久々のお料理教室!?
※旧掲示板の「お料理教室」でボツになった回に手直ししたネタです



リコル「せんぱ〜い! 今日は「ハロの日」ですよ!」
ラ「はぁ? 何よ「ハロの日」って…
  …あぁ、8月の6日だから?」
リコル「正解! 語呂合わせの一種ですね〜。
    というわけで先輩、実は私
    新型のハロちゃんで欲しいのがあるんですけど
    お金がちょっと足りなくて〜…」
ラ「…貸さないし買ってもあげない、残念ね〜」
リコル「うぅ、先輩の意地悪〜」


イワン「8と6の頭をとるなら、8月6日は「ハローの日」ってのもアリじゃない?
    だからワシは今日は、初心に帰って
    皆に改めてハローと挨拶する日にしようと思うぞ〜!」
ドク「んん゛!? ハローの日だぁぁ〜!?
   なんだよ! きょおぉぉはハムの日じゃねぇぇのかよぉぉぉッ!?」
イワン「なるほど、そういう攻め方もアリか!」


フェイ「8月6日といえば……
    ミートパイ記念日………なんて…」
アキラ「ん!? フェイさんどうかしたのかい!!?
    ごめんな、ちょっと声が小さくて聞こえなくてさ!!」
フェイ「聞こえなかったなら別に……」
ライル(フェイさん、そのネタは通じる人少ないと思うな…)


〜調理室〜
……
クレア「…というわけで、もろもろの意見を統合して
    今日の料理は「ハム入りのミートパイ、ハロ型」にしてみない?」

ブラッド「……何が「というわけで」なのかもわからんし
     そもそも、何故…今日久々の料理教室をする決まりになっているのかも
     その相手がキサマなのかも解せんのだが…」

クレア「い〜じゃん、どうせ暇でしょ?
    アンタは料理教室をやるんだ! 今日! ここで!!…なんちゃって」

ブラッド「ゴミが、勝手に人の予定を決め付けるな……」

クレア「いやさ、前に艦内放送でやってたの見ててさ!
    アタシも一回やってみたかったんだよね〜「お料理教室」!
    でも助手役で呼んでくれる前に終わっちゃんだもん…だから、今日やると宣言した!」

ブラッド「……なんだか知らんが、やるならさっさとやるぞ。
     たかがミートパイごときにそう時間をかけてもいられんしな…」

クレア「そうこなくっちゃ!
    それじゃ、クレア・ヒースロー、目標を調理する!!」

クレア「いや〜いざとなると怖いものです。
    手の振るえが止まりません…なんちゃって!」

ブラッド「嘘をつけ、そんなタマでもあるまい…
     …まずは野菜を切り、油で炒めつつ下味を付ける作業からだ。
     にんにく、玉ねぎ、人参はみじん切りにし……
     マッシュルームは半分、ピーマン、チーズは5mm角とする。
     …さぁ、やってみるがいい!」

クレア「やってみるさ!
    戦闘レベル、ターゲット(食材)確認!!調理開始!!…なんてね!」

〜中略〜

クレア「オレのこの目が真っ赤に滲む!
    玉ねぎ刻めと轟き叫ぶ!
    ……あいたた、タマネギ刻むのって大変なんだね〜」

ブラッド「案ずるな、すぐに元に戻る……
     野菜らを切り終われば…フライパンにサラダ油をしき
     にんにく、玉ねぎ、人参、ピーマン、マッシュルーム、コーンを順に加え
     しんなりするまで炒めつつ塩胡椒で下味をつけるのだ!
     それが終われば野菜類は冷やしておく……ここまで了解したかね?」

クレア「造作も無い! …とかなんとか言っちゃったりして。
    オレは野菜を炒める!徹底的にな!」

ブラッド「しんなりする程度と、言ったはずだがな…」

クレア「レシピ通りにやっていますというのはアホの言うことだ! なんてね!
    ……ごめんごめん冗談だって、ちゃんとやりますよ〜」

〜中略〜

クレア「ん〜、ちょっと油がハネたりもしたけど
    さすがエプロンだ。何ともないぜ!」

ブラッド「伊達ではないという事だ……では次だ!
     ボールに合いびき肉と…今回は刻んだハムも加え
     さらにパン粉、ケチャップ、ウスターソース、塩コショウを適量加え
     よく練った後……チーズと炒めた野菜を加え練るのだ!!」

クレア「ん? もう調味料の量とかはちゃんとわけてあるんだね。
    …量ったな、ブラッドさん!?」

ブラッド「当たり前だろうが、ゴミが……」

〜中略〜

ブラッド「クククク…さぁ、次はパイシートを使うぞ…」

クレア「パイシーズ…じゃなくてパイシートね!」

ブラッド「…まずはパイシートを二枚、少し重ねて置き…
     打ち粉しながらめん棒でパイ型の大きさまで伸ばす。
     これをもう1セット作るのだ…」

クレア「なるほど、ザンスカール帝国みたいなローラー作戦ね!」

ブラッド「まぁ、そう言えなくもないがな……
     それが終われば、片方のパイシートを型にしっかり押しながら置き
     余分の生地を切り取るのだ」

クレア「了解! はぁ〜滅殺!!」

ブラッド「そして切り取りが終わったパイシートには
     先程練っておいた肉、野菜らを混ぜたものをまんべんなく置き
     さらにもう片方作っておいたシートで上を覆い
     余分の生地は切り取る!! ……上下の縁をしっかりとおさえておくのだぞ。
     しっかりとな……」

クレア「念には念を入れ、ってヤツ?
    なんか大変そうだけど、私はスーパー料理人、クレア・ヒースローだ!
    スーパー料理人を舐めるなよ? とかなんとか言ったりして!」

ブラッド「…………」

クレア「ちょっと、たまにはツッコミ入れてくれないと恥ずかしいよ〜」


〜中略〜

ブラッド「……あとは溶き卵を全体に塗って焼くだけだが」

クレア「おっと! 何か忘れてない!?」

ブラッド「…そうだったな、ハロ型にするのだったか…
     今回のミートパイは元々円形故に、ヘラで口を描き
     目には何か豆類のものを置く事で表現する事が可能だろうな…」

クレア「ムッ、大胆に線を引く!
    思い切りのいい料理人だな、手強い! …なんてね」

ブラッド「おだてても何も出はせんぞ……簡単な飾りつけが終われば次は」

クレア「こ、このプレッシャー…オーブンか!?」

ブラッド「ククク、その通り! …後は焼くだけだッ!」


〜待ち時間〜

クレア「あぁ、ララァ、僕は……取り返しのつかないことをしてしまった…」

ブラッド「………」

クレア「まだだっ、たかがメインディッシュを失敗しただけだっ!
    失敗は次に生かせばいい、それが大人の特権だ!
    …ん〜、なんかしっくり来ないんだよね〜…」

ブラッド「…おいキサマ、先程から何をしている?」

クレア「えへへ、もし失敗してた時の為のシミュレーションってヤツ?」

ブラッド「縁起でもない事をするのはやめていただきたいな、ゴミが……」

〜完成〜

ブラッド「クククッ、ついに完成だ!
     これこそ望んでいたミートパイだ!」

クレア「素晴らしい! まるでアタシの食欲が形になったようだ! なんてね。
    なんかすごいじゃん、見た目もちゃんとハロっぽいし!」

ブラッド「キサマの思いつきだけで作った料理だったが、思いの他上手く仕上がったな…」

クレア「それじゃ、さっそくいただきますだね!」

ブラッド「…その前に切り分けだ。
     ここまでやったのだ、最後までキサマがやれ…」

クレア「了解!
    託されて、切り分けるんだ! どんなに堅い生地であっても! とかなんとか」

〜中略〜

クレア「う〜ん、美味ぁい!
    この味、この舌触りこそミートパイよ!」

ブラッド「無理にハムを混ぜた所為か舌触りに難有りだな……
     ……しかし、久しぶりの料理教室だったが…
     どうも、今回はキサマばかり目立ってワタシの存在感が希薄ではないか?」

クレア「んなことないって!
    あ、そういえば「お料理教室」って最後はこれやるんだよね?」

ブラッド「…締めの事かね?」

クレア「そうそう、それそれ!
    それじゃ、今回はこの辺で! 三つの運命が、刻の涙をレディゴー!
    …あれ? 混ぜすぎ?」

ブラッド(また当分はやらんだろうな……)