第二十四回【過保護!? 第三のオペ子登場!?】
助手:パメラ・スミス
料理:ガトーショコラ



〜基地内食堂〜
ラ「パメラちゃん、ブラッドさんの番組を手伝うことになったって…本当なの?」
パメラ「はい、そうですけど…」
リコル「パメラちゃんもウォーズには出れませんでしたからね〜。
    何かやることないかって言うので、私が紹介してあげたんですぅ!」
ラ「なんであんな職場を紹介するのよリコルちゃんは…
  …パメラちゃん、悪いことは言わないから
  あそこはやめておいた方がいいよ?
  あの人たちと関わってもいいことなんて一つもないんだから。」
リコル「あ〜、先輩それはいい過ぎですよ。」
パメラ「えっと…どういう意味でしょう?
    何か良くないことがあるんですか…?
    楽しい料理番組だと聞いていたのですが。」
ラ「…そう、パメラちゃんはよく知らないのね…
  あの番組に出てるメインの人達はね、「悪い三連星」って呼ばれてるうちの部隊でも
  札付きの悪人と、その仲間達なのよ。
  特に番組責任者のブラッドさんって人は怖くて意地悪で…
  ちょっとでも料理の手順を間違えでもしたら、すぐに怒鳴り散らすのよ!
  艦内放送でみんな見てるのにだよ…」
パメラ「そ…そんなに怖い人たちなんですか?」
リコル「大丈夫だよパメラちゃん!
    ブラッドさんはね、パッと見怖そうで悪ぶってるけど
    根は優しくていい人なんだよ?」
パメラ「そ、そうなんですか。」
ラ「違うわ。ブラッドさんは…そりゃたまには優しいところもあるかもしれないけど
  基本は悪い人よ。パメラちゃんみたいな子は絶対いじめられるわ…
  絶対やめた方がいいよ。」
リコル「そんなことはないですよ! パメラちゃんなら絶対大丈夫!
    ラ先輩がいじられるのはブラッドさんに限ったことじゃないんだから。ね!」
パメラ「それもそうですね…」
ラ「そこ、同意しない…」
パメラ「と、とにかく…任されたからには、全力でやらせていただきます!」
リコル「その意気よパメラちゃん!」
ラ「本当にやるの? 心配だなぁ…」



〜収録当日〜
ブラッド「クククク…久々のまともな料理教室だッ!
     今回の助手は…」
リコル「パメラ・スミスちゃんですぅ! ぱちぱちぱち〜!」
パメラ「よろしくお願いします!」
ブラッド「フン、こちらこそな…
     ……しかし、今回はこの小娘がアシと助手を兼任と聞いたが?
     キサマは何をしに来たリコル…」
リコル「細かいことは気にしないで下さい!」
ブラッド「細かい事か…?
     …ラ! キサマも何なのだ!?」
ラ「わ、私ですか? 私は臨時のカメラマン役ですよ!
  ほら、カメラも持ってます!」
ブラッド「それはコルトの仕事だったはずだが…
     ……キサマらの考えなどお見通しだ。キサマらはこのパメラを心配して見にでも来たのだろう?」
リコル「お〜、さすがブラッドさん! 収録開始一レスでもうバレちゃいましたぁ!」
ラ「そ、そういうことです。あはは…」
パメラ「先輩たち、そこまで心配しなくてもいいのに…」
ブラッド「そんなに……このワタシが信用できんか?」
ラ「あ、いえ、そういうわけじゃないのですが…」
リコル「ブラッドさんの事は信用してますよ!
    なんたって、本当はいい人ですからね〜。」
ブラッド「…誰がいい人だ、誤解を招くような事を言うものではない!
     オリキャラ一の悪党であるこのワタシに向かって…」
リコル「またまた〜」
ブラッド「…まぁいいだろう。
     しかし……キサマが送られてくるとは意外だったな、パメラ・スミス!
     ワタシ自身が言うのも何だが、よく来る気になったものだな。
     ならず者どもが闊歩する我が「ブラッド先生のお料理教室」に…
     ……このゴミどもから聞かなかったのか? ここの過酷さを……」
パメラ「ある程度は…」
ブラッド「そうか……ククク、では相応の覚悟はあるということだな!
     どれほどの腕か見せてもらおう、次のレスから調理開始といくか…」
パメラ「ちょっと…緊張してきました…」
リコル「パメラちゃん、リラックスリラックスぅ!」
ラ「私たちがついてるから、安心して!」
ブラッド「何とも頼りないことだな…」



ブラッド「今回作る料理は…「ガトーショコラ」だッ!
     チョコレートケーキの一種だな…ソロモンの悪夢とは何の関連性も無いぞ?」
ラ「以前ジェシカさんが同じ料理をしてましたね。
  確か第九回でしたっけ…」
ブラッド「…そうだ、あの時は結局ワタシの料理の解説しかしなかったのでな。
     今更感は強いが…これも紹介しておこうと思ってな!」
リコル「あ、前に私が「甘いものがいい」って言ったのを採用してくれたんですね!
    ありがとうございますぅ!」
ブラッド「…偶然だ、そんなことは有り得ん…」
リコル「またまたそんなこと言っちゃって〜。
    ほら、ブラッドさんはこういう人だから! 安心してパメラちゃん!」
パメラ「はぁ…」
ブラッド「……まぁいい、とにかく調理開始だ!
     今回は人手も今までにないほどに揃っているからな…分担して調理するぞ。」
ラ「え、私たちもやるんですか!?」
ブラッド「当然だ…」
ラ「でも私は…ほら、カメラマン役をやらなきゃいけませんから!」
ブラッド「…それは今回ワタシがやってやる。
     みっともない悪あがきはやめることだな!」
ラ「わ…わかりましたよ。やりますから…」
リコル「私たち三人でお料理ですかぁ!
    これはとっても楽しそうですぅ!」
ブラッド「キサマはせいぜい「テキトー」に動くことの無いようにな…
     …しかしキサマら二人で喋りすぎだ、今回のメインであるパメラとやらがほとんど喋っていないぞ!
     少しは自重するんだな…」
ラ「あ…」
リコル「ついつい喋り過ぎちゃうんですよね〜。ごめんねパメラちゃん!」
パメラ「いえ、謝られるようなことでは…
    ブラッドさん、お心遣いありがとうございます。」
ブラッド「フン、番組の構成のことを考えたまでだ! 感謝されるいわれはない…
     どうにも調子の狂う日だな……まぁいい、ともかく調理開始だ!
     まずはレスをまたいで材料の紹介だ。
     さぁ、どう料理して欲しい!?」
ラ(今のセリフ、久々に聞いた…)



『ガトーショコラ』 材料
・チョコレート
・バター
・卵
・砂糖
・生クリーム
・薄力粉
・純ココア
・粉砂糖
リコル「あれ、意外と少ないんですねぇ。」
ブラッド「フン、そういうものだ…」
パメラ「あの、分量などは表記しなくてもよろしいのですか?」
ブラッド「分量か? 目分量だ!
     それでこそ料理の腕も磨かれるというものだ…」
パメラ「そうですか…」
ラ「相変わらずその辺りはアバウトなんですね、この番組…」
ブラッド「フン、それこそ長く続ける秘訣なのだ…」
ラ「長く続け過ぎだという意見もあるようですけど…」
ブラッド「ク、そうなのか…」
リコル「気にしないでいきましょう! ね!」
ブラッド「それもそうだな…
     …しかしそんな意見を出す視聴者とは。…ビリーかブランドあたりか?」
ラ「そこまでは…」
リコル「誰でしょうかね〜」
パメラ「あの…そろそろ調理を開始してはどうでしょう?」
ブラッド「ん、また脱線してしまったか…ではそろそろ調理開始だ!
     …しかしよく気の付くことだなパメラとやら!
     初回だというのに…… ラにリコル、キサマらとは大違いだな…」
ラ「おっしゃるとおりで…」
リコル「褒められたよパメラちゃん! やったね!」
パメラ「あ、ありがとうございます…」
ブラッド「…ともかく、今度こそ調理開始だ!」


ブラッド「…作戦は分担して行う!
     最初の作業は…大まかに分けるとすれば型の準備、チョコレートの湯煎、メレンゲ作り、そして
     生地のベース作りだッ!
     型はワタシがやる…湯煎は比較的簡単な作業故、リコルにやらせることとする!」
リコル「それどういう意味ですかぁ?」
ブラッド「それは自分で考えろ…
     …そしてメレンゲ作りはラ、生地ベースはパメラだ!」
パメラ「了解しました!」
ラ「メレンゲ作り…ですか。」
ブラッド「そうだ…では調理を開始するッ!」



〜型の準備〜
ブラッド「まずは型の下準備だ。
     型はジェシカから借りたものがあるが…専用の型がない場合は
     普通のケーキの型でも構わん! 今回は小型の型を使うぞ…
     …ともかく型の底に清潔な紙を敷く。そしてその周りにマーガリンを塗る……それだけの作業だ!
     説明だけでは簡単に思えるかもしれんが、中々奥が深いのだぞ……」
リコル「さすがブラッドさん、片手で撮影しながら
    器用に塗りますね〜。」
ブラッド「クククク、伊達に料理番組を任されてはいない…
     …待て、キサマは湯煎をしていたはずではなかったか…?」
リコル「今はお湯のあったまり待ちですぅ!」
ブラッド「そうか……ではこのワタシがそちらも見てやろう!」

〜チョコの湯煎〜
ブラッド「水を温めるとはいっても沸騰させるのはよくないぞ…
     なかなか面倒だが温度計で計りつつ、60度前後の水温で湯煎するのがいいだろう!」
リコル「大変なんですね〜…
    でも負けませんよ!」
ブラッド「湯煎の際は容器にも注意が必要だぞ、調理の際は考えて選べよ視聴者ども…
     …チョコレートが溶けたらバターを投入し、さらに溶かせ。
     いい具合になったと思ったら火を止め、取り出すのだ。
     熱くなっているからせいぜい気をつけて作業することだな。火傷をされてもつまらん…」
リコル「も〜、そんなに心配しなくても大丈夫ですぅ!」
ブラッド「…そうか。ではワタシは他の二人を見てくる!
     テキトーではない作業を頼むぞ…」
リコル「お任せください!」

〜メレンゲ作り&生地のベース作り〜
ブラッド「クククク、待たせたなゴミども!」
ラ「ブラッドさん、メレンゲ作りって具体的に何をすれば…」
ブラッド「そう慌てるな、生地ベースも合わせて説明してやる…」
パメラ「…………」
ラ「…あれ、パメラちゃんどうしたの?」
パメラ「い、いえ…ゴミだなんて言われたもので…」
ブラッド「ワタシの「ゴミが」に対してそこまで反応するとは…」
ラ「ブラッドさん、普通はいきなりゴミ扱いなんかされたら傷付くものですよ!」
ブラッド「…いや、最近はあまりにゴミと言っても反応が無かったものでな。」
ラ「全く…パメラちゃん、この人の「ゴミ」はただの口癖だから。
  気にすることないのよ。」
ブラッド「その通りッ! 気にする必要など無い!」
パメラ「は、はい…」
ラ「…ブラッドさんもそろそろその口癖、直そうとか思わないんですか?
  トラブルの元ですよ…」
ブラッド「クククク…思わんな!
     …だが、今回は少し控えるとしよう…」



ブラッド「気を取り直して調理解説だ…
     メレンゲ、ベースともに卵を使う! 今回は三個使うぞ…
     まずは割った卵を卵白と黄身に分けるのだ。
     卵白はメレンゲ、黄身はベースに使う…
     分けた卵白と黄身はそれぞれ二つのボールに入れ、それぞれ砂糖を加えて
     ハンドミキサーを用いて混ぜるのだ!
     メレンゲの方は泡立てるように、ベースの方はすり混ぜる、といった具合に混ぜていく…
     …さぁ、まずは卵を割り分けるのだ!」
パメラ「話されている間にやっておきました!」
ブラッド「な…早いな。では混ぜろ…
     ……なんだ、もう粉も振るってあるではないか。
     よく気がつくものだな…」
パメラ「お菓子作りは好きなので、このくらいは…」
ブラッド「…なるほどな。
     やはり女は料理趣味の一つくらいはないとな…ラ! キサマも見習え!」
ラ「…はい。」
ブラッド「…リコルもだ! 聞こえているなッ!?
     堂々と料理が出来ないなどと言っている場合ではないぞ!」
リコル「は〜い…」
ブラッド「…ラ! 手が止まっているではないか! しっかりしろ!
     情けない先輩だな、少しはパメラを見習え…」
ラ「は、はい…」
ブラッド「そのままかき混ぜ、角が立つ位にしっかりしたメレンゲを作るのだ…
     …パメラの方はマヨネーズ状になるくらいまで混ぜるのだぞ。
     感覚はわかるな?」
パメラ「はい!」
ブラッド「こちらはやはり優秀だな…ククク!」
ラ「………」
リコル「………」
パメラ(気まずい…)

〜中略〜
ブラッド「…湯煎が終わったらベースに投入だ。
     その際生クリームも入れると尚いい。」
リコル「はぁい! じゃあいくよパメラちゃん!」
ブラッド「待て、それはパメラ一人にやらせよう…
     経験があった方が何かといいからな…」
リコル「そうですかぁ…」
パメラ「…えっと、次は粉類ですか?」
ブラッド「そうだ。先程キサマが振るった薄力粉、純ココア、粉砂糖を
     ここで投入する! かき混ぜ方のコツは…言うまでもないか。」
パメラ「そうですね、だいたいわかります。」
ブラッド「クククク…ここまで優秀な助手役が来たのはいつ以来だろうな?
     …ラの方はどうだ、もういい頃合だと思うのだが…」
ラ「こ、こんな感じです…」
ブラッド「なんだ、ここまで時間をかけてこの仕上がりか…?
     全く、器用アビリティが泣くぞ…」
ラ「すいません…」
ブラッド「…まぁいいだろう。ともかくメレンゲも加えてしまうぞ!
     加える際はまずメレンゲの1/3を加えしっかり混ぜ生地を柔らかくする…」
リコル「何で1/3なんですかぁ?」
パメラ「残りのメレンゲを生かす為ですね?」
ブラッド「…その通りだ。しっかりと混ぜ終えたら残りのメレンゲを
     二回に分けて混ぜ込むのだ…
     まぁ、この一連の作業はパメラ一人に任せていいようだなッ!」



ブラッド「いや、しかしここまで優秀だというのに新作に出れんとは…
     わからんものだな!」
ラ(その話題は気まずくなっちゃうからやめてほしいな…)
リコル(やっぱブラッドさんの「優秀」の基準って料理だけなんだぁ…)
ブラッド「クククク……パメラよ!
     出来の悪い仲間を持つと大変であろう?」
ラ「!」
リコル「!」
パメラ「え!? いえ、そんなことは…」
ブラッド「いや、嘘は付くな。
     ワタシも悪い三連星という三人組に属しているが…
     …ワタシ以外の二人が知性などとは程遠い人間でな。正直一緒にされるのが不愉快になる時もある…」
パメラ「は、はぁ…」
リコル(先輩、ブラッドさん今さりげなくとんでもないこと言いましたよね…)
ラ(本音が出たわね…)
ブラッド「……ここだけの話、キサマらの中でウォーズに出演できたのがラだけなのは…
     …このゴミが強引にキサマらを脅し、捻じ伏せ…自分だけ出演枠をもぎ取ったのだろう?
     いや、隠さなくてもわかる…」
ラ「ちょ、ちょっと! そんなわけないでしょ!
  艦内放送で誤解を招くようなこと言わないで下さい!」
リコル「お〜、ブラッドさんよくわかりましたね!」
ラ「リコルちゃん!!」
リコル「冗談ですって〜」
ブラッド「……違うのか?」
パメラ「違いますよ…」
ブラッド「では……そうか、スピリッツで三人組の中で最も能力値が残念だった故に、お情けで
     入れてもらえたのだな? ドクのように…」
ラ「ドクさんにも失礼な発言ですねそれは…
  いい加減にしないと本気で怒りますよ…?」
ブラッド「クククク、キサマごときが本気で怒ったとてどうなるというのだ?」
リコル「ベルフェゴールさんが来ちゃいますよ〜」
ブラッド「そ、そうか…そういえばデモでキサマの機体だったな…物騒なキャラになったものだ。
     …しかしキサマ、何時の間にパイロットに転向したのだ?」
ラ「してません! 無理矢理乗せられただけです!」
ブラッド「そうだったか…
     …冗談はさておき、オペ三人も三連星も
     何故によりによってドクとラだけが残ったのか、いまだに疑問だな…
     まぁ、一人でも出ている分黒い三連星よりはマシだと思うが…」
バイス「そりゃ〜ラちゃんもドクのヤローも三人の中じゃ人気ダントツだしなァ〜♪」
ラ「そんなことは…ってバイスさん!?」
リコル「いつの間にいらしたんですかぁ!?」
バイス「いや〜♪ いっつもはむさくるし〜男ばっかの調理室から♪
    女の子達のかわい〜かわい〜声が聞こえちゃ〜入っちまうしかね〜だろ♪
    じょ〜しきてきに考えてさ♪」
ブラッド「撮影中には無断で入るなと……以前も言ったはずだが?」
バイス「そ〜だったか?♪ ま、こんな機会はめったにねぇんだ♪
    今日くらいは大目にみろって♪
    …さ〜てと♪ 今回のお目当てのパ〜メラちゃ〜んはどこかな〜♪
    パメラちゃ〜ん♪ ロリ顔巨乳のパメラちゃ〜ん♪
    ファイタースーツがよ〜く似合〜うパメラちゃ〜ん♪
    どっこ〜かな〜♪」
パメラ「…………」
バイス「お、そんなとこでかき混ぜてたのか〜♪
    もしかして、はじめましてかな♪」
パメラ「は…はじめまして…」
バイス「かっわい〜ね〜♪ しかも料理が得意か〜♪ 家庭的で良いな〜♪
    オレ様の嫁だったらもっと良かったんだけどな〜♪
    なんなら今からなるかい?♪ オレの嫁に♪ バイスのここ、空いてるぜぇ〜♪」
パメラ「え…」
ラ「パ、パメラちゃん逃げて!」
リコル「いえ、バイスさんはスルーするのが一番いいんですぅ!」
パメラ(…や、やだこの人……怖い…)
バイス「そ〜怖がんなって♪ 今はそんなでもさ…♪
    オレ様と一夜過ごしちまったらたちまちトリコになっちまうんだからさ♪」
リコル「あ〜、今のセクハラですぅ!」
バイス「セクハラ上等〜♪ オレ様は賭けに出るぜェ〜♪」



バイス「にしても…♪ いい胸してるよな〜♪
    確実にラちゃんやリコルちゃんの五倍以上のエネルギーゲインがあるな♪ すげ〜♪」
パメラ「え…エネルギーゲインなんてありませんよ…
    もう帰ってください、撮影中ですから…」
ラ「ほら、パメラちゃん脅えちゃってますから! 帰ってください!」
リコル「また裁判にかかっちゃいますよ〜!」
バイス「な〜に、覚悟のうえってヤツさ♪
    な〜パメラちゃ〜ん♪ こんな撮影二人で抜け出しちゃお〜」
ゴス!
バイス「ぜ……♪」
バタ…
パメラ「…え?」
ブラッド「…場所を考えろバイス。
     これ以上撮影の邪魔をするようなら本当に消すぞ…」
バイス「いてて♪この痛さは…♪ なんかデジャヴ感じるぜ〜♪」
ブラッド「当然だ、キリシマ嬢から借りていたミンチドリルで殴ったからな…」
バイス「そりゃ〜ないぜブラッド〜…♪」
ブラッド「…まだ料理が完成しとらんのだ、さっさと消えることだな…」
バイス「わ〜ったよ♪ 今回はこのぐらいで勘弁しといてやらァ〜♪
    …そんじゃね、オペ娘ちゃんたちぃ〜♪」
ブラッド「喋ってる暇があったらさっさと消えろ、尺が押しているのだ…
     整備の手伝いでもして来るんだな…」
ズルズル…
バイス「いててて♪ 引き摺んなって〜♪」



ブラッド「…さて、ゴミを片付けたところで調理再開だ…」
パメラ「あ…ありがとうございます! 助けていただいて…」
リコル「ホントですぅ! ちょっとかっこよかったですよ!」
ラ「…少しだけ、見直しました。」
ブラッド「…フン、勘違いも甚だしいな、ただ番組収録の邪魔となるものを排除しただけだッ!
     自分自身の為にな…断じて助けたわけではない!」
リコル「…わかった? ブラッドさんってこういう人だから!」
パメラ「…よくわかりました。」
ブラッド「ええい、何がわかったというのだ…
     ともかく調理再開だ! 混ぜ終わったものを最初に用意した型に流し
     オーブンで焼くのだッ! 180度で10分焼いた後、160度に下げ30分から35分程度焼くのだぞ…」

〜45分後〜
ブラッド「………」
ラ「………」
リコル「zzz…」
パメラ「ブラッドさん、そろそろ二度目の焼き作業が終わる頃かと…」
ブラッド「…やっとか。何もしていないと長いことこの上ないな…
     視聴者よ、調理前に暇潰しは考えておけよ。道場でのレベル上げなどのな…」
ラ「リコルちゃん起きて…」
リコル「ふぁ〜い…」
ブラッド「…続きだな。焼いたものを取り出し、ナイフで丁寧に剥がし冷ます…
     冷めたら仕上げにトッピング用の粉砂糖を振れば完成だな…」
パメラ「あの、そんな変わったナイフで剥がすのですか?」
ブラッド「…あぁ、これはニードルから借りたものだ。
     ヤツのことだ、人でも刺したナイフかもしれんな…」
パメラ「………」
ラ「………」
リコル「…他のナイフでやりましょ、ね!」
ブラッド「ええい冗談だ! 本気にするな…」



〜中略〜
ブラッド「ククク…完成だなッ!
     さっそく切り分け食すとするか…」
リコル「はい! じゃあ私が切り分けちゃいますぅ!」
ブラッド「…待て、キサマではダメだ!
     パメラにやらせよう…できるな?」
パメラ「はい! 四人分ですから…八等分にして、一人二つにするのがいいですね。」
ブラッド「ククク、わかっているではないか…
     今回はサイズも小さめだからな。キサマらでも二つ食いきれるだろう…」
リコル「うぅ…さっきから何もやらせてもらえないですぅ…」
ラ「げ、元気出してリコルちゃん!」
リコル「…パメラちゃんを励ましてあげるために来たのにぃ…
    逆に励まされてますぅ…」
パメラ「すみません、私のせいで…」
リコル「あやまられたってぇ…ねぇ先輩?」
ラ「私に振られても…」
ブラッド「クククク…この番組は実力主義なのだ!
     悔しかったら料理の腕を磨くことだな…
     …それはともかく、せっかく三人で協力して作り上げた料理なのだ…
     ギスギスせずに仲良く喰え……ワタシが言うのも何だがな。」
リコル「…そうですね。じゃ、食べましょう!」

〜食後〜
リコル「美味しかったですぅ! ね、先輩!」
ラ「本当。全部パメラちゃんのお陰ね!」
パメラ「いえ、ブラッドさんのお陰ですよ。」
ブラッド「気を使うな、キサマの手柄だ…
     全て目分量の手抜き調理紹介でよくぞここまでのものができたものだな…
     …ラ! どうだ、ジェシカの作ったものとどちらが美味い!?」
ラ「え!? えっと…どうでしょうか…」
リコル「あはは、どっちを立てるか迷うところですね〜。」
ブラッド「…聞いてみただけだ。向こうは仮にもプロだ、勝てはすまい…」
ラ「何で聞いてみたんですか…」
ブラッド「何故だろうな…… さて、調理は無事に終了か。
     締めるとするか…久々のガチ料理回だ、オチはいらんだろう!」
リコル「はぁい! では次回も」
ブラッド「待て、先に給与を渡しておいてやろう…
     今回は封筒で渡す、とっておけ…」
パメラ「あ、ありがとうございます!」
リコル「封筒ですかぁ!? そんなのもらったことない〜!」
ラ「私も…」
ブラッド「…中には千円が入っている。大事に使え…」
リコル「せ、千円ですかぁ!? 私の今までの給与の合計と
    あんまり変わらないですぅ!」
ラ「ど、どうしちゃったんですかブラッドさん!?」
パメラ(そんなに多いのかな…)
ブラッド「クククク…言っただろう、実力主義だとな!
     キサマらもこのくらい欲しければ料理の腕を磨くことだな!
     …キサマらには後で20円くれてやる。」
リコル「え、えこひいきですぅ! ひど〜い!」
パメラ「あの、給与は三人同じ額にしてくれませんか…?」
ブラッド「それは無理な相談だ、実力主義だからな…」
リコル「うぅ〜…ホントはブラッドさんはいい人じゃなかったですぅ…」
ブラッド「クククク、最高の褒め言葉だ!
     …さて、そろそろ締めるぞ! 次回も見逃すなよ!」
ラ「結局ギスギスした感じで終わっちゃったじゃないですか…」
ブラッド「それもまた一興というものだ…」