部屋という名の魔窟


カル「へへ…」
パメラ「カルさん、嬉しそうですね!
    何かいい事でも?」
カル「大したことじゃないんだけど…ついに念願のHGUCのネモを手に入れたんだ!」
パメラ「そ、それは良かったですね…(何でネモ…?)」
カル「UCのカラーだからエゥーゴカラーに塗りなおさないと…
   早く部屋に戻って組み立てたいな!」

トリッシュ「よ! カル〜、部屋の掃除するから手伝いな!」
カル「え、でもこれから…」
トリッシュ「口答えしない! ささ、行こ行こ!」
カル(こんな時ばっかり頼りにするんだもんなぁ…)
パメラ「が、頑張って下さいね…」
カル「うん…」

〜トリッシュの部屋〜
トリッシュ「さ〜て、と。どこから手をつけましょうかねぇカル先生?」
カル「うわ、なんかゴチャゴチャしてますね…
   ホントにガサツなんだから…」
トリッシュ「ガサツで悪ぅございました!
      アンタみたいに細かい性格してないモンでねぇ」
カル「…大体、普通は女の人ってあんまり気軽に
   自分の部屋に男を入れたりはしないものなんですよ?」
トリッシュ「いーのいーの、アタシは気にしやしないさ!
      アンタなんか弟みたいなモンだからね」
カル「はぁ…」
トリッシュ「そんじゃま…そっちの方からテキトーに整理しときな!」
カル「テキトーにって…」
トリッシュ「あ、テキトーにっつっても
      勝手にアタシの大事なモン捨てちまったら、承知しないよ!」
カル「はいはい…っていっても、本当にどこから手を付けたらいいやら…
   …って、わわわ!」
トリッシュ「ん、どったのカル?」
カル「いや、あのその…」
トリッシュ「あ〜アタシのブラね!
      テキトーにその辺置いときな!」
カル「は、はいっ!」
トリッシュ「ん…? なにさカルってば照れてんの?
      アンタも男の子なんだねぇ」
カル(全くもう…)

〜数時間後〜

カル「やっと解放されたよ…」
パメラ「お疲れ様です…」
カル「やっとネモの製作にとりかかれるかな…ははは」
シャノン「………カル! そこにいたのかい!」
カル「シャ、シャノンさん!? なんですか一体」
シャノン「部屋の掃除をする…付き合え!
     ……言っとくが、拒否は認めないからな!」
カル「は、はい…
   (もうやだこんな扱い…)」
パメラ「お、お気をつけて…」
カル「生きて帰れるかな…?」

〜シャノンの巣部屋〜

シャノン「カルがアタシの部屋に来るのは始めてだったか……?」
カル「そうですけど…なんだ、この臭い……!?
   …ちょ、ちょっと何ですかこの血のりはぁ!?」
シャノン「…あぁ、さっきちょっくら狩ってきてな…捌いてたんだよ」
カル「さばくって…へ、部屋でやらないでくださいよ!!」
シャノン「堅い事を言うなカルのくせに!
     後でギルバートにでも焼かせる…あはははッ! 美味いぞ楽しみにしてろ!」
カル「うっ…」
シャノン「…どうした?」
カル「ちょっと気分が…」
シャノン「なんだ情けないねぇ……
     んなことより血を拭いとけ。あと内臓と毛皮も捨ててこないとね…」
カル「も、もうこんなのやだー!!」