番外編【ツッコミ不在! ドク・ダーム先生のお料理教室!?】
登場:ドク、リコル
料理:焼き餃子



調理室にて…
ドク「よぉぉブラッド! 元気にしてたかぁぁ!」
ブラッド「…何だ、ドクとニードルか。ここで会うのは久しぶりだな。
     何か用か? ワタシは料理教室の準備で忙しいのだが…」
ニードル「何だテメエ、準備って自分でやってたのかァ?
     意外にマメなんだな! ヒャヒャヒャ!」
ブラッド「いやな…普段ならスタッフのレンタル兵にやらせるのだがな。
     先日ついにストを起されてな…他に頼もうにもラは逃げたし、かといってリコルに頼むのは
     不安なのでな…結局ワタシが自分でやるしかないという始末だ!
     笑いたければ笑うがいい…」
ニードル「ヒャヒャヒャヒャヒャ!」
ドク「ひゃっはははー!クククケケケ!」
ブラッド「本当に笑うヤツがあるか…
     何なのだキサマらは! 何をしに来た!」
ニードル「いやよォ、ドクのヤツがどうしても料理教室をやってみたいって
     言うもんだから一緒に頼みに来てやったんだよ!」
ドク「へっへっへ、よろしくなぁぁぁぁ!」
ブラッド「料理教室をやりたいだと…どういうことだ?
     キサマらは助手役で何度も出ているだろう…」
ドク「そうじゃねぇぇぇ! オレはブラッドみたいに教える方をやってみたいんだよぉぉぉ!」
ブラッド「何を言うかと思えば…
     そんなことをワタシが許すと思っていたのかゴミどもが!」
ドク「おおッ!」
ブラッド「キサマな…」
ニードル「いいじゃねェか! やらせてくれるなら準備もやるらしいぜェ?」
ブラッド「当たり前だッ!」
ドク「一生のお願いだよぉぉ!やらせてくれよぉぉぉ!」
ブラッド「キサマの「一生のお願い」はこれで何回目だ…
     何故急にそこまでやる気になったのかは知らんが…
     …まあそこまで言うならやらせんでもないぞ。ちょうどやる気も下がっていたしな…
     キサマにやらせるのもいい刺激になるかもしれんしな……」
ドク「うおっしゃああぁあぁぁあぁあ!」



〜翌日の調理室〜
ドク「ひゃっはっはっはー!ぅおっはゆぉぉぉぉぉ!!」
リコル「あれ? アリアスさんじゃないですかぁ。どうしてここに?」
ドク「アリアスじゃねぇぇぇ!! ドク・ダーム様だよォ!」
リコル「すいませ〜ん、間違えちゃいましたぁ。ブラッドさんはどうしたんですか?」
ドク「ククケケ! 今日はアイツのかわりにオレが料理することになったんだよぉぉ!
   よろしくなリコルちゅゎぁぁぁん!!」
リコル「こちらこそよろしくお願いします!
    …今日はブラッドさんもサボりですかぁ。先輩やスタッフさんもそうですけど
    皆さん意外と不真面目なんですねぇ。」
ドク「そーゆーもんだよぉぉ! そんじゃあぁさっそくだけどぉう、りょーりしちゃうぜぇぇぇ!」
リコル「テンポがいいですね〜 助かりますぅ。
    でもドクさんってお料理はできるんですかぁ?」
ドク「ひゃっはー!ブラッドからレシピってのをもらってきたから大丈夫ぅぅ!」
リコル「それなら安心ですね!」
ドク「おう!」

『焼き餃子』材料
・豚挽き肉
・キャベツ(外側)
・干しシイタケ
・ニラ
・ニンニク
・ショウガ
・醤油
・塩胡椒
・ゴマ油
・ギョウザの皮
・サラダ油
・水

リコル「餃子ですかぁ。大変そうですね〜」
ドク「ドク・ダーム様に不可能はねぇぇぇ!! ラクショーだよぉ!
   えぇぇっとぉう、まずはキャベツの…を…ぎ…り…で…」
リコル「どうしたんですかぁ?」
ドク「ちくしょおおおお!! 漢字が多すぎて読めねぇぇぇよぉぉぉ!!
   ブラッドのヤロォォォ! ふりがなふっとけよぉぉぉ!」
リコル「それは大変ですねぇ。私が読みましょう!
    え〜と、「キャベツは芯を削ぎ取り、熱湯で軽く茹でて、粗く微塵切りにするのだ」と書いてあります!」
ドク「ぅおお、ありがとおぉぉぉぉ! それじゃ切るぜぇぇぇ!!
   みじん切りは大好きだぜぇぇぇぇ!」
リコル「あれ、ゆでたりはしないんですか?」
ドク「めんどくせえからいーよぉ!」
リコル「そうですかぁ。あ、キャベツ以外の具もみじん切りにするそうですよ!
    何か色々補足が書いてありますけど…まあテキトーにやっちゃって下さい!」
ドク「おうよ! 斬る斬るぅぅぅ〜!!
   斬って斬ってぇ、斬りまくるぅぅぅぅッ!!」
リコル「あ、ニラとかニンニクとかショウガみたいなのは
    嫌いなので入れなくていいです!」
ドク「そうかぁぁ! じゃあそいつらはぁ…このままオレ様が喰う!」
リコル「生でいっちゃいますかぁ!? すごいですね〜」
ドク「ムシャムシャ… おう! オレ様はすごい!すごすぎるぜぇぇぇ!!
   さぁぁぁて、次は何をするのかな、かなぁぁぁ!?」
リコル「え〜と次は…ボールに具と調味料を入れて、粘りが出るまでよく混ぜるんだそうです。
    かきまぜるのには何を使うんでしょうかねぇ…」
ドク「素手でいいんじゃねぇかなぁぁぁぁ!」
リコル「それは流石にまずいでしょ〜。あ、泡立て器がありましたぁ!
    これで混ぜましょう!」
ドク「よぉぉぉし! まぁぜまぜしてやるぜぇぇぇ!」



ドク「ひゃあぁぁぁ! もうかきまぜは飽きたぜぇぇぇ!」
リコル「では次にいきましょう! 次は…餃子の皮に具を乗せて、皮のふちに
    水を塗って、半分に折って折り目をつけて包む…だそうです!」
ドク「ん!? 何で水なんか塗るんだぁぁぁ!?」
リコル「何ででしょうかねぇ…そうだ! 電話で聞いてみましょう!
    ドクさん、ブラッドさんの番号わかりますか?」
ドク「わかんねぇ! オレ携帯持ってねぇしぃぃ!」
リコル「そうですか…じゃあ仕方ないですね。ちょっと妥協して
    ラ先輩にでも聞いてみましょう!
    助手歴は長いみたいですから、きっと知ってるはずですよ!」
ドク「おおッ!」
リコル「それではかけま〜す…  」
プルルルルル…
プルルルルル…
リコル「あ、プルといってもZZのプルさんでは…」
ラ(電話)「もしもしリコルちゃん?」
リコル「あ、先輩!おつかれ様ですぅ! 」
ラ「リコルちゃんこそお疲れ様。
  ごめんねお仕事代わってもらっちゃって… 大変だったでしょ?
  ブラッドさんの相手をするのは…」
リコル「全然大丈夫でしたよ! ブラッドさん、話に聞くほど怖い人じゃ無かったですよ。」
ラ「そう? おかしいなぁ… 私の時はあんなに怖かったのに…
  …ところで何かご用事?」
リコル「あ、そうだ、聞きたい事があったんです!
    え〜と、餃子の皮のふちに水を塗るのは何でかわかりますかぁ?」
ラ「水? 皮と皮をくっつけるためだと思うけど…
  何でまたそんなことを聞くの? ブラッドさんのお手伝い?」
リコル「はい、収録中にわからなかったので聞いてみたんですぅ。」
ラ「収録中にねぇ… って収録中!?
  何で収録中に電話してるの!? よくブラッドさんが許しましたね…
  やだ、癖で言葉遣いが…」
リコル「いやですね〜、今日はブラッドさんはお休みなんですよ。
    きっとズル休みですよ。先輩と同じですね〜」
ラ「え、あ、いえ私は別にズル休みなんかじゃあ…」
リコル「そうだ先輩、ここの会話もオンエアで使われると思いますので、放送を楽しみにしていて下さい!」
ラ「楽しみにって…」
リコル「それじゃ切りますね。ありがとうございましたぁ〜。」
ラ「ちょ、ちょっとリコルちゃ…

ピッ!

リコル「理由がわかりましたよ! 何でも皮と皮をくっつけるためだそうです!」
ドク「へぇぇぇ! そうなのかぁぁぁ!!」
リコル「では料理を続けましょう!」



ドク「なぁぁリコルちゃぁぁん!!具はどれくらい入れればいいのかなぁぁぁ!!」
リコル「そうですね〜、よくわかりませんけど
    具はいっぱい入ってた方がいいんじゃないでしょうか?」
ドク「そぉうだなぁぁ! おトクな感じがするもんなぁぁぁ!」
リコル「ですね! では多めにバンバン詰め込んでいっちゃいましょう!」
〜中略〜
リコル「ドクさん、包みが終わったらあとは焼けば終了だそうです!」
ドク「なんだもう終わりかよぉぉぉ! つまんねぇなぁぁぁぁ!」
リコル「まぁまぁドクさん、多分焼くのが一番面白いんですよ!」
ドク「そうか! じゃあはやく焼こうぜぇぇぇぇ!」
リコル「はい! え〜と、まずはフライパンを熱して、油をしいて…
    そこに餃子を置いて、こんがりきつね色になるまで焼く、ということです!」
ドク「ぅおっしゃぁぁぁ!やるぜぇぇぇ!!」
〜中略〜
ドク「きつね色ってこんぐらいかなぁぁぁ!?」
リコル「違いますよ〜、きつねさんはもっと黄色っぽい色ですぅ!
    もっと焼いたらそれっぽい色になるんじゃないでしょうか!」
ドク「なぁるほどぉぉ!! 」
数分後…
ドク「ひゃあぁぁぁぁ! まっ黒になっちまったぜぇぇぇぇ!!」
リコル「おかしいですね〜…
    あ、途中で水を入れることになってましたぁ!」
ドク「そぉうかぁ、それできつね色にならなかったんだなぁぁぁ!
   今からでも遅くねぇぇぇ!! 水を入れるぜぇぇぇ!!」
リコル「やっちゃって下さい!
    あとは蓋をして蒸し焼きにした後に…蓋を取って…水気をとばしてカリッと
    焼き上げれば完成だそうですぅ!」
ドク「ひゃーっはっはっはぁ! 一気にいくぜぇぇぇ!!」



リコル「お疲れ様でしたぁ! 調理終了です!」
ドク「クククケケケ、やったぜぇぇぇぇぇ!!」
リコル「今回は特別ゲストとして、この方に料理の審査をしていただきますぅ!
    それではお入り下さい!」
ブラッド「……ワタシだ!」
ドク「何だお前かよぉぉぉ!!」
ブラッド「何だとは何だ!」
リコル「はいはいケンカはやめて下さ〜い!」
ブラッド「フン…まさか自分の番組の特別ゲストに呼ばれるとはな…
     キサマら、ちゃんとレシピ通りに作ったのだろうな?」
リコル「バッチリです!」
ドク「おおッ!バッチリだバッチリ!!」
ブラッド「どうだかな…まあ、喰ってみればわかることだ!
     早く作ったものを差出すのだッ!」
ドク「これだぁぁぁ!!」
ブラッド「……なんだこの水にふやけた黒い物体は…ゴミか?」
リコル「何って餃子に決まってるじゃないですか〜」
ドク「まったくよぉぉ、しんさいんがボケてちゃ困るぜぇぇぇぇ!」
ブラッド「ボケてるのはどっちだ……どこをどうレシピ通りに作ったらこんな物体が出来上がるのだ!?」
リコル「まあまあブラッドさん、見た目だけで決め付けてはいけません!
    美味しいかどうかは食べてみなければわかりませんよ?」
ブラッド「喰わなくてもわかる……一応喰っては見るがな…
     …ク、何という気持ちの悪い食感だ……」
ドク「へっへぇ、味はどうだぁぁぁ!?」
ブラッド「……キサマら、材料をいくらか抜いただろう…餃子独特の味も香りも全くせんぞ…
     それに干しシイタケも戻さずに入れおったな…キャベツも生だし…」
リコル「へぇ〜、一口食べただけでそこまでわかるんですかぁ!」
ドク「すげえすげえ!!」
ブラッド「いや、ある意味キサマらの方が凄いと思うぞワタシは…
     ……やらせる前からある程度は予期してはいたが…まさかここまでとは…」
ドク「なんだぁ、今のって褒められたのかなぁぁぁ!?」
リコル「そうですよきっと! 自信を持っていいと思いますぅ!」
ドク「ひゃっははははぁぁぁ!!」
ブラッド「付いて行けんなこのゴミどもは……
     やはりワタシ以外の者にこの料理教室は任せるべきではなかった…」
ドク「そうだな! オレももうりょーりは飽きちまったしな!!」
ブラッド「どこまで自由なのだキサマはッ!」
リコル「さて、素敵な結論が出たところで今回はここまでとしましょう!
    次回もお楽しみに!」
ブラッド「次回は少しはまともな放送をしたいものだな……