番外編【ブラッド入院!?どうなる艦内放送!】
登場:いろいろ
前回の放送終了から数日後、本拠地会議室にて…
ニキ「…これから会議を始めます。ではラ・ミラ・ルナさん。会議に至るまでの経緯についての説明をお願いします。」
ラ「は、はい!えーと、前回の放送終了後ブラッドさんが倒れました!
現在は後方の病院施設で入院中だということです。
軍医さんによると、チョコ作り講習と映画鑑賞会での徹夜で疲れているところにウォン首相による
精神操作騒動で疲労がピークに達し、その後に無理をして料理を続けたことで体が限界を超えてしまい、倒れるような事態になってしまったようです…」
ニードル「おかしいなァ!オレ達はみんなブラッドからチョコを貰ったけどなァ」
ラ「チョコを作って皆さんに渡すまでは元気そうだったのですが、渡した後部屋に戻るまでの道中で急にバタリと…
その場は私とたまたま通りがかったクレアさんとで、二人がかりでなんとか医務室まで運び込んだのですが
思った以上に重症だったようで、すぐに後方の軍病院に送られたという事です…」
ニキ「集中力の糸が切れるその瞬間まで自分の体の変調に気付かなかった、ということでしょうか…」
クレア「ん〜と、わかりやすく言ったら戦闘中は大丈夫だったけど
戦闘の後に誘爆したバニング大尉のジムカスタムみたいな感じかな!」
ニキ「クレアさん、その例えはいささか不謹慎ではないでしょうか…二重の意味で」
ラ「今回の件は、ジャブローの料理教室での二度にわたる食中毒で免疫が弱っていたことや、誤解でジェシカさんに暴行を
受けた件等もいくらか関係しているかもしれない、ということです。
今考えると「ワタシの体を通して出る力」等の発言もこうなる予兆だったのかもしれません…」
バイス「ほうほう♪それでそれで?♪」
ラ「…流石に今回ばかりはブラッドさんも参ったらしく、「ワタシのいない間のことは任せた…」という内容の電報が送られてきました。」
ニキ「…その電報を受け、彼がいない間誰を代理に立て、どのような放送をするかということを決めるために会議をすることとなったのです。
皆さん、理解して頂けましたか?」
ドク「ヒャハハハー!つまりオレらにもメインでコーナーができるチャンスがまわってきたってことだなぁぁぁぁ!!1!」
ニキ「…」
ラ「…えーっと…」
ドク「…えッ!?違うのぉぉ!?」
ニキ「まぁそのような言い方もできますが…何しろ次からの放送をどうするのかまだ何一つ決まっていないのです。
あまり気楽に考えない方がよろしいかと…」
ラ「そうですよ!ブラッドさんだって復帰できるかどうかまだわからないんですよ…」
バイス「まぁまぁ♪、そんな深刻に考えなさんなって♪」
ニードル「そうそう!あいつがこんなことでダメになるようなタマだと思うか?
どうせすぐ帰ってくるだろ!その間のつなぎなんて面白おかしくテキトーにやりゃあいいんだよ!」
ビリー「…そもそもヤツの放送自体がテキトーでしゃらくさいものだったしな。」
ドク「そうだよぉ!よーは楽しけりゃいいの楽しけりゃ!」
ニキ「そうは言いますが…これも我々の大事な仕事の一部です。そんな姿勢では…」
バイス「相変わらず真面目ちゃんだね〜ニキちゃんは♪そこがいいってとこもあるんだけどさ♪」
ラ「とりあえず放送する内容についてみんなで案を出していきましょうよ!」
ニキ「そうですね…では何か案や意見のある人は発表して下さい。
バイス「ひゅ〜♪この部隊の女の子って基本スルースキルたけぇ〜♪」
ニキ「…発表の形式は番組名にならい「○○の××教室」といった形で発表していただけるとわかりやすいかと思います。」
ラ「例えば「ラ・ミラ・ルナ先生のオペレーター教室」とかそんな感じですね!」
ニキ「ええ、そうですね。(今さりげなく自分の案をアピールしましたねラさん…)
それでは案を出していきましょう。」
ドク「ひゃっはっはー!お待ちかねのプレゼンタイムだぁぁぁぁ!」
ニキ「その様子だと何か案がお有りのようですね…ではドクさん、プレゼンをお願いします。」
ドク「おおッ!オレ様のやりたいのは「ドク・ダームの昆虫採集教室」だぁー!」
ラ「こ、昆虫採集ですか…」
ドク「どうだ!いいだろぉぉぉ!」
ニール「ヒント:季節」
ドク「おおッ!」
ニキ「それに艦内には昆虫があまり好きでは無い人も多くいますし…」
ラ「ジャブローのゲテモノ料理の時も苦情のメールが凄かったですからね〜」
ニキ「そういう事情を考えるとあまり現実的ではないかなと…」
ドク「何だよぉぉつまんねえなぁぁぁ!!」
ニキ「…候補には残しておきましょう。」
ラ「あ、ホワイトボードに書いておきますね。」
ニキ「助かります。では他に意見のある方は?」
クレア「はいはーい!」
ニキ「クレアさんですか…ではどうぞ発表して下さい。」
クレア「私の案はね、一つ目は「ZEROから覚えるガンダム豆知識講座…
ニキ「却下します。」
クレア「それじゃ「明日から使えるガンダムセリフ引用術…
ニキ「それも却下です。」
クレア「う〜ん…それじゃあ奥の手!「プロが教えるエターナ・フレイルからの逃げ方と彼女の秘密・・・
ニキ「そ、それ以上言ってはいけません!消されてしまいますよ!」
クレア「あ〜んニキちゃんが私にだけ冷たい〜!!」
ニキ「…日頃の行いです。では他に案のある方は?」
バイス「よし♪ここはオレ様による男の魅力教室を開いてやるしかね〜な〜♪」
ビリー「…チッ、これだから身の程知らずは手におえないんだ…
そういうことは初期魅力値が10を超えてからほざくんだな!」
バイス「ツッコまれるのは承知だったけど♪魅力値3のアンタにそれ言われると流石に凹むわぁ〜♪」
ビリー「ほっとけ!ついでにオレも提案してやる!「ビリー先生のブートキャンプ教室」というのはどうだ!」
クレア「ビリーさんネタが古い、古いよ!」
グレッグ「そもそもブートキャンプなんてのは俺達みたいな本物の軍人には甘くて甘くてしょうがねぇんだよ!
なんならオレ様が本当の意味での鍛錬についてハートマン式で教えてやろうか!?」
デニス「ゲリラ戦での生き抜き方についても教えてやってもいいぜ!」
ラ「その手の放送内容はあまり本格的なものになると放送コードに引っかかる恐れが…」
ドク「ていうかさ、こういうときくらいは仕事からはなれろよぉぜ!」
ニードル「そうだよ!軍の仕事で疲れてるのにやってる番組も軍関連ってんじゃ休まるヒマもねえよォ!」
ニキ「そういう意見があるなら私の「戦術論教室」案も没にした方がいいでしょうね…」
アキラ「軍隊での訓練ばかりが鍛錬じゃないさ!
「アキラ・ホンゴウの愛と涙と友情の特訓教室」というのはどうかな!?」
ニール「暑苦し過ぎるだろ…」
ジェシカ「アタシも提案しよう!ジェシカ・ラングの戦士の見分け方講座はどうだ!」
エルフリ「私も騎士道について語る場が欲しかったところだ。
名づけて「エルフリード・シュルツの騎士道入門」!」
ラ(どんどんよくわからない方向に…)
エイブラム「…「エイブラムのMS磨き教室」というのはどうかッ!」
ニードル「うわ、オマエいつの間にいたんだよ!?」
エイブラム「最初からここにいたが?」
イェーガー「そんな空気なキミのための「エルンストイェーガーのほどよいバランスで空気化しないための講座」ってのはどうだ?」
ラ「それは…結構需要があるかもしれませんね。」
コルト「コルト・ロングショットの銃火器の歴史についてというのは…」
ニードル「それがアリならオレだって刃物コレクション解説教室を開いてやるぜェ!」
ライル「趣味を活かした教室ならば僕も!「ライル・コーンズのMS整備教室」というのはどうでしょう!?
模型教室もできますよ!」
ニール「ヲタどもきめぇ、誰がそんな放送見るんだよ!」
ニードル「何だとォ!そういうお前は何か案はねぇのかよ!」
ニール「…」
ニードル「ねぇのかよ!」
数十分後…
ニードル「会議もこれだけやってると流石に出切った感があるっていうか、gdgdな空気になってきたなぁ。」
ラ「ホワイトボードも書くスペースが無くなってしまいましたね…」
ニキ「…こうやって改めて考えてみると、料理教室という題材が如何に優れていたかという事に気付かされますね。
軍の仕事内容からも離れ、それなりに実用的かつ時間もかかり過ぎず、マニアックにもなりづらく
ゲストとの交流も非常に自然に行える等、プラスの要因が多いことがわかります。」
ラ「そう言われてみればそうですね…」
ニキ「…いろいろと案は出して頂きましたが、やはりブランドさん等の料理のできる方を
代理に立てて料理教室を続けるのが最良のように思えます。」
ニードル「まぁ…結局はそうかもなァ。」
ビリー「いろいろと妄想はしたが、実際やるとなると色々と問題や面倒事も多いだろうしな…」
ニール「結局これだけ案があっても大して見たいと思うようなのも無いしな!」
ニードル「案の一個も出さなかったヤツが言うなよなァ!」
ニキ「…とにかく、代理を立てて料理教室を続けるというのを本会議の結論としてよろしいでしょうか?
よろしければこの結果をゼノン艦長に提出しますが…」
バイス「はいはい問題ないよ〜♪」
ドク「終わったんならもう帰ろうぜぇぇぇぇ!」
ニードル「そうだなァ。帰るぜみんな!」
バン!(乱暴にドアを開ける音)
???「待てゴミども!」
ラ「ブ、ブラッドさん!?どうしてここに…」
ブラッド「どうしても何もあるか!ワタシがいない間の放送をキサマらがどうするのか気になって来てみたのだ!」
ラ「来てみたって…ダメですよちゃんと休んでないと!」
ニードル「すぐ帰ってくるだろとは言ったけどよォ、流石に早く帰って来すぎだろw」
ニキ「何よりどうやって抜け出してきたんですか…」
ブラッド「ええい黙れ!そもそもワタシのカラダは変調をきたしていたとはいえ入院するほどのものではなかったのだ!
軍医が久々の急患に大袈裟に騒ぎ過ぎただけの結果だ!数日寝ていたらすっかり良くなったぞ…」
ドク「相変わらずデビルガンダム並の再生力だな!ひゃっはっは!」
ブラッド「褒め言葉と受け取らせてもらうよ…ククク…
…しかし黙って聞いていればなんだ今の会議の結論は!!
何が代理を立てるだ!これは料理番組の司会者が二代目に取って代わられる典型的なパターンではないか!
ワタシをていよく番組から降ろそうというハラかゴミどもめ!」
ニキ「それは考えすぎです…」
バイス「わかったから病院へ戻れよ♪な?♪オレが送ってやるからさ♪」
ブラッド「誰が戻るかあんなところに!ロクな場所ではないぞあそこは!
ラジオから曲が流れてきたら右隣のベッドの通信兵がオレが作った曲だのいい曲だろだのうるさくてかなわんし
かといって左隣のベッドからはザク改でガンダムを倒したと言う武勇伝を延々と聞かされるし…
他にも変態マスクのゲルマン忍者が担ぎこまれてくるわ、看護師を松葉杖で攻撃するゴミリーゼント男もいるわ
挙句の果てに彗星がバァーなどと意味不明なことを言い出す者までいる始末だ!
あんなこの世の地獄に二度と戻るものか!」
クレア「あはは、色んな時系列の人がいた病院だったんだね。」
ブラッド「Gジェネ時空も大概にしてほしいものだな全く…
とにかくだ!ワタシの体はもう完治した!見ろ、退院届けも貰っているぞ!」
ニキ「…本物ですかそれは? まさか偽造してないでしょうね…」
ラ「院長さんを脅したのかもしれませんよ!」
ブラッド「違うわ!少しは信用しろゴミどもッ!
とにかく完治したのだ!よって代理など必要無い!次回からも平常どおり「ブラッド先生のお料理教室」を放送するぞ!いいな!?
返事など聞かん!解散だ!散れ散れ!」
ビリー「やれやれ、やっと帰れるか…」
ニール「まったくとんだ茶番だったな。」
エイブラム「ガンタンクKでも磨いてくるか…」
ゾロゾロ…
ラ「ニキさん、止めなくていいんですか?」
ニキ「…これ以上結論が出た会議に多くの人員を繋ぎ止めておくのも忍びないですし
第一、番組の最高責任者である彼がああいうのだから止めても仕方ないでしょう…
退院届けもどうやら本物のようですし、体が完治したと言うのも嘘ではないようです。信じ難いことですが…」
ブラッド「ククク…そういうことだ!さぁキサマらも早く帰るんだなッ!
ワタシも早く戻って次の料理教室の段取りを決めねば…」
ラ「はぁ…やる気十分ですねぇ。知りませんよ、また倒れても…」
ブラッド「心配無用だ!ではまたな!」