五日目 17:10 訓練開始


射撃訓練場へ移動中
「マリア姉さん、今履いてるその茶色いスキニーってさっき買ってきた物でしょ?」
マリア「えぇそうよ。似合う?」
と言ってマリア姉さんがクルッと一回転した。
それを見て
「スラッと長い脚にフィットしていてこっちも好きだよ」
と言ったら
マリア「ありがとう。じゃあこれからも履き続けるわね」
と応えた。

そんな僕らの前に
リコル「お疲れさまですぅ〜」
とリコルがやって来た。
マリア「お疲れさま」
「リコルは艦に残っていたんだよね。どんな感じだった?」
リコル「昼食をいっしょに食べたミンミさんが『最近シェルドさんがマリアさんにべったりくっついていて全然話す機会がないのであります!!』と愚痴っていたりMSデッキに来ていたルナさんが整備班に『暇なら猫型の小型ペットロボ作ってくれ。マリアやノーランがいないとき一人は寂しい』と頼んでいたりエイブラムさんとアルさんが機体をピカピカに洗って磨いたりしていたですぅ〜。
ちなみに私はエルンストさんとブリッジの当直ですぅ〜」
「そうなんだ、ありがとう(そう言われるとミンミと最近会話してないなぁ……)」
マリア「確かに帰って部屋に着いたらルナったら普段と違って饒舌だったわね」
と外出しないで艦に残っていた人の様子を聞いた後
リコル「それじゃあまだ当直があるのでこれで失礼するですぅ〜」
と言うことでリコルは去って行った。

リコルと別れてからは誰とも会うことなくたどり着いた。
そして射撃訓練場の中に入ったら
マリア「誰もいないわね」
「うん、エターナさんにはオーブ市街で会ったけどルークさんとコルトさんには会ってないからここにいると思ったけど違ったね」
と先に訓練をしている人が誰もいなくて僕らしかいなかった。
けどそんなことはお構いなしに各々ゴーグルをかけてハンドガンを手に取ると訓練を始めた。

僕の放った弾丸はターゲットの心臓付近に命中していった。
そして全弾撃ち終えたのでマガジンを交換していたら
マリア「ちょっといい?」
と言ってマリア姉さんがこちらにやって来て
「どうしたの?もう終了するの?」
マリア「違うわよ。やってみたいことあるからシェルドに手伝ってもらいたいだけ」
「やってみたいこと?」
マリア「そう、曲がり角で壁を背にして撃つアレの訓練したいけどいいかな?
シェルドがしゃがんで撃って私が立って撃つ感じで」
こう提案してきたので
「うん、いいよ」
と了承した。


五日目 17:50 一時中断


マガジンを交換し終えたら僕がしゃがんでその後ろにマリア姉さんが立つ体勢となった。
そしてその体勢で二人で同時に発砲したらマリア姉さんの放った弾丸は頭部に、僕の放った弾丸は腹部に命中した。
マリア「やっぱりしゃがんで撃つからシェルドの放ったのは普段より下の方に命中するわね」
「そうみたいだね。ところでマリア姉さんは頭の方を狙って撃ったの?」
マリア「えぇそうよ」
と話していたら
ルーク「やぁ、面白い訓練していますね」
コルト「2vs1の撃ち合いを想定しているのか?」
とルークさんとコルトさんが入ってきた。

マリア「そうじゃなくて曲がり角で壁を背にして相手と対峙した場合を想定した訓練ですよ」
コルト「そうか。だからシェルドがしゃがんでいるんだな」
「そういうことです。ところでお二人は新しく購入した銃での訓練ですか?」
ルーク「そうなるね。僕はアサルトライフルで」
コルト「俺はショットガンだ」
と手に持った武器をこちらに見せた後各々撃ち始めた。
それから
マリア「さぁ、私達も再開するわよ」
「わかった」
と僕らも再び撃ち始めた。

替えのマガジンの分も含めて二人とも全弾撃ち尽くしたら
マリア「洗濯物の様子を見に行って来るわ。完了していたら乾燥機にかけるから」
と言ってマリア姉さんは射撃訓練場をあとにした。
その後僕が弾丸の補充をしようとしたら
コルト「そういやシェルドはオーブのどこを見て回ったんだ?こっちもどこに言ったか話すから教えてくれよ」
とコルトさんが話しかけたので
「いいですよ」
と返事をしたら
ルーク「じゃあ僕も一旦切り上げるよ」
ということでルークさんも会話に交ざることにした。
コルト「へぇ〜、モルゲンレーテ社に入れた上にルージュの新装備の解説も聞けたのか」
「えぇ、行ってみたらカガリさんがいたので理由を話したら取り繕ってくれたおかげで」
ルーク「昼食以外はガンショップ巡りしていた僕らとは大違いですね」
コルト「そうだな。
あっ、そういやその昼食を食べに入ったカフェなんだけどシェルド達も立ち寄ったんだろ?砂漠の虎がそう話していたぜ」
「そうですか、コルトさん達も入ったんですか。
ちなみにブラッドさんも立ち寄ったしコーヒーを購入していたから今食堂に行けば飲めると思いますよ」
ルーク「それは楽しみですね」


五日目 18:30 訓練終了


そんな会話をしていたら
マリア「楽しそうね、何を話しているの?」
とマリア姉さんが戻ってきた。
「お互いにどこを巡ってたのか話していたんだよ」
マリア「そうなんだ。それと乾燥機にかけておいたからもう一回訓練して終わりにしましょ」
「わかった、じゃあマリア姉さんの分も弾を込めるね」
マリア「お願い」
と僕がマガジンに詰め込む作業に取りかかったらコルトさんとルークさんも訓練を再開していた。

弾を込めたハンドガンを渡したら
マリア「今度は私がしゃがんで撃つ番ね」
ということで僕が右側に立ってマリア姉さんが左側にしゃがんで訓練を再開した。
その体勢で全弾撃ってマガジン交換してもう一度全弾撃ち終えたらコルトさんとルークさんがまだ訓練している後ろを通り過ぎてハンドガンを戻して
マリア「私達はこれで失礼します」
「お疲れさまでした」
と言って部屋を出た。

射撃訓練場からランドリーに向かっていたら
エターナ「あら二人も戻っていたのね」
とスナイパーライフルを手にしたエターナさんに会った。
「えぇ、16:00に浴室使用の予約していたのでそれで帰ったんです」
マリア「ところでそれ買ってきたの?」
エターナ「コレは前からある愛用品で買ったのは弾丸よ。足りなくなってきたから補充したの」
マリア「そうなんだ。あっ、訓練場に今コルトさんとルークさんがいるわよ」
「二人とも買ったばかりのアサルトライフルとショットガンを撃ってました」
エターナ「あらそう、教えてくれてありがとね」
とエターナさんは射撃訓練場に向かって行った。

ランドリーに着いたら
マリア「うん、乾いているわね。それじゃあ分けるわよ」
とマリア姉さんが乾いているのを確認してから洗濯物を分別した。
その最中
マリア「今日の夕飯なんだけどミンミちゃん誘っていっしょに食べたらどう?
私はルナといっしょに食べるから」
と提案したので
「そうだね、さっきリコルから愚痴ってたの聞いたし」
と受け入れることにした。
それから洗濯物を持って各々自室へと向かって行った。

部屋に入るとジュナスの姿は見当たらないし帰ってきた形跡もなかった。
そして洗濯物をしまうとミンミを探しに部屋を出た。
だけど現在どこにいるのかわからないので取り合えずMSデッキへと向かうことにした。


五日目 18:50 夕食へミンミを誘いに


MSデッキにたどり着くと早速ライルさんを見かけたので
「ライルさん、ミンミはいますか?」
と尋ねたら
ライル「今はいないよ。ワッパの駐車場前にいるから」
と答えた。
「そうですか、いっしょに夕飯を食べようと誘いに来たんですけどね」
ライル「なるほど、じゃあいっしょに行こうよ。ミンミちゃんと駐車場前の見張り僕が交代するからさ」
「いいんですか?」
ライル「うん、いいよ。整備でやること無いからね」
「じゃあお願いします」
ということでライルさんとミンミのいる場所へ向かった。

ワッパの駐車場前に着くとミンミがこちらに気づいた。
ミンミ「お久しぶりであります。ミンミにどのような用事でありますか?」
「ミンミといっしょにこれから夕飯を食べたいんだけど……ダメかな?」
ライル「その間僕がここにいるから誰もいない状況にはさせないし」
ミンミ「それならOKであります。早速食堂に行くのであります!!
ではライルさん、ここの見張り頼むのであります!!」
ということでミンミと食堂へ向かった。

食堂に着いたら僕らを見て
ブラッド「なるほど、こういうことか。
まぁ、これは置いといて何を食べるんだ?」
とブラッドさんが言ったので
ミンミ「シェルドさんに任せるのであります」
「そうか。じゃあチャーハンと餃子それに春雨スープお願いします」
と注文をした。
ブラッド「ほぅ、中華料理ときたか。それなら飲み物で烏龍茶はいかがかな?」
「あっ、お願いします。それじゃあミンミ、席に座って待っていよう」
ミンミ「そうでありますな」
ということでマリア姉さんとルナさんが食事をしている席とは離れた席に座った。
席に着いてからはミンミからどこに行ったか聞かれたのでそれに答えていた。
そしてモルゲンレーテ社に行ったことを話したら
ミンミ「うらやましいのであります。ミンミも行きたかったのであります」
とミンミは言った。
そんな話をしていたら
ドク「注文の品ご到着だぜぇ〜」
とドクさんが夕飯を持ってきたので食べることにした。

チャーハンは卵、ネギ、玉ねぎといった具材と米を炒めたシンプルな物である。
そして餃子はキャベツより肉がたっぷりつまったタネを皮がパリパリになるまで焼いた代物だ。
そこにキクラゲ、タケノコ等の野菜が入って香り付けに胡麻油がかかった中華風春雨スープを付け合わせたのが今日の夕飯だ。


五日目 19:20 食事の風景


「いただきます」と言って食べ始めたら僕の方から
「そういえばミンミがこれまで艦内で何をしていたか聞いてなかったね」
と話しかけた。それから
ミンミ「ミンミはワッパで出かけた人を見送った後MSデッキでケイさん達とビームの減衰率を調整していたのであります」
「あぁ〜、真空の宇宙と違って地球では大気等の影響でビームの威力が変化するからね」
ミンミ「そういうことであります。それが終わったら昼食をリコル殿といっしょに取ったのであります」
「ちなみに何を食べたの?」
ミンミ「美味しいコーヒーを仕入れたということでハムチーズとたまごとBLTサンドを食べたのであります」
「そうか、実はそのリコルと風呂上がりに会ってミンミとどんな会話をしたか聞いたんだよね」
ミンミ「そうでありますか。ちゃんと伝えてくれてよかったのであります」
(あっ、自分から「もし会ったら伝えるように」ってお願いしたんだ)
と話した。

そんな僕らの近くをマリア姉さんとルナさんが食事を終えて出て行くところだったのでそちらを見たらマリア姉さんのお尻のラインがスキニーパンツでくっきり見えていたのに見とれていたらミンミが左ほほをつねった。
「いっ痛いよ、ちょっと何するんだよ!?」
ミンミ「ミンミとの食事中にマリアさんの方を見た罰であります!!」
「わかった、僕が悪かったよ。だからつねるのやめてよ」
と謝ったらミンミはちゃんとやめてくれた。
そうしたらバイスさんとサエンさんがこちらにやって来た。
サエン「さっきから見てりゃあシェルド、すっかりミンミの尻に敷かれたなw」
バイス「けどあのマリアちゃんのお尻は男なら必ず見るからお前は別に悪くないぜ♪」
ミンミ「それはミンミに女として魅力が無いってことでありますか!?」
バイス「んなこと言ってねぇよ♪でもお前よりマリアちゃんの方がいいのは確かだけどなwww♪」
サエン「そういうことだ。んじゃブラッドに怒られる前に立ち去るわ」
と言って二人は立ち去った。

そして食べ終えて食器を置いてから
ミンミ「また今度食事をする機会があったらお願いするのであります」
「うん、そのときはよろしくね」
と約束をして食堂を出て別れた。
その後部屋に戻ったけどジュナスはまだ帰っていなかった。だけどそれは置いといてロケットペンダントに撮ったプリクラを入れる作業に取りかかった。


五日目 20:15 再び外出


ペンダントにプリクラを入れたら
マリア「シェルド、いるなら入るわよ」
とマリア姉さんの声がしたので
「どうぞ」
と返事をしたら中に入ってきた。
そしてこちらを見るなり
マリア「あら早速入れたんだ。私もよ。ほら」
と言ってお揃いのペンダントのロケット部分を開けて中のプリクラを見せた。
その後
マリア「あぁ、ちなみにこれはついでだから今から本題を言うわよ。
これから食後のスイーツ食べにまたいっしょに出掛けよ。まだ何をするかどうせ決めてないんでしょ?」
「(確かに何をするか考えてなかったからなぁ……うん)いいよ」
マリア「それじゃあバスタオルと着替えを持ってエレカの駐車場前で待ち合わせね」
と言ってマリア姉さんは部屋を出た。
それから机の上を片付けてペンダントをかけると
(バスタオルと着替えって何でいるんだろう?)
と思いながら着替えを詰め込んだ手提げのバックを持って部屋を出た。

駐車場前に着くとすでにマリア姉さんがいたので
「お待たせ。ところで何でバスタオルと着替えいるの?」
とさっき聞けなかったことを質問したら
マリア「あぁ、それね。スイーツ食べ終わったら露天風呂付きの部屋がある旅館で一泊するからよ」
こう答えた。
「えっ、今日は泊まるの!?」
マリア「まだ場所は決めてないんけど……せっかくだから二人っきりになりたいでしょ?」
「うん、まぁそれは(マリア姉さんと泊まりとなれば尚更)」
マリア「なら早く行きましょ」
ということでエレカに乗ろうとしたら
ダイス「二人で仲良くお出かけか、気を付けるんだぞ」
と駐車場にいたダイスじいさんが声をかけた。
それからエレカに乗り込むとマリア姉さんの運転で再びオーブ市街へと向かった。

移動中の車内では
マリア「どうだった?ミンミちゃんとの食事は」
「お互い今日何をやっていたかゆっくり話せてよかったよ。また機会があったらいっしょに食べる約束もできたし」
マリア「そう、よかったわね」
「そういうマリア姉さんの方はルナさんと二人っきりの食事でどんなこと話したの?」
マリア「こっちもシェルド達と同じでお互い今日何をしていたか話していたわ。
ルナったら医務室には誰も来なくて暇だから久しぶりにシミュレーターに挑戦したって言ってたわ。機体はキュベレイで太陽炉登載機やヴェイガンと戦ったみたい」
と食事中どんな会話をしていたかお互い話した。


五日目 20:30 旅館に到着


マリア「あのさ、先に旅館に荷物置いてからスイーツ食べに行くのでいいかな?さっき決めてないって言ったんだけど……ホントはもう泊まる旅館決めて予約してあるし」
「あっ、うん。マリア姉さんがそうしたいならそれで」
ということでマリア姉さんは本日泊まる旅館へ向けてエレカを進めた。

オノゴロ島にある山の中腹に本日泊まる旅館があった。
そして駐車場にマリア姉さんがエレカを止めたら荷物を持って降りて入り口へと向かった。
中に入ると女将さんがお出迎えをしていたので
マリア「先程予約をしましたマリア・オーエンスです」
女将「当旅館へようこそ。そちらの方はお連れ樣ですね」
「はい、シェルド・フォーリーと言います」
マリア「そしてこちらが代金になります」
女将「おつりもなくちょうどですね。確かに受け取りました。では本日宿泊するお部屋へ案内いたします」
と軽く挨拶を交わしてマリア姉さんが宿泊代を渡してから泊まる部屋へと向かった。

廊下を歩いてほどなくするととある部屋の前に立ち止まった。それから
女将「お待たせしました。こちらがお二人の宿泊する部屋となります。それと明日ですが朝食をお持ちする時間は何時がよろしいでしょうか?」
マリア「そうですね……『07:30』でお願いします」
女将「かしこまりました、『07:30』ですね。ではごゆっくりおくつろぎください」
と朝食の時間を聞いたら女将さんは去って行ったのでその後部屋の中に入った。

今回僕らが泊まる部屋は六畳二間にテレビ、冷蔵庫、貴重品を入れる金庫が備え付けてあってさらに露天風呂も付いている畳が敷かれた和室だ。
マリア「どう?いい部屋でしょ」
「うん、二人で泊まるには最適だね。
それでこれからどうするの?」
マリア「スイーツ食べに出掛けましょ。戻って来たら寝る前に備え付けの露天風呂に浸かるってことで」
「わかった。それじゃあ貴重品は金庫に入れるんじゃなくて持ち歩けばいいんだね」
マリア「そういうこと」
と荷物を部屋に置いて貴重品を持ったら部屋を出た。
そして入口に向かったら次の宿泊客をお迎えするため待っていた女将さんに出会ったら
女将「あら、お出かけですか?」
「えぇ、そんなところですね」
女将「でしたら布団の方をこちらで準備しておきましょうか?」
マリア「そうですね、お願いします」
女将「かしこまりました。それでは行ってらっしゃいませ」
と僕らが出るのを見送ってくれた。


五日目 21:05 スイーツ店を探しに


駐車場に着いたら
マリア「さっきは気づかなかったけど私達の他にここに泊まっている人いるみたいね」
「ほんとだ、艦のエレカやワッパがある」
と僕らの他にここに泊まる人がいたのに気づいた。
それからエレカに乗り込むとスイーツを食べに市街地へと向かった。

市街地にある駐車場にエレカを止めたら
マリア「それじゃあ食べに行きましょ」
「食べるって……何を?スイーツって一言で言っても色々あるけど」
マリア「そこは今から決めないで散策しているうちに決めましょ」
ということでスイーツ専門店を探しに手を繋いで歩くことにした。
昼間と違って夜のオーブ市街は居酒屋やバー等アルコール飲料を飲める店が繁盛していた。
そんな中ふと目についたのが一軒のパンケーキ屋だったので
マリア「入ってみる?」
「うん、気になるから」
とその店で食べることにした。

店内に入るとメープルシロップとフルーツの香りが漂ってきた。
それから店員に案内されて席に座るとメニュー表を見て
マリア「やっぱり同じの頼むよりお互い違うの頼む方がいいわよね」
「つまり食べ比べでしょ。じゃあ僕はこのチョコバナナパンケーキにするよ」
マリア「それなら私はこのストロベリーパンケーキにするわね。そして飲み物だけどいっしょにアイスミルクティーでかまわないわよね?」
「うん、いいよ」
と何を食べるか決めたら店員を呼んで注文をした。
それからすぐに飲み物がきて10分くらい経ったら注文したパンケーキがきたので早速食べることにした。
「うん、生地がふかふかで柔らかくて美味しい。チョコバナナも相性抜群だし」
マリア「こっちもストロベリーソースがかかってて美味しいわよ」
「それじゃあ一口もらうね」
マリア「いいわよ。なんならお互いに『あ〜ん』しあう?私もシェルドの方食べたいし」
「マリア姉さんがそうしたいならそれで」
ということでお互いにあ〜んして食べたら
マリア「フフッ、間接キスしちゃったわね」
「えっ?……あっ、ほんとだ!!」
とマリア姉さんの一言で自分達が何をしたのか気づいた。
そんなことがあったけど食べ終えてトイレに行くのも済ませたらマリア姉さんが支払って店を出た。
それから他の場所へ寄り道をしないでまっすぐ駐車場に向かってエレカに乗り込むと露天風呂に浸かるために旅館に戻ることにした。


五日目 22:15 旅館自慢の露天風呂


旅館に着くと僕らが出た時より数台他のお客さんの車が止まっていたけどそれは置いといて中に入ったら
女将「お帰りなさいませ。お布団の用意はできておりますよ」
と入口にいた女将さんが言ったので二人で「ありがとうございます」とお礼を言ってから部屋に戻った。

部屋に着くと
マリア「それじゃあお風呂に入ろっか。バスタオルちゃんと持ってきているわよね?」
「うん、あと着替えも」
マリア「そうそう、お風呂上がりは旅館の浴衣着るから着替えは下着だけよ」
ということで部屋に置いてあった浴衣とバスタオル2枚、替えの下着を持って脱衣場に向かおうとしたけど
「あのさ、いっしょに脱衣場に入って脱ぐの?」
マリア「あっ……そうよね、いっしょはさすがにまずいわね。ならシェルドが先に脱いで待ってて。その後私も行くから」
と僕が先に脱衣場に行って服を脱いでバスタオルを巻いて露天風呂に向かった。

露天風呂は檜でできた浴槽からオーブの市街地を見渡せる構造だった。
そして風呂桶でお湯を掬って身体に流してから浴槽に入っていると
マリア「お待たせ。檜の香りがして眺めもいい露天風呂ね」
と言ってバスタオルを身体に巻いたマリア姉さんが同じく風呂桶でお湯を掬って身体に流してから僕の隣に入ってきた。
マリア「ねぇ、昼間なら海が見えたんだろうね」
「そうかもね。でもこうして夜景を見ながら入るのも悪くないよ」
マリア「私といっしょだからでしょ?」
「うん。それもある」
マリア「フフッ、正直ね」
とマリア姉さんが言ってからしばらく会話は無くただただ夜景を眺めながらゆっくり浸かっていた。
そして
マリア「そろそろ上がらない?」
「そうだね、のぼせる寸前だし。
じゃあ先に上がるよ」
マリア「えぇ、どうぞ」
ということで浴槽から上がると脱衣場で部屋に備え付けのバスタオルで身体を拭いてから下着と浴衣を着て部屋に戻った。
その後
マリア「上がるから覗かないでね」
「わかってるよそれくらい」
と確認したらマリア姉さんも上がって浴衣を着て部屋にやって来た。

マリア「へぇ〜、男女で浴衣のデザイン違うのね」
「そうだね。僕の方は唐草模様だけどマリア姉さんの方はユリの花柄だし」
と浴衣を見比べたら
マリア「風呂上がりで喉乾いたでしょ?冷蔵庫まだ開けてないから何か入ってないか見ましょ」
「そうだね」
ということで冷蔵庫を開けることにした。


五日目 23:30 風呂上がりの一時〜就寝


冷蔵庫を開けると中には何も入ってなかった。
「空っぽだね」
マリア「そうみたいね。まぁ、何を飲んだか書く伝票見当たらないからそうだと思ったけど」
「なら自販機で買いに行こうよ」
マリア「その前に髪を乾かしましょ。濡れたまま出るつもり?」
「そっか、浴衣を着ただけで髪を乾かしてないの忘れてた」
ということで脱衣場に髪を乾かしに行ったら
「ドライヤー一つしかないね」
マリア「ならシェルドが先に使っていいわよ。私の方が髪長いから時間かかるし」
「わかった」
と僕が先にドライヤーで髪を乾かした。
その後完全に髪が乾いたら
「マリア姉さんの分も買うけど何がいい?」
マリア「お茶でいいわよ。小さいペットボトルのやつ」
「350mlのやつね。それじゃあ買ってくる」
と財布を持って部屋を出て旅館の外にある自販機へと向かった。

自販機でマリア姉さんに頼まれたお茶を買ったら自分の分はカフェオレを買った。
そして部屋に戻ると髪を乾かし終えたマリア姉さんが待ってていたので
「お待たせ、はいコレ」
と頼まれたお茶を渡して向かい側に座った。
マリア「ありがとう。ところで誰かに会わなかった?」
「ううん、誰とも会わなかったよ」
マリア「そう、エレカやワッパがあるからいるのはわかるんだけどね」
「明日になればわかるよ。艦に戻るの遅れる訳にはいかないし」
マリア「そうね」

それから飲み干すと
マリア「それじゃあ寝よっか」
「うん、女将さんが明日の朝食07:30に持ってくるからね」
と言って隣の部屋に行くと布団が敷かれていたので早速入った。
そうしたら
マリア「そうそう、目覚まし時計を艦から持ってきたからセットするわね」
「ちなみに時間は?」
マリア「『06:30』よ」
と言って目覚まし時計を二人の布団の間に置いた。
その後電気を消して眠りについた。

寝てから1時間ほどしたらトイレに用を足しに起きた。
この旅館の部屋にはトイレが備え付けられてないので用を足すには部屋を出ないといけないからマリア姉さんを起こさないように静かに出て行った。
薄暗い廊下を歩いてトイレに着くとここだけは明かりが点灯していた。
その後再び部屋に戻って布団に入って眠りについた。

ちなみにその間マリア姉さんはいびきをかかないで静かに寝ていた。