二日目 20:00 フォーメーションについて


部屋に着く10分前
ノーラン「ひさしぶり、艦長から聞いたと思うけどアタシもルナとこの艦の軍医やることになったんでよろしく」
「こちらこそ、よろしくお願いします」
食堂を出たらノーランさんと
ルナ「マリア、どこ行くんだ?」
マリア「シェルドの部屋よ。私がリーダーでこの三人とチームを組んだわ。ちなみに機体はブレイヴよ」
ルナ「そうか、つまりチームで作戦会議ということだな」
マリア「えぇ、そうなるわ」
ルナさんに会った。
ジュナス「いっしょにいるのはノーランさんに艦を案内しているからですね」
ルナ「あぁ、そうだ」
ノーラン「んで今から食堂を覗いた後はどこ行くんだい?」
ルナ「食堂の次はMSデッキに向かう。
というわけでマリア……またな」
マリア「うん、またね」
ノーラン「じゃ、アタシもこれで」
と二人は食堂に入って行った。

そして僕とジュナスの部屋に入ると
ジュナス「あれっ!?こんな写真いつ撮ったんだ?」
とジュナスが僕の机の上にある写真立てに気づいた。
「引っ越し作業が終わってからマリア姉さんとフォン・ブラウンのゲームセンターで記念に撮ったんだよ」
ルーク「ということは、この写真立てはお土産屋で買った物だね」
マリア「えぇ、そういうことよ。
でも、写真のことで部屋に来たわけじゃないからこれでおしまい!!
本題に入りましょ」
とマリア姉さんが話を切り上げた。
それからマリア姉さんが椅子に座って僕が紙とペンを用意してみんなでその周りに立った。
マリア「始めるわよ。
まずカタパルトからMS形態で発進してからクルーザーモードに変形してそれからバレルロールで回避&攻撃
その後再びMS形態に戻ってからは
右翼…前衛:シェルド・後衛:私
左翼…前衛:ジュナス君・後衛:ルークさん
の台形型が基本的なフォーメーションよ」
と書きながら説明した。
「ちなみに出撃する順番は…どうなっているの?」
マリア「それもちゃんと決めてあるわよ。
私→シェルド→ジュナス君→ルークさん

の順番で発進よ」
ルーク「つまりMSデッキに格納している順番で出撃するんですね」
マリア「そうなるわね」
と会議していたら内線電話が鳴ったのでジュナスが出て一旦中断した。

それから一分ほどで電話の応対が終了した。
マリア「ジュナス君、誰からだった?」
ジュナス「ライルさんからです。
今日中に機体の調整を済ませたいのでMSデッキに来てほしいとのことです」
マリア「わかったわ。じゃあ今からみんなで行きましょ。
フォーメーションに関しては調整後にもできるから」
ということで部屋を出てMSデッキに向かった。


二日目 20:10 調整作業


MSデッキに向かっていたら途中でケインさんに会った。
マリア「ケインさん、お久しぶりです。夕食はどちらにいらしてたんですか?」
ケイン「拙者は基地の皆と食堂で食事を取ったでござるよ」
マリア「そうでしたか。じゃあルナもそちらにいたんですね」
ケイン「さようでござる。して、四人でどこに向かうところでござるか?」
「機体を個人個人のくせに合わせた調整をするのでMSデッキです」
ケイン「なるほど、では行き先は拙者と同じでござるな。拙者は『ノッセル』というSFSの操縦士に選ばれたので、どのような代物か見に行くところでござる」
ルーク「そうですか。でしたらいっしょに行きましょう」
ケイン「うむ、そうするでござる」
というわけでケインさんといっしょにMSデッキへと足を運んだ。

デッキに着いたらケインさんは第2カタパルトの方へ向かったのでここで別れた。
そして僕らが第3カタパルトに着いたら
ミンミ「待ちくたびれのであります」
ダイス「早速始めるぞ」
ライル「シェルドは自分でやれるから大丈夫だね」
「えぇ。ところでケイさんはもう引き継ぎから戻ったのかな?」
ライル「あぁ、とっくに戻っているよ。けど今は第2の方でノッセルの操縦をコルトさん・ミリアムさん・ケインさんにレクチャーしているよ。
じゃあ話はこれで。長々としてたらダイスじいさんに怒られるからね」
と言ってライルさんはジュナスの乗ったブレイヴに向かって作業に取り掛かった。
ちなみにマリア姉さんの隊長機はミンミが、ルークさんの機体はダイスじいさんがそれぞれ担当するようだ。
それから僕も自分の機体に乗り込んで調整作業に取り掛かった。

まずはシートを自分の体格に合う位置に調整したけどこれはすぐに終わった。
次は武器に使用するエネルギーの調節
これは自分の戦闘スタイルに合わせて武装ごとに通常より増減する作業だ。
僕の場合トライパニッシャーは多用しないので出力を通常よりも低めにしたぶん他の武装を高めに設定した。
そしてこの作業が終わったら今回の調整は終了した。
なぜなら模擬戦等で実際に起動してみないと他にどんな調整をしたらいいか現段階では不明だからだ。
その後、機体から下りるとそこにはマリア姉さんが待っていた。
マリア「シェルドも終わったみたいね。ルークさんとジュナス君はシミュレーターに挑戦しているわ」
「そうなんだ。ちなみにダイスじいさん達はどこに行ったの?」
マリア「整備班のみんなは第1の方に向かったわ。これからネリィさん達Aチームの機体の調整作業に取り掛かるでしょうね」
「そうか、調整が必要なのはAチームの機体だけだったね。それで…マリア姉さんはどうしてジュナス等といっしょにシミュレーターをやらないで僕を待ってたの?」
マリア「それはね、エルフリーデさんが自分好みの改造を注文したパーフェクトストライクをシェルドと見に行きたかったんだけど……ダメ…かなぁ?」
「特にこれといった予定が無いからいいよ。僕も今の話を聞いたら興味持ったしね」
と言ったら
マリア「ありがとう、シェルドは優しいわね」
僕の頭をなでなでしながらマリア姉さんがお礼を言ったので内心うれしかった。
こうして二人で第4カタパルトのパーフェクトストライクを見に行くことにした。


二日目 20:30 エルフリーデさんの魔改造機


マリア姉さんと第4カタパルトのパーフェクトストライクのところに行くと午前とは違ったシルエットになっていた。
具体的に
・アグニを外した代わりにシュベルトゲベールをもう一振りエールストライカーに装備
・右腕にパンツァーアイゼンを、左腕にABC(アンチビームコーティング)シールド
・両腰にはI.W.S.Pの斬艦刀
という高機動接近戦仕様に成り代わっていた。

そんな機体を見ていたら
エルフリーデ「シェルドとマリアか。どうだ、こいつは!!私に相応しい機体へとなっただろう!?」
そう言って当の本人がやって来た。
マリア「そうですね、騎士のあなたらしいわね」
「エルフリーデさんがこの機体で前衛に突撃してマークさん・ラナロウさんが中距離、そしてセカンドVでエターナさんが後方支援

バランスのとれたチーム編成になりましたね」
エルフリーデ「そのとおり。後ろは三人がいるから背中を預けて私が安心して敵の首をもらい受けることができるのだ!!
(まぁ、コンボウェポンポッドは牽制用のためそのままだがな)
ちなみにマイダスメッサーをフラッシュエッジ2みたいにビームサーベルとして使用できるよう頼んだが……さすがにそれは無理と断られた」
「もともとマイダスメッサーには無い機能ですからそれは誰に頼んでも無理ですよ。もちろん僕にも」
マリア「それをやるならフラッシュエッジ2を補給物資として艦長・ニキさんに頼むしか無いですね」
エルフリーデ「おぉ!!その手があったか。よし、今から艦長かニキを探して相談してみるよ。マリア、いいアドバイスをくれてありがとう
では、さらばだ」
と言ってMSデッキを去るエルフリーデさんであった。
さらに
マリア「じゃあ、私もこれで失礼するわ。またね」
「うん、またね」
とマリア姉さんもMSデッキを立ち去ってどこかへ行った。
それから僕はシミュレーターに挑戦するためマシンの方へと向かった。


二日目 20:35 コルトさんに頼まれて


シミュレーターがある場所にたどり着くと
コルト「シェルドか、ちょうどいいときに来たな。いっしょに副座式やろうぜ」
「いいですよ。ちなみに、コルトさんはノッセルを使用するんですよね。
でしたら僕の方は機体は何を選択すればいいですか?」
コルト「そうだな……ここはやはり、Bチームの機体にしてくれ」
「わかりました。それじゃあユニコーンにします」
コルト「じゃあ、それで頼む」
というわけで今回はコルトさんと副座式に挑戦することになった。
そして早速乗り込んで機体をユニコーンに選択すると武装を選ぶ画面になったので

・ビームマグナムを右腕に一丁、背中にもう一丁
・左腕のシールドをアームドアーマーDE

の組み合わせで挑むことにしたら
コルト「そっちの準備はできたか?」
「えぇ、今できたとこですよ」
コルト「じゃあ、始めるか」
「そうですね」
ということで挑戦が開始した。

今回は空中戦で、相手はベスパのアインラッドと呼ばれるタイヤ型SFS搭載機のゲドラフ・ゾリティア・ジャバコ等だ。
このタイヤには耐ビームコーティングが施されている代物なので普通に戦うには厄介だけど、通常のビームライフルの4倍の威力があるユニコーンのビームマグナムならタイヤごと撃破可能だ。
でもEパックに限りがあるので、ノッセルから飛び降りて横っ腹から蹴り飛ばしてアームドアーマーでトドメを刺して奪ったアインラッドの上に乗りながらノッセルに帰還する戦法を取ることにした。
そうして戦っていたら
コルト「今度はブルッケングの団体さんがやって来たぜ。ビームマグナムの残弾数は大丈夫か?」
「それなら大丈夫ですよ。まだ一発も放って無いので」
コルト「なら問題無いか。ブルッケングのアインラッドは他と違って強奪できない機能になってるからな」
「でも一発でまとめて撃破していかないとすぐに使い切ります」
コルト「ってことは、俺が上手く誘導すればいいんだな」
「えぇ、そういうことです」
コルト「わかった、やってみる」
そう言うとコルトさんは緩やかに面舵にノッセルを進めた。
するとそれに釣られてまとまった集団ができたので、すかさずビームマグナムを発射したら直撃した機体よりも避けたと思ったら掠めただけで破壊された機体の方が多かった。
コルト「これがビームマグナムか……すげぇな、V2のメガビームライフル並だぜ!!(俺も今度一人でユニコーンをシミュレーターで使ってみるかな)」
とビームマグナムの威力に驚いたコルトさんであった。
「コルトさん、次はどうするんですか?」
コルト「そうだな……おっ、乱入者が来たぜ!!」
「あっ、ほんとだ。誰か協力プレイで乱入してきましたね」
次の作戦について聞こうとしたら、対戦ではなく協力プレイでの乱入者が現れた。

乱入者の機体はバンシィで武装は

右腕…アームドアーマーBS
左腕…アームドアーマーVN
背中…アームドアーマーXCにアームドアーマーDEを接続

というアームドアーマー全装備だった。


二日目 20:50 乱入者の正体


???「アタシのこの手が光って唸る 勝利を掴めと輝き叫ぶ 必 殺 バァァンシィ フィンガァァッ 爆砕!!」
と乱入してきたバンシィがアームドアーマーVNでブルッケングをことごとく破壊していた。
コルト「なぁ、あれって…どう見てもクレアだよな」
「でしょうね」
と話してたらこちらにそのバンシィがやって来た。
クレア「ヤッホー、タイヤ付きをこれで潰すの楽しいね」
コルト「やっぱりお前だったか」
クレア「やっぱりって……アタシだってこと気づいてたの!?」
「そりゃあわかるよ、あんなこと言ってアームドアーマーVNを使用するのクレアしかいないじゃん。
それと、なんでバンシィでそんなに空中を自由に動き回れるの?」
クレア「なんでって?それはね、出撃前にオプションで『テレストリアルエンジン』を装備したからだ。
オプション装備可能なのを忘れるとは……だからお前はアホなのだ!!」
とクレアは東方不敗さんの物まねを披露して僕の質問に答えてくれた。

クレアのバンシィが装備しているテレストリアルエンジンとは、どんな機体でも空を飛ぶことが可能となるオプションパーツである。
さらに、どんな機体でも宇宙で戦闘が行える『ユニバーサルエンジン』というオプションパーツも存在する。

コルト「お二人さん、おしゃべりはこれまでだ。次の客のお出ましだぜ、あれを見な」
とコルトさんに言われた方を見たら
・リシテア級×2隻
・アドラステア

のモトラッド艦隊がやってきた。
クレア「戦艦が出てくるなんて聞いて無いよぉ〜」
「そんな泣き言を言うなら今から離脱すれば?」
と言ったら
クレア「誰が離脱するって言った?こんなのバンシィのデストロイモードで軽く捻り潰してやる!!」
ってやる気になった。
コルト「さてクレアがやる気になったところでどうやって艦隊を落とす?」
「この場合は左右のリシテア級を破壊してから旗艦のアドラステアを落とすのが一般的ですよね」
クレア「でも戦艦からMS出てくるからそう簡単にはいかないよ。
だからアタシがMSを全部一人で引き受けるからその隙に艦隊の横っ腹にシェルドがビームマグナムをぶち込む方がいいんじゃないかな?」
コルト「あぁ、それもありだな」
「じゃあ、その作戦でいきますか?」
コルト「そうしよう。クレア、頼むぞ」
クレア「わかった。やってみるさ」
こうしてモトラッド艦隊を撃破するための作戦が決まった。

そして作戦どうりクレアが正面でMSと戦っていたら
エルフリーデ「我が剣の冴え その身に刻むがいい!!」
とエルフリーデさんが現れて左側のリシテア級を両手の武器で切り刻んだ。
コルト「おいおい、その機体はいったい何だよ!?」
「もしかして……例のストライクですか?」
エルフリーデ「そのとおりだ!!私専用にカスタマイズしたストライクだ。整備班に頼んでこうしてシミュレーターでも使用できるようにしてもらったのだ!!
まぁ、シミュレーターとは言え初陣で戦艦を破壊するとは思わなかったがな」
と今回エルフリーデさんが乱入時に使用した機体は先程カタパルトで見かけたストライクのようだ。
クレア「自分専用機をシミュレーターに使用できるようにするなんていいなぁ〜。アタシもとっととこれ終わらせて頼んでみよっと」
どうやらクレアもリゼルを自分専用にカスタマイズしているようだ。

それから当初の作戦を変更してエルフリーデさんとクレアに敵MSを全て相手にしてもらって僕とコルトさんが手薄な左側に回り込んでビームマグナムでアドラステアとリシテアをまとめて撃沈して今回のシミュレーターは無事にクリアした。


二日目 21:05 クレアのリゼル


シミュレーターを終えたらコルトさん・エルフリーデさんと共に右舷第1カタパルトにやって来た。なぜかと言うとクレアが自分の機体を見てほしいと頼んだからだ。
そんな僕らの姿を見かけると
クレア「こっちだよ、アタシのリゼルは」
と案内した。

案内されたところにあったリゼルはMA形態で格納されていてバインダーにディフェンサーaのマイクロミサイルユニットを、背中にディフェンサーbのメガビームランチャー×2を装備していた。
エルフリーデ「これがクレアの機体か」
コルト「これまた、重武装の機体だこと……」
「ついでに聞くけど、エリスとレイチェルのリゼルはどんな装備なんだい?」
クレア「エリスはaユニットでレイチェルはbユニットだよ。
ちなみにアタシのリゼルは二人と違ってマルチロックオン可能に改良したからミサイル・メガビームランチャー・シールドキャノンのフルバーストができるよ。すごいだろ!!」
コルト「あぁ、すげぇな。こんなの思い付くのお前以外いないぜ」
「でも…エルフリーデさんが超接近戦仕様ストライクに改良したのと似たような感じですね」
エルフリーデ「そうだな。現在ある武装で自分好みの機体に仕上げるのは私と同じだな。
よしっ、今度は私の機体を見ようではないか!!」
クレア「それ、いいねぇ〜」
コルト「俺も見に行くぜ。さっきのシミュレーターの戦闘では全容が把握できなかったからな」
「僕はシミュレーターやる前に見たからパスするよ」
エルフリーデ「よかろう、ならば二人とも私について来るがいい!!」
こうしてエルフリーデさんの後に続いてコルトさんとクレアが第4カタパルトへと向かった。
そして一人残った僕は、もう用が無いのでMSデッキを立ち去ろうとした。だけどクレアがこちらに戻って来た。そうしたら
クレア「さっき言い忘れたけど、今からアタシのリゼルをシミュレーターで使用できるようにしといて。
んじゃ、頼んだよ」
と言い残して再びエルフリーデさんの機体を見に行った。
こうして僕は、右舷側のシミュレーターでその作業をすることになった。


二日目 21:10 アップデート作業


クレアから自分の機体をシミュレーターで使用可能にしてほしいって頼まれたものの、アップデートなんてやったこと無いから僕はやり方を知らない。
なのでこういうのに詳しいライルさんを探すことにしたけど、探す必要はなかった。なぜなら
ライル「さっきの話は聞いてたよ。早速作業を開始しよう」
とすでにシミュレーターの下で僕を待っていたからだ。

そして僕はライルさんに教わりながらリゼルのクレアカスタムをシミュレーターで使用できるように登録をした。教わっている間は、ポケットから取り出した紙とペンでやり方をしっかりメモに書き留めた。
ライル「エルフリーデさんだけじゃなく、クレアもこうして自分好みに改造していたんだな。初めて知ったよ」
「あれっ!?ライルさんは第1の機体調整やらなかったんですか?」
ライル「うん、そうなんだ。第1の機体調整はケイさん・ダイスじいさん・ミンミに任せておいて僕はエルフリーデさんのストライクをシミュレーターで使用可能できるように登録していたからね」
「ちなみにクレアによるとエリスはディフェンサーa装備、レイチェルはディフェンサーb装備にしているみたいです。ネリィさんがデルタカイのシールドにどの装備をメインに使用するかは聞いてませんけど……」
ライル「そうか、教えてくれてありがとう。もう僕がいなくてもシミュレーターの機体登録は大丈夫だよね?」
「えぇ、こうしてメモも取ったので大丈夫です」
ライル「じゃあ、これで失礼するよ。またね」
「えぇ、また」
こうしてライルさんはMSデッキを去ってどこかへ行った。
その後、僕は登録したてのリゼルクレアカスタムがどんな感じの性能なのか気になったのでシミュレーターに挑戦することにしたけど、その前にこの艦には配備していない通常機よりも性能が上の主に隊長機として運用されるリゼルC型でもクレアカスタムが使用できるようにアップデート作業をした。


二日目 21:25 リゼルクレアカスタムで挑戦



シミュレーターに乗り込むとアップデートしたてのリゼルクレアカスタムで挑戦することにした。
そして始めようとしたら
クレア「登録ご苦労さん。通常機だけじゃなくてC型でも使用可能にするなんて気が利くねぇ〜。
けど、アタシを差し置いて自分で性能を確かめたいのはよくないぞ!!
ということでアタシがC型でアンタが通常機ね。そうそう、戦場はアンタが決めていいよ」
と左舷側のシミュレーターからクレアが呼び掛けたので向こうの言うとおり
クレア…C型
僕…通常機

そして戦場は宇宙でシミュレーションを開始することにした。

クレアがMA形態で僕はMS形態で始めた宇宙ステージは小惑星の多いアステロイドベルトだ。
敵はギラドーガで僕は小惑星に身を隠しながら撃破しているのに対してクレアはメガビームランチャーで小惑星を片っ端から破壊して見つけた敵をシールドキャノンで撃破していた。
クレア「シェルドのやり方じゃあ倒すのに時間かかるよ」
「でも小惑星を破壊しながらだと砕けた破片で見失う可能性あるよ」
クレア「アタシには敵が見えるからそんなこと無いさ」
と話してたら今度はギラズールとローゼンズールが出現した。
「わかっていると思うけどインコムには気をつけるんだよ」
クレア「言われなくてもわかってるって」

ローゼンズールの腕は、ワイヤーで伸びて敵の死角から攻撃できる『インコム』と呼ばれる兵器になっているので本体や周囲の敵に集中しているとオールレンジ攻撃の餌食になってしまう。それに対して
クレア「乱れ撃つぜぇぇッ!!」
とクレアは肩のユニットからミサイルを発射したけど周りの小惑星に当たってこちらの視界をふさいでしまった。
「何やってるんだよ。これじゃあ見失うじゃないか」
クレア「ゴメンゴメン……うわっ!!」
「やっぱりインコム使ってきたか。まぁ、誰だって使うよなこんな状況では……」
クレア「感心して無いで早くやっつけてよぉ〜。アタシがこうして囮となってインコム引き付けているからさぁ〜」
「はいはい、わかってるよそれくらい」
とクレアがインコムの標的になったところで僕は本体の相手に向かった。
だけどギラズールを先に見つけたのでまずはそちらを片付けることにした。
相手のギラズールはランゲブルーノ改と呼ばれるビームランチャー装備の親衛隊仕様だったので始めはお互いに撃っては小惑星に隠れての繰り返しだったけどこちらがMAに変形して小惑星の間をすり抜けながらシールドキャノンを撃って相手との距離を縮めていったらランゲブルーノ改を撃つのを止めてビームマシンガンを撃って牽制するようになった。
それから敵の背後を取ってMSに戻してからメガビームランチャーで撃破した。
さて、クレアの方に向かわないとな。


二日目 21:40 クレアと合流


ギラズールを倒してクレアの方に向かったら
クレア「来るの遅いよ、何やってたの!?
結局一人でローゼン倒すハメになったじゃないか!!」
これが第一声だった。
「ローゼンズールより先にギラズールを発見したからそっちを片付けておいたんだよ」
クレア「そうだったんだ。んじゃ許す!!
ちなみにアタシがどうやって倒したかと言うと
本体にメガビームランチャー×2&シールドキャノンを、インコムにありったけのミサイルをマルチロックでフルバースト
ってわけよ、わかった?」
「わかったよ。でもまだクリアじゃないから次に備えないと」

それから出現したのはギラズール(一般)の大群だった。
クレアはミサイルを全て使い果たしたのでメガビームランチャーとシールドキャノンで各個撃破して、僕の方はまだミサイルが残っているけどここは温存してクレアが撃破しそこねた敵をビームサーベルとシールドキャノンを使い分けて倒していった。

そして全てのギラズールを倒したら次はサザビー&シナンジュが小惑星を蹴りながら出現した。
クレア「こんな演出があるなんて聞いて無いぞ!!」
「そうだね、でも見とれているとやられるよ」
クレア「やられるのはヤダね。さぁ〜て気を取り直しますか」
と言って先制攻撃のメガビームランチャーを放った。だけどあっさりと回避されて反撃としてサザビーがファンネルを展開してきた。
クレア「邪気が来たか、ならば…ビームコンフューズ!!」
それに対してクレアはMSに変形させるとビームサーベルを回転させて投げてそこにビームライフルを放つ『ビームコンフューズ』をやった。
この『ビームコンフューズ』はビームを拡散させるのでファンネルをまとめて撃ち落とすことが可能となる。
「サザビーはクレアに任せるよ。僕はシナンジュの相手をするから」
クレア「わかった。やられるんじゃないよ」
「そっちこそ」
というわけで
クレアVSサザビー
僕VSシナンジュ

の構図になった。


二日目 21:55 VSシナンジュ


MA形態でシナンジュのビームライフルを回避しながらシールドキャノンで応戦しているがすぐに回避される。
そんな状況から5分ほど経過したらシナンジュの方から接近してきたのでMSに変形して右手にビームサーベルを構えて迎え撃つ体勢を取った。
そしてシナンジュがビームサーベルを振りかざしたらメガビームランチャーをわざと斬らせてその隙にシールドキャノンを放ったら軽微ながら脚部に当たった。
これが初めてこちらの攻撃が命中した瞬間だった。さらに追い打ちをかけるように振りかざしたビームサーベルは当たらず空を切っただけであった。その後シナンジュは、また距離を置いた。
メガビームランチャーを破壊されたのでもう同じ戦法が使えないからミサイル・シールドキャノン・ビームサーベルを駆使して倒さないといけない状態になった。

再びMAに変形して回避していたら今度は先ほどクレアが小惑星を粉々にして視界が開けた場所にたどり着いた。
すると
クレア「アンタもここに来たなら分散した意味無いね」
と通信が入ったので辺りを見回したらクレアのC型もサザビーと共に到着した。そして
クレア「ちょっと、メガビームランチャーそれだと使えないじゃん。そんなんで大丈夫なの!?」
「大丈夫かどうかわからないよ。でも…こうしていっしょに戦っていればなんとかなるかもね」
クレア「ふ〜ん。あぁ、ちなみにサザビーのファンネルは全部落としたから心配する必要無いから」
「それはありがたいね。ところで僕の方はまだミサイルが残っているけどそっちはどんな状況?」
クレア「ビームコンフューズ使ったからビームサーベルは無いよ。だからメガビームランチャーでの後方支援に徹するね」
「わかった」
とお互いに残っている武装を確認して役割も決めた。
さらに
クレア「ところでどっちから倒す?」
「どっちもサイコフレーム搭載機だけど、シナンジュはユニコーンの元になったから後回しにするのは厄介そうだよ」
クレア「そんじゃあシナンジュを先に倒すってことでOKだね」
「うん、そうなるね」
と倒す順番も決めた。


二日目 22:10 アキラさんいつの間に!?


クレア「狙い撃つぜぇぇッ!!」
シナンジュに向けてクレアがメガビームランチャーを放ち、僕がシールドキャノンで挟み撃ちにしていたけどなんだか戦場の様子がおかしかった。
「ねぇ、サザビーの姿が見当たらないけどそっちは確認出来てる?」
クレア「ううん、こっちも確認出来ない」
先ほどからサザビーの姿が確認出来ないのだ。でも小惑星に衝突して撃沈というのはシミュレーターの敵にプログラミングしていないのでありえない。
そう疑問に思っていたら全く検討違いの方向から極太のビームらしき物がシナンジュ目掛けて放たれたけど機体から切り離されたプロペラントタンクを破壊しただけだった。
クレア「今の何!?」
「僕にもわからないよ。でも誰かがこの戦場にやってきたのは確かだね」
と話していたら
アキラ「畜生、今の避けるとは……あいつ中々骨のある奴だぜ!!」
アキラさんの悔しがる呟きと共にゴッドガンダムが現れた。

クレア「アキラ、アンタ何やってんの!?」
「もしかしてさっきの石破天驚拳ですか?」
アキラ「クレア・シェルド久しぶりだな。何やってるかって?ケイさん達整備班からシミュレーターの新機能を聞かされたので見てのとおり君達の援護にやってきたのだ!!
ちなみにさっきサザビーがいたが俺の手で葬り去った。けどファンネルが無かったから歯ごたえの無い奴だったな。
ところでさっきの石破天驚拳を避けた機体は何て言うんだ?」
「あれは『シナンジュ』と言います。ファンネルは装備してないけどサザビーと同じくサイコフレームを搭載していますよ」
アキラ「シナンジュか……よし、覚えた。さて二人は先ほどのように奴を挟み撃ちにしてくれ。今度こそ当てるから」
クレア「乱入して勝手に仕切るんじゃ無いよ!!
でもサザビー倒してくれたからその作戦のってやるさ!!」
「僕も協力するよ」
アキラ「二人ともありがとう。シナンジュめ……必ず俺達の友情で倒してやるからな!!」
と現状を把握したらアキラさんがいつの間にかリーダーとなってシナンジュを倒すことになった。


二日目 22:20 シミュレーション終了


アキラ「ええぃ、邪魔な小惑星だな。ならば
必 殺 俺式シュツル・ムント・ドランク!!」
とアキラさんはゴッドスラッシュを逆手に持ってコマのように回転しながらシナンジュを追い掛けて小惑星帯に突っ込んだ。するとゴッドガンダムに触れた小惑星が粉々になって辺り一面すっきりとなった。
クレア「よっしゃあ!!これで逃げも隠れも出来ないから年貢の納め時だぜ!!」
「そうだね。これでミサイルを思いっ切り放てるよ」
アキラ「そうか、なら奴の足止めは二人に任せて俺はトドメに専念するよ」
「わかりました」
クレア「りょ〜かい」

それから僕がシールドキャノンで、クレアがメガビームランチャーとシールドキャノンで挟み撃ちにしているうちにアキラさんが接近するとシナンジュのビームサーベルとゴッドスラッシュの鍔ぜり合いが始まった。
その間も僕とクレアは休むことなく攻撃を続けたら形勢不利と判断したのかシナンジュがアキラさんのゴッドガンダムから離れるように回避運動を取った。
アキラ「シェルド・クレア、今だ!!」
「わかりました。ミサイルを発射します」
まずは僕が残っていたミサイルを放った。
それに対してシナンジュはビームライフルと頭部バルカンで撃ち落とした。
クレア「いっけぇぇッ!!」
そこにクレアがメガビームランチャーとシールドキャノンを放ったけど、あっさりと避けた。
そして油断したところにアキラさんが接近して
アキラ「この距離ならさっきのようにいかないぜ。これでトドメだ」
と石破天驚拳をおみまいしたらシナンジュはこれに耐えることなく爆発した。

アキラ「こうして奴を倒すことが出来たのは二人のおかげだ、ありがとう」
クレア「こっちこそアキラに感謝してるよ」
「そうそう、アキラさんが来なかったら倒すのにこれ以上時間がかかりましたよ」
アキラ「そうか。それなら、またいつかこうして来たときはよろしくな!!」
「えぇ、こちらこそよろしくお願いします」
クレア「逆にアタシ達がアキラのやっているところにおじゃまする場合もよろしくね」
アキラ「わかってるさ、その場合は歓迎するぜ!!」
と約束を交わして今回のシミュレーションは終了した。


二日目 23:00 就寝


シミュレーションを終えてに部屋にたどり着いたのは『22:35』のことだった。
そして中に入るとジュナスが先に部屋に戻っていたのでお互いに機体の調整を終えてから何をやっていたのか話していたら部屋の電話が鳴ったので話を中断して僕が受話器を取った。

「もしもし、誰ですか!?」
マリア「あっ、その声はシェルドね。よかったぁ〜出たのがあなたで」
電話をかけてきたのはマリア姉さんだった。
「僕が出てよかったってどういうこと?」
マリア「そろそろ寝る時間になったでしょ。だ・か・ら寝る前に一言!!」
「一言?」
マリア「えぇ、シェルド……お・や・す・み」
「あっ…、うん、おやすみマリア姉さん」
どうやら、『おやすみ』の一言を言いたかったようだった。
マリア「それじゃあ、切るわよ。また明日ね」
「うん、また明日」
こうしてマリア姉さんとの通話は終了した。

ジュナス「誰からだった?」
「マリア姉さんからだよ。『おやすみ』って言ってきた」
ジュナス「いいなぁ〜、寝る前に一言そうやって電話してくるなんて。エリフリーデさんは、そんなことしないからなぁ〜」
と羨ましがるジュナスだった。
それからベッドに入ると
ジュナス「さてと、じゃあ俺達も寝るとしますか」
「そうだね。ジュナス、おやすみ」
ジュナス「あぁ、おやすみシェルド」
と言って明かりを消した。
それから
「明日はいよいよシミュレーターじゃなくて実機を使用しての訓練だな……」
って思いながら眠りについた。