その女、狼につき



カル「最近、オレの分のお菓子が食べる前に無くなってるんだ…」
パメラ「誰かが間違って食べてしまったのでは?」
カル「いや、犯人の目星はついてるんだけど…」

……
シャノン「カル…今日の菓子はなんだ?
     いや言うな、当ててやる……和菓子か!?」
カル(目星っていうか、宣言してるしね犯人…)
トリッシュ「そうはいかないよシャノン姐…今日はアタシがもらうよ!」
シャノン「ほう、アタシと張り合う気かい…?」
カル「…というか、何で二人とも
   普通にオレの部屋に入ってきてるんですか?」
トリッシュ「細かいことは気にすんなって!」
カル「(あんまり細かくない…)
   でも今日は何も無いですから、二人とも帰って下さいね」
トリッシュ「な〜んだ。つまんないねぇ」
シャノン「いや、どうだかな……
     あぁハラ減った……傷が疼くんだよ…」
カル(まだ探してる…
   でも今日の隠し場所は見つからないハズだ…!)
シャノン「…………」
クンクン…
カル「(まずい、なんか臭い嗅いでるし…)
   シャノンさん、ホントに今日は何も」
シャノン「…あはははッ! 隠してもムダだよ!」
カル「み、見つかった!?」
トリッシュ「なんだあるんじゃん!
      シャノン姐もよく見つけられたね、そんなところの」
シャノン「今日はハナが利いてな…!」
カル(相変わらず猛獣みたいな人だな…)


トリッシュ「そんじゃま、いただくとしますか!」
シャノン「カル喰うぞ! …いいな?」
カル「ダメって言っても食べるじゃないですか、全く…」
シャノン「よくわかってるじゃないか…!」
トリッシュ「あーこれ美味いじゃん!いーの知ってるねカルも」

カル「……
   そんなにお菓子ばっかり食べて、太っても知りませんよ(ボソッ」
ピクッ
シャノン「………カル?」
カル「あ、あれ…聞こえてました…?」
トリッシュ「ん? 何か言った?」
シャノン「生意気だカルの癖に…!
     …ちょっとこっち来な! 修正…じゃなかった、かわいがってやるよ…」
トリッシュ「とか言ってる間に逃げたみたいだけど?」
シャノン「…逃げてもムダだよ!」

シャノンさんの嗅覚、聴覚、追跡能力…そして凶暴性は狼並だと
カル君は改めて思い知らされたそうな。