第二十七回【あの人復活!? 恐怖の深海大決戦!】
料理:深海魚料理
ゲスト:???




ブラッド「クククク……ブラッドだ!
     今回の料理教室は……太西洋の某海域よりお送りさせてもらう!」
パメラ「アシスタントのパメラ・スミスです!
    今回、我々は潜水艦マッドアンクラーの中で撮影をしています。」
ブラッド「フン… この艦も旧作では世話になったものだがな。
     最近の作品では生産登録すらできん! 残念なことにな…」
パメラ「最近では水中ステージ自体がかなり減っていますから…」
ブラッド「まぁそれはいい…… そんなことより本題に移る!
     …パメラよ。今巷で密かなブームを巻き起こしている食材がある。
     何のことかわかるかね?」
パメラ「密かなブーム…ですか。何でしょう?」
ブラッド「クククク…教えてやろう! 答えは……深海魚だ!」
パメラ「え…深海魚ですか?」
ブラッド「そうだ! 最近関連本やテレビ番組などで、多種多様に取り上げられている…
     …ものによっては調理すればかなり美味なものもあると聞く!」
パメラ「確かに…その特徴的な見た目からは想像できないほどの
    美味な深海魚も存在すると、私もデータで読んだことがあります。」
ブラッド「これを我が料理教室が放っておく手はあるまい……そこでだ!
     今回はここ大西洋より深海へ潜行し、水中用MS隊を展開!
     深海魚を捕獲し、その場で調理するという内容だ…」
パメラ「MSで深海魚を!? それはあまり効率的ではないような…」
ブラッド「フン、効率など気にするな……
     何せ我々は時間だけは腐るほどあるのだからな…」
パメラ「それに…深海魚ほど特殊な食材になると、調理にも専門技術が必要なのでは?
    毒を持っているかもしれませんし…」
ブラッド「安心しろ、ワタシの腕にかかれば…深海魚程度なら容易いものだ!
     では早速作戦開始だ! 待機しているゴミどもに伝えろ…」
パメラ「りょ…了解しました!」



〜深海〜
ブラッド「ククク……流石はマッドアンクラー、この程度の水圧ではビクともせんわ…
     …ライル! ザクダイバー隊、全機気密チェックいいか!?」
ライル『問題ありません!』
ブラッド「…よし、全機出撃させい!」
パメラ「了解! ではドクさんの機体を先頭に各自、発進してください!」

ブラッド「…ククク、ついに作戦開始か…」
パメラ「あの……ブラッドさんはお出にならないのですか?」
ブラッド「フン、誰が今更ザクダイバーなどというゴミのような
     戦闘能力の機体で出撃なぞ…」
パメラ「それを言っては出撃していった人たちの立場が…」
ライル『いやぁ、しかし今日まで日の目を見ることの無かったザクダイバーが
    このような形で活用される日が来るなんて! わからないものだなぁ…』
ブラッド「通信越しに感嘆するな煩わしい……」
ライル『いやはや、ボクとしてはもう息子の門出祝いをするような気分でして…
    深海作業用に作られた唯一のMSですからね。今回の作戦には
    これ以上の適任はいないでしょう!!』
ブラッド「…フン、ワタシは別に深海魚さえ捕獲できれば機体は何でも良かったのだがな…」
ライル『まぁそう言わないで!
    そうだ、コルトさんのザクダイバーは撮影用にカメラ機能をEWACネロ並に強化していますので
    鮮明な映像が取れるはずです!』
ブラッド「ほう…それは研究者連中に高く売れるかもしれんな…」
パメラ「そうですね…
    …しかし、ザクダイバーの装備で深海魚が捕らえられるんでしょうか?」
ブラッド「ククク、安心しろ… ザクダイバーの他に一機、捕獲専用の切り札を同行させている。
     さぁ、ワタシはゴミどもの指揮を執らねばならんな…」

〜ザクダイバー隊〜
ドク「ひゃぁぁぁッ!! 真っ暗だぁぁぁぁ!!
   前ぇぇ、ユゥゥゥコンで迷子になった時思い出しちまうなぁぁぁ!!」
ニードル「おいドク、テメェ機体に傷つけんじゃねぇぞッ!!
     この深度じゃあちょっとのキズでも致命傷だからなァ…」
バイス「そ〜そ〜♪
    脱出できたってこの深度じゃ〜な♪ 水圧でペチャンコだぜ〜♪」
ドク「な、なぁぁにぃぃぃ!!
   び、びびってなんかねぇぇぞぉぉぉ!!」
コルト「…ったく、何だってオレがこんな任務に…
    にしてもよ、そんなにすげぇ水圧ならなんでこんなザクを改造しただけのMSが
    水圧に耐えれてんだよ?」
ニードル「知るかァ! 設定読んどけ設定ッ!」
コルト「…ていうかなんでお前だけガンダムでオレ達はザクなんだよ!
    納得いかねぇな…」
ニードル「ヒャヒャヒャヒャ、ガンダムっつってもマーメイドガンダムだけどなァ!!
     ライルと徹夜で深海用にチューンナップしたからよォ!
     深海でもザクダイバーなんかにゃ負けねぇぜッ!! ヒャヒャヒャヒャ!!」
コルト「ったく、ヒマなヤツらだよな…」
バイス「んなことよりコルトよ〜♪ アンタのザクが一番目がい〜んだからよ♪
    しっかり索敵してくれよな〜♪」
コルト「チッ、面倒な役周りだな…」




〜中略〜
ニードル「コルトッ!! まだ見つからねぇのかよォ!!」
コルト「うるせーな! 深海ったって広いんだよ、そうそう見つかるわけねーだろ…」
バイス「海がその気にならにゃ〜エモノは無いってか〜?
    おいお〜い♪ こんなんじゃエアーの方が先に無くなっちまうんじゃね〜かァ?♪」
ニードル「かもしんねぇなァ…ケッ!」
ドク「なぁぁぁオマエらぁぁぁ!!
   ねっしぃぃぃ探そぉぉぜぇぇぇ!!」
ニードル「いるかァ!!」
コルト「お前は少し静かにしてろよ…」
ドク「なぁぁんでだよぉぉぉ!?」
ピピピピピ…
ドク「うぁぁぁなんだぁぁぁ!?」
パメラ『聞こえますか皆さん?』
バイス「お〜パメラちゃんじゃね〜の♪ どしたの〜♪」
パメラ『はい、今こちらのソナーでそちらに接近する
    巨大な影を確認しました! 注意してください!』
コルト「影だ? こっちのカメラじゃ何にも…」
ニードル「来てるモンは来てんだよッ! とにかく備えんだよォ!」
ドク「うぉぉぉぉ、ネッシーかぁぁぁ!!」
ニードル「違ぇだろッ!」
バイス「とにかく来ちまうぜ〜♪ 大丈夫か〜?♪」


コルト「こ…コイツは…」
ニードル「で、でけェ…」
ドク「おぉぉぉ、ゾックだぁぁぁッ!! 元気かぁぁボラスキニィィフゥゥゥ!!」
ニードル「違ぇだろ、ありゃ鯨だよッ!」
ドク「なんだぁぁぁクジラかぁぁぁぁ!!」
バイス「ヒュー…♪ コイツはなかなか神秘的じゃね〜か♪
    鯨の歌声っての聞かせてくんね〜のかな〜♪」
ドク「よぉぉしオマエらぁぁぁ!!
   あれ捕まえよぉぉぉじゃねぇぇかぁぁぁ!!」
ブラッド『…ダメだ! 捕鯨は禁じられている…』
ドク「何だよぉぉブラッドぉぉ!! つまんねぇぇぞぉぉぉ!!」
ブラッド『黙れゴミが! キサマら黙って見ていれば…
     …そんな調子で本当に深海魚が捕まえられるのか?』
パメラ『あ…ソナーが新たに魚群を発見しました!
    これなら捕まえられるのでは…』
ニードル「よし! テメェら行くぜッ!!」
     付いて来いよォ!! ヒャヒャヒャヒャ!!」
ドク「まっかせぇなさぁぁぁい!!
   じゃぁぁいぃぃくぞぉぉぉ!!」
コルト「ホント、ムダにテンションの高ぇヤツらだよな…。」
バイス「ま、こ〜ゆ〜ノリにはノっとけって♪」



ブラッド『ククク…まさか深海にも群れで行動する生物がいたとはな!!
     この好機、逃す手はないぞニードル!
     ビームネットで深海魚どもを……文字通り一網打尽にするのだッ!』
ニードル「わかってらァ!! ヒャヒャヒャヒャヒャ!!
     大漁だァ!!」
バッ!

ドク「うぁぁぁぁッ!! 一匹もとれてねぇぇぇ!!」
ニードル「チッ、クソがァ!!」
ブラッド『やはり網の目が大きすぎたか…』
コルト「んなのやる前から気付けよ!」
バイス「網の目くらい調節できっだろ♪ MFなんて気合だ気合♪」
ブラッド『……確かにそうかもしれんな。
     Gガンの世界観は何もかもがテキトーだからな…ニードル! 試してみろ…』
ニードル「やってみるか…おりゃあァ!!」
バッ!!
ドク「おぉぉぉ!! あみのめが細かくなったかもぉぉぉぉ!!」
ニードル「ヒャッヒャヒャヒャヒャ!! これならイケるぜェ!
     今度こそ大漁だぜッ!! 獲物はどこだァ!?」
パメラ『今のやり取りの間に全て逃げてしまいました…』
ドク「なんだそりゃぁぁぁぁ!!」
ニードル「意味ねぇじゃねぇかァ!!」
ブラッド『落ち着けゴミども…ビームネットの収束が可能とわかっただけでも収穫だ!
     この成果は次の獲物で出すのだぞ! いいな…』
ドク「りょぉぉかぁぁぁい!!」
ニードル「ヒャヒャヒャヒャ、次の獲物はどこだァ!?」



数分後…
コルト「…にしてもよ、あのガンダムがあれだけ使えるなら
    オレら出ることもなかったよな…」
バイス「そいつを言っちゃ〜おしまいだろ〜ぜ♪」
パメラ『報告します! ソナーが影をキャッチしました!
    先程の鯨に比べれば小型ですが、かなり大きい生物です!』
ドク「おぉぉぉ!! またでけぇぇヤツかぁぁぁ!!」
ニードル「何だァ!? コルト、テメェのザクのカメラで視認できっか!?」
コルト「へっ、任せな…」

コルト「あ、ありゃあ…イカだぜ!
    イカだよイカ!! バカでかいけどよ!」
バイス「ヒュー♪ 宇宙世紀にもあんなのいんだな〜♪」
ドク「なんだかハンブラビみたいだぁぁぁぁ!
   アレ捕まえよぉぉぜぇぇぇ!!」
ブラッド『…大王イカは臭みが強すぎて喰えたものではない、無視しろ…』
ニードル「ケッ、今更エモノを見逃せっかよォ!!」
ドク「ニィィドルやっちまえぇぇぇ!!」
ニードル「言われなくたってヤってやるよォ!!
     そら、喰らいやがれ!」
バッ!

ブラッド『……どうだ、捕らえられたか?』
パメラ『魚影、消滅しました…』
ドク「なぁぁにぃぃぃ!?」
バイス「…そりゃ〜、MFだってダメージくらうくらいの網だもんな〜♪
    イカなんかひとたまりもね〜だろ〜ぜ♪」
コルト「だろーな…」
ニードル「チッ、何だそりゃあ!」
バイス「でも♪ イカ倒した分の経験値は入ったみて〜だぜ♪
    一応イカも敵ユニット扱いになんだな〜♪」
ニードル「チクショオ、イカの経験値なんざいるかよォ!」
ブラッド『これでは徒労だな…… 一旦引き上げるぞ!』
ドク「もう終わりかよぉぉぉ!! つまんねぇぇぞぉぉぉ!!」
ブラッド『黙れ! ビームネットが使えん以上、ここに留まっても意味は無い…』
パメラ『…ブ、ブラッドさん! 新たにソナーが影を…』
ブラッド『フン、どうせ食材にもならんゴミ生物だ……無視して構わん!』
パメラ『いえ、これは生物ではありません…… 強い熱源反応があります!
    これは…機動兵器です!』
ドク「な、なんだってぇぇぇ!!?」



〜マッドアンクラー内〜
ブラッド「バカな…… そんなことは有り得ん!
     この深度だぞ、潜航するような軍隊などいるはずがなかろう!」
パメラ「し、しかし現に…」
ライル『まぁ僕たちが行動できてるくらいですから。
    誰かいても不思議ではないでしょう。』
パメラ「…機影、こちらに向かって来ます! このままでは…」
ライル『まずいですよ…この深度で攻撃されれば僅かな傷でも致命傷…
    撃破されれば生存は絶望的ですよ…』
コルト『オ、オイ! なんか来てるぞ、大丈夫なのかよ!?』
ブラッド「…そうだ、キサマの機体は索敵能力が強化されていたな?
     敵機の機種はわかるか? それによっては対応のしようもあるのだが…」
コルト『機種だ? ありゃ確か…Gガンの敵っぽかったけどよ。』
パメラ「コルトさん、そちらの映像をこちらへ送信できますか?
    画像さえあればこちらでデータ照合が可能なので…」
コルト『しょーがねぇな、送ってやるよ!』
〜中略〜
パメラ「データ照合の結果、敵機はデビルガンダム軍団のMS
    デスネービーであると判明しました! 数は三機!」
ライル『本来深海での戦闘は想定されていない機体のはずですが…』
ブラッド「フン、何故このような所に…
     …あれが噂の反捕鯨組織ネオ・シーシェパードか…?」
パメラ「違うと思います…」
ブラッド「まぁどこの機体だろうが構わん、我が番組の邪魔をする者は消すだけだ…
     …MS隊! 迎撃できるか!?」
コルト『無理に決まってんだろ!
    一発でも喰らっちまったらアウトなんだろ!? こんな機体じゃ…』
ブラッド「機体性能など言い訳にならん!
     特攻でも構わん、撃退してみせろ…」
コルト『バカ言ってんじゃねぇよ! 二階級特進なんざまっぴらだからな!』
バイス『つ〜かエアーがそろそろ限界だぜ♪ こりゃ戻んね〜とヤベ〜なぁ♪』
ニードル『オレのガンダムもネットの撃ちすぎでENがねェ!!』
ドク『ひゃぁぁぁぁ! お先真っ暗だぁぁぁ!!』
ブラッド「ええい、ゴミどもが……仕方あるまい、帰艦を許可してやる!!」
ドク『ありがてぇぇぇ!!
   帰って帰って帰りまくるぅぅぅぅ!!』
パメラ「それでは敵機の迎撃は!?」
ブラッド「マッドアンクラーの装甲と火力なら、あの程度の敵に沈められることもないとは思うが…
     この深度だ、万一のことがあるかもしれんな…」
ライル『…ボクが出ましょうか?』
ブラッド「……キサマがか?」
ライル『このマッドアンクラーには、旧作の頃一線級で使われてた
    水中用兵器が搭載されたままなんですよ。かなり改造された機体も置いてありますので
    デスネービーくらいなら…』
ブラッド「……いいだろう、出撃を許可する!」
ライル『了解です!』
パメラ「だ…大丈夫なんですか!? たった一機で…」
ブラッド「安心しろ…ヤツのことだ、勝算も無い状況で自ら出撃なぞ申し出まい…」
パメラ「し…しかし…」
ブラッド「……ともかく、ここはあのゴミに任せておけ…」



〜ザクダイバー隊〜
バイス「…にしても、こんだけいて逃げるだけなんて情けね〜♪」
コルト「しょーがねぇだろ! さっさと逃げねぇと追いつかれちまう!」
ニードル「ヒャヒャヒャ、先に戻るぜェ!!」
ズオオオオ!!
コルト「な…ちょ、速ぇ!?」
ドク「あぁぁぁぁ!! 変形ずりぃぃぃ!!」
コルト「チクショウ、隊長機が真っ先に逃げてどうすんだよ!」
バイス「こりゃあ…いよいよヤべぇな〜♪」
ブラッド『ライルが出るぞ! キサマら道を開けろ!!』
コルト「ライルが…?」
ズオオオ!!
コルト「…ってこっちも速すぎだろ!」
ライル「待たせましたね皆さん! ここは僕にお任せを!!」
ドク「おぉぉぉラァァイルぅぅぅぅ!!
   …ってオマエそれよく見たらゴッグかよぉぉぉぉ!!」
ライル「ただのゴッグではありませんよ、フフフフフ…
    まぁ見てて下さい!!」
パメラ『デスネービー隊、さらに接近します! はやく帰艦を…』
ドク「うぁぁぁやべぇぇぇ!! こっちにくるぅぅぅ!!
   オレに近寄らないでぇぇぇ!!」
ライル「ここは僕とゴッグが前に出ましょう!」

〜マッドアンクラー〜
ブラッド「……まさかゴッグとはな。 何を出すかと思えば…」
パメラ「……本当に大丈夫なのでしょうか?」
ブラッド「そうだな……会話のみのSSで戦闘描写とは無理がありすぎる…」
パメラ「いえ、その心配ではなくて…」
ブラッド「違うのか? では…そうか、放送時間の心配かね?
     そうだな、もう7レス目だからな……料理ができんかもしれん…」
パメラ「その心配でもありません!
    心配なのはライルさんですよ、ゴッグ一機で…」
ブラッド「……何だ、そんな心配か! それならしなくていいといっただろう…
     そんなに心配だというなら通信に耳を傾けていろ、じきにわかる…」
パメラ「は、はぁ…
    …ラ、ライルさん! 魚雷がそちらに…」



ドン!ドン!

ライル『はははは! 流石ゴッグだ、なんともないぜ!
    …くぅ〜、これ一回言ってみたかったんだ!』
ドク『すげぇぇぇじゃねぇぇかぁぁぁ!!』
パメラ「……え?」
ライル『フフフフ…パメラちゃんだっけ? ただのゴッグじゃないって言ったよね!
    このゴッグ、防御を中心にかなりの改造済みなんだ! あの程度の相手わけないんだよ!!』
パメラ「そ…そのゴッグ、レベルはどのくらいまで?」
ライル『フフフ…旧作基準だから君にはピンと来ないかもしれないけど、改70は軽く越えてるね!!
    防御だけじゃなくて攻撃だって伊達じゃない!
    …クローの研磨も完璧だよ、試してみるかい?」
ザシュ!!
パメラ「熱源が消えた…」
ドク『おぉぉぉ!! 一撃でズタズタにぃぃぃ!!』
ライル『当然ですよ! 何せボク直々に改造した機体ですからね!
    ドクさんもそろそろ戻った方がいいですよ?
    ドクさん以外はみんな帰艦済みですからね。』
ドク『マジかぁぁぁぁ!! じゃあなぁぁぁ!!』
ブラッド「……任せていいと言った理由がわかったかね?」
パメラ「は、はい…しかし何故ゴッグをあそこまで…」
ブラッド「よほどプレイヤーがヒマだったのだろう……」

〜中略〜
ライル『いやぁ、一ターンでカタが付いてしまいました!
    でもこの経験値じゃあ次の改造までは遠いなぁ…』
ブラッド「ご苦労だったな、キサマも帰艦するがいい…」
ライル『了解しました!』
パメラ「何とかなりましたね…」
ブラッド「そうだな…しかし番組としては何ともなっていない!
     結局ただの徒労だったな。料理はどうしたものか…」
パメラ(まだ料理の心配を…)
ピピピピピ…
パメラ「…ブラッドさん! 新たな機影が!
    デスネービーよりかなり大型の機体です!」
ブラッド「バ…バカな! そんなことは有り得ん!
     もう8レス目も終わろうというのに……まだ戦闘をさせるというのか!」
パメラ「先程のデスネービーの三倍以上のスピードで接近してきます!
    このままでは…」
ブラッド「ええい、振り切れんか……」
ガシッ!!
ブラッド「な……バカな! もう取り付かれただと!?」
パメラ「こ…この機体は!?
    データ照合を…」
ブラッド「せんでもわかる! このようなゲテモノ兵器は他に存在せん…
     これは……間違いない! 笑倣江湖、ウォルターガンダム…」
パメラ「ウォルターガンダムというと、デビルガンダム四天王の!?」
ブラッド「そうだ……先程のゴミどもの親玉がこのゴミというわけかッ!
     ええい、MS隊は出せんのか!?」
パメラ「ダメです、あの機体にMS射出口が完全に塞がれていて…」
ブラッド「クッ…ゲテモノごときが小賢しい真似を!
     しかしウォルターガンダムとは………まさかッ!?」



ザザザザ…
パメラ「敵機がこちらに通信を求めています!」
ブラッド「通信だと!? どういうつもりだ…」
パメラ「とにかく繋ぎます!」

???『…フフフ、久しぶりですねぇ、ブラッド先生?
    去年のバレンタインデー以来ですか?』
ブラッド「ク……やはりキサマか、ウォン・ユンファ!」
パメラ「ウォン・ユンファ首相ですか!?」
ウォン『違いますねぇ、今の私はジェネレーションシステムの誤作動により蘇った
    グレートネオスピリッツウォーズ・ウォンだぁ!!』
パメラ(何この人…)
ブラッド「キサマまた性懲りも無く…
     ウォーズでは名前のみの出演のくせによく復活できたな…」
ウォン『それは貴方には言われたくありませんねぇ!』
ブラッド「…全く、オリキャラでもないくせに何度も我が番組に出おって…
     ……何が望みだ?」
ウォン『ブラッド先生、あなたがたが弱い戦力で孤立する機会を…
    …あれから一年、ずっと待っていたのですよ。
    あなたがたの軍備は圧倒的、まともに仕掛けては我がネオ・ホンコンの軍備を持ってしても
    勝ち目は薄いのでねぇ…』
ブラッド「我々に戦いを挑むつもりかね? 面白い…」
ウォン『そんなそんな滅相も無い… あなたがたに戦いを挑むなどと。
    私はあなたがた、オリキャラ軍と交渉がしたいだけですよ…』
ブラッド「交渉だと……?」
ウォン『そう! 交渉です!
    …私の望みは、あなたがたが保有するデビルガンダムJrを我が手にすること!
    あなたがたは人質です。デビルガンダムJr入手交渉のカードとして使わせてもらいますよ…』
ブラッド「バカな! そんなことができると思うか!?
     …ええい、マッドアンクラーから攻撃はできんのか!?」
パメラ「ダメです、完全に武装の死角にまわられています!」
ウォン「どうです? なかなか良い位置に取り付いたものでしょう?
    …遊びはここまでです! 言うとおりにしなければ…このままブリッジを潰してもいいのですよ?」
ブラッド「クッ……ゴミごときに!」
ウォン「まずはとりあえず上に上がりましょう、ここは息苦しくていけません…」



〜海面近く、ブリッジにて〜
ゾンビ兵「………」
ウォン「ご苦労。これで全員捕縛できたわけですねぇ。」
コルト「どうなってんだよこりゃ!! なんでゾンビ兵なんかが中に…」
ドク「うぁぁぁぁッ!! 縛られちまったよぉぉぉぉ!!」
ニードル「クソが! ほどきやがれェ!!」
バイス「あ〜あ♪ ど〜せ縛られんなら女の子にやって欲しかったぜ♪」
ウォン「……困りますねぇ。先程の女性以外のブラッド先生の部下は
    知性が感じられない方々ばかりですな。」
ニードル「おーきなお世話だこのチョコ野郎!」
ドク「部下じゃぁぁねぇぇしよぉぉぉ!!」
ウォン「おお怖い怖い…
    …しかし、オリキャラ軍というのはもっと華やかな部隊だったと記憶していましたがねぇ…」
ライル「う〜ん、ゴッグさえ出撃中ならウォルターガンダムくらいなら…」
コルト「どんだけ改造してたんだよあのゴッグ…」
ドク「本当にお先真っ暗だぁぁぁぁ!!
   刻が見えるよぉぉな気がぁぁ……するかもしんないかぁぁもぉぉぉ!!」
ウォン「…ともかく、これだけ人質がいれば…さしものオリキャラ軍も動くでしょう。」
ブラッド「人質として機能しそうなのはパメラのみな気がするがな…」
ウォン「彼女一人で十分ですよ。仲間思いな彼らのことです…
    あなたがたの命をカードとして出せば、この私にデビルガンダムJrを明け渡すしかない…」
ドク「うぁぁぁッ!! ありゃオレんだぁぁぁぁ!!」
ウォン「あなたのような知性も野望も無い者にはもったいないですよ、あの機体は…」

パメラ「ど、どうしましょう!? このままでは…」
ブラッド「全く…このままでは料理ができんまま放送終了してしまうではないか…」
パメラ「こんな時まで番組の心配ですか…」
ウォン「本国でいくらでも料理させてさしあげますよ。チョコレート料理をね!」
ブラッド「バ、バカな……」
ウォン「皆さんも…私の為にデビルガンダムJr入手に尽力してくれるのなら
    本国で英雄として迎え入れてもいいのですがね…」
ニードル「マジですかい! そんなら…」
ブラッド「…断る! 誰がキサマのようなゴミに…」
ウォン「…残念ですねぇ。」
ニードル「お、おいブラッドォ! ここは従ったふりして
     寝首かくパターンのヤツだろォ…」
ブラッド「フン、例え演技だろうとあのようなゴミに屈するなど……有り得ん!」
バイス「こりゃあ…いよいよヤベ〜な〜♪」
コルト「ホントだよ…」
ブラッド「もう10レス目だしな…」



ウォン「デビルガンダムJrの力で、今度こそ世界の覇権を永遠に我が手に…
    忌々しいガンダムファイターも、あの機体さえあれば赤子の手をひねるも同然…」

パメラ「このままでは未来世紀の世界が大変なことに…」
ブラッド「Gガンの世界などどうなろうと知ったことでは無いが……デビルガンダムJrを失うのは惜しい…
     何とかせねばな……パメラ! 耳を貸せ…」
パメラ「は、はい…」
ブラッド「いいかよく聞け。食料庫に誘い出し……」
ライル「食料庫ですか! あそこには確か…」

……
ウォン「それにしてもオリキャラ軍からの返事は遅いですねぇ。
    ……こら、本当に連絡が取れているのか?」
ゾンビ兵「…………」
パメラ「と、取れていないように思います…
    この世界には通信を妨害するミノフスキー粒子というものがありまして…」
ウォン「そうなのですか。それは困りましたねぇ…」
パメラ「…どうでしょう、私はこれでも通信士です。連絡を取るくらいなら…」
ウォン「それは助かりますねぇ。今、連絡を取ってくれるとは感心しますな。
    ……しかし、私はそこまで甘くはありません。その手には乗りませんよ?」
パメラ「そ、そんなつもりでは…」
ウォン「しかし…あなたはただの人質にしておくのは惜しいですねぇ。
    デビルガンダムの生体ユニットに真に相応しいのは女性…どうです?
    もしアレンビーを再びこの手にできなければ、あなたを生体ユニットにしてもいいのです。
    なってみる気はありませんか?」
パメラ「え、遠慮しておきます…」
ウォン「そうですか……まぁ、拒否権などは無いのですがね。
    …しかしお腹が空きましたねぇ。こんなことならもっとチョコを持って来るべきでした…」
パメラ「チョコレートなら、この艦の食料庫にもありますが…」
ウォン「ほう、それは素晴らしい。
    できたら案内してもらえませんか? 何分、DG細胞に感染して以来
    定期的にチョコを補給しないと手が震える体になってしまいまして…」
パメラ「そのくらいならおやすい御用です。」
ウォン「いや有難い… そこのゾンビ兵、この女性の捕縛を解いて上げなさい…
    万一の事があったとしても女性一人くらい、このゾンビ兵の数なら取り押さえるのは容易ですしね。」
ゾンビ兵「………」
ドク「うぉおぉぉいパメラちゃぁぁぁん!!
   オレの縄もほどいてちょうだぁぁぁい!!」
ウォン「騒がしいですね…あんな知性の足りない者は放っておいて
    チョコのあるところへ行くとしましょう。」
パメラ「は、はい…」
ウォン「…ゾンビ兵達。しっかりブラッド先生達を見張っておけ…」
ゾンビ兵「………」



〜食料庫〜
ウォン「…なるほど、意外にもなかなかいいものが揃ってますねぇ…」
パメラ「どうぞ、好きなだけ食べてください!」
ウォン「これはこれは…ではいただきましょう。」

〜中略〜
ウォン「いやぁそれにしてもチョコは美味しいですねぇ。
    人類の生み出した文化の極みですよ…
    どうです、あなたも?」
パメラ「い、いえ私は…」
ウォン「チョコがお好きでない? 珍しいですねぇ。そんな人もいるんですねぇ…
    …おや? この緑色の丸い物体は何です?」
パメラ「こ、これですか? これは宇宙世紀の弁当箱の一種です!」
ウォン「なるほど、宇宙世紀人のセンスはわかりませんねぇ。
    しかもこんなに大量にあるということは、かなり普及しているのですな。」
パメラ「はい…」
ウォン「それに、目のようなものが描き込まれていますねぇ。
    マスコットグッズの一種ですか?」
ヴン…
ウォン「ん…目が光りましたね。」
パメラ「…お願いハロ! やっつけて!」
ウォン「ハロ? 何ですかそれは…」
ハロA「リョーカイ! リョーカイ!」
ハロB「トツゲキ! トツゲキ!」
ウォン「な、何だこれは!? 弁当箱ではない!?
    手がある、これはまさか量産型ウォルターガンダム…?」
ハロC「ヤッツケル! ヤッツケル!」
ハロD「ウォン! ゲンキカ!」
ウォン「こ、この丸い物体全てがそうですか!? よくも騙して…
    うわぁ、く、くるなぁ!!」
ハロE「ホカク! ホカク!」
ハロF「センメツ! センメツ!」
黒ハロ「ククク! 絶望ニ! オノノクガイイ!」
〜中略〜
ハロA「ホバクカンリョウ! ホバクカンリョウ!」
パメラ「ありがとうハロ…」
ウォン「く、ゾンビ兵達は何故助けに来ない…」
パメラ「ブラッドさん達を見張っておくように命令していましたよね?
    彼らは命令を愚直なまでに実行するだけだとデータにありました。
    命令が届かないこの状況では、絶対に助けには来ません!」
ウォン「そんな…ほ、解いてくれますよね?
    解いてくれるのでしたら、私が世界を支配した際にはあなたを…
    ……お、おや、それは何ですか…?」
パメラ「これですか? これは以前ブラッドさんから護身用にと貰ったスタンガンです。」
ウォン「そ…それをまさか…」
パメラ「…ごめんなさい、情けをかけるわけにはいきません。」
ウォン「や、やめなさい! 東方先生を呼びますy」
ビリビリビリ!!

〜中略〜
ブラッド「クククク…大手柄ではないかパメラよ!
     十字勲章ものだな…」
パメラ「いえ、全てライルさんのハロのお陰です…」
ライル「いやぁ、回収した学習型ハロをこの艦に置いておいたんですが…
    こんな形で活躍することになるとは! 行儀の悪さも役に立つことがあるんですねぇ…
    ザクダイバーといい改造ゴッグといい、今日は色んな機体が日の目を見る日ですね!」
ブラッド「全く、奇跡というべきかご都合主義というべきか…」
ウォン「………(気絶中)」
コルト「…で、どうすんだよコイツ?」
バイス「ま…オリキャラ軍にケンカ売ったんだ♪
    ただで済むわけね〜よな〜♪」
ニードル「ぶっ殺しちまおうぜェ!!」
ドク「ズぅタズぅタにしてやぁるぅぅぅぅ!!」
ブラッド「ククク…まぁ待て、ワタシに考えがある……」



〜ネオ・ホンコン〜
ブラッド「…深海魚料理はどうしただと?
     クククク……忘れてはいないぞ! 今回は捕らえられこそしなかったが…
     ここ、ウォン・ユンファの経営する料理店の施設を使い、深海魚料理を作ることとなった!
     材料費は当然タダでな……つまりウォンの奢りというわけだ!」
ウォン「…希少で高価な深海魚をタダですか。
    失脚した身にこれは厳しいですねぇ…」
パメラ(失脚したのに料理店は続けてるんだ…)
ブラッド「ククク…我々に歯向かった報いを受けるがいい!!
     さぁ、早速ワタシは料理をしてくるとするか……」
ドク「ひゃぁぁぁぁ!! 楽しみだなぁぁぁぁ!!」
ニードル「おいブラッドォ!! こんなんで許しちまっていいのかよッ!?」
ブラッド「いいではないか、どうせもう我々に歯向かおうなどとは思うまい…
     それに………ネオ・ホンコン最高の料理施設を使い、深海魚の料理ができるのだぞ?
     これに比べれば先の騒動など安いものだ…」
コルト「んなこたねーだろ…」
バイス「ま…い〜んじゃね〜の♪ タダ飯食えんだし♪」
ブラッド「ククク……パメラとライルは特に遠慮はするな!
     今作戦の最大の功労者だ、たんと喰え…」
パメラ「は、はい…」
ライル「了解です! いやぁ楽しみだなぁ!!」
パメラ(深海魚料理って…どんなだろう…)
〜中略〜
ブラッド「クククク…待たせたな。さぁ、存分に堪能するがいい……今回の料理はこちらから
     ヌタウナギの蒲焼、オオグソクムシの煮込み、ラプカの丸焼き、ゴブリンシャークの生け作り…
     …そしてリュウグウノツカイの姿揚げ、ガンダムヘッド風だ!」
ウォン「…………」
ニードル「…………」
バイス「…………♪」
コルト「…………」
ライル「…………」
パメラ「…………」
ブラッド「…どうした? キサマら、好きなだけ喰っていいのだぞ…」
パメラ「想像を遥かに超える…衝撃的な見た目ですね…」
ウォン「ど、どうしたのです皆さん? さぁご賞味ください…」
バイス「ん〜…♪ オレ様は遠慮しとくかな〜…♪
    ほらコルト、いっちまいなァ♪」
コルト「だ、誰がいくかよ…
    ライル、お前が功労者だろ? 食えよ…」
ライル「う〜ん…これは流石の僕もちょっと…」
ドク「オマエらくわねぇぇのかぁぁぁぁ!?
   じゃあ全部くっちまうぞぉぉぉぉ!! いいのかぁぁぁぁ!!」
ニードル「好きにしやがれェ……」
ドク「ヒャアッハッハァー!! いぃぃぃただぁぁぁきまぁぁぁぁすぅ!!」
ガツガツ、ムシャムシャ…
パメラ「う……」
ドク「ひゃぁぁぁうめぇぇぇ!!」
ブラッド「そうだ! いいぞ、もっと喰うのだ…ワタシの為にな!」
コルト「…相変わらずだなドクは。」
ニードル「こーいう時は助かるよなァ…」
バイス「結局得したのドクだけかい♪ ひっで〜オチだな〜♪」
ブラッド「オチだと……しまったッ! もう13レス目ではないか!
     調子に乗って長々とやりすぎた……ウォン! キサマの所為だぞ!!」
ウォン「そう言われましてもねぇ…」
ブラッド「このままでは14レス目に突入してしまうぞ…パメラ! 大至急締めるのだ!」
パメラ「は、はい! それでは今回はこの辺で!」
コルト「ホントひどいオチだよな…」