強すぎる力




トリッシュ「んー…なんっか変だねぇ」
カル「どうかしたんですか?」
トリッシュ「ちょっと肩に張りがあるような気がすんだよねぇ」
カル「肩こりですか? パイロットもなんだかんだで体力勝負ですからね」
トリッシュ「やだねぇまったく…そうだカル、肩揉みな!」
カル「え!? オレが…ですか?」
トリッシュ「なんか得意そーじゃんアンタ。ちょいとほぐしておくれよ!」
カル「は、はぁ…」


カル「それじゃあ失礼して…」
トリッシュ「な〜に恥ずかしがってんのさ! 大げさなんだからアンタは」
カル「じゃ、じゃあ力を抜いて、楽にして…」
トリッシュ「なんかホントのマッサージ屋みたいだねぇ。
      ……くぅー! 効くぅ!」
カル「あ、すみません…強すぎましたか?」
トリッシュ「なに言ってんのさ! アンタホント上手いんだねぇ」
カル「あ、ありがとうございます…それにしても思ったよりかなりこってますね」
トリッシュ「案外疲れてるもんだねぇ…あぁそこそこ!いい感じいい感じ!」
カル「………」
トリッシュ「あ、カル今おっさん臭いって思った?」
カル「え!? いえいえ、そんなことは…」

……
トリッシュ「くぅ〜生き返った! やるじゃんカル!」
カル「いえ、そんなことは…」
シャノン「………」
カル「うわっ!? しゃ、シャノンさんいつからそこにいたんですか!?」
シャノン「いつからだっていいだろ! しゃらくさいねぇ…」
トリッシュ「カルのヤツ凄く上手いんだよ。
      シャノン姐もやってもらえば?」
シャノン「そうだな……
     いや……今日はやめといてやるよ」
カル「あれ、いいんですか?」
シャノン「フン、アタシはそんなヤワにできちゃあいないよ!
     その代わり…」
カル「そのかわり…?」
シャノン「…お前だって疲れてんだろ?
     そらそら、そこ座りな! アタシが揉んでやるよ!」
カル「え!? いや別にオレはそんな…」
シャノン「しゃらくさいねぇ! アタシがやってやるってんだから黙って座りな!」
カル「は、はぁ…それじゃお言葉に甘えて…」
トリッシュ「ん〜…なーんか嫌な予感がすんだけど」
カル「…うわ!? いたっ、いたいいだいシャノンさんいたいですっ!」
トリッシュ(やっぱし…)

………
シャノン「…………」
パメラ「シャノンさん、どうしたのでしょう……落ち込んだような顔をして」
ギルバート「アイツにも色々あるんだろうなぁ! がはははッ!」
トリッシュ「強すぎる力は、時に愛する者をも傷付ける……ってヤツかね?」
パメラ「…? どういうことでしょうか?」
トリッシュ「色々あんだよ…色々、ね」