ブラッド先生のお悩み相談室、第二回!



ブラッド「………」

リコル「はい、皆さんお久しぶりです!
    忘れた頃に続きが来る、でお馴染みの艦内番組のお時間ですよ〜」

ブラッド「…今回はキサマがアシスタントか。
     フン、今回は何をやるというのだ?」

リコル「はい、お答えしましょ〜!
    え〜っと、今回はですね〜…
    現在はブラッドさんも最新作出演勢という事で、以前のように
    番組で料理を紹介してる暇もあまり取れないということでして!」

ブラッド「フン……「料理教室」の頃は
     このワタシもリストラ勢だったが故に、時間は腐るほどあったからな…」

リコル「そ〜ゆ〜事情もありまして!
    今回は、「お料理教室」番外編以来久々となる
    「ブラッド先生のお悩み相談室」を開催する運びとなりました〜!」

ブラッド「悩み相談、か……
     以前やった際に「二度とやらん」と言った記憶があるがな」

リコル「まぁまぁそう言わないで!
    部隊の皆のお悩みをバンバン解決しちゃいましょ〜!」

ブラッド「下らんな、悩みなどというものは各々が自らの手で解決せねばならんものだろうが……
     …しかしまぁ、いつまでもくだを巻いていても仕方あるまい。
     こんな下らん回はさっさと終わらせてしまうに限るな…」

リコル「はい! ではさっそく、今回の相談者の方に入場していただきましょう!」

ブラッド「……入場だと?
     今回は悩みを持ったゴミが直接、このワタシに相談しに来るというわけか…」

リコル「はい! 以前の「お悩み相談室」では
    メールでちゃちゃっとテキトーに相談を受け流しちゃったから
    あんまり評判が良くなかったみたいです!」

ブラッド「そうか……まぁ以前の悩み相談も
     何年前かわからんレベルでの過去の出来事ゆえに、あまり深くは覚えていないがな…」

????「あの、そろそろ入っていいですか…?」

リコル「あ〜いけない! 相談者の方を待たせたままでしたぁ!」

ブラッド「全く、先が思いやられるな……」


リコル「それではご紹介しま〜す!
    久しぶりの「お悩み相談室」、最初の相談者の方は
    爽やかスマイルでおなじみ、ジュナス・リアムさんで〜す!」

ジュナス「あ、どうも…ジュナスです」

ブラッド「またキサマか……久々の艦内放送だというのに
     この番組の準レギュラー格のキサマに来られては、新鮮味というものがまるでないではないか」

ジュナス「す、すみません…
     ちょっと個人的に悩んでる事があって、丁度良いタイミングで
     この「お悩み相談室」が久々に開かれるって聞いたから」

ブラッド「フン、まぁいい……それで、キサマは一体何を相談しに来たというのだ?」

リコル「おっと、さっそくお悩み相談がはじまったようですぅ!」

ジュナス「えっと…あの、なんというか…
     …最近、部隊の中での僕の扱われ方というか、皆の態度というか
     そういうのがちょっと、変わってきているような気がして…」

ブラッド「…態度だと?」

リコル「扱いが変わってきてる?
    それっていつ頃からですかぁ?」

ジュナス「そうだね…
     僕がOWに出れなかった、あの時からかなと思うんだけど」

ブラッド「なるほどな……リストラ直後は周りから若干
     腫れ物に触れるような…妙に気を使われているような扱いをされる事もある」

ジュナス「あ、やっぱりブラッドさんにはわかりますか!?」

ブラッド「ゴミが、我々にとってはよくある話だ…
     …それで、今回の悩みはそれか?
     人生初の新作からのリストラが相当応えたようだな…」

ジュナス「それもかなりあるんですが、それだけじゃないんです…」

リコル「といいますと〜!?」

ジュナス「いや、OWだと…リストラされたのは僕だけだからさ。
     なんていうのかな…
     現役でOWに出てる皆からも、OW以前にリストラされた皆からも…
     なんかもう、両方から腫れ物を触るような、微妙な扱いを受けている気がするんだ…」

リコル「なるほど〜。
    一人だけリストラされちゃったから、なんかもう両方から
    可哀相な子扱いをされちゃってるって事ですね!」

ジュナス「…まぁ、そういう事になるのかな…
     いや…どっちからも、気を使ってもらってるのはわかるんだけど…」

ブラッド「まぁ……新作で「一人だけリストラ」などという事態は
     長い我が軍の歴史の中でも、前代未聞の出来事だからな…」

リコル「しかもそれが、今までリストラ経験の無いジュナスさんだったから
    皆さんも余計に、どう励ましていいかわからない感じになっちゃってるんですね〜。
    う〜ん…これは根が深いお悩みです!
    ブラッドさんはこれをどう解決しちゃうんでしょうか〜!?」



ブラッド「フン……馬鹿馬鹿しい。
     こんな事は、そもそも悩むような事ですら無いわ!!」

ジュナス「えっ…?」

リコル「お〜っと!? ブラッドさん、ここでまさかの一喝ですぅ!」

ブラッド「いいか、ジュナス……要は慣れだ!
     今はまだ腫れ物扱いかもしれんが、いずれは皆も受け入れるだろう…
     …リストラキャラとしての「ジュナス・リアム」という存在をな…」

ジュナス「は、はい…
     そういう方向に受け入れられるのには、ちょっと抵抗があるけど…」

ブラッド「いくら抵抗を感じた所で、現状が変わるわけではない…
     それならばいっそ、現状を楽しんでしまえばいい……それだけの話だ」

ジュナス「現状を、楽しむ…?」

リコル「えっと、どういう事ですかぁ?」

ブラッド「例えば、だ……このワタシにしてもウォーズでリストラされた後は
     かつての艦内放送「お料理教室」に力を入れた…
     ドクにしてもそうだ……ヤツもワールドでリストラされはしたが
     あのゴミは悲しむ暇すらなく、できた時間を虫捕りなどの趣味に使い、楽しむ道を選んだ…!」

リコル「あ〜、そんな事もありましたっけ!」

ジュナス「なるほど、リストラされたという現実を…あえて、心から受け入れて
     その上でその状況を楽しんでしまえばいい…
     …そういう事ですか?」

ブラッド「それだけでは、正解とは言えんな…
     ……ジュナス、キサマも何か…今しかできないであろう「何か」を見つけ出せ。
     リストラされている期間にしかできない何かをな…」

ジュナス「何か…?」

ブラッド「…例えば自分の得意分野である格闘を更に伸ばす為の修練に励むなり
     逆に、苦手分野の克服の為に…この期間を利用し練習を重ねてもいい。
     ……なんだって構わん。
     通信業務の傍らでいい……今しかできない「何か」を始めるのだ」

ジュナス「…………」

ブラッド「そうすれば、下らん悩みに時間を割く事もあるまい……」

ジュナス「わかりました…僕も、今しかできない「何か」を見つけ出してみせます!
     ブラッドさん、ありがとうございました!
     おかげで何か、胸のつっかえが取れたような気がします…!」

ブラッド「ゴミが、感謝されるほどの事を言った覚えはない…」

ジュナス「とんでもない……こうしちゃいられない、僕も
     今すぐに「何か」を探しに行かなくちゃ…
     それじゃ、ありがとうございました!」

リコル「というわけで、今回のお悩みは見事解決されましたぁ!
    今回の「ブラッド先生のお悩み相談室」はここまでですぅ!
    また次回、お楽しみに〜!」


………

ブラッド「ククク……「論点のすり替え」に成功した!」

リコル「あ〜、やっぱりそういう作戦だったんですね!
    なんだか、根本的な解決になってないよ〜な気はしてたんですけど!」

ブラッド「何、大抵の「悩み相談」などというものはその程度のものだ…」




〜数日後〜

ブラッド「最近、ジュナスを見んが……」

ドク「ヒャアァーハッハァー!!
   ブラッドォォぉおう!! ジュナスから手紙だってよぉぉぉッ!」

ブラッド「…手紙だと?
     今、ヤツはこの部隊にいないというわけか……?」


  おひさしぶりです、ジュナスです。
  今僕は、ブラッドさんに言われた事に感銘を受けて
  今しかできない「何か」を求めて…
  ケインさんとアキラさんと一緒に、ギアナ高地で修行をしています!
  ここで修行する事で、今まで見えなかった何かが見えてくるかもしれないから…
  修行を積んで、もっと格闘も得意になって
  覚醒値もまた前みたいに伸びるように、精神面も鍛えに鍛えて
  宇宙の声ももっとよく聞こえるようになって帰ってきます!
  その時を楽しみにしていて下さい!
  それでは、また!

   ジュナス・リアム


ブラッド「………」

ドク「どぉぉ〜なってんだぁぁッ!?」

ブラッド「まさかそこまでするとはな……」


(続く…?)