第三十一回【夏だお盆だ!! 恐怖の肝試し大会!?】
料理:バーベキュー




〜調理室〜
ブラッド「……ニードル、キサマに仕事が入ったぞ。
     ゼノンより、キサマに伝えるように言われている……」
ニードル「ヒャッヒャヒャヒャ、久しぶりの仕事だぜェ! どんなんだァ!?」
ブラッド「いくらかある、受けるかどうかはキサマ次第だがな……
     まずはドム・トルーパーが「スクリーミングニンバス」を行う際、後方から支援を行うドムのパイロット役だ。」
ニードル「脇役もいいとこじゃねぇかァ! んだそりゃ!!
     そんなのパスだ、他のはねぇのかよッ!?」
ブラッド「他かね? そうだな……ビグ・ラングが「オッゴ出撃」で攻撃を行う際の…」
ニードル「オッゴのパイロットやれってのかァ!? 舐めんなッ!!」
ブラッド「……違うな、ビグ・ラングに投げられるボールのパイロット役だ。」
ニードル「死ねってかよ!? バカにしてんだろその任務!
     んなのやるかってんだよ!!」
ブラッド「フン、せっかくの仕事をみすみす手放すとは愚かなヤツだ…
     ……他にはドクの愛機の一つ、デビルガンダムJrの武装「四天王ビット」のヘブンズソード型ビットの
     パイロット役という任務などもあるが…」
ニードル「それもパスだよッ! ざけやがってェ…」
ブラッド「そうか……四天王ビットのパイロットの配置も決まっていたのだがな。
     マスターガンダム型はオグマ、グランドガンダム型にはグレッグ、ウォルター型にはバイスという…」
ニードル「知らねェよォ!! 勝手に決めてんじゃねぇ!
     大体ビットなんだからパイロットなんざいらねェだろッ!?」
ブラッド「それはそうなのだがな……
     ……ともかく、それらはパスできても…この仕事だけは拒否は許されんぞ。
     四つ目の仕事、調査任務には参加してもらう…」
ニードル「あァ…調査任務だァ?」
ブラッド「…そうだ、今度の日曜に行うこととなった。
     ワタシとキサマとライルの三人でな…」
ニードル「チッ、なんつーメンツだよッ!
     ヒマだと思ってテキトーな任務ばっか寄こしやがって! イラつくぜェ…」
ブラッド「全くだな…
     ……だが仕事は仕事だ。やらねば飯が喰えんぞ…」
ニードル「わかったわかった…で、何の調査だってんだよッ!?」
ブラッド「フン、調査といっても下らん調査だぞ…
     …何でも連邦軍内部で心霊が出るとの噂がある、旧ジオンの軍事施設跡があるらしい。
     今回はその噂が真実かどうかを調査しろという任務だ…」
ニードル「ケッ、何だそりゃ! サイテーの任務だぜェ!」
ブラッド「全くだ!
     そのような下らん噂ごときのためにこのワタシが動くことになろうとは…
     ……だがな、悪いことばかりではない。
     今回は調査と同時に番組の撮影もやることになっている……」
ニードル「また料理教室だろォ? 悪ィけどよォ、別にオレは料理教室の撮影なんて楽しみでもなんでもねェーんだよ!」
ブラッド「クククク……まあ、そう言うな。
     料理もやるがメインはそれではない、別の企画も同時進行で行う……
     ……ククク、キサマの好きそうな企画だぞ?」
ニードル「オレの好きそうなだとォ? 何だよ、ドッキリかァ?」
ブラッド「……似たようなものだ。
     つまりだ、料理教室の撮影、もしくはバーベキューをするとでも言ってゴミを呼び出し
     無理矢理肝試しに持ち込もうというのだ。」
ニードル「肝試しだァ!? ヒャヒャヒャ、ソイツは楽しめそうだぜェ!!」
ブラッド「だろう? 人が取り乱し、恐怖する様ほどキサマの好きそうなものも無いと思ってな…
     …時期は若干外したがな。まぁ気にするな…
     この作戦は協力者も既に募ってある。決行は土曜だ…」
ニードル「ヒャヒャヒャヒャ!! 楽しみにしてるぜェ!!」



〜土曜、午後八時、旧ジオン施設跡にて〜
ドク「ヒャアーハッハァー!! ちょっと暗いけどぉぉぉう!!
   絶好のバーベキュー日和じゃねぇかよぉぉぉぉ!!」
ビリー「どこがだ!
    何でこんな遅い時間にやるんだよ、しゃらくせぇ…」
ドク「そぉぉぉゆぅぅぅなってぇぇぇ!! タダでばぁぁぁべきゅぅぅぅができるんだからよぉぉ!
   ありがてぇぇぇじゃねぇぇかよぉぉぉぉ!!」
ビリー「フンッ、タダじゃなかったら誰がこんなところに来るものかよ!
    にしても何でこんな辺鄙な所で…」

ラ「あ〜あ…せっかくの休みなのに、私って何やってるんだろ…」
リコル「まぁまぁ先輩! きっと美味しいですから!
    お留守番のパメラちゃんの分まで、テンション上げて楽しみましょー!」
ラ「…ブラッドさん達がいるってだけで、楽しくなる気がしないわ…」
リコル「あ〜、問題発言ですぅ! ブラッドさんに報告しちゃいますよ〜…」
ラ「ちょ、ちょっとリコルちゃん!?」
リコル「冗談ですって!」
ラ「そう、冗談ね…
  ……リコルちゃん、最近先輩に対しての態度おかしくない…?」
リコル「そんなことはないですよ〜」

ジュナス「ジェシカさん、お久しぶりです!」
ジェシカ「何だ、ジュナスか。ブラッドの番組のアシスタントになったんだってな?」
ジュナス「はい…」
ジェシカ「そうか…それは大変だろうな…」
ジュナス「いいんです、誰かがやらなきゃいけない事だから…
     とにかく、今日はバーベキューだってことですから。今日は楽しみましょう!」
ジェシカ「…あまり期待はするな。
     どうせブラッドのことだ、また何か下らん創作料理でも見せたくて集めたんだろう。」
ジュナス「そ、そうですか…
     …それにしても、さっきから何か、よくないものを感じます……」
ジェシカ「…NTのカンか?」
ジュナス「……はい。ここはただのキャンプ場じゃないみたいですね…」

〜オリキャラ軍戦艦「マディア」内部〜
ブラッド「ククク…これから何をするかも知らずに、気楽な連中だ……」
コルト「お前、ホント鬼だよな…」
ブラッド「褒め言葉かね? クククク…
     …まずは予定通りに料理教室を撮影し、それが終わったら帰ると見せかけ…
     ……このマディアがエンジントラブルを起こし帰れないと偽り、連中をここに留まらせる!
     そしてそこで初めてここが心霊スポットであると明かし、どうせ来たのだからと
     肝試しを持ちかけるのだ…
     ……どうだ、完璧な作戦だろう?」
コルト「…ムダに用意周到なんだな。
    チッ…何だってオレがこんな事の片棒を担がなきゃいけねーんだよ…」
ブラッド「クククク…ライル!
     今回の作戦の成否はキサマとリコルの演技力にかかっている! ぬかるなよ!」
ライル「お任せください!」
コルト「お前とシスオペも共犯かよ、ヒマだな…」
ライル「断ったらあとが怖いですからねェ…」
コルト「お前も大変なんだな…」
ブラッド「ククク、ものわかりのいいことだ…」
コルト「…にしてもシスオペのヤツまで巻き込んだのかよ?」
ブラッド「少し違うな……
     …ワタシが調査でここに来ると言ったら、リコルのヤツも行きたいなどと言ってきてな。
     それならば、ということで…人数を集め、この作戦が行われる運びとなったのだ。
     何でも……あのゴミは本物の幽霊を一度見てみたいらしい…」
コルト「アイツ…けっこう変わってんな…」
ブラッド「全くだ、幽霊などという偶像を信じているとは…… 所詮まだまだ子供だな。
     …どうせ幽霊なぞ実在せん、明るいうちに色々と仕掛けさせてもらった…
     連中の驚きようが今から楽しみだな…
     ……公式ビビリのドクやラは勿論、普段気取っているゴミどもの取り乱す様……見物だなッ!」
ライル「そ、そうですね…」
ブラッド「……キサマら! 口を滑らせでもしたらどうなるか…わかってるだろうな? クク!」
コルト「本当ヤなヤツだよコイツ…
    …にしても心霊スポットかよ。やってらんねぇな…」
ブラッド「……何だ、キサマ……怖いのか?」
コルト「んなわけねぇだろ…」



〜中略〜
ジュウウウウ…
ブラッド「ククク…どんどん焼いていくぞ!! さぁ、間をあけずにさっさと喰うがいいッ!」
ドク「ヒャアーハッハァー!! 喰う喰うぅぅぅぅ!!
   喰って喰ってぇぇ、喰ぅいまぁくるぅぅぅぅ〜!!」
ジュナス「まだ生です、お腹を壊しますよ。」
ビリー「心配すんな、ドクなら何ともねぇだろ…」
ラ「こんな夜中に火を付けて、虫が集まってきてますよ…」
ブラッド「虫など気にするな……と言いたい所だが、うるさく飛び回るハエは早めに駆除せんとな…
     …防虫スプレーでも撒くかね?」
ビリー「やめとけ、肉にかかるだろ。」
ジェシカ「そんなこともわからないのか? 料理人を名乗ってる癖に…」
ブラッド「ククク、冗談だ冗談……
     …そろそろ喰えるぞ。さぁ、好きに喰うがいい…」
ドク「待ってましたぁぁぁぁ!! いぃくぞぉぉぉ!!」
ブラッド「…待て。ドクとラ、ビリー……そしてジュナスの四人は最初は野菜以外は喰ってはならん!
     あとの者は喰っていい…」
ビリー「何ぃ!?」
ドク「なぁぁんでだよぉぉぉ!!」
ラ「…大体、予想はつきますけどね。」
ジュナス「…予想?」
ブラッド「…予想の通りだろうな。今現在、我が料理教室は「新作出演キャラ冷遇キャンペーン」を実施中なのだ!
     どうせキサマら普段から厚遇ばかりされているのだろう、こういった時ぐらいは
     せいぜい冷遇されることだな!」
ビリー「お前、まだ妬んでやがるのかよ…」
ラ「もうウォーズ出てから一年経ったのに…」
ドク「うぁぁぁぁッ!! 野菜なんかぁぁぁいらねぇぇんだよぉぉぉ!!
   肉をぉぉぉぉ!! くぅぅわぁぁせぇぇろぉぉぉ!!」
ブラッド「黙れ! 野菜の方が体にいいのだぞ? ククク…
     さぁ、このゴミども以外は喰って構わんぞ!」
ジェシカ「…意味の無い差別をするな!
     そんなことだから器が小さいんだよ!」
ブラッド「何だと…」
リコル「ケンカはやめてくださ〜い、仲良く食べましょうよ!」
ドク「なかよくったってぇぇぇぇ!! ブラッドのヤツがぁぁぁぁ!!」
リコル「ブラッドさん! お気持ちはものすごくよくわかりますけど、今日はそういうのはやめましょう!」
ライル「僕からもお願いしますよ。いい雰囲気で食べた方が…」
ブラッド「フン! 安心しろ、これも冗談だ……」
ドク「マジかぁぁぁぁ!! さすがブラッドぉぉぉぉ!!
   やっぱほんとはいいヤツなんだなぁぁぁ!!」
コルト「……ねぇよ。」
ブラッド「…ククク、茶番はここまでだ! そろそろ食さんと焦げ付くな…
     ……さぁ、今度こそ喰うがいい!!」



ライル「いやぁ、外で食べると美味しいね!」
リコル「そうですね〜。でも、みんなで食べてるから美味しいんだと思いますよ?
    ですよね、先輩?」
ラ「そ、そうね…」
リコル「あれ、あんまり楽しそうじゃありませんねぇ。」
ラ「いや、そういうわけじゃないんだけど…バイスさんとかが来てないのが気になって。」
リコル「あ〜、こういう時は絶対いましたからね!
    今日はどうしたんでしょうかね〜。どうせヒマなのに。」
ラ「いないならその方がいいんだけどね…」
リコル「全くですぅ!」
ジュナス「そんなこと言っちゃダメだよ、あの人にだってきっといい所はあるんだから。」
ライル「ジュナス君、フォローになってないよ…」

〜中略〜
コルト「………」
ジュナス「…どうしたんですかコルトさん? 元気がないみたいですが…」
コルト「ん、んなこたねぇよ…」
ビリー「どうしたコルト? 顔色も悪いぞ。」
ドク「メシも全然喰ってねぇしぃぃぃぃ!!」
ジェシカ「前会った時も様子が変だったな。
     何かあったのか? 話してみろ。」
コルト(前って…バイスのナンパ教室の時かよ…)
ブラッド「…………」
コルト「な、なんでもねぇよ!!
    オレはオレのペースで食いてぇだけだ! つっかかってくんなよな!」
ライル(大変だなァ…)
ドク「でもよぉぉぉブラッドぉぉぉぉ!!
   ニードルとかはどうしたんだぁぁぁぁ!?」
ブラッド「連中にも事情があるのだ、たまには休む…」
ドク「そぉぉかぁぁぁ!! アイツらも大変なんだなぁぁぁぁ!!」
ジュナス(おかしいな、来る時にニードルさんの気配も感じたんだけど…)
ブラッド「そういうことだ……
     ……ククク…」
ジェシカ「…何がおかしい?」
ブラッド「気にするなッ! さぁ、どんどん喰えッ!」



〜中略〜
ブラッド「もう肉も野菜もタマ切れか。そろそろ片付けるか…」
ドク「何だよぉぉぉもう無くなったのかよぉぉぉ!!
   つまんねぇぇぇぞぉぉぉ!!」
リコル「まぁまぁドクさん、私たちはもうおなかいっぱいですから。」
ドク「そぉぉうかぁぁぁ!!
   でもらぁぁいるぅぅぅ!! オマエ肉喰いすぎじゃなかったかぁぁぁ!?」
ライル「そ、そんなことないですよぉ!」
ビリー「しゃらくせぇヤツだな、テメェが一番食ってただろ…」
ドク「あれぇぇぇ、そうだっけぇぇぇぇ!?
   まぁぁぁいぃぃぃやぁぁぁ!! とぉにかくぅ、片付けだぁぁぁ!!」
ブラッド「片付けはキサマらに任せたぞ。ワタシは用があるのでな…」
ジェシカ「待て、片付けまでが料理だろ?」
ブラッド「フン、例外もある……」
ビリー「仕方ねぇな。さっさと終わらせようぜ!」
ドク「おぉぉぉぉぉッ!!」
ラ「後片付けをさせられるのも久しぶりです…」
リコル「あれ、先輩の時はアシスタントが片付けもしてたんですかぁ?」
ラ「そうだけど…リコルちゃんはしなかったの?」
リコル「はい! 片付けは全部ブラッドさんとロングショットさんがやってくれてましたぁ!
    そうだ、ジュナスさんはやりましたか?」
ジュナス「いや、僕は片付けはまだだけど…」
ラ「へぇ…明らかに私の時と扱いに差がある…」

〜マディア、ブリッジ〜
ブラッド「………そうだ、あと数十分といったところだな。
     それまでの辛抱だ…」
ライル「…ブラッドさんは誰と通信してるんですかね?」
コルト「知るかよ…
    …なんにしても、そろそろか?」
ライル「そうですね、そろそろかと…」
コルト「ったく、やってらんねぇな…」



〜中略〜
ジュナス「片付けは終わりました!」
ビリー「さっさと帰ろうぜ!」
ブラッド「そうしたいのだが……どうもマディアのエンジンにトラブルがあるようでな。
     当分飛び立てそうに無い…」
ラ「えぇ!?」
ライル「行く時は何ともなかったんだけど、帰ろうとしたら急にね…
    原因はわからないけど、とにかく動かないんだ。」
コルト(はじまっちまったよ…)
ビリー「ブラッドならともかく、ライルが言うなら本当なんだろうな…」
ジュナス「………」
リコル「ひょっとしてぇ…ここの幽霊さん達が帰るなって言ってるんじゃないですか?」
ドク「ゆ、ゆぅぅぅれぇぇぇ!? なんのことぉぉぉぉ!?」
リコル「あれれ、聞いてませんでしたか?
    ここって昔ジオンの基地があって、今もその幽霊さんがでちゃうって有名な
    心霊スポットなんですよ。」
ラ「し、心霊スポット!? 嘘だよねリコルちゃん!?」
リコル「いえ、本当ですぅ!
    …え〜と、みなさん知らなかったんですかぁ?」
ジュナス「やっぱり、普通のキャンプ場なんかじゃなかったんだ…」
ジェシカ「カンが当たったようだな。流石だ…
     …しかしブラッドのヤツ!」
ドク「し、ししし、しんれぇぇぇってぇぇぇ!!
   ぶぶぶぶらっどぉぉぉぉ!! 何で言ってくれなかったんだよぉぉぉぉ!!?」
ブラッド「何故言わなかったかだと…?
     ……聞かれなかったからだ! ゴミが…」
ラ「そんなぁ…
  な、何とか帰れないんですかぁ!?」
ブラッド「帰れんッ! 残念ながらな…
     マディアも動かん! 艦載機も無いッ! 連絡を付けても場所が場所だ。
     来るまでには何時間かかるかわからん………つまり八方塞がりだ!」
ドク「うぁぁぁあ!! 刻が見えるような気がぁぁぁぁ!!
   するかも…しんないかもぉぉぉぉぉ!!」



ビリー「おい、どうする気だ!?」
ジェシカ「キサマらの責任だぞ! 何とかしてみせろ!」
ブラッド「クッ…我々を責めて状況が好転するのか? せんだろうがッ!
     我々に過失は無いッ! 責任があるとすれば、その幽霊とやらだろう…」
ラ「ほ、本当にどうするんですか!?
  こんなところで…」
ライル「ま、まだ打つ手が無くなったわけじゃないよ!
    ここは元基地で戦場だったわけだしさ。来る時に色んな機体や船舶の残骸をみんなも見たでしょう?
    基地跡なんだし、何か使えるものがあるかもしれない!」
ジェシカ「…何が言いたい?」
ブラッド「……つまりだ! マディアの修理に使えそうなものを
     これから皆で探す…そういうことだなライル!?」
ライル「は、はい! おっしゃるとおりです!」
ラ「さ、探すって…この真夜中にですか!?」
ブラッド「そうだッ! 他に何ができる…?」
ドク「うぁぁぁぁ!! 無理無理ぃぃぃぃ!!
   こえぇぇもんてねぇぇけどぉぉ…おばけだけはこわいんだぁぁぁぁ!!」
ブラッド「有るのか無いのかハッキリしろ!
     仮にも軍人が幽霊が怖いなどとはな…
     ククククク…いい機会だ! キサマのビビりを直すのも兼ねて
     捜索に出ようではないか! 肝試しも兼ねてな……」
ジュナス「本気ですか…?」
リコル「皆さん! 嘆いててもどうにもなりません!
    ここはブラッドさんの言うとおりにしましょうよ。」
ラ「り、リコルちゃん…」
リコル「それに…せっかくみんなで来たんですから!
    いい思い出になるかもしれませんよ! 肝試しもかねてやってみましょう!」
ジェシカ「肝試しか…面白い!
     こうしていてもラチがあかないしな。行くか?」
ラ「ちょっと、本気ですか!?」
ビリー「このまま黙ってたってしょうがねぇだろ。とにかく探してみようぜ。」
コルト「……そうだな。」
ラ「ま、まだ他に何か方法があるはずです!」
ドク「そぉぉぉぉだよぉぉぉぉ!!
   こんなとこでぇぇぇぇ…きもだめしとかいぃぃやぁぁぁ!!」
ジュナス「…本当にやめておいた方がいいと思います!
     ここは、普通じゃない…」
ブラッド「キサマら見苦しいぞ…さっさと覚悟を決めるんだな!
     …そろそろ始めるか! 各員、準備を開始せよ!」
ラ「そ、そんなぁ!!」
リコル「先輩、安心してください! 私がついてますから!」
ラ「(もっと不安よ…)
  あ〜もう!! わかりましたよ! 行けばいいんでしょ!?」
ブラッド「わかればよろしい…
     …ドク、ジュナス……キサマらも覚悟を決めるのだな…」
ドク「う…うぁぁぁぁッ!! しょぉぉぉがねぇぇぇなぁぁぁ!!」
ジュナス「(いざって時は、僕がみんなを守らないと…)
     …わかりました。行きます…」
リコル「決まりですね! それじゃ準備しましょー!!」



〜マディア内〜
ブラッド「…一世一代の名演技だったぞライル。
     リコルもよくやった…」
リコル「このくらいならたやすいものですぅ!」
ライル「緊張しましたよ…
    …それにしても…なんだか本当に出そうな雰囲気になってきましたねェ…
    霧も出てきて…」
リコル「本当ですぅ! 今から楽しみですね!」
ブラッド「フン、幽霊など実在はせんが…まぁ、キサマにとっては楽しめることにはなるだろう……」
リコル「え? どういう意味ですぅ?」
ブラッド「クククク、それは行ってからのお楽しみだッ!
     …そろそろあのゴミどもの準備も終わっただろう、開始といくか…」
リコル「はぁい! では行きましょう!!」


ブラッド「…総員、準備は整ったか?
     答えは聞かん、ともかく数班に分けて部品捜索を開始するッ!」
ビリー「数班に分けてだと?」
ラ「こ、これ以上人数を分けてしまうんですか!?」
ブラッド「そうだッ! その方が効率がいい…
     ともかく…基地施設内部、外部、そして近くの森林地帯と
     班ごとに担当を分け捜索することとする。 つまり合計で三班だな…」
リコル「三班というと…今九人ですから、三人ずつですね!」
ブラッド「そうとは限らんが、まぁそんな所か…」
ドク「うっひぃぃぃ!! たった三人だけかよぉぉぉぉ!!?
   こえぇぇぇなぁぁぁぁ!!!」
ジェシカ「…班分けはどうする?」
ブラッド「ククク、安心しろ…キサマらの準備中に考えてある!」
ジェシカ「どんな編成になっている?」
ブラッド「フン…まずは森林地帯捜索隊として、オペレーター三人とジェシカを一つの班とする!
     ジュナス、せいぜい女どもを守ってやるのだな…」
ジュナス「ま、任せてください!」
リコル「これは心強いですね! お二人とも、よろしくお願いしまぁす!」
ジェシカ「任せろ!」
ラ「ジェシカさんがいるなら安心です…」
ドク「て、ってことはぁぁぁぁ!!
   オレらのチームがぁぁぁ! 一つ二人だけのチームになるってことかぁぁぁぁ!?」
ブラッド「……それは安心しろ。ワタシとライルで基地内部捜索班とする。
     残りの者が第三班だ…」
ドク「えぇぇぇとぉぉう…じゃあ、コルトとビリーとオレかぁぁぁ!!」
ビリー「…なんだよ、まさかオレ以外全員ビビりとは…」
コルト「ビ、ビビりで悪かったなぁ!!」
ブラッド「クククク…そちらもちゃんと守ってやるのだぞビリー!!」
ビリー「守りがいがねぇ班だな。
    何が悲しくて男三人で肝試しなんかしなきゃいけねぇんだよ…」
コルト「うるせぇよ! 守る必要もねぇ!!
    …ブラッド!! もういいだろ!? ごたくは十分だよ!」
ビリー「そうだ! こんなのさっさと終わらせようぜ!」
ブラッド「そうだな…
     では各部隊出撃だ! 散開し、作戦を開始せよ!!」

〜中略、マディア内〜
ライル「あの…僕らは行かないんですか?」
ブラッド「マディアに欠陥などない、行くだけ無駄というものだ…
     それよりは、各隊の一人に持たせておいた隠しカメラで…連中の驚きようを確認した方が面白かろう?」
ライル「そ、そんなものも用意してたんですか。」
ブラッド「当たり前だ、あくまで番組収録が前提だからな…
     …見てみろ、モニターにゴミどもが移っている。」
ライル「本当だ…カメラは誰に持たせたんですか?」
ブラッド「決まっているだろう、コルトとリコルだ…」
ライル「そうですか…
    しかしどうします? 幽霊が映ったりしたら…」
ブラッド「下らん、そんなことは有り得ん!
     …何、もう8レス目だと!? ク…またも前置きに時間を使い過ぎたか!」
ライル「え、8レス超えちゃまずいんですか?」
ブラッド「まぁな…ただでさえ読みにくい会話方式のSSで一度にそれ以上書いてみろ!
     誰も読まんぞ… 最近は特に長くなっているしな…」
ライル「そ、そういうことですか…」
ブラッド「だが…まぁいいだろう。続きは次回だ!」
ライル「尺が余ってたら、その間ボクがMSについて何か語りましょうか?」
ブラッド「いらん…
     ともかく、肝試しの模様は次回お送りさせてもらおう! 楽しみにしておけ…」