カルくん、風邪を引く




カル「うぅ…」
トリッシュ「ったく、こんな時期に風邪だなんてしょうがないヤツだねぇ」
カル「すみません、体調には気をつけてたつもりだったんだけど…」
パメラ「風邪はひきはじめが大事だと言うので…
    チキンスープを作っておきますので、後で持ってきますね!」
カル「ありがとうパメラ、ごめんね心配かけて…」
パメラ「いえ、困った時はお互い様ですから…」
トリッシュ「そーいうことだよ!。
      ま、こんな時くらいはアタシ達に任せて、カルは体を休めときな」
カル「ありがとうございます、本当に…」
トリッシュ「そんじゃま…心配は心配だけど、アタシたちまでうつっちゃったら事だしね。
      アタシらはそろそろ戻ろっか?」
パメラ「そうですね…それではカルさん、お大事に」
トリッシュ「さっさと元気になるんだよ!」
カル「はい…! 二人とも、今日は本当にありがとう…」
トリッシュ「…あ、そうだ」
パメラ「…?」
カル「なんですか?」
トリッシュ「そういや…風邪の間は、治るまで風呂もシャワーもナシなんだってね?
      そのままじゃ汚れちゃうねぇ…」
カル「……?」
トリッシュ「ほらほら!トリッシュ姉さんが体拭いてやるから服脱ぎな!
      全部だよ全部〜!」
カル「と、とととトリッシュさん何言ってんですか!? や、やめてぇ!!」
パメラ「と、トリッシュさん!?」
トリッシュ「な〜んてね。冗談だって冗談!
      全く二人ともウブでかわいいんだから!」
カル「ま、まったくもう…」



………
カル(チキンスープで体もだいぶあったまってきたかな…)
シャノン「……カルッ!! お前、よくもアタシの許可もなく風邪なんぞ!」
カル「シャ、シャノンさん!?」
シャノン「カルの癖にナマイキにも要看病状態ってかい!? しゃらくさいねぇ!!
     ……そら! 体拭いてやる! 今すぐ脱げ一枚残らず!!」
カル「や、ややや、やめてくださいよそんなの自分でやりますから〜!!」
シャノン「………そうかい、まったくしゃらくさいねぇ」
カル(トリッシュさんと同じ発想だけど、こっちは目が本気だった…)
シャノン「……ったく、男らしくもなく風邪なんかひきやがって。
     いいか、今度アタシの許可なく風邪なんかひきやがったら承知しないぞ!」
カル「は、はい…すみません…(相変わらずムチャクチャだなぁ…)」
シャノン「チッ………まぁいいさ。
     卵酒っての作っといてやったぞ。飲むか?」
カル「いや、オレまだ未成年だし…」
シャノン「ったく…アタシの酒が呑めないってのか? しゃらくさいねぇ…」
カル「いや、誰のかとか関係なくお酒は駄目なんですけど…」
シャノン「………なんか言ったか?」
カル「いえ、何も……」
シャノン「……まぁいい、まぁいいさ。
     安心しな…スグ楽にしてあげるからさ……!」
カル「すぐ…楽に…?」
シャノン「…あはははッ! 見ろ!、これを!」
カル「それって……なにその…なに?」
シャノン「何言ってやがる……アタシが作ってやった風邪を治すための料理に決まってるだろうが!」
カル「料理…ですか? それが…」
シャノン「そうさ…なんかよくわかんないから、風邪に効きそうなヤツ全部放り込んでおいたよ!
     まぁ生姜とかゼリーとか蜂蜜とか銀杏とか……まぁ色々ね!」
カル(うへぇ…)
シャノン「名付けてマシアスシチューってとこだろうな……あはははッ!
     ……ほら、アタシが直々に喰わせてやる、「あーん」しろ「あーん」!!」
カル「いや、あのその…オレさっき食べたばかりで…」
シャノン「しゃっらくさいねぇ!……いいからさっさと「あ〜ん」するんだよ!
     傷が傷が疼くんだよーッ!」
カル「わ、わかりましたよも〜!!」


なんだかんだ心配でたまらないシャノンさんなのでした