シャノンさんのマスタースキル


トリッシュ「マスタースキルだって?」
パメラ「オーバーワールドの新システムに、そういったシステムがあるそうです」
トリッシュ「へぇ…色々増えてんだねぇ。
      ま、アタシらには縁の無いハナシだけどさ」
カル「まぁ、確かにそうですけど…でも、なんでそんな話を?」
パメラ「資料用として、全てのマスタースキルの名称を
    書き出したリストを作っている所なんです」
トリッシュ「へぇ、面白そうじゃないか。ちょっと見せてみな!」

トリッシュ「色々あるもんだねぇ…
      もしアタシらにこの…マスタースキルだっけ?
      それが付くとしたら、どんな感じのが付くんだろうねぇ」
パメラ「そうですね…トリッシュさんの場合はこの『射程UP』などでしょうか?」
トリッシュ「そうかい、嬉しいねぇそう言ってもらえると…」
カル「パメラだと『範囲HP回復』とかかな? なんとなくだけど」
トリッシュ「それもらしいねぇ。じゃ、カルだと……この『被弾時経験値UP』ってヤツかねぇ?」
カル「また微妙なのを…まぁオレらしいっちゃあらしいですけど」
パメラ「…シャノンさんの場合はどれが付くと思いますか?」
トリッシュ「シャノン姐の? ソイツはちょっと難儀だねぇ…」
カル「……『自由捕縛』と『強制帰艦』と『MP吸収』だと思います」
トリッシュ「うわ、そんなに挙がる? …で、なんでそれだと思うのさ?」
カル「そりゃあ…」



・「自由捕縛」
〜とある日〜
カル(よし、今日こそ見つからずに部屋まで帰ってやるぞ…!
   このルートならシャノンさんには気付かれないハズ…)
シャノン「…あはははッ! 捕まえたよ!」
カル「うわわ、シャノンさん! どうしてここが!?」
シャノン「しゃらくさいねぇ、お前が行くとこなんかお見通しだよ!
     さぁ…今日も呑むからねぇ…付き合ってもらうぞ……!」
カル「くぅ…」

・「強制帰艦」
〜別のとある日〜
カル「いやぁ、たまには別部隊に編成されるのも新鮮でいいものですね!」
ライル「こっちも整備の人手が足りなくて困っててね、本当に助かるよ」
ミンミ「カル殿! 別の艦から緊急の電報であります!」
カル「え、オレに…? どんな電報だろう?」

  お前がいないと傷が疼く、さっさと帰って来な
  艦長ってヤツの許可は取ったから安心して帰ってくるんだね
  あと帰ってきたら何より先に
  アタシの為につまみを作れ
  お前の作ったヤツ以外は喰わないからな!
   シャノン

カル「………」
ライル「…行ってらっしゃい、カル君…」
カル「くぅ…」


・「MP吸収」
〜別のとある日〜
シャノン「あーイライラする! 傷が疼くんだよーッ!」
カル「どうしたんですかシャノンさん、急にそんな…」
シャノン「色々あるんだよアタシにだってねぇ…!」
カル(また顔の傷の事で、誰かに何か言われたのかな…)
シャノン「……そうだ、いい事を思いついたぞ」
カル「?」
シャノン「…とりあえず一発殴らせな!」
カル「な、なんですか急に!? というか、とりあえずって何!?」
シャノン「いいからじっとしてな! 一発で済ませてやるから!」
カル「う、うわぁ!」
シャノン「…あはははッ! 安心しな、冗談だよ!」
カル「な…なな、何でそんなわけわからない冗談を!?」
シャノン「あはは…ちょいとその顔が見たかったのさ!」
カル「…顔?」
シャノン「そうだ、その顔だ!
     アタシはお前の脅えた顔を見るのが、一番の元気の元だからね…!」
カル(意味がわからない…)




トリッシュ「なるほどねぇ、実生活からかい…」
カル「こういう事が日常茶飯事なもので…」