第三十三回【事件! 狂気のアンハッピーハロウィン!!】
料理:お手軽かぼちゃケーキ



〜調理室〜
コンコン
ブラッド「誰だこんな時間に……」
プシュー(ドアの開く音)
ブラッド「…何者だ」
リコル「トリックぅ!」
ショウ「おあ!」
カチュア「とり〜と☆」
ドク「とりぃぃぃぃとぉぉ!!」
ブラッド「………帰れ。」
リコル「ちょ、ちょっと待って下さいよぉ!
    トリック・オア・トリートですよブラッドさん!」
カチュア「そうだよ、トリートなんだからね!」
ドク「トリィィトだぞぉぉぉ!!」
ブラッド「帰れと言った……」
ショウ「や…やっぱり止めようよ、この人機嫌悪いみたいだし…」
リコル「ここで引いちゃダメだよショウ君!
    大体、ブラッドさんは顔は怖いけど、多分怒ってるわけじゃないから!」
ブラッド「………
     ……パメラ、キサマまで…」
パメラ「断り辛い雰囲気だったもので…」
カチュア「リコル姉ちゃん、このひとハロウィン知らないんじゃない?」
リコル「あ、そういうパターン?
    ブラッドさん、ハロウィンというのはですね〜…」
ブラッド「ゴミが、そのくらい知らんはずがなかろう…」
リコル「なんだ知ってるんじゃないですか〜!」
カチュア「さ〜て! じゃ、もう一回いっくよぉ!! せーのっ!」
リコル「トリックぅ!」
ショウ「おあ…」
カチュア「トリート!!」
ドク「とぉぉおぉ!!」
ブラッド「…帰れと言った! 三度目だぞ!!
     ……大体ドク、何故キサマが当然のようにこのメンツに加わっている…」
ドク「とりぃぃぃとぉぉぉ!!」
ブラッド「ゴミが……消え失せろ! 二度とその面見せるな!!」
カチュア「うわ、怒った〜!」
リコル「うぅ…ブラッドさんひど〜い…」
ブラッド「フン…さっさと消え」
リコル「ひどいですぅ…ひどすぎますぅ……」
カチュア「あ〜、リコル姉ちゃん泣いてる〜!!」
ドク「えぇぇぇ!?」
ブラッド「………」
リコル「わたしは…わたしはただ、子供たちにハロウィンをやらせてあげたかっただけなのにぃ…」
ショウ「り、リコルお姉ちゃん、泣かないで…」
ドク「泣かないでぇぇぇ!!」
カチュア「あー泣〜かした〜!
     艦長に言ってやろ〜!」
ドク「ろぉぉぉぉ!!」
ブラッド「ええい……」
パメラ「ブラッドさん、ここはリコル先輩の顔を立てるという事で何とか…」
ブラッド「何故ワタシがリコルの顔を立てねばならんのだ……
     …ええいゴミどもめ、かぼちゃケーキ焼いているから少し待っていろ…」
カチュア「かぼちゃケーキだって! やったねリコル姉ちゃん!」
リコル「さっすがブラッドさん!」
ブラッド「やはり嘘泣きか、ゴミが…」
ドク「ヒャアーハッハァー!!」
ブラッド「もうキサマには一々ツッコまんぞ……
     ……ショウ・ルスカ。こんな大人にはなるなよ…」
ショウ「うん…」



「お手軽かぼちゃケーキ」材料
・かぼちゃ
・牛乳
・砂糖
・玉子
・バター
・小麦粉
・かぼちゃの種

ブラッド「まずはかぼちゃをラップに包みこみ」
カチュア「説明とかいいからはやく作ってったらぁ!」
ドク「そぉぉぉだよぉぉぉ!!」
ブラッド「バカな、この番組の趣旨を全否定だと……」
〜要望により、料理行程箇条書き〜
・かぼちゃをラップに包みこみレンジで約5分程度暖める。
 その間に材料の準備をしておく。
・ミキサーにかぼちゃ・牛乳・砂糖を先に入れてミキサーにかける。
・バターはレンジで温めて溶かしておく。
・ミキサーに玉子・バター・小麦粉を入れさらにかける。
 途中ふたを開けてまわりの粉などをゴムベラなどでとること。
・型に流しいれ、かぼちゃの種を配置。
・170度に温めたオーブンで約30分焼く。(時間は大きさによってまちまち。様子を見ながら焼くべし)
・焼き上がれば冷ます。サイズは冷めるとかなり小型化するが
 そういうものなので気にしなくて良い。

ブラッド「…バカな、紹介方式を箇条書きに変えただけで……こうも早く料理紹介が終わるとは……」
ドク「最初からこぉぉぉすりゃ良かったんじゃねぇぇかなぁぁぁ!?」
ブラッド「クッ…」
パメラ「で、でも、レンジとミキサーだけで作れるケーキという事で、誰でも気軽に真似できる
    いい料理紹介でしたね!」
ブラッド「……ん? あぁ、あまり時間が無かったのでな。こういうやり方もあるという事だ…」
カチュア「これ食べていいの?」
ブラッド「……まだだ、冷めてからでなければな…」
ドク「待ちきれるわきゃねぇぇぇ!! いっただぁぁきまぁぁす!!」
ショウ「ダメだよドクさん、ちゃんと待たないと…」
ドク「気にすんn…ぎゃあぁぁぁあ!! あちぃぃぃぃッ!!」
カチュア「うわぁ〜…」
ブラッド「クククク……よく見ておけ。あれが命令を聞けないゴミの末路だ…」
ショウ「ドクさん、大丈夫…?」
ドク「ひィ、舌がぁ、舌がぁぁぁ…」
リコル「良い子のみんなはちゃんと冷めてから、いただきますって言ってたべようね!」
カチュア「は〜い☆」
ショウ「はい!」
リコル「…パメラちゃん、返事は?」
パメラ「私もですか!?」
リコル「当然!」
パメラ「わ、わかりました…」
リコル「わかればよろしい! …ドクさんは?」
ドク「まっかせぇぇなさぁぁい……」
リコル「はい! それではいただきましょ〜!」
ブラッド「まだ早い……もっと時間を取らねばな。」
リコル「え〜、まだですかぁ?」
ブラッド「ドクのようになりたくなければ黙って待つことだ……」



〜数時間後〜
ブラッド「全く酷い目に遭ったな……」
コンコン
ブラッド「まさかまたか……?」
プシュー(ドアの開く音)
ニードル「ヒャヒャヒャヒャ! トリックゥ!」
バイス「オア〜♪」
ドク「とりぃぃぃとぉぉぉッ!!」
ブラッド「………消えろゴミどもが…」
ニードル「あァ? 話が違ぇぞドクッ!」
ドク「っかしぃぃぃなぁぁぁ!!」
バイス「ったくよ〜♪ 今日は調理室に押しかけたら♪
    タダで何か食わせてもらえる日だって聞いてたのによ〜♪」
ブラッド「……ドク。キサマか、そのような情報を流したのは…」
ドク「そぉぉだぜぇぇ!! ヒャアーハッハァー!!」
ブラッド「……大体キサマはさっき喰っただろうが!」
ドク「あれぇぇそぉぉだっけぇぇぇ!!」
ニードル「何でもいいけどよォ、何か食わせてくれっまでここ動かねぇからなァ! ヒャヒャヒャヒャ!!」
ドク「からなぁぁぁ!!」
バイス「右に同じ♪」
ブラッド「そうか……では仕方あるまい。少し待っていろ……」
ドク「ヒャアーハッハァー! メシだぁぁぁ!!」


ブラッド「……待たせたな、ゴミども…」
ドク「待ってましたぁぁぁ!!」
ニードル「ヒャヒャヒャ…ってオイ、そりゃ何だよ?」
バババババ!
ドク「ぎゃあぁぁいてぇぇぇ!!」
ブラッド「クククク……これはな…以前使用した豆マシンガンから開発した、納豆バズーカより
     さらに開発を進め製造された、「かぼちゃ種ジャイアントガトリング」だッ!!」
バイス「な、なんだそりゃ〜♪」
ドク「ぎゃぁぁぁ! かぼちゃの種ってぇ、とがってるから当たるといてぇぇぞぉぉ!!」
ブラッド「さぁ……まだ喰らいたいかね?」
バイス「やっべ不機嫌モードじゃねぇか♪」
ドク「ひゃあぁぁぁ!! 逃ぃぃげろぉぉぉ!!」
バイス「今日はこのくらいで勘弁しといてやら〜♪」
ニードル「この落とし前はつけてやッからなァ!」

〜さらに数時間後〜
コンコン
ブラッド「………」
プシュー(ドアのry)
ルナ「………トリック・オア・トリート…」
ブラッド「バカな……」
ルナ「………」
ブラッド「………」
ルナ「………」
ブラッド「………」
ルナ「………お菓子と聞いて」
ブラッド「…リコルから得た情報か?」
ルナ「……そう。」
ブラッド「………」
ルナ「………」
ブラッド「…かぼちゃの種やるから失せろ…」
ルナ「そんな、あんまりだ……」
ブラッド「…冗談だ。こんな事もあろうかと、先程からかぼちゃクッキーをいくらか焼いておいたのでな。
     少しだけなら分けてやらん事もない…」
ルナ「……ありがとう。」
ブラッド「…少しは嬉しそうな顔ができんものかね?」
ルナ「……仕様。」

〜その頃、ドクとニードル〜
ニードル「ケッ…菓子も食えねぇわ、種で攻撃されるわロクな事ねーなァ。」
ドク「でもぉぉ、せっかくのハロウィィィンなんだからよぉぉぉ!!
   もっとなんかしてたのしもぉぉぉぜぇぇぇ!!」
ニードル「んなこと言ったってよォ、何かあるかァ?」
ドク「そぉぉぉだなぁぁ!! やっぱよぉぉ、ハロウィンつったらかそぉぉってヤツじゃねぇぇ!?」
ニードル「お、悪くねぇなァ!!」



〜さらにさらに数時間後〜
ブラッド「クッキーを全て略奪されつくしてしまうとは……今日は厄日だな……
     ワタシ自身の分が残らんとはな……」
プシュー(ドアの開く音)
ジュナス「大変ですブラッドさん!」
ブラッド「今度は何だ……キサマも菓子目当てか?」
ジュナス「違います! 何でも艦内にブギーマンとかぼちゃ大王が現れたとかで、注意してくれと艦長が…」
ブラッド「かぼちゃ…何だと?」
ジュナス「正体はわからないそうですが、そう名乗っていたそうです。
     「ブギーマン」の方は白塗りのハロウィンマスクをしていて、「かぼちゃ大王」の方は
     頭にかぼちゃを被った、閃ハサのハイジャッカーのような格好をしていたって…」
ブラッド「何だそのゴミどもは…
     …まぁいい、どこのゴミだか知らんが……我が軍の旗艦に潜入するとはいい度胸だ…
     早速、独自に討伐部隊を編成する! 後に続けジュナス!!」
ジュナス「え、僕も加わるんですか!?」

〜正体〜
ミンミ「むぐむぐ、クッキー美味しいでありま」
????「ヒャッヒャヒャヒャヒャ」
ミンミ「おわぁ、だ、誰でありますかっ!?」
????「オレはブギーマンだァ…ヒャヒャヒャ、知ってっかッ!?」
ミンミ「も…申し訳ありません、わからないであります…」
ブギーマン「知らねぇとかマジ引くわッ! いいかァ、ブギーマンってのはよォ!
      ハロウィンって映画に出てくる連続殺人鬼だよォ! ヒャヒャヒャヒャ!!」
ミンミ「そうだったのでありますか! また一つ賢くなりました! ありがとうございますであります!」
ブギーマン「ありがとうじゃねぇよッ! ちったァ怖がれッ!」
ミンミ「しかし何故映画の登場人物がここに!?」
ブギーマン「何故だァ? そうだなァ…
      …映画の世界から抜け出して来たんだよッ! ヒャヒャヒャヒャ!!」
ミンミ「なるほど! しかし何故抜け出して来たのでありますか!?」
ブギーマン「ヒャヒャヒャ、決まってるだろッ! テメェらを血祭りにあげるためだよォ!」
ミンミ「自分達をでありますか!?」
ブギーマン「そうだァ! ヒャヒャヒャヒャ!」
ミンミ「こ、この場合自分は全力でここから逃げた方がいいのでありましょうか…?」
ブギーマン「んな事言われなくてもわかれってんだよ! 空気読めェ!」
ミンミ「で、では…これより、全力で撤退を開始するでありまーす!」
ブギーマン「逃げろ逃げろォ! ヒャッヒャヒャ!!」

〜正体その2〜
コルト「やる事ねぇなぁ…チッ」
??「とりっくぅぅぅ、アぁぁぁンドぉぉ!! とりぃぃぃとぉぉう!!」
コルト「うわっ、な、なんだお前!?」
??「ヒャアーハッハァー!! かぁぁぼちゃだいおぉぉぉだぁぁぁ!!」
コルト「かぼちゃ大王? なんだそりゃ…」
かぼちゃ大王「知らねぇぇぇのかよぉぉぉ!! コイツばぁぁかだぁぁぁ! ヒャアーハッハァー!!」
コルト「うるせぇな! つーかお前ドクだろ!?」
かぼちゃ大王「ちげぇぇよぉぉぉ!! トリックぅぅ! アンドぉぉぉぉ!! とりぃぃぃとぉぉぉ!!」
コルト「…一応ツッコんどくけどよ、トリック・オア・トリートの間違いだろ?」
かぼちゃ大王「間違ってねぇぇぇよぉぉぉ!!
       オレはイタズラもしてぇぇしお菓子もほしぃぃぃんだぁぁぁ!!」
コルト「最低じゃねぇか!!」

〜中略、調理室〜
ブラッド「艦内に猟奇殺人鬼と……何だかよくわからん何かが潜入したとの報告が入った!
     ここに我ら害虫駆除分隊も「殺人鬼迎撃部隊」と名を変え、攻撃目標の排除を開始する……」
グレッグ「おお!」
デニス「おおッ!」
ジュナス(なんだかすごく大げさな事になってるけど…いいのかな。)
ブラッド「ブギーマンとかぼちゃ大王なるゴミは……キサマら各自が見つけ次第、その場で処分して構わん!
     各自の判断で行動するがいい……では散開!」

〜図書室〜
ブラッド「……まずは調査だ、ブギーマンはともかくかぼちゃ大王とは何者だ…?」
パメラ「データによると「かぼちゃ大王」という人物は、ハロウィンの夜にかぼちゃ畑にあらわれて
    子供たちの願いをかなえてくれる王様の事…だということです。」
ブラッド「……下らん、何かと思えばただの民間伝承か…」



〜その頃、噂の二人in廊下〜
かぼちゃ大王「ヒャアーハッハァー!! みんな集まれぇぇぇい!!
       願いごとかなえてやぁぁるぅぅぅ!!」
ブギーマン「おいドク、ヤベぇぞ!!」
かぼちゃ大王「ぎゃあぁぁぁぁ!! ブギィィィマン出ぇぇたぁぁぁ!」
ブギーマン「アホかッ! オレだよニードルだよォ!」
かぼちゃ大王「えぇぇ!? ブギィィマンってニードルだったのかよぉぉぉ!!
       ショックだぁぁぁぁ!!」
ブギーマン「めんどくさッ! いいから聞けハゲ!」
かぼちゃ大王「ハゲって言うなぁぁぁッ!!」
ブギーマン「うるせェ! いいかァ、なんかしんねーけどよォ、オレらのこの仮装がリアルすぎて
      なんか面倒な事になってんだってよッ!」
かぼちゃ大王「どゆことぉぉぉ!?」
ブギーマン「なんかよォ、オレらがここに進入したスパイだってことになってるらしくてよォ…」
カツカツ…(足音)
グレッグ「ん…? いたぞ、不審者だ!」
デニス「何だと!? 確実に仕留めろ!」
グレッグ「わかってるぜ…へっへっへ、覚悟しやがれ!」
ダン!(銃声)
ブギーマン「うわッ、ガチで撃ってきやがったァ!?」
かぼちゃ大王「ひゃぁぁぁッ!! 逃げろぉぉぉぉ!!」
グレッグ「チッ、連中足が速いぞ!」
デニス「何処へ逃げやがった!?」
グレッグ「MSデッキの方だ…」

〜MSデッキ〜
ブギーマン「チクショウが、何でこんな事になんだよッ!」
かぼちゃ大王「か、かぁぁくれぇぇろぉぉぉ!!」
ライル「うわ、ブギーマンだァ! 近寄るなぁ!」
ブギーマン「クソが、どこにいても目立っちまうぜェ!」
かぼちゃ大王「と、とととぉぉにかくぅぅぅ!! 一回モビルスゥゥツで外出ちまおうぜぇぇ!!」
ブギーマン「そ、そうだなァ…」


ライル「ブ、ブラッドさんですか!? 大変です、ブギーマン達が解体待ちのザクを奪って脱走しました!」
ブラッド『何だと!? ええい…すぐに追撃に出る! ワタシの機体と偵察機を用意させるのだ!』


〜脱出したドクらin捕獲ザク〜
ドク「とりあえずぅぅ! 一安心だなぁぁぁ!!」
ニードル「勢いで出てきちまったもんはいいが、これからどーすっかなァ…」
ドク「お…おおッ! 見ろぉぉニードルぅぅ! オレたちの艦からぁぁ、何か出てくぅぅるぅぅ!!」
ニードル「マジかよッ!」

〜追撃のブラッド&ジュナス〜
ブラッド「クククク……ゴミどもめ、どう料理して欲しい!?」
ジュナス「ブラッドさん、ザクは九時の方角です!」
ブラッド「了解した……ククク、流石は偵察機、EWAC能力は折り紙付か…」



ドク「見つかったぁぁぁ!! こっち来るぅぅぅぅ!!」
ニードル「チクショウ、こーなったらとことんまで逃げてやるぜ! テメェ囮になれッ!」
ドク「やだぁぁぁ!! オマエがやぁぁぁれぇぇぇ!!」
ニードル「ざけんなテメェ!」

ジュナス「何だか、仲間割れしてるみたいですけど…」
ブラッド「構わん、我が愛機の連装ミサイルで葬ってくれる!」
ジュナス「はぁ…(ピキーン
     あれ、今の感じ…まさかドクさん? ブラッドさん、ちょっと待って下さ」
ドーン
ジュナス「あ…」
ブラッド「クククク……見ろ! 二機ともまとめて撃墜してやったぞ!
     敵がゴミのようだ!」
ジュナス「あー…」
ザザザザ…
リコル『報告しますぅ!』
ブラッド「……リコルか。何用だ?」
リコル『はい、コルトさんとミンミちゃんの情報から
    ブギーマンさんとかぼちゃ大王さんの正体は、ニードルさんとドクさんだと判明しましたぁ!』
ブラッド「……何だと?」
リコル『ですからぁ、ブギーマンさんとかぼちゃ大王さんの正体はニードルさんとドクさんだったので
    あのザクは撃破しないでっていう話で』
ジュナス(やっぱり……)
ブラッド「…………」
ジュナス「…………」
リコル『ブラッドさん、わかってくれましたか?』
ブラッド「……もう少し…もう少し早ければな…」
リコル『えぇ!? じゃ、もしかしてやっちゃったんですかぁ!?』
ブラッド「その通り……」
リコル『やっちゃいましたね〜』
ブラッド「やってしまったようだな……」
ジュナス「ど、どうするんですか!?」
ブラッド「まぁ……アレだ。つまり……
     ………まぁ、味方を誤認撃破したにせよ…相手はドクとニードルだし…なぁ。」
ジュナス「何が言いたいんですか?」
ブラッド「まぁ、つまりだ……別に大して構わんのではないか、という事だ…」
ジュナス「えぇ!?」
ブラッド「冷静に考えてみろ…別にドクとニードルのようなゴミがいなかったとして
     それが我が軍にとって…どの程度の損失だと思う?」
ジュナス「大きい損失ですよ! それでも仲間ですか!?」
ブラッド「まぁ落ち着け、そもそもザクを攻撃した時点では攻撃中止命令は
     こちらには届いてはいなかった……つまり!! ワタシに非は全く無い!!」
ジュナス「な…(コイツ、こんな時に何より先に責任逃れについて考えてる…)」
リコル『そんなことよりブラッドさぁん、はやく戻って晩ご飯の支度してくださいよ〜!』
ブラッド「そうだな……では帰艦するぞジュナス!」
ジュナス「え、ドクさん達の回収は…?」
ブラッド「知らん……」
ジュナス「鬼か!?」
ブラッド「心配ならキサマが見て来い……ワタシは先に戻らせてもらおう!」
ジュナス「な、何て人だ…」


〜中略、調理室〜
プシュー(ドアの開く音)
ジュナス「失礼します…あれ、暗いな。」
ブラッド「ジュナスか……見るがいい、このジャック・オー・ランタンの趣のある光を……」
ジュナス「え? あぁ、かぼちゃランプですね。」
ブラッド「よく見ておけ、この機会を逃すとこの先一年は見られんぞ…」
ジュナス「それはそれとして…一応報告しておきますね。
     回収されたドクさんとニードルさん、ザクの脱出機能が作動しなかったみたいで
     意識不明の重体だったそうです。」
ブラッド「…………」
ジュナス「とりあえず応急処置でネェルDG細胞で治療したらすっかり元気になったそうですが…」
ブラッド「それは良かったな…」
ジュナス「はい、ついでに言っておきますけど…この間僕が出した、番組アシスタントの辞表なんですが
     無事に受理されたみたいです。」
ブラッド「そうか……キサマも、ワタシの元を離れるか…」
ジュナス「はぁ…さっきの話に戻りますが、これはやっぱりブラッドさんにも責任の一端があるという事で
     後で艦長のところに行くようにって…」
ブラッド「………
     ……素晴らしいな、ジャック・オー・ランタンから洩れる光の趣は…」
ジュナス「ブラッドさん、現実を見ましょう…」
ブラッド「クッ…」