第三十七回【戦々恐々!! ジャブロー危機一髪!!】
料理:鱈のホイル焼き
助手:ギルバート・タイラー



〜宇宙世紀0087、南米ジャブロー森林地帯に停泊中のホワイト・アーク〜

ブラッド「クククク……新年初の通常放送だな……
     …時にキサマら、この番組に限らず……今、全ての番組に不足しているものは何だと思う?」
カル「不足? すみません、ちょっとわからないです…」
シャノン「…過激さか?」
カル「過激さ?」
シャノン「最近の番組はどれもこれもヌルいからねぇ…」
ブラッド「……そう、過激さだ! 最近は我が番組もヌルい放送を繰り返してしまっていたからな…
     今回はそれを踏まえ…
     ここ…宇宙世紀0087年五月…エゥーゴによるジャブロー降下作戦が行われている
     渦中のこの場所にて料理教室を開催する事にした!!」
カル「それって過激っていうか、ただ危険なだけじゃ…」
シャノン「面白いじゃないか…続けな。」
カル「シャ、シャノンさん…」
ブラッド「クククク……そして、今回の放送の目玉はそれだけではない!!
     我々が料理教室を行うと同時に…ドク等特殊別働小隊には、この戦場で「宝探しゲーム」を行ってもらう事にした!」
カル「宝探し!? こんな所で…?」
ブラッド「その通り……ククク!」
シャノン「その宝ってのは何だ?」
ブラッド「ゴミどもが探し出すべき「宝」は事前にここ、ジャブローに配置しておいた……
     …エンブレム「チキン・オブ・チキン」とやらを、出現アイテムとしてな!!」
カル「よりによってそれですか!?」
ブラッド「そうだ……
     一筋縄では見つけられん場所に配置しておいたからな……そうそう見つかるまい…
     あのゴミどもがエンブレムを制限時間内…8ターン以内、つまりSS上では8レス以内に見つけられなかった場合は……
     ……自爆するジャブローともども消滅してもらう!」
カル「そ、そんな! 過激の域を超えてますよ!!」
ブラッド「そう……過激、という枠すらも超えるほどの過激な番組作り!
     これこそ、昨今の生温いテレビ業界に対するアンチテーゼなのだ!!」
カル(えー…)
ブラッド「そしてここからが本題だ…
     ドクらが宝探しをしている間……その間我々は我々で、この艦の調理室にて料理教室を執り行わせてもらおう…
     こちらも8レス以内に終わらねば、やはりジャブローごと消滅するというハードな内容だ…」
カル「え…えぇ!? そんな無茶苦茶な…」
ブラッド「ともかく、これ以上ムダ話をしている暇は無いという事だ……」
シャノン「…中々面白そうじゃないか。で、いつ始めるんだ?」
ブラッド「クククク、今すぐにでも始めてやろう……」



〜その頃、戦艦近くに出撃済みの宝探しMS隊〜
コルト「チッ、こーいう時しか出番がこねぇ…」
ドク「おぉぉぉい!! つぅぅしんきたぜぇぇぇい!!
   そろそろそぉぉさくに動き出していいってよぉぉぉ!!」
コルト「じゃあさっさといかねぇとな…
    急がねぇとジャブローごと爆破されちまう!」
バイス「はいはい〜っと♪ 華麗に決めてやるぜぇ♪」
ニードル「にしても何でこんなに機体がショッペぇんだよッ!
     今時ゾゴッグはねぇだろォ!」
ドク「気にすんなぁぁぁ!! オレなんてアッグだしよぉぉぉ!!」
コルト「オレの乗ってるこのハナ長ぇ機体…なんて名前だよ!?」
ニードル「ソイツは…ジュアッグだなァ。」
バイス「オレ様のはアッグガイな♪ 複眼でヒートロッド付いてるアレな〜♪」
ニードル「クソが、ジャブローだからってアッグ系で揃えるこたねぇだろッ!!」
コルト「いーからさっさとエンブレムだかなんだかってのを見つけて戻るぞ!!
    クソ、何でオレがこんなバカバカしい任務に!!」
ニードル「ヒャヒャヒャ、とりあえず全部の機体にブースター系のOPだけは付けといたからよォ!
     移動速度だけなら高ェ、とにかくさっさと探そうぜェ!!」
ドク「まっかせぇぇなさぁぁい!!」
バイス「あ♪ あの大気圏で燃え尽きてんのカクリコンじゃね?♪」
コルト「んなの気にしてる場合じゃねーよ! さっさと探せ!!」
ドク「探せ、探せぇぇ! 見つかるまで探せぇぇい!!」

〜ホワイトアーク調理室〜
ブラッド「しかし……この艦の艦長はトリッシュ・ベネット、通信士はパメラ…
     ……そして今回の助手はギルバート・タイラーか。
     見事なまでにワタシ以外の全員を、NEO系列出身の人物で固めたものだな…
     ……この凄まじいまでのアウェー感は何だ…」
カル「そういう事を言っている時間もありませんよ!
   後7レスで終わらないと大変なことになるんだから… 紹介します、助手のギルバートさんです!」
ギルバート「よぉブラッド! 相変わらず元気にやってるみてぇだな!!」
ブラッド「まぁな…
     フン、助手は一応面識のある人間だったか……」
ギルバート「がははははッ! にしても料理番組に出ることになるたぁ思わなかったぜ!」
シャノン「…適当にやっとけ。」
ブラッド「いや、真面目にやってもらおう……では早速料理紹介だ。
     さぁ、どう料理して欲しい…!?」

『鱈のホイル焼き』材料紹介
・鱈
・玉ねぎ  
・にんじん
・えのき茸
・しいたけ
・バター
・白ワイン  
・味噌  
・しょうゆ  
・ポン酢  

ギルバート「おお! 酒も入るのか!!」
シャノン「…白ワインなんかがあるなら呑んだ方がいいだろ。」
ブラッド「ゴミどもめ、時間が無いのだぞ……
     下らん事を言っている間にさっさと調理をはじめねば、我々もホイル焼きでは済まんことになるぞ…」

ブラッド「……そして、あくまで会話方式のSSだ。
     このままでは状況がわかりづらい事この上ない…
     ……というわけで、状況のまとめだッ!」
カル(意外とマメな人だな…)

・調理班(ホワイトアーク)
調理教授:ブラッド
助手:ギルバート・タイラー
番組アシスタント:カル・クロサワ
カメラ担当:シャノン・マシアス

ホワイトアーク艦長:トリッシュ・ベネット
通信担当:パメラ・スミス


・お宝捜索MS隊(アッグ隊)
アッグ:ドク
ゾゴック:ニードル
アッグガイ:バイス
ジュアッグ:コルト
※現在全機出撃中、全機ブースター系OP搭載
 MAP上に出現アイテムとして隠されたエンブレム「チキン・オブ・チキン」を捜索中



〜宝探しアッグ隊〜
ドク「うぁぁぁッ、エゥゥゥゴが青軍じゃねぇぇぇ!!
   攻撃してくぅぅるぅぅ!!」
ニードル「いいから捜索だよッ!
     …チクショウ、エゥーゴにもティターンズにも、連邦にも敵扱いされてんじゃねぇかッ!!」
バイス「ま〜こんな機体乗ってちゃな〜♪」
コルト「にしてもよ…この時代じゃジムスナイパーカスタムがロートル扱いだもんな。
    なんか泣けてくるぜ…」
バイス「センチな気分になってる場合かよ〜♪」
ドク「お…おおッ!!あのアイテムエンブレムじゃねぇぇかぁぁ!?」
コルト「おお、見つけたか!! でかしたぞドク!!」
ニードル「さっさととりに行けェ!!」
ドク「まっかせぇぇなさぁぁぁい!!」


ドク「…お…おおッ! こりゃあぁぁぁ…ENパックだぁぁぁ!!」
コルト「ハズレじゃねぇかよ! 紛らわしいの置くなよな!!」


〜ホワイトアーク調理室〜
ブラッド「さぁ、調理開始だ……おいキサマら、何処へ行く気だ!?」
シャノン「戦闘が始まってるってのにこんな所にいられるか…
     …出撃するぞ! アタシに続きな!」
ギルバート「がはははッ! オレの機体はあるか!?」
カル「ダメですよ、こっちはこっちで終わらせないと…」
ブラッド「全く……席に戻れ! 調理を始めるぞ!」
シャノン「しゃらくさいねぇ…傷が疼くんだよ…」
ブラッド「知るか……
     …まきでいくぞ。ギルバートよ、まずはしいたけ、えのき茸ら菌類の石づきを切り洗い
     玉ねぎ、人参…そしてしいたけを薄切りにするがいい!!
     そして鱈の骨をとり……アルミホイルの上に配置するのだ!! 一つに一切れずつだ…
     その後鱈に軽く塩胡椒を振り、上に玉ねぎ、人参、しいたけ、えのき茸を乗せておくがいい!!」
ギルバート「よ〜しわかった! 一気に片付けてやるぜぇ!!
      このオレ様に任せておけば百人力よ!」

〜その頃、宝探しアッグ隊〜
ドク「ぎゃあぁぁぁ!! ネモ超こえぇぇぇ!!」
コルト「クソ、こっちの機体が弱すぎるんだろ! ちょっとは改造しとけよな!!」
バイス「おいお〜い♪ 連邦の機体も旧式ばっかじゃね〜か♪ こりゃMSV祭りだな〜♪」
ニードル「んなこといってる場合かアホォ!」
コルト「チクショウ、固まって探しててもラチあかねぇ!!
    散開して探すぞ!!」



〜ホワイトアーク調理室〜
ブラッド「いかんな、もう4レス目とは……」
カル「急がないと手遅れになりますよ!!」
ブラッド「クククク、そう焦るな……では、次の行程だが……
     先程の行程で作ったものにバター一欠けらを乗せ、白ワイン、味噌、醤油等の
     調味料を混ぜたものをふりかけるのだ! 味噌はあらかじめといておけ……」
ギルバート「了解だ!!」
ブラッド「そしてホイルをもう一枚上からかぶせ、四辺を丁寧に閉じる……
     二、三巻きくらいが適当だろう。穴が開かんよう、せいぜい注意するのだな!!」
ギルバート「あたぼうよ!!」
ブラッド「それらの行程が終わり次第……フライパンにのせ、蓋をして弱火で蒸し焼きにし
     それが終わればポン酢をかけて完成だ……」
カル「蒸し焼き? 時間がかかりそうだけど、大丈夫なんですか?」
ブラッド「時間の足らん分は火力でカバーだな……」

〜宝探しアッグ隊〜
ドク「お前らぁぁぁぁ!! エンブレェェム見つかったかぁぁぁぁ!?
   地下にゃあぁぁなかったぞぉぉぉ!!」
ニードル「ダメだァ、滑走路の方にもねェッ!!」
バイス「川の中もあらかた探したけど見当たんね〜ぞ♪ こりゃいよいよヤベェなぁ♪」
コルト「じゃあ…やっぱり森林地帯かよ!?」

〜ホワイトアーク調理室〜
ブラッド「クククク…見るがいい! 制限時間の半分の4レスで終わらせてみせたぞ!!
     我ながら素晴らしい教授技術だ……」
ギルバート「がははははッ! よ〜くやったぁッ!
      このまま魚を食い尽くすぜぇッ!!」
ブラッド「そうするか……」
カル(ごはんなんて食べてる場合じゃないだろ…)
シャノン「なんだ、中々いけるじゃないか。」
ギルバート「がはははッ!! 白ワインが効いたみてぇだな!!
      おいカル、トリッシュとパメラの分も持ってってやれ!!」
カル「は、はい…」

〜宝探しアッグ隊〜
ドク「くっそぉぉぉ!! みつかんねぇぇぇ!!
   見つかんねぇぇぇよぉぉぉぉ!!
   オマエらぁぁぁぁ!! 見つかったかぁぁぁぁ!?」
ザザザザ…
ドク「あぁぁぁ!? つながんねぇぇぇ!!
   あ、あれかぁぁぁ!! ミノなんたらの粉ってヤツのしわざかぁぁぁ!?
   こうなったらぁぁぁ! 母艦に連絡だぁぁぁぁ!!」
……
ドク「ひゃぁぁぁッ!! 繋がんねぇぇぇ!!
   時が見えるような気がぁぁ…するかもしんないかもぉぉぉッ!!

〜ホワイトアークブリッジ〜
カル「えぇ、あの人達に連絡がつかない!?」
パメラ「はい、つい先程までは無事に連絡が取れていたのですが、急に…
    現在は位置も掴めない状況です…」
トリッシュ「バカなヤツらだよ…ブースター付けてて早いからって調子に乗って
      母艦から離れて散開しすぎたんだ。」
カル「ど、どうしよう!? このままじゃ…」
パメラ「ジャブローの自爆に巻き込まれて、ドクさん達は…」
トリッシュ「落ち着きな!
      カル、アンタはまずあのブラッドってヤツに報告しな!!」
カル「は、はい!!」



〜ホワイトアーク調理室〜
ブラッド「何だと……ゴミどもからの連絡が途絶えた!?」
カル「はい! このままだと、あの人達は…」
ギルバート「…茶番は終わりだ、アイツらを助けに行くぜ!! MSを出せ!!」
シャノン「後始末か? しゃらくさいねぇ…」
ブラッド「いや……待て。」
ギルバート「何だブラッド!?」
ブラッド「今現在5ターン目……つまり、脱出限界時間まであと3ターンしかないということだ。
     キサマらが出た場合、この状況下で……行方も知れぬドクどもを探し、助け出し……
     そして帰還してから、この艦を発進させるという事になる……それで、脱出が間に合うと思うかね?」
ギルバート「じゃあどうしろってんだ! アイツらを見捨てろってのか!?」
カル「ひどすぎますよ!!」
ブラッド「そうは言っとらん、だがな……
     …ヤツらのためだけに、この艦の乗組員全員の命を危険に晒す
     などというのはバカげた行為だ、と言っているだけだ。」
カル「な…」
ブラッド「考えてもみろ、ヤツらを助ける為に我々が無駄に動いて…
     …結果、艦の脱出が間に合わずここで全員無為な死を遂げてみろ。
     部隊中の物笑いの種になるぞ……」
ギルバート「じゃあ…どうしろってんだよ!?」
ブラッド「フン……まぁ落ち着け。あのゴミどもとて状況を把握していないわけではあるまい。
     今頃は、既にこの艦への撤退を始めている頃だろう…」
ギルバート「つってもなぁ…」
カル「何もできないなんて…」
ブラッド「……あぁ見えても連中は決める時には決める男だ。特にドクはな……信じて待て。
     …あと2レス分だけ待ってやる。
     そこを過ぎても連中が戻ってこなければ……我々はヤツらを見捨ててここを離れる…
     ……いいな?」
カル(自分で企画したことが招いた事態なのに
   何でこの人は、こんなに変に冷静なんだ…?)
ギルバート「チッ…悔しいぜ、仲間がピンチだってのに黙って待つしかねぇなんてのはなぁ…」

〜ホワイトアークブリッジ〜
カル「って話だけど…」
パメラ「ドクさん達、無事に帰ってこれるのでしょうか…?」
トリッシュ「こっちからは何もできないわけだからねぇ…
      信じて待つしかないみたいだね。」
パメラ「…!! この識別反応は…」
カル「どうしたの!?」
パメラ「間違いありません、この反応は、我が軍のアッグガイとゾゴッグのものです!
    凄まじい速度でこちらに向かっています!」
トリッシュ「流石ブースター付き、逃げ足は早いね…」
カル「良かった、とりあえずあの二人は間に合いそうだ…」
トリッシュ「…問題は、あのアッグに乗ってるハゲ頭とジュアッグの自称スナイパーだね。
      まだ、場所も掴めてないんだろ?」
パメラ「はい…」
カル「もう時間が無いのに…何してるんだ…」



〜渦中の二人in森林地帯〜
ドク「うぁぁぁぁッ!! 見つかんねぇぇぇ!!」
コルト「ド…ドクそこにいたのかよ!!
    さっさと戻るぞ、時間がもうねぇ!!」
ドク「いぃぃやぁぁだぁぁぁぁ!!
   オレはぜってぇぇ、お宝を見つけるまで帰らねぇぇからなぁぁぁ!!」
コルト「ま…まだんな事言ってんのかよ!!
    いいか、もう時間がねぇんだよ!!
    このままじゃ基地と一緒に消滅だぞ! それでいいのかよ!?」
ドク「うぅぅぅ…もどりてぇぇならオマエ一人で戻れぇぇぇい!!
   オレは一人でも探して探してぇ、探しまくってやぁぁぁるぅぅぅ!!」
コルト「…このバカヤロォが! 好きにしやがれ!!」
ドク「おぉぉぉよぉぉぉ!!!」

〜中略、ホワイトアーク〜
カル「そ、それで…あの人残っちゃったんですか!?」
コルト「オレだって散々戻るように言ったけどよ…
    本人がどうしてもって言うんだから仕方ねぇだろ!?
    オレだってさっさと逃げなきゃヤバい状況だったんだよ…」
ギルバート「そういや、アイツは結構ガンコなとこがあるからなぁ…」
ニードル「ホンットバカだなアイツはッ! 待ったってムダだァ、さっさと逃げちまおーぜェ!!」
ブラッド「まだだ……あと一レス…次のレスまでは待つ……!」

〜その頃ドク〜
ドク「くっそぉぉぉ!! どぉぉこだぁぁぁぁ!?」
ドン! ドン!
ドク「うぁぁぁトーチカうぜぇぇぇ!! ぶっ壊してやるよぉぉぉ!!
   ドリルくらえぇぇぇぇい!!」
バギ!!
ドク「ヒャアーハッハー!! ざまぁぁみろぉぉぉ!!
   …おおッ!? これはぁぁぁぁ!? エンブレムってヤツかぁぁぁぁ!?
   トーチカの下に隠してやがったってわけかぁぁぁぁ!!」



〜中略、ホワイトアークブリッジ〜
ブラッド「……時間だ。艦を発進させるぞ!!」
カル「そんな!!」
トリッシュ「見捨てるっていうのかい…」
ブラッド「これ以上は待てん!! 最悪、ドクならば核爆発程度なら生き延びれるかもしれんしな…」
カル「いや、その理屈はおかしい…」
ブラッド「…ホワイトアーク、発進だ!!」
ギルバート「クソッタレがぁ…」
パメラ「ま…待って下さい! 今、こちらに急速に接近する機体を確認しました!!」
ブラッド「何だと……機種は何だ!?
     本当に我が軍の機体なのだろうな!?」
パメラ「アッグです…間違いありません! 我が軍のアッグです!
    見つけた「チキン・オブ・チキン」のエンブレムを貼っているようで、敵の攻撃を全て回避しています!!」
ブラッド「まさか、エンブレムを見つけ出すとはな……」
トリッシュ「でも敵の数が多過ぎる…このままじゃここまで辿り着けないよ!!」
ブラッド「ならば……艦砲射撃だ! アッグに群がるゴミどもを一掃しろ!!」
トリッシュ「よーし!! 砲手の野郎ども!! 用意はいいかい!?」
レンタル兵数人(砲手)『『『OK!!』』』
トリッシュ「…よし、全門開放!!」
ギルバート「弾はタンマリあるんだ! ケチらず撃ちまくれ!!」

……
パメラ「アッグの周囲の敵機、一掃されました!!」
ギルバート「がははははッ! よ〜くやったぁッ!」
パメラ「しかし……」
トリッシュ「どうしたのさ?」
パメラ「……アッグの反応も…消えています…」
カル「えぇ!?」
ブラッド「どうやら……いささか派手に撃ちすぎたようだな…」
カル「じゃあ…あのドクって人のアッグごと、吹き飛ばしちゃったんですか!?」
トリッシュ「そうなるねぇ…
      砲手達、加減ってもんを知らないからさ……」
レンタル兵伍長『だってケチらず撃ちまくれって言うもんだから…』
ギルバート「やっちまったなぁ…」
ブラッド「結局ドクは帰還ならず、か……
     仕方あるまい…ホワイトアーク、発進」
パメラ「ま、待って下さい!!
    ホワイトアークのすぐ近く、地面が盛り上がっている部分があります!
    これは… !? 何かが飛び出してきます!」
ブラッド「何だと……?」

ズボ!!
ドク『ふ…不死鳥のように蘇るこのオレさまぁぁぁぁぁ!!』
パメラ「じ、地面からアッグが飛び出してきました!」
ギルバート「なぁるほど!! 咄嗟に地面に潜って艦砲射を逃れたってわけか!!」
トリッシュ「考えたね…!」
ブラッド「クククク…だから言っただろう、ヤツは決める時は決める男だとな…」
カル(見捨てようとしてたくせに…)



〜中略、脱出したホワイトアーク〜
ドク「ったく死ぬかと思ったぜぇぇぇ!!
   でもエンブレム見つかって良かったなぁぁぁぁ!!」
コルト「ったく、あんなのほっときゃあんなギリギリで脱出しなくて済んだんだよ!!」
ドク「そぉぉゆぅぅことゆうなよぉぉ…
   んなことよりオレぁハラへっちまってよぉぉ! ブラッドォ、めしくれぇぇい!」
ブラッド「キサマらの分など存在せん! 残念だったな……」
ドク「えぇぇぇ!? 嘘だといってよブラッドぉぉぉ!!」
ニードル「ケッ、ザケやがって!
     …大体よォ、企画ってヤツ自体がムリありすぎなんだよ!!
     何でオレ達ァ料理番組で、新年早々死にかけてんだよッ!?」
ブラッド「フン、まぁ落ち着け……
     つまり……過激な放送を求めるのもいいが、ほどほどにせねば死人が出るので
     そこは気をつけろという……教訓だな!!」
ニードル「教訓だかなんだかのタメにオレら死にかけたのかよッ!? ざけんなァ!!」
カル「ま、まぁ全員無事に戻ってこれて、こうして脱出できたんだから
   良かったじゃないですか!
   な、なぁパメラ!!」
パメラ「は、はい! とにかく全員無事で本当に…」
ニードル「うるせぇッ! 大体なァ、オレはテメェなんざァ知らねぇぞォ!
     誰だテメェ!?」
カル「あ…オレは、カル・クロサワです。はじめまして…」
ニードル「ケッ! テメェなんざ知るかよ!!
     …オイそこの女、テメェも誰だァ!?
     寝てんじゃねぇぞッ、さっさと起きやが…ん、テ、テメェこないだの…!?」
ゴス!!
ニードル「ぐふゥ…」
バタ…
シャノン「うるさいヤツだね…」
カル「しゃ、シャノンさん、何も殴らなくても…」
シャノン「男の癖にうるさくわめき立てやがって…自業自得だよ。
     せっかくいい夢見てたってのに…」
バイス「おいお〜い♪ コルトよぉ♪ あの女ジェシカちゃんより怖ぇよぉ♪」
コルト「関わり合いになりたくねぇからオレに振んなよな…」
カル「…というか、あの状況でよく寝ていられましたね…」
シャノン「出れないんなら起きてたってしょうがないからな…」

ドク「にしてもぉぉぉ…でっけぇぇキノコ雲だなぁぁぁぁ!!
   ジャブローがなくなっちまったぁぁぁぁ!!」
ブラッド「アレを見るのも何度目だろうな…」
ギルバート「ティターンズの連中め、味方ごと基地を自爆させるなんざぁ…
      いつ見てもムカムカする光景だぜ…」
ブラッド「その怒りは次の出撃の機会に向けるがいい…
     ……そろそろ8レス目も終わる頃か。クロサワ、締めておけ…」
カル「はい、それでは今回はこの辺で…
   …もうこんな企画はやりませんよね?」
ブラッド「さぁな…」