第十三回【脅威のgdgd料理教室!】
登場:ラ、レンタル兵
料理:焼きビーフンカレー風味



ブラッド「久しぶりだなッ!「ブラッド先生のお料理教室」だ!
     …何回目だったかね? 11回か…」
ラ「今日は13回目の放送ですよ。
  …ブラッドさん、今までどこに行ってらしたんですか? 急にいなくなるからビックリしましたよ…」
ブラッド「クククク…食に対する造詣を深める為に、多数の世界を跨いでの食べ歩きの旅をしていたのだ!
     ファットアンクルとエレカを借りてな…中々有意義な旅だったぞ!」
ラ「こっちは急に調理担当がいなくなって大変でしたよ…
  …それに船舶使用の許可はちゃんと取ったんですか?」
ブラッド「ククク…当然無許可だ!
     …今更あんな低性能戦艦が抜けた所で軍務には特に支障は無かっただろう?
     ではいいではないか…」 
ラ「そういう問題ではないでしょう…」
ブラッド「全く生真面目なヤツだ…いや、それにしてもあれはいい旅だったッ!
     様々なものを食べたな…例えばロシアの山奥のバーで食べた牛乳で作られたシェーブル…
     あれは本場の山羊の乳で作られたシェーブルにひけをとらぬ素晴らしい味だった!
     他にもネオチャイナの中華料理、フィリップ・ヒューズのパン屋のまずいパン、タムラの塩分の足らない料理に
     コジマ大隊の雨水混じりの食事…ディアッカの炒飯や中東のホットドッグも食べたな…
     …ククク、上から下まであらゆるガンダム世界の料理を食い尽くしたな!」
ラ「下までって言い方は少し失礼な気がしますが…」
ブラッド「そうだ、土産も持ってきたぞ!オペレーター仲間とでも分けて食べるがいい…」
ラ「あ、ありがとうございます…中身は何ですか?」
ブラッド「ククク…本場、カンボジアの露天で買ったタランチュラ揚げだ…」
ラ「ななな、なんでそんなものを! い、いりませんよこんなの!
  リコルちゃん達にもあげれませんよ!
  そもそもガンダムと何の関連性も無いし…」
ブラッド「フン、中々美味なのだがな…
     仕方ない、後でドクかニードルあたりにくれてやるか…」
ラ「それがいいでしょう…
  …旅のお話もいいですがそろそろ本題に移った方がいいのではないでしょうか?
  時間的にもそろそろかなと…」
ブラッド「なんだ、もうそんなに話し込んでいたか…まだ語り足りないのだがな。
     もう今回は全編『番外編 ブラッドの旅の思い出話』でいいのではないか?」
ラ「ダメですよ! もう助手役も呼んでいるんですし、スタッフもそのつもりで集まってるんですから…」
レンタル兵伍長(カメラマン)「そうだそうだ!」
レンタル兵軍曹(照明)「真面目にやれー!」
NTレンタル兵(総合演出)「ラちゃんを困らせるなー!」
ブラッド「全く融通のきかんゴミどもめ…
     そもそもスタッフ全員レンタル兵とか何かが間違ってるだろう…
     NTレンタル兵など雇う金があるなら… まあいい、次のレスから始めてやるとするか!」



ブラッド「さて、今日の料理はどうするかな…
     …ククク、久々にゲテモノ料理といくか?」
ラ「やめてください…」
ブラッド「フン、冗談だ冗談…しかしあれだけのものを食べてきた後ではあまり
     普通の料理を紹介するのも憚れるしな…どうしたものか。」
ラ「…まさかまだ料理を決めてないんですか?」
ブラッド「仕方ないだろう忘れていたのだからな!」
ラ(ひ、開き直った…)
ブラッド「過ぎたことをどうこう言っても始まるまい…
     食糧庫にあるもので何か料理をでっちあげるしかないだろう!
     …安心しろ、我が軍の食糧庫には大抵のものはあるからな。
     食材に不自由する事はない筈だ…」
ラ「それならいいですけど…」
ブラッド「…では食材を探してくるか…料理品目についてはその場で考える!
     その間カメラは止めておけ、テープの無駄だ…
     …そうだ、ラはその間に暇そうなヤツを助手役として連れて来い!
     助手を回してもらうよう要請するのも忘れていたからな…」
ラ「そういうことは先に言っておいて下さいよも〜!」

〜中略〜

ブラッド「ククク…こちらは決まったぞ! キサマの方はどうなった!?」
ラ「やっぱりこんな時間から暇な人なんてそうはいませんよ…
  いてももう助手役をやったことのある人ばかりで…」
ブラッド「全く使えんゴミめ… よく見てみろ! この部隊の者など、何かやってるように見えても大抵は
     暇潰しをしているだけで案外暇な者ばかりだ…
     …だがまあいいだろう、そういうことなら今回はキサマが助手役を兼任すればいい!」
ラ「わ、私がですかぁ!? 私はもう初期の方で助手役をやっていますよ!」
ブラッド「フン、ジャブローの一回目の時か…
     あの時キサマが助手らしいことを一回でもしたか!? 食材に触りもしなかったではないか…」
ラ「あれは仕方ないでしょう! あんなゲテモノ…」
ブラッド「黙れ! そろそろキサマにも料理を教えておこうとも思っていたし、ちょうどいい機会だ…
     ただでさえオペ子で最も年上なくせに能力値が低いのだ、せめて料理でも覚えて
     セールスポイントにするのだな!」
ラ「ほっといて下さいよその辺は… わかりましたよ!やればいいんでしょ!」
ブラッド「わかればよろしい…では早速調理に取り掛かるかッ!
     早速といってももう二レスも使っているわけだがな…」



ブラッド「ククク…今回作る料理は「焼きビーフン」のカレー風味だ!
     焼きビーフンはコンバット越前の好物として有名だな…カレー風味なのはカレー粉が余っていたからだ。
     まず材料を紹介する…」
『焼きビーフンカレー風味(二人分)』
・ビーフン 150g
・エビ 少匹
・卵 2個
・焼き豚 少量
・タマネギ 1/4個
・干ししいたけ 2個
・モヤシ 30g
・ピーマン 1個
・カレー粉 大さじ1杯
・ウスターソース 大さじ1杯
・トマトケチャップ 大さじ1/2〜1杯
・コンソメ 小さじ1杯
・塩、胡椒 少量
・サラダ油 大さじ4杯

ブラッド「予想以上に使える材料が多かった故、今回は材料を多めに使用してみた!
     材料紹介も毎回アバウト過ぎると意見があったので、詳しく書き出したぞ…まあ長続きはせんだろうがな。
     ククク…材料が多い上に、ビーフンは他の麺類に比べて調理が難しい…
     キサマには難易度が高いかもしれんな…」
ラ「何で私の時にそんな難しい料理に…」
ブラッド「早い段階から難しいものに挑戦すれば上達も早いというからな…クク!」
ラ「もうこうなったら何だってやりますけど…何でまたそんなに私に料理を上手くさせたいんですか?」
ブラッド「ククク…女はとりあえず何でもいいからアピールできるものがあった方が良いのだ…
     隊の年増軍団のように売れ残ってもいいのか?ん?」
ラ「…その発言、後々尾を引くと思いますよ。」
ブラッド「そ、そうだな、撤回するとしよう… 流れ星の一つになりたくはないからな…
     NT兵! ここは編集で上手くカットしておけよ!
     …そうこう言っている内にまた時間が経ってしまったな。そろそろ始めるか…」



ブラッド「…まずは下ごしらえだ。最初は無難に具材からだな…
     エビからいくか。これは市販のものを殻と背わたを取るだけで十分だろう…
     さぁやってみろ! まさかこれも触れないなどとは言わないだろうな?」
ラ「エビくらいならなんとか… えっと、殻を取るには…」
ブラッド「…じれったいヤツだな、まだ剥けんのか…」
ラ「急かさないで下さい… はい、取り終えました!」
ブラッド「時間がかかったわりにはあまり綺麗な仕上がりとはいえんな…
     キサマ、あまり手先が器用な方ではないな?」
ラ「…はい。」
ブラッド「全く…まあいい、とりあえず自分の力で全てのエビの殻を剥いておけ。
     さぁ早くやれ、番組のテンポの事も考えろ…」
ラ「す、すいません急ぎます…」
〜中略〜
ラ「ぜ、全部取れました!」
ブラッド「随分かかったな。そんなものワタシなら数秒で終えてしまうぞ…
     …次は干しシイタケ、焼き豚、ピーマンを千切りにしろ。」
ラ「はい! ではまずピーマンから…」
ブラッド「…何だその手の置き方は! 指はちゃんと曲げておかないと指を切るぞ…
     家庭科で習わなかったのか?」
ラ「す、すみません!」
ブラッド「さっきから見ていれば…まさかキサマ、緊張しているのか?」
ラ「す、少し…テレビの前で料理するのは初めてなので…」
ブラッド「散々出演しておいて何を今更…」
〜中略〜
ブラッド「さて切り終わったか…次はタマネギを切る!
     まずは半分に切り、それを寝かせてさらにその半分を千切りの要領で薄切りにするのだ。」
ラ「はい。えっと真ん中から切って、寝かせて…
  …あいたた、目が痛くなってきました…」
ブラッド「…それはタマネギ切りの宿命だな。ある程度は慣れればどうということはなくなるが…
     まぁ、さっさと切り終えてしまうことだな!」
ラ「は、はい! あぁ、涙が出てきました…」
ブラッド「…こらそこのレンタル兵! 下心のある目で涙目のラを見るんじゃない!」
NTレンタル兵(ラ紳士代表)「そ、そんなことはない!」
ブラッド「フン…まあいいが… 他はモヤシを洗って水気をきるだけだ。
     終わったらこれもやっておくんだぞ…」



ブラッド「さて、やっとビーフンに移れるか…
     まずは鍋に水を入れて煮だたせ、その中にビーフンを入れて茹でる。
     堅めに、少し芯が残るくらいまで茹でるといいだろう。茹でた後蒸らすからな…」
ラ「わかりました! えっと芯が残るくらい、というと…」
ブラッド「…その辺は長年の経験で覚えるしかないだろうな…
     慣れてくると菜箸からの感触でわかるようになる。
     茹で終わったら、ざるに入れ水気を抜き、ボールに移せ。そしてラップをし、ニ、三分蒸らす…」
ラ「はい… そろそろですかね、ではざるに…」
ブラッド「熱いから気をつけろ… こら、そんな上から勢いよくざるに投下するヤツがあるか!
     もっと近くから優しく落とせ、とにかく優しくだ…このワタシのようにな!」
ラ「…それはひょっとして冗談で言っているんですか?」
ブラッド「ク、最後のは冗談だが前半部分は真面目だ!
     …あとはラップをして蒸らせば麺もどしはいいだろう!」
ラ「はい!…完了しました。」
ブラッド「よし! タイマーを2分30秒にセットして待機だ!」
ラ「はい…」
ブラッド「…」
ラ「…」
ブラッド「…」
ラ「…」
ブラッド「…」
ラ「…」
ブラッド「な、何だこの無言の間は…何か話せ!」
ラ「そ、そう言われましても…」
ブラッド「…本来ならこの空き時間に具材の下ごしらえをするのだがな。
     時間がかかるであろう事を予期して先にやらせたのだが、これは誤算だった…
     …そうだ、次の工程の準備をするか。
     今回は中華鍋の代わりにフライパンを使う! 用意するぞ…」
ラ「あ、はい!」
ブラッド「ククク…ここからが腕の差がでる所だ! まずは中火でフライパンを熱しサラダ油をしくのだ…
     その油で具を炒め、その後ビーフンと調味料を加える…」
ラ「はい…」
ブラッド「…火が弱すぎる! それでは弱火だ…
     さて、油をしいたら具材を入れ炒めるのだ!」
ラ「はい…」
ブラッド「…どうした元気がないな?」
ラ「少し疲れて…」
ブラッド「…今までの工程で疲れるようなものなどあったか?
     所詮精神的なものだろう、気合を入れんか気合を! 」
ラ「はぁ…」



ピピピピピ!
ブラッド「ホウ、もう時間が経ったか。ラップを取れ!」
ラ「え? あ、はい!」
ブラッド「キビキビ動け!時間が押しているぞ…」
ラ「す、すみません…」
NTレンタル兵「…」
ブラッド「ぬわんだその目は!」
ラ「ブラッドさん、具を入れる順番は…」
ブラッド「適当でいい適当で!」
ラ「こ、ここにきて適当ですか…」
ブラッド「そうだ適当だ!」
ラ「はぁ…では入れます。」
ブラッド「…水切りが十分でないと油がハネるぞ、気をつけるんだな。」
ラ「それは、(パチ!)先に、(パチ!)言ってくださ…(パチパチパチ!)きゃあ!」
ブラッド「悪い例としては理想的なヤツだな…」
〜中略〜
ブラッド「よしそのくらいでいいだろう。ビーフンを投入だ!」
ラ「は、はぁい! では麺を…(バチバチバチ!)…わわわわ!」
ブラッド「蒸らした後だからな。当然水分は多い! 先程の工程から学ぶべきだったな…
     …ええい危なっかしい、ワタシと代われ!」
ラ「お、お願いしまぁす!」
ブラッド「…いいか、こういう状況では油に臆したら負けだ! 臆して手を止めれば
     焼き加減にバラつきが出る… そもそも見た目ほど油はこちらまでは飛んでいないからな…
     次は調味料だ! カレー粉にウスターにケチャップにコンソメに塩胡椒…
     材料紹介では詳しく分量まで記したが、戦況は一刻を争う! 感覚で加えていくぞ…
     料理というものにはこういうことは往々にしてあることだ!
     …あと本当は調理中に喋るのもあまり褒められたことではないぞ! これも覚えておけ…」



ブラッド「よし、いい感じだ! 後は炒り卵を加えれば完成だな!」
ラ「…え? いりたまご…?」
ブラッド「…しまった! 炒り卵を作るのを忘れていた!
     ラよ、大至急炒り卵を作るのだ! 一刻も早く!」
ラ「大至急って…作り方は!?」
ブラッド「適当でいい適当で!」
ラ「適当って…え〜!?」
ブラッド「いかん、コンロはワタシが使っていた! どかさねば…」
ラ「ブラッドさん、それをどかしてももうフライパンがありませんよ!」
ブラッド「な…そんなバカな! フライパンは2個あったはず…
     …そうだ、焦げ付きが酷かったので捨てたのだった…」
ラ「ど、どうするんですかぁ!?」
ブラッド「お、落ち着け! 焦りは禁物だ…
     ええい、どうしても必要というわけではない、今回は炒り卵は無しとする!
     視聴者よ! この料理を作る時は下ごしらえの段階で炒り卵は作っておけ!
     …炒り卵がないとなると…もう完成していることになるな…」
ラ「ではこれで調理は終了ですか! あ〜長かった…」
ブラッド「何だこの釈然としない終わり方は…
     …まあよしとしよう。とりあえず皿に盛り付けて食べるとするか…」


〜食事タイム〜
ブラッド「炒り卵が無いとやはり味気ない気もするが…
     フン、初めてにしてはまぁまぁといったところだろうな!」
ラ「そうですか、ありがとうございます…」
ブラッド「何だ、料理を作りきった後にしては、随分感慨が無いではないか。
     まぁ後半はワタシもかなり手伝ったわけだが…」
ラ「何だかとても疲れました…大変なんですね、カメラの前で料理をするのって…」
ブラッド「そうか? ワタシはそうは思ったことはないがな…」
レンタル兵軍曹「そりゃあれだけ好き勝手やってればな…」
NTレンタル兵「全く、しわ寄せはいつもラちゃんだ。可哀想に…」
レンタル兵伍長「それにしても美味いなこれ!おかわりはないのか?」
ブラッド「キサマらいつの間に…っておい!
     何を勝手に喰っているこのゴミが!」
レンタル兵伍長「いいじゃねーか少しくらい!」
レンタル兵軍曹「俺たちはいつも料理を見てるだけで、食わせてもらったことは一度もないんだ!
        たまには食わせろってんだ!」
NTレンタル兵「そうだ! 我々にだってラちゃんの料理を食べる権利はあるはず!」
ブラッド「何だこいつらは…まあいい、いいガス抜きだ。好きにしろ…」
三人「うおおおおおお!!」

ラ「…」
ブラッド「…そろそろ終わるか、ラ。いつもの締めを。」
ラ「はい…では今回はこの辺で。」