの扱いも相変わらずなようだな…」
リコル「ま、ウザったいから着信拒否リストに入れちゃいましたけどね〜」
コルト「おいおい…」
リコル「ブラッドさん! 私達もそろそろ食べませんか?」
ブラッド「フン、そうするか……」
バイス「オレ様もいただくぜ〜♪」



コルト「オレも食うか…おい、オレの分はどうした!?」
ブラッド「ゴミが、盛り付けくらい自分でやったらどうだ…」
コルト「チッ、わかったよ…
    ………ってオイ! もう全然残ってねーじゃねぇかよ!!」
ブラッド「ん? ああ、今回は精々四人分程度の材料しか使ってはおらんからな…
     ここまで人数が増えれば、喰うにあぶれる者も出るだろうな…」
コルト「な、なんだよそりゃあ!!
    チ、チキショウ! お前ら食いすぎなんだよ! 分量考えてよそえ!
    しかもドク、 お前それ二杯目じゃねえか!?」
ドク「ひゃあぁぁぁッ!うまかったぜぇぇぇぇ!! ごちそうさまぁぁぁぁ!!」
コルト「聞いてんのかこの! 狙撃するぞ!」
ドク「あぁぁ? あぁぁぁ!! 悪ぃぃぃコルトぉぉぉぉ!!
   今度なんかおごるからよぉぉ、勘弁なぁぁぁぁ!」
コルト「チッ、しょーがねー野郎だな…」
ドク「そんじゃぁぁ、オレはこれからまた仕事あっからぁぁぁ!!戻るぜぇぇぇ!!
   じゃあぁぁぁなぁぁぁ!!」
リコル「はい! お気をつけて〜。」
バイス「オレ様も帰るわ♪ 明日の飲み会の幹事なんだよな〜♪
    さっさと帰って段取り決めね〜と♪」
ブラッド「…飲み会だと!?」
バイス「ま、リストラキャラだけのさみし〜傷心パーティだけどな♪」
リコル「あ〜ちょっと楽しそうですねぇ! 私も行っていいですかぁ!」
ブラッド「キサマは未成年ではないのか…」
リコル「まあまあ、堅いことは言いっこなしってことで!」
バイス「いいぜいいぜ〜♪ 女の子なら誰でも大歓迎さ♪
    パメラちゃんも連れてきな〜♪
    …ブラッドはどうすんだ♪」
ブラッド「そんな席に参加したらキサマらと同類になってしまいそうだ…
     遠慮しておこう…」
バイス「何だよ〜♪ ま、いいけどな♪
    コルトは勿論来るよな♪」
コルト「何でオレは行くこと前提なんだよ!
    …まあ、行ってやってもいいけどよ。」
バイス「決まりだな♪
    そんじゃ、またな〜♪」
ブラッド「フン、もう収録中には来るなよ…」


ブラッド「さて、イレギュラーもいくらかあったが無事料理できたか……」
コルト「………」
ブラッド「…なんだキサマ、また不機嫌かね?」
コルト「…ハラ減ったんだよ! 散々作ってるとこ見せられたってのに食えねえなんてよ…
    どういう拷問だよこれは!」
ブラッド「フン、それで不機嫌というわけか…
     前のスタッフのレンタル兵も、同じような愚痴をこぼしておったな…
     …仕方あるまい、代わりに初回の今日は給与を多めにくれてやる…」
コルト「ケッ、そのぐらいしてもらわねーと割があわねえよな…
    ……おい、何で財布を出すんだよ?」
ブラッド「……給与だッ! とっておけ…」
コルト「給与って…100円かよ! 何だこりゃ、ふざけてんのか!?」
リコル「100円ですかぁ! ブラッドさん今日は奮発しましたね〜!!」
ブラッド「クククク…たまには気前のいいところを見せんとなッ!」
コルト「これでも高え方かよ! どうなってんだオイ!!」
ブラッド「さて、給与も出したしそろそろ締めるとするか…」
リコル「はい! それでは今回はここまで! お疲れ様でしたぁ!
    次回もお楽しみに!」
コルト「…ったく、とんでもねえ所にまわされちまったもんだぜ…」