【お料理教室最終回!希望の未来へなんとやら!?】
料理品目:和食
対戦チーム:ゼノン&ニキVSクレア&ケイ
クレア「お料理教室ジェネシスもいつの間にか六回目!
そろそろプレイヤーさん達のジェネシス攻略も落ち着いてきた頃かな?」
ブラッド「徹底的にやり込むと案外早く済んでしまうものだ…
ついでに言っておくが、お料理教室ジェネシスについては今回で最終回…ということだ」
クレア「え〜もう終わっちゃうの!?ブラッドさんはやい、はやいよ!」
ブラッド「フン、そもそも本来は終わった番組だ!
最初から期間限定の復活と決まっていた…
…いわゆる近年の「レギュラー陣」はあらかたゲストとして出し終わったしな」
クレア「前の料理教室でやり残した事はやったってこと?
でもさぁ、まだ新入りの皆もまだ出してないじゃん?」
ブラッド「案ずるな、ヤツらの紹介についてはこの番組以外にも機会はあろう……」
クレア「へぇ、なんかよくわかんないけど…
う〜ん、でもアタシとしてはもうちょっとアシスタントやりたかったんだけど…しょうがないか」
ブラッド「そもそもこの番組…というよりこのSS自体が本来、出オチに近い存在だったからな…
…ともかく、今回で「レギュラー勢」のジェネシス登場勢の
残りの連中を消化して終わりというわけだ。
さぁ、まだ出ていない連中には誰がいたか……」
ゼノン「…私だよブラッド」
ブラッド「ぬおぉ!?艦長殿!?」
クレア「おっとこれは予想外!?ついにゼノン艦長直々のご登場ってわけ!?」
ゼノン「フッ…以前のレギュラー放送の頃から、一度はちゃんとした形で出ておきたいと思っていてな?」
ブラッド「な、なるほど……言われて見れば、長い放送期間の中でも
ゲストとして登場した事はありませんでしたな…」
ニキ「最終回ともなれば、それなりの格のある人物の登場が必須…
…申し遅れました、補佐役のニキ・テイラーです」
クレア「あれれ、ニキさんもいつの間に!?
そうそうたるメンツが揃ってきてんじゃん?」
ケイ「アタシがいるって事も忘れてもらっちゃ困るよ!
ったく、人を残り物かなんかみたいに扱ってさ!」
ブラッド「三人目は貴様か……これでレギュラー陣は全てというわけか」
ゼノン「その通り…どうだ? 最終回にこの人選では不服か?」
ブラッド「何を仰るそのような事は…」
クレア「ここにいる人員だけでブリッジクルー組めそうな勢いだね、こりゃ」
ブラッド「この人員では貴様が通信をやるハメになる上に、一人足りんがな……
…あまり艦長殿をお待たせするわけにはいくまい、早急に開始するぞクレア!」
クレア「りょーかい!!」
ケイ「こちとら暇じゃないんだからさ!ちゃっちゃと片付けてくれよ!」
〜〜中略〜〜
ゼノン「今回の料理対決は私とニキのチームと、クレアとケイのチームでの対戦という形式を取る」
クレア「あらら、今度はアタシも入ってるんだ?」
ブラッド「冷静に考えてみれば…料理教室ジェネシスになってからは
正式な料理担当はさせていなかったな……」
ケイ「やれやれ、アタシはクレアと同じチームかい?
クレア、アタシの足を引っ張るんじゃないよ!」
クレア「な〜にをおっしゃるおケイさん!
新お料理教室で鍛え続けたアタシの女子力!ぬぅん!」
ゼノン「フッ、面白い…そちらの手並みを見せてもらおうか!」
ニキ「ではそろそろ料理品目の発表をお願いします」
ブラッド「フン、いいだろう……今回の料理対決の品目は!!
(本来はゲテモノ料理の予定だったが、こうなればそうもいくまい…)
ゼノン艦長も嗜んでいると有名な「和食」だッ!」
ゼノン「ほう、範囲が広く技術も求められる品目だな…」
ニキ「事前にレシピには念入りに目を通しておかねばなりませんね…」
クレア「わしょく?な〜んかピンと来ないけど…ま、やってみるさ!」
ケイ「大丈夫なのかねぇこっちのチームは…」
ブラッド「……では前置きはここまでだッ!!クレアよ、最終決戦のゴングを鳴らすがいい!!」
クレア「はいはい!お料理ファイト、レディーゴー!!
さ〜て、見せてもらおうかゼノン艦長の実力とやらを!な〜んてね!」
〜〜中略〜〜
クレア「お料理教室最終回、記録願います!願います!なんてね」
ブラッド「ともかく番組アシスタント役が料理役に回ってしまった以上…私が兼任する他ないわけか」
クレア「で、まずはこっちのチームを見に来たってわけ?
それにしてもあんなへりくだったブラッドさんはじめて見たよアタシ」
ブラッド「フン、ヤツに対してだけは…どうにも昔から頭が上がらん……」
ケイ「ゼノン艦長にもグイグイ行くクレアとかが変なだけだよ…」
クレア「へへん、人懐っこさも魅力値の高さの秘訣なんだから!
にしてもケイさん、ずいぶん熱心にレシピ読み込んでるじゃん?
第一話のアムロさんみたい」
ケイ「レシピってのはメカにとっての設計図とおんなじだろ?
しっかり目を通さなきゃ、キチッとした仕事なんざできないよ」
クレア「う〜ん、さっすがケイさん!職人気質!」
ブラッド「なるほど、いい心がけだ……勉強熱心は向こうのチームも同じようだな?」
クレア「ブラッドさん、行きづらいのはなんとなくわかるけど
行かない事には番組が前に進めないんだから!」
ブラッド「言われるまでもないわ、ゴミが……」
………
ゼノン「フッ…やはり男の料理には捻りハチマキに料亭姿と相場は決まっている…」
ブラッド「か、艦長殿…想像以上の似合いぶりを発揮しておられますな…」
ニキ「時には形から入る事も重要というわけです…」
ブラッド「…貴様もずいぶんと熱心にレシピを読み込んでいるようだな?」
ニキ「当然です、基礎知識なくして勝利は有り得ません。
正確なグラム数に至るまで、完璧に覚えておかなければ…」
ブラッド「……全く、ここまで真面目な料理対決は番組開始して以来例を見んな」
〜〜中略〜〜
クレア「クレア・ヒースロー!!目標をお料理する!」
ケイ「とりあえず、一品目は煮物に決定だよ!
クレア、具の切り分けは頼んだからね!」
クレア「了解!切って切って切りまくるぅ!
えっと、煮物の具材リストはっと…」
ブラッド「煮物の具の切り分けは簡単なようでいて奥が深い……せいぜい気をつけることだな!」
クレア「言われなくたって!
具材は大根、蓮根、人参…あ、人参!
人参、いらないよ!な〜んちゃって」
ケイ「…はい今回は人参マシマシでいかせてもらうからね〜」
クレア「ぐわ〜アタシってば取り返しのつかないことを!」
ブラッド「…ともかく和食の場合は普段のように後から分けるわけにはいかんからな。
最初から五人分キッチリ分けられるように計算して作るがいい…」
クレア「情報感謝する!あ、そうだ!オカズも忘れないようにしないとね!」
ケイ「魚でも焼いておこうかねぇ?」
ブラッド「クククク…どの魚をどのような味付けでどう焼くか…これも選択が迫られる局面だ!」
クレア「レベル上げした機体をどれに開発するか迷う感覚に似てるね〜これは!」
ケイ「開発の方向間違ったら一気にドン詰まりだもんねぇ…」
クレア「でも、わかっててもど〜してもロマンがある方に流れちゃうんだよね!」
ケイ「そうだねぇ、そっから意外な方向に派生する事もあるからねぇ…」
ブラッド「脱線しているぞゴミが……」
〜〜中略〜〜
ニキ「分量は正確かつ精密に…
グラム単位で誤差なし…これならいけますね。」
ゼノン「どのような局面でもニキの補佐は頼りになるな」
ブラッド「向こうに気を取られすぎていたな…ゼノン組はどうなっているものか。
…な、なんだと!? 少し目を離した隙に、これは……」
ゼノン「フッ…ブラッド、少し我々を見くびっていたようだな?
一瞬の隙が料理番組では命取りだ…」
ブラッド「まさか、最終回にもなって教わる立場になろうとは……
…しかしこれは、まるで料亭の懐石料理のようですな…?」
ゼノン「まぁ、お前には及ばんかもしれんが私も少しは自信があるな?
伊達に料理教室を第一回から視聴してはおらんよ」
ブラッド(いや、こんな本格的な料理の調理法を紹介したことは無かったはずだが…?)
ゼノン「もっとも、ここまでのものが作れたのはニキの助力があっての事だ」
ニキ「ご謙遜を…私はあくまで補佐をしているだけです」
ブラッド「いやしかし、これはゲストが作った料理としては
料理教室開始以来例を見ないほどのハイレベルな料理……うぅむ…」
ニキ「それにしても、ここまでのものが作れるほどの
豊富な食材と調味料が常備されているというのも我が部隊の特色ですね?」
ゼノン「食事の良し悪しは部隊の志気に大いに関わるからな…
これも料理教室を視聴して学んだ事だ。
いくつになっても日々勉強あるのみだな…」
ブラッド(思った以上の影響力があったのだな、かつての料理教室は…)
〜〜中略〜〜
クレア「これでなにもかも終わりだ…調理、完了!審査の時間だね!」
ニキ「皆さんお疲れ様です…」
ブラッド「フン、ゼノンニキ組は料亭顔負けの懐石料理一式…
対するケイクレア組は家庭的な煮物、秋刀魚の塩焼きの定食風料理か…」
クレア「この料理のビジュアルの差…完璧に負けイベント的なヤツじゃん?」
ケイ「ハン!料理もメカも大事なのは見た目じゃなくって中身だよ!」
クレア「そそ、見かけ倒しでなければいいがな〜!なんて…」
ブラッド「口の利き方に気をつけろ、ゴミが…」
ゼノン「いいだろうブラッド、今日は無礼講だ…
それに見掛け倒しでは何の意味もない、その通りだ」
ブラッド「ともかく…もう審査する必要があるとも思えませんが、審査と参りましょうか…」
クレア「そんじゃいただっきま〜す♪」
〜〜食事中〜〜
ニキ「食事を撮られるというのも、落ち着かない感覚ですね…」
ブラッド「しかし味付けも完璧ですな、艦長のチームの料理は…
これは既に勝敗は決しているといってもいいでしょう…!」
ゼノン「まぁ待て、結論を焦る事はない…」
ケイ「確かに、デキは艦長のチームの方がいいんだろうけどさ…
味がなんっつーかさ、アタシには上品過ぎてピンと来ないよ」
クレア「わかる!アタシ達のサンマの方がごはんが進むし、一般受けするって!
ただちょっと骨が取りづらいけど…」
ブラッド「フン!貴様らみっともない悪あがきはやめ
素直に負けを認め、艦長殿を褒め称え崇め奉るのだ!!」
ゼノン「まぁ待てブラッド、向こうの意見も最もだ」
ニキ「確かに……料理の専門家の審査なら懐石が勝つかと思われますが
例えば、この部隊の人員全員に審査していただいた場合…」
ゼノン「…向こうのチームの家庭的な味の方が支持される可能性が高いな?」
クレア「そーそー!さっすが名艦長!いい視点持ってるね〜!」
ブラッド「(ええい、さっさとゼノン組に勝たせて機嫌をとりたいというのに…)
なるほど、方向性の違いが如実に出ているな…
これが審査の難しさだ……しかし、今回の審査員はあくまで私」
クレア「今こそ好機!
どうするブラッドさん!? このまま引き分けで手を打つか続けるか!?」
ブラッド「な…なんだと!?そんな決定権が貴様にあるのか!?」
クレア「口の利き方には気をつけてもらお〜!なんちゃって」
ケイ「な〜にさこのくだりは…」
ゼノン「フッ…まぁいいではないかブラッド? 今回は引き分けとしよう…
クレアを筆頭とする人員らの料理の腕の向上に免じて…な?」
クレア「さっすが名艦長ハナシが分かるぅ!! レフェリーはここにいたのか!」
ブラッド「ま、まぁ艦長がそう仰られるなら……仕方あるまい、引き分けで手を打ってやる!
せいぜい感謝するがいいゴミども…」
ケイ「まったくとんだ茶番だったねぇ!
でも、確かに昔のクレアならレシピあっても
煮物も満足に作れなかったかもしれないしねぇ…一応成長してんだ?」
クレア「な〜にさおケイさん、そんな言い方!
でもま、アタシが進化してるって認めてくれて…こんなに嬉しい事はない!
アシスタント役をやって良かった…強いアタシに出会えて…」
ブラッド「手心を加えられただけだというのに浮かれ過ぎだ、ゴミが……
確かに少しはマシになっているだろうがな…」
ニキ「…そろそろ尺が限界のようですね」
ゼノン「そうか……では名残惜しいが、これでしばらくまたこの番組ともお別れだな?」
ブラッド「そういえば今回が最終回でしたな……」
クレア「そんじゃブラッドさん、総括をどうぞ!」
ブラッド「フン、そうだな……レギュラー放送の最終回が
打ち切りのような形の爆破オチで終わってしまった故、やり残した事も多かったのだが」
ケイ「爆破オチで終わる料理番組って…」
ニキ「あの頃はとにかく攻めの姿勢の番組でしたから…」
ブラッド「やり残した事はこの料理教室ジェネシスで全てやりきった!
…と言ってもいいだろう!!
クククク…これも全て艦長殿のおかげというものです…」
ゼノン「おべっかを使うのも上手くなったものだな、ブラッド?
ともかく、やり残した事を完遂できたという事で、私としても本望だ」
クレア「おっとこれはいい感じの総括になったんじゃない?
…でどうするブラッドさん?このまま終わりにするか、続けるか!?」
ブラッド「……そうだな、これで終わりにするとしよう!
では視聴者のゴミども!! さらばだッ!!」
クレア「次はゲーム本編でお会いしましょ〜!」
(了)