16:00 シミュレーションに挑戦したいけど・・・


キャリーベースのシミュレーターはMSデッキの脇に備え付けられている。
そこに行こうとしたら
ダイス「おお シェルドか。整備ならやる必要は無いぞ。何をしに来たんだ?」
ダイスじいさんが声をかけてくれたので
「これからシミュレーターに挑戦するんだよ」
って返事をした。そうしたら
ダイス「そうか…シミュレーターか。自分が納得するまで頑張るんだぞ!!」
とエールを送ってくれた。

そしてシミュレーターのところに着いたんだけど…
マーク「おっ シェルドもシミュレーターをやりに来たか」
ラナロウ「けど見てのと〜り順番待ちだぜ」
そう、シミュレーターは一台しか備え付けられていないから当然他の人が挑戦している間は待つことになる。
「ところで今は誰が挑戦しているんですか?」
マーク「ジュナスだな。その次がラナロウ→俺ってなるからシェルドが挑戦するのは一時間くらい後になるがいいよな?」
「別に構いませんよ。他の人が挑戦している様子を見るのも勉強になりますし」
僕がそう言った時だった。
ラナロウ「おっ!!ジュナスが終わったから俺の番だな。
んじゃ…ちゃっちゃとやってみるとすっかなw」
こうしてラナロウさんの挑戦する番になった。

さてと…どんな機体で挑戦するのかお手並み拝見してみるか。


16:05 新型シミュレーターのお披露目


ケイ「おっ シェルドか。ちょうどいいや、暇なら手伝ってくれ」
ラナロウさんの挑戦を見ようとしたけどケイさんに言われてついて行った。そしてその先には
「これは…シミュレーターじゃないですか!?いつの間に?」
ミンミ「整備班で午後に制作したのであります!!」
ライル「しかもこれはスターゲイザーをモデルにした副座式にも対応した最新型だよ!!」
そう言われると確かにこれはラナロウさんが使用中のよりも一回り大きい。
そこへ
マーク「さっきから作業していたのはコイツを作るためだったか」
興味津々なマークさんもやって来た。

そうしたら
ケイ「んじゃマークにもコイツを今から現在あるヤツの隣に運ぶのを手伝ってもらうよ!!」
マーク「いいだろう。その代わりとしてだがシェルドといっしょにテストをやらせてもらう」
ケイ「そうだね、まだテストしてないからちょうどいいや。OKするよ!!」
こうして使用の交渉は完了した。

さてとプチモビを作動させなくちゃ


16:10 シミュレーターの設置作業


シミュレーターを設置のために僕とライルさん・ミンミ・そして
マーク「ケイとダイスじいさんが設置の指示をするから俺も作業するぞ」
マークさんの四人でプチモビを動かすことにした。
そしていつでも動かせる状態にしたら
ケイ「んじゃあシェルドとミンミがまず持ち上げてその後ライルとマークが底面を持ってくれ」
早速ケイさんから指示が出たので作業に取り掛かった。
ミンミ「こっちは大丈夫であります」
「こっちも大丈夫だから持ち上げよう。ライルさんとマークさんが待っているからね」
ミンミ「了解であります!!」
こうしてシミュレーターを持ち上げたら
マーク「おっ 出番だな」
ライル「さて 掴むとするか」
マークさん・ライルさんが宙ぶらりんになったシミュレーターの底面を掴んだ。

それを確認したら
ケイ「んじゃ次はそのままダイスじいさんのいるところまで持って行ってくれ」
次の指示が出たので
ライル「周囲に気をつけるんだよ」
ミンミ「わかっているのであります」
マーク「了解した」
と壁やMSにぶつからないように声を掛け合いながら慎重にシミュレーターを運んでいった。

そうしているうちに
ダイス「きたようじゃな。おぬしら、そのままゆっくり降下してくれ」
ライル「ダイスじいさんの声がしたってことは目標地点の上に到着したようだね」
マーク「そのようだな」
ミンミ「じゃあ降下するのであります」
こうして
ダイス「オーライ オーライ オーライ」
ダイスじいさんの声に誘導されてシミュレーターをゆっくり降ろした。
そして降ろし終えたら
ライル「どこも傷付けないで無事に設置出来たね」
マーク「この後は配線繋ぎだろ?だったらコイツを片付けないとな」
「そうですね」
ミンミ「じゃあ撤収するのであります」
ちなみに僕らがプチモビを置いている間に配線はケイさんとダイスじいさんが繋いでいてくれたようだった。

そして後は電源を入れて作動を待つのみとなった。


16:15 挑戦する前に…


ケイ「コレなんだけどアーチャーアリオスみたいな機体は分離・合体は自由にできるようになっている本格的な代物にしといたよ」
ライル「他にもサブパイロットがビット・ファンネル操作・索敵担当っていうことも可能だよ」
ミンミ「さらに一人でコレを操作するモードも搭載されているので必ず副座じゃないといけないという決まりは無いのであります」
と説明があった。
それを聞いて
マーク「さてと、どれで挑戦してみる?」
「ダブルオーライザーなんてどうでしょうか?
マークさんがダブルオー担当で僕がオーライザー担当にして」
マーク「ダブルオーライザーか……いいなそれ。決定だな!!」

こうして今回使用する機体が決定したので僕とマークさんはシミュレーターのシートに乗り込んだ。


16:20 シミュレーター挑戦開始!!


マーク「さてと…最初は分離状態でスタートしてみるか」
「そうですね。オーライザーの粒子貯蔵量が少なくなったら合体しますよ」
と始める前に決めた。

そしてシミュレーターを起動した。
マーク「今回のステージは障害物の無い宇宙空間か」
「ところで今回はどんな戦法ですか?」
マーク「オマエがビームマシンガン・ミサイルで牽制して足止めした隙を俺が仕留めるってとこだな」
そんなことを言っているうちに敵のジンクスMのお出ましとなった。
敵のジンクスMは指揮官機と一般機三機の小隊で編成されていた。

いきなりジンクスMって……さすが最新型だな。
って思いながらオーライザーのマイクロミサイルを発射したけどジンクスMはビームライフルであっさりと落とした。


16:25 油断が招くこと


(こんな事なら最初からドッキングしていた方がよかったな)
と思いながらビームマシンガンで牽制しているとバスターソードを構えてこちらに斬り掛かって来る指揮官機の姿がモニターに映った。
慌ててバルカンを撃ちながら回避行動に取り掛かったのだが間に合わず
(このまま撃墜される運命か 。やっぱりオーライザーでジンクスMには敵わないよな)
とやられるのを覚悟した。

しかしジンクスMは十字に切断されて爆発した。
そして目の前にはマークさんが操縦しているダブルオー(GNソードL装備)の姿があった。
マーク「シェルド、無事のようだな。だけど目の前の3機への牽制に集中して指揮官機の存在を忘れるのは良くないぞ」
「すみません、実戦ではこうならないように気をつけます」
マーク「んじゃとっとと残りを片付けるとしますかな」
「ハイッ!!」

その後残りのジンクスM×3を僕が牽制してマークさんが懐に接近して難無く撃墜した。

そして敵の姿が見えないのでここでドッキングする事にした。
ちなみにドッキングしようとしたら
赤ハロ「オーライザードッキングモード!!オーライザードッキングモード!!」
と音声機能が作動した。

わざわざコレまでシミュレーターに搭載しなくてもいいのに…

さてと次の相手は何かな?


16:30 次の対戦相手は…


ドッキングしてダブルオーライザーとなってから現れた敵は
マーク「おいおいマジかよ!!」
「コレ……難易度高いですよ…ね!?」
僕らが驚くのも無理はなかった。なぜなら相手は・・・

アルヴァトーレ
レグナント
ガデラーザ

の擬似太陽炉搭載MA3機だった。


16:35 ファングの嵐


この3機は強力なビーム兵器を搭載しているけどそれよりも厄介な武装も搭載している。
そしてその武装を3機は早速使用してきた。
マーク「ファングが来るぞ!!シェルド、量子化で一旦回避する!!」
「わかりました」

GNファング
コレは機体から分離されても内蔵されたスラスターで移動可能なビーム砲である。
またビーム砲としてだけでなくビームサーベルを展開可能な種類も存在する。
コレはあらゆる方向から攻撃できるのでオールレンジ攻撃に用いられる。

アルヴァトーレは6基、レグナントは10基ファングを搭載しているけど問題はガデラーザのファングだ。
なぜならガデラーザには大小合わせて154基ものファングを搭載しているからだ。

だけどその全てのファングの攻撃はこちらに命中することはなかった。


16:40 量子化で対抗


ファングから発射されたビームがこちらに命中する前にダブルオーライザーの量子化を使用して回避した。

量子化
これは一旦消えて再び別の場所に現れるワープのようなものである。

ちなみに再び出現したポイントは敵の後方だった。
そして
マーク「先ずはレグナントだ。コイツのビームは湾曲するから厄介だからな」
と目標を既に決めていた。
そしてファングがこちらに攻撃する前に転回したレグナントのビームの砲口にビームダガーを突き立ててそこにGNソードLのライフルから放たれた一筋の閃光が命中した。これでレグナントは湾曲するビームが使用不可能となった。
このまま接近して斬り付けたいが他の2機とファングから攻撃されるので再び量子化をした。
次の出現ポイントはレグナントの側面だったので早速GNソードLで何度も斬り付けた。さらに今回は他の2機やファングのビームを避けながらだったのでそれらの攻撃もレグナントに命中していたようだ。ちなみに
「レグナントを倒したら次はどちらから撃墜に向かいますか?」
マーク「ん!?次か?そうだな…ファングが厄介だからやはりガデラーザだな」
と斬り付けている間に言葉を交わした。
そうしているうちに
マーク「おっ!?離れるぞ!!」
「倒したんですね!!」
マーク「ああそのようだな」
その言葉の後に機体が離れたらレグナントが爆発を起こした。

これで残るはガデラーザとアルヴァトーレだ。


16:45 VSガデラーザ 前編


「こうしてあらためてガデラーザと対峙するとダブルオーライザーとの大きさがよくわかりますね」
マーク「そうだな。MA…と言うよりは戦艦を相手にしているみたいな感じだな。さてとシェルドはアルヴァトーレの動きに警戒してくれ」
「わかりました。ビームがコチラを狙ってきたり接近してきたらすぐに知らせますよ」
マーク「ああ頼むぞ!!」
こうしてアルヴァトーレに構わないでガデラーザを倒すことに専念する事にした。

ちなみにガデラーザは一応格闘戦にも対応可能なので先ずはそのアームを破壊しようとしたのだが擬似太陽炉を3基直列×2と1基の合計7基搭載しているので意外と機動性が高くなかなかコチラの攻撃が当たらない。
マーク「やはりレグナントと同じ戦法でやるしかないか」
そうマークさんが呟いた時
「7時の方角からビームが来ますよ!!」
マーク「なぬっ!?わかった」
索敵していた僕の声ですぐさま量子化してコチラを狙っていたビームを回避した。

これは僕の索敵が重要だな。


16:50 VSガデラーザ 後編


量子化を駆使してガデラーザの側面から接近して攻撃をしようにもクローアームとクロービーム・ミサイルに阻まれてなかなかできなかった。
その間にファングの猛攻とアルヴァトーレのビームもコチラを狙っている。
「アルヴァトーレはファングを出さないで遠距離からビームを放つのみだから対処しやすいですね」
マーク「そのようだな。……おっ!!いい案が浮かんだぞ。これでガデラーザを倒せる!!」
何やらマークさんがひらめいたようだった。

そして早速それを実行するための行動に移した。
先ずはアルヴァトーレとガデラーザがダブルオーライザーを挟んで直線上に並ぶようにした。
そうしたらアルヴァトーレはすぐにビームの発射体勢に入りガデラーザもブラスターを発射するために機首をコチラに向けた。
この間のガデラーザのファングからの攻撃はGNフィールドで防いだ。
そうしているうちにアルヴァトーレの方からコチラ目掛けてビームが発射された。
こうして量子化で回避したそのビームはブラスター発射体勢のガデラーザをのみこんだ。

「これがマークさんの狙いだったんですね」
マーク「そうだ。ガデラーザはブラスターを発射するために立ち止まらないといけないからそこを上手く利用したんだ」
機体の特性を活用するなんてよく思い付いたな。

さぁ、あとはアルヴァトーレを倒すのみだ!!


16:55 シミュレーター終了


最後に残っていたアルヴァトーレはトランザムで機体全体を斬り付けて破壊した。
だけどまだ戦闘が終わったわけではない。
なぜなら
マーク「アルヴァアロンが出てきたぞ」
「それくらいわかってますよ」
そうアルヴァトーレにはMSのアルヴァアロンが内蔵されているのだ。
そしてアルヴァアロンは両手のビームライフルで接近させまいと撃ちまくっていたがトランザム起動中のコチラに当たるはずはなかった。
こうして接近されたアルヴァアロンはビームサーベルを抜き取る隙も無くあっさりとGNソードLによって細切れにされた。

アルヴァアロンが倒されたのが確認されるとモニターに

SIMULATION CLEAR

と表示された。
これで今回のシミュレーションは終わりを迎えたのであった。


17:00 シミュレーターの感想


シミュレーターのシートから降りたら
ケイ「お疲れさん。挑戦してみてどうだった?」
とねぎらい及び感想を聞きにケイさんが駆け寄った。
マーク「機体の操作性は問題無いが…難易度は高すぎたな」
「えぇ、アルヴァトーレ・レグナント・ガデラーザと一度に相手をするのはさすがにきつかったですね」
ケイ「だけどクリアしたからいいじゃね〜か。
あぁちなみにコレを上級コースの一つに設定するわ。
後で他の上級コースと中級・初級コースも設定すっから楽しみにしていろよ」
「わかりました。楽しみにしています」
そう言った後にこちらに誰かが駆け寄る音がした。

そしてその正体は…
マーク「マリアじゃないか。どうしたんだ?」
ケイ「納得いかなかったからもう一度シミュレーターに挑戦かい?」
マリア「違うわよ。ちょっとシェルドに用があってね。ここにいてくれてよかったわ」
マリア姉さんだった。しかも手には何かを持っていた。それに気付いて
「(そういえばルナさんからもらった湿布…マリア姉さんの部屋に置き忘れたような…)もしかして…それを僕に届けに来たの?」
マリア「えぇそうよ。駄目でしょ私の部屋に置き忘れちゃ。ほらっ今からちゃんと自分の部屋に置いて行きなさい!!」
そう言って僕に手渡したので
「わかった。もうこんな事が無いように気をつけるよ」
と返事をした。

ケイ「ありゃあ本当の姉弟みたいだねぇ〜」
マーク「そうだな」
とその様子を二人は見て呟いた。

さて…コレを部屋に置いたら次は何をしようかな。


17:05 ヴェイガンの襲撃


部屋に戻ろうとしたときだった。
「うわっ!!」
マリア「何なの!?」
突然船体が揺れた。
マーク「小惑星にでも当たったのか?」
ケイ「いや、この中域は模擬戦をやっていたアステロイドベルトから外れているからそれは無いよ」
「それじゃあデブリの衝突ってわけでもないですね」
マリア「と言うことは敵襲?」
等と考察をしていたら
マーク「くっ またかよ!!」
再び船体が揺れた。

そうしているうちにブリッジと連絡を取っていたライルさんから揺れの正体が判明した。
ライル「ブリッジによると現在こちらに向かってヴェイガンの機体が攻撃をしかけているんだ。それで回避運動をしているからこうして揺れているんだ!!」

それを聞いて僕・マリア姉さん・マークさんの三人はMSへ乗り込もうと急いだ。


17:05 機体の選択


キャリーベースに攻撃をしかけた敵の名前は「ヴェイガン」
火星の独立国家の名前でありそこに住んでいる人達及び軍隊の名称でもある。

「こんな中域で遭遇するのは珍しいですね」
マーク「そうだな。おそらく奴らは偵察部隊か他のコロニーを襲撃した後の帰還中ってとこだったんだろうな」
マリア「それはともかく機体はどれにしますか?」
マーク「耐ビームコーティングの電磁装甲を纏ったバクト等がいるのを想定して俺とシェルドはガラッゾにマリアはガデッサだ。二人ともいいな!?」
「わかりました」
マリア「了解しました」
こうしている間も敵の攻撃は止む気配が無い。
しかしただ回避するだけで無くミサイル・メガ粒子砲で応戦しているのは聞こえる。
そして
ダイス「どの機体も粒子残存量なんだが満タンになっておるぞ!!」
とダイスじいさんが教えてくれたのを聞いて僕とマークさんはガラッゾのマリア姉さんはガデッサのコクピットに乗り込んだ。

あとは発進シークエンスを待つのみだ!!


17:10 危機一髪


マーク「ブリッジ聞こえるな。今から俺→シェルド→マリアの順番で発進するぞ!!」
ラ「こちらブリッジ了解しました。でしたら早速カタパルトへ」
そう言われてマークさんがカタパルトに機体の足を固定してハッチを解放しようとした時だった。
ジュナス「ハッチ解放中止!!」
マーク&ラ「どうしたんだ(のよ)」
突然ジュナスが叫んだ。
ニキ「指揮官機のバクトがこちらの攻撃を避けつつもカタパルトを狙っています。もし今ハッチを解放したら確実にやられます!!」
そしてニキさんが現状を伝えた。

ラ「ちなみに他にはガフラン×3機です。あと対空機銃ですけど右舷と左舷はオートを解除してエターナさん・ルークさん・コルトさん・ラナロウさん・イワンさん…それから三人娘がマニュアル操作しています」
ここでラさんが残りの敵戦力と対空砲火の説明をしてくれた。

とりあえず撃沈を免れたけどこのまま発進できないならいずれそうなる運命に僕らは立たされていた。


17:15 ブリッジと対空砲火の様子


クレア「やらせはせん!やらせはせんぞぉ〜!!」
イワン「ピッキーン!!
そこ…かな!?」
ラナロウ「ハァ…なんであの二人が機銃操作に就いたんだか…」
ルーク「まあ…愚痴ってもしょうがないですよ。
こうして撃ってくれているだけでもありがたいものですよ」
ラナロウ「そう…だな。俺とお前だけよりはマシか」
クレアとイワンさんに少々呆れた感じのラナロウさんとルークさんの右舷側だった。

コルト「こりゃあ軌道の予測が難しいな」
エターナ「そうね。他の機体と違って直線的では無く滑らかで生き物みたいな動きをしているからなかなか当たらないわね」
エリス「そこねっ!!……また外れた」
レイチェル「これならどう!?……こっちも外れたわ」
右舷と違って当たらなくとも敵の動きを予測しつつ対処している左舷側であった。

ゼノン「今のところ船体への被害は無いな」
ラ「えぇ報告は何もありませんよ」
ジュナス「相変わらずバクトはこちらの攻撃を回避するだけで撃沈のチャンスをうかがっております」
カチュア「4時の方角からガフラン2機からの攻撃が来るよ!!」
シス「それだけじゃないわ…11時の方角からもガフランの攻撃」
ニキ「でしたらビリー、1時の方角に」
ビリー「そんくらいわかってるっての」
エルンスト「その間にもミサイル・メガ粒子砲をぶっ放すぜ!!」
ゼノン「うむ 頼むぞ」
本来オペレーターでは無いカチュアとシスも動員しての慌ただしいブリッジであった。

こんな発進できなくて艦の武装のみで対処する状況はいつまで続くんだろう…


17:20 援軍!?出現!!


それは思いがけない出来事だった。
ジュナス「2時の方角から高出力ビーム接近!!」
ゼノン「なんだと!?
こちらを狙った攻撃か?」
ジュナス「いえ、どうやら敵のバクトに向けていたようです」
目の前でバクトがそのビームに包まれたのを確認すると一瞬ホッとした。
しかし
ニキ「油断大敵です。ヴェイガンを倒した後はこちらを狙うかもしれません」
ゼノン「そうだな。引き続き敵の動きを報告してくれ」
艦長がそう言った時だった。
カチュア「あっ!!ガフランが全機向こうに行ったよ」
シス「今なら発進のチャンス」
見ると指揮官が倒されたのでガフラン×3機がこちらではなくアンノウンを標的としていた。
そして
ラ「こちらブリッジ、マークさん聞こえますか?今からハッチ解放するので発進準備お願いします」
マーク「聞こえているぞ。それにもう俺とシェルドとマリアの機体はカタパルトに固定しているからいつでも発進可能だ」
ラ「わかりました。それでは…
ハッチ解放 カタパルト正常 進路クリア 順次発進どうぞ!!」
マーク「マーク・ギルダー ガラッゾ 出る!!」
「シェルド・フォーリー ガラッゾ 出ます!!」
マリア「マリア・オーエンス ガデッサ 出るわよ!!」
僕らの機体は背中の擬似太陽炉からGN粒子を噴出して宇宙空間へと飛び立った。
残りのヴェイガンの撃破とアンノウンの正体を確かめに…


17:25 ヴェイガンの撃墜


指揮官機のバクトを倒したアンノウンへと向かっていたガフランのうち1機が僕らに気付いた。
マーク「どうやら引き返した奴がいたみたいだな」
マリア「そうですね。じゃあGNメガランチャーを発射するので二人とも左右に展開してください」
「うん、わかったよ」
マーク「了解した」
そして早速マリア姉さんのガデッサがGNメガランチャーをガフランに向けて放った。
マーク「シェルド、さっさと片付けるぞ…トランザム!!」
「わかりました。トランザム!!」
そしてGNメガランチャーを回避したガフランに僕とマークさんのトランザムを起動したガラッゾが左右から急接近して肩のGNスパイクとGNビームクローで機体をバラバラにして倒した。
その後トランザムを解除したら
マーク「おっ!!向こうのアンノウンもどうやらヴェイガンを倒したみたいだな」
マリア「えぇそうね。向こうは先程と同じ遠距離からの高出力ビームによる撃破ですね」

これでこの中域には僕ら三人の機体と母艦キャリーベース、そしてヴェイガンを倒したアンノウンがいるのみとなった。
敵でなければいいんだけど…


17:30 中域からの離脱


倒されたガフランの残骸に僕らが接近した時にアンノウンの姿は既に黙視でも機体のレーダーでも捕らえることは不可能だった。
「もうこの中域からいなくなったみたいですね」
マーク「そうかもしれないな」
マリア「ラさん・ジュナス君によるとキャリーベースからの黙視とレーダーでもアンノウンは発見していないみたい」
つまりこの中域には僕らしか存在していないことになった。
なので
ニキ「三人はもう帰還していいですよ。いつまでもこの中域にとどまる必要はありませんので」
ゼノン「そうだな。ヴェイガンの連中がまた襲ってくる可能性もありえるからそれがいい」
と艦長・副長の指示があった。
マーク「了解した。帰還してゆっくり休ませてもらうぞ」
マリア「このまま三人で警戒してもいいけど粒子残存量を考慮したらその方がいいわね」
「ところでニキさん、僕らが帰還した後の周囲の警戒には誰が出ますか?」
ニキ「それについては
アヘッド×2…エルフリーデ・エイブラム
ガデッサ…ブランド
に任せます」
「わかりました。では帰還コースに入らせてもらいます」

こうして僕とマークさんとマリア姉さんの三人は帰還して、警戒のためにエイブラムさんとエルフリーデさんとブランドさんが出撃した。
ちなみにキャリーベースの進路は月へと向かうコースに入ったみたい。


18:30 離脱中の様子


ヴェイガンと戦った中域から離脱して1時間が経過した。

この間の僕は
・出撃後のメディカルチェック
・マリア姉さんとベンチに座ってコーヒーを飲んで休憩
・部屋でシャワーを浴びる
といったことで時間を費やした。
そして髪を乾かしていたら
ラ「敵機は現在確認されないので周囲を警戒しているエイブラム機・エルフリーデ機・ブランド機は帰還していいですよ」
と艦内にラさんの声が聞こえた。

それを聞いた僕は髪が乾いたのを確認すると整備のためにMSデッキへと向かった。