三日目 13:00 訓練開始
ラ「ハッチ開放、カタパルト正常、進路クリア
皆さん午後の訓練も頑張ってください」
とラさんのアナウンスがされた後4つのカタパルトから一斉に出撃開始した。
そこで第4カタパルトから出撃したエルフリーデさんのストライクがPS装甲を展開したとき僕も含めて皆驚いた。
なぜなら白と金の装飾品みたいな模様のビギナ・ロナカラーになっていたからだ。
エルフリーデ「どうだ、皆驚いただろ。私の機体に相応しい色に展開するようにケイ殿に頼んだ結果がコレなのだ!!」
と全員に通信を入れてきた。
だけど訓練が終わってからゆっくり話を聞くことにしたので返信をしなかった。
それから僕らCチームとネリィさん逹Aチームが別の中域で訓練をしに移動したら
リコル「戦艦型ダミーバルーン射出するですぅ〜」
とリコルが言ったのでコレをBチームかDチームのどちらかの母艦に見立てて守る訓練をするようだ。
そして訓練を行う中域に着くと
ネリィ「では私達がダミーバルーンを射出しますのでそれをあなた逹は撃ち落としなさいませ」
マリア「えぇ、わかりました」
ルーク「お手柔らかに」
ジュナス「よろしく」
「お願いします」
早速ネリィさんから訓練内容を聞かれた。
それから
クレア「乱れ撃つぜぇぇッ!!」
エリス「いきますよ」
クレアとエリスのリゼルがダミーバルーンを僕らの周囲に発射した。
発射されたダミーバルーンはリゼルを模した形となって宇宙に漂った。
マリア「それじゃあ遠慮なく破壊していきましょ」
「そうだね」
ジュナス「もう訓練は始まっているし」
ルーク「では先ずはクルーザーモードのままでダミーバルーンを破壊していくのですね?」
マリア「えぇ、そうよ」
ということでブレイヴの機首に装備しているビームライフルでダミーバルーンを破壊していった。
三日目 13:30 こんなの聞いてないよ
フォーメーションを組んで順調にダミーバルーンを破壊していたら
クレア「いっけぇ〜!!」
エリス「まだまだいきますよ」
と新たなダミーバルーンが発射された。
だけどいくら待ってもバルーンが展開しないので撃ち落としてみたら目の前が閃光に包まれた。
「これ、ダミーバルーンじゃなくて閃光弾かよ」
マリア「どうやら内緒にしていたみたいね。まぁ、実戦的な訓練になってこれはこれでいいかも」
とマリア姉さんが納得したので僕もそういうことにした。
そして閃光が晴れて視界が元に戻ったらジュナスとルークさんの機体は、所々赤くなっていた。
「それ、どうしたの?」
ジュナス「閃光弾にやられている間にペイント弾を撃ち込まれたんだよ」
ルーク「これもこちらには話してない内容ですね」
どうやら閃光弾の他にペイント弾も用意していたみたいだった。
そんな僕らの前にいつの間にか小惑星がたくさん漂っていた。
ジュナス「あれっ!?この中域ってこんなに小惑星あったっけ?」
ルーク「これ、小惑星じゃなくてダミー隕石ですよ」
マリア「そうみたいね。見た目は小惑星だけど」
ルークさんとマリア姉さんの言うとおりこの小惑星は潜入作戦の際に自機を敵の目から隠すのに使用される『ダミー隕石』であった。
「ねぇマリア姉さん、これも破壊するの?」
マリア「えぇ、そうよ。このまま漂わせていたら他の艦艇の航行の邪魔になるわ。
ということでMS形態に変形してビームサーベルで今から破壊しましょ」
「うん、わかった」
マリア「ジュナス君とルークさんもいいわよね?」
ルーク「えぇ、もちろん」
ジュナス「それでいいですよ」
こうしてクルーザーモードからMS形態に変形してダミー隕石をビームサーベルで破壊していったけど破壊したら中にペイントが入っていたのもあった。
幸い頭部のメインカメラには付着しなかったのでモニターは無事で視界良好だった。
それから全て破壊したらブレイヴはトランザムを使用してないのに青と緑の機体が真っ赤に染まった。
それを見て
(これ、整備班のみんなわかっていると思うけど……帰還したら洗うの大変だろうな)
と僕は思った。
三日目 14:00 流れでこうなった
お互いに相手が目視可能な距離になったら僕らのペイントまみれの機体を見て
クレア「お〜お〜、真っ赤になったねぇ〜」
レイチェル「っていうかダミー隕石にどんだけペイント詰め込んだのよ!?」
エリス「詰め込めれるだけ詰め込んだわ」
とこちらにも聞こえるように三人娘が通信をしていた。そうしたら
ネリィ「騒がしい三人ですみませんね。それはさておきこれから私がファンネルを放つのでGNフィールドで防御するか回避してくだい」
とそんな三人を尻目にネリィさんがこう言った。
その直後デルタカイの背中から2つのファンネルが分離してこちらに向けてビームを放ってきたのでその初弾を回避した。
「ネリィさん、問答無用だなぁ……」
ジュナス「そうみたいだな。ところで訓練だからコクピットはさすがに狙わないよな?」
ルーク「狙うんじゃないですか?でもその場合GNフィールドで防げばいい話ですよ」
マリア「そういうこと。アラートが鳴ったらすぐさまフィールド展開か回避運動よ」
「わかった」
ジュナス「わかりました」
こうしてこれからはオールレンジ攻撃への対応訓練になった。
MS形態よりも機動性があるクルーザーモードでファンネルとデルタカイの攻撃を回避していたら
クレア「ネリィさんだけじゃなくてアタシ達もいるのを」
レイチェル「忘れちゃ」
エリス「困るわね」
と三人娘のリゼルもこちらに攻撃を仕掛けてきたので
「マリア姉さん、ギリギリを掠める程度に反撃しようよ」
と提案したら
マリア「あら奇遇ね。私も今からそれを指示しようとしたとこよ」
マリア姉さんも同じことを考えてたようなので
「それじゃあ早速反撃するね」
マリア「えぇ、頼むわよ」
ということでビームライフルの一発をクレア達の機体の脇に放った。
僕が撃ったのを皮切りにジュナスとルークさんも機体に当てないように反撃の攻撃を仕掛けた。
当然クレア達も攻撃の手を休めないのでビームがあちこちに飛び交っていった。
そんな中マリア姉さんの隊長機が一気に加速してクレア達に近づくとMS形態に変形して
マリア「覚悟しなさい!!」
と言ってビームサーベルを振り抜いた。
それに対してレイチェル・エリスの機体はMA形態だったので回避運動を取りMS形態だったクレアのリゼルは
クレア「マリアさん、いつの間に接近したの!?」
と驚きながらもしっかりシールドで受け止めていた。
三日目 14:30 ネリィさんの暴走
マリア姉さんが再び仕掛けようとしたら
クレア「やられたらやり返す……倍返しだぁぁッ!!」
そう言ってクレアはビームサーベル二刀流で挑んだ。だけど
マリア「そんな滅茶苦茶に振り回しているんじゃ簡単に避けれるわよ」
と言ってマリア姉さんは意図も簡単にその攻撃を回避した。
その様子を見て
レイチェル「ハァ、何やってんだか……」
エリス「ほんとそうね。けど、いつものことだし援護しますか」
レイチェル「そうね」
と言って二人はこちらへの砲撃を止めてクレアの方に向かった。それと同時に僕らもマリア姉さんの方に向かった。
そして合流したらお互いにビームサーベルを構えて両チーム入り乱れる接近戦となった。
数の上ではこちらが有利だけどクレア達は、まだ残ってたダミーバルーンを発射して目眩ましに使用してきたので苦戦した。
そんなとき
ネリィ「あなた達……私がいるのを忘れてませんか?」
と言ってネリィさんがファンネルと右腕に装備しているハイメガバスターと左腕のシールドに搭載されたメガマシンキャノンを僕らだけでなく同じチームのクレア達に向けて発射してきた。
クレア「ちっ…、ちょっとなんでアタシ達にも撃ってくるのよぉ〜!?」
ネリィ「リーダーである私のことを無視した罰ですわ」
どうやら一人ポツンと孤立した腹いせのようだった。
それからネリィさんもビームサーベルを構えて4vs4の格闘戦になった。
三日目 15:00 緊急の呼び出し
ネリィさん達との訓練中突然
ラ「これから緊急ミーティングをするので全機帰還してください。繰り返します、全機帰還してください」
とラさんから通信が入った。
そうしたら
マリア「トランザム起動してさっさと帰還するわよ!!」
とマリア姉さんが言ったのでクルーザーモードに変形してトランザムを初めて起動した。
トランザムを起動したらコンソールには『TRANS‐AM』の文字が表示されて機体は赤色に染まった。だけど、ただ色が染まっただけでなく機体スペックが通常の3倍以上も上昇する。
また、任意での途中解除が可能となっているのでエクシア等と違って性能低下の心配は無い。
ちなみに僕らのブレイヴはオリジナルの太陽炉を搭載しているけど擬似太陽炉搭載機はトランザムを起動してオーバーロードさせることにより自爆することも可能となっている。
それから目視可能な距離まで母艦に近づいてトランザムを切ったら
マリア「こちらCチーム、これより帰還します」
ラ「わかりました。ではハッチ開放します」
とマリア姉さんとラさんのやり取りがあった後に僕らは着艦した。
着艦して機体から降りると
ケイ「お疲れさん、ちなみに着替えねぇでそのままの格好で来いって艦長言ってたぜ」
とケイさんが話した。
そして
ライル「うわぁ〜、これまた派手にやらかしたね。クレア達の仕業でしょ?」
「えぇ、そうですよ」
ミンミ「ところで、そのクレアさん達とはいっしょではないようでありますが……」
マリア「緊急ミーティングということだからトランザム使って先に帰ったわ。そのうち来るわよ」
ミンミ「そうでありますか。ちなみにB・Dチームの皆さんは既にブリーフィングルームに行ったのであります」
マリア「でしょうね。さぁシェルド、ここにいないでさっさと行くわよ」
「は〜い」
とライルさん、ミンミの二人と軽く会話を交わした後マリア姉さんと共にブリーフィングルームにパイロットスーツのままで向かった。
三日目 16:30 緊急召集の内容
僕らがブリーフィングルームに着いて1時間くらい経ってから
ネリィ「やっと到着しましたわ」
エリス「当たり前ですけど私達が最後ですね」
とAチームの一行がやって来た。
そして
クレア「トランザムでビューンとアタシ達を置いてったなぁぁッ!!」
レイチェル「緊急の召集だから仕方ないでしょ。ほら、席に着くわよ」
と僕らが先に帰還したのに怒ったクレアをいつもながらレイチェルがなだめた。
それから艦長とニキさんがやって来た。
ゼノン「訓練の最中にすまないな。だが、たった今入ってきた情報なので皆に知らせねばと思って呼んだのだ」
ニキ「その内容は私からお伝えします。
先程南米ジャブローに向けてベスパによる核爆弾の投下が確認されました」
とニキさんが言ったら
マーク「ベスパが核ってことはリガ・ミリティアの拠点がジャブローにあったのか?」
マークさんがこう尋ねた。それに対して
ニキ「いえ、そういうことでは無いようです。
詳しくはこちらの連邦の撮った衛星写真を見ればわかります」
と言ったら僕らの正面にある大型モニターに核爆発の様子や、そこから離脱する機影が写った写真が写し出された。
それには黒いVガンダム・緑色のおそらくミノフスキードライブ搭載している機体・帽子を被った感じの頭部の機体がSFSに乗っている姿があった。
だけどその中に知っている機体があったのを見て
マリア「銀色のクロスボーン!?」
「ほんとだ、カーティスさんのX‐Oだ」
ジュナス「ってことはベスパとジャブローで戦っていたのは蛇の足か……」
ルーク「じゃあ母艦のマンサーナ・フロールも地球に降りてますね」
と僕らは口にした。
そうしたら案の定
ラナロウ「お前ら、あれ知ってのか?」
エルフリーデ「どこで遭遇したのか教えてくれ」
等と席を立ってこちらへの質問責めにあった。
そうしたらミーティングが一時中断したので
マリア「艦長、みんなに説明をしたいのですがよろしいでしょうか?」
ゼノン「あぁ、構わん。というよりそれしかこの状況の収集はつかん」
マリア「わかりました」
ということでここからはマリア姉さんがみんなに説明をすることになった。
三日目 16:40 ジャブローの核について
ニキ「これからマリアの方から説明があるので皆さんお静かに」
とニキさんが言ったらそれまでガヤガヤしていたみんながおとなしくなって席に着いた。
それからマリア姉さんが正面に立って僕らがカーティスさんと遭遇した一連の話をした。
場所に関しては正面モニターに中域図を出しての説明であった。
そして説明を聞いた後
クレア「それにしても……そのカーティスって奴なんだけどさ、物好きだよねぇ〜」
レイチェル「どういう意味?」
クレア「だってクロスボーンガンダムは木星にとっちゃ敵の機体だよ。なのに使ってるなんて相当な物好きじゃないとできないよ」
とクレアにしては珍しくマトモな意見だった。
さらに
ブランド「ところでそのカーティスって人の顔は拝めたかしら?」
マリア「国際救難チャンネルでの音声会話だったので相手の顔は見てないですね」
ブランド「あらそう、残念ね」
と僕らがカーティスさんの顔を見てないのにガッカリしたブランドさんであった。
他にも
エターナ「木星もずいぶんと様変わりしたものね」
キリシマ「でも相変わらずバタラを使用している辺りまだまだ発展途上ですわね」
等とそれぞれ意見を述べていた。
それから
マリア「では私からは以上ですので艦長・ニキさん後はよろしくお願いします」
と言ってマリア姉さんは僕の隣に再び座った。その後
ニキ「では引き続きジャブローから離脱した別の機体の写真を写します」
ということで再び静かになって正面モニターを見つめた。
そこには金色の脱出ポットを抱えた見たことの無い機体の姿があった。
ゼノン「この機体については整備班の解析でも正体不明だったが脱出ポットの方はどうやらベスパのビルケナウとの見解だ」
と艦長からその機体に関することが話された。そうしたら
エイブラム「味方のビルケナウがいるところに核を放つのはおかしいのではないか?」
コルト「言われてみりゃそうだよな。普通は味方がいるのに核放つ馬鹿はいないよな」
エリス「ということはベスパ内部の派閥争いですかね?」
マリア「その可能性ありそうね。ジャブローで誰かとの表沙汰に出来ないことをしていてそれの証拠隠滅に核を使用。
その際一方の派閥には知らされてなかったからこうなった
って感じで」
とみんなでベスパが核を使用した理由を推測してみた。
三日目 16:50 訓練再開
ベスパの核使用について考察をしていたら
ゼノン「諸君、ミーティングはこれで終わるから引き続き考察してても構わないし訓練に再び励んでも構わんぞ」
と艦長が言ったらそれまで考察していたのをピタリと止めてチーム毎に集まって今後どうするか話し合うことにした。
そして僕らは
マリア「まだトランザムを起動しての訓練をやってないからそれをやるわよ」
ということでブリーフィングルームを出てMSデッキへと向かった。
MSデッキに着いたら機体はペイントが落とされていた。そこにライルさんがいたので
ライル「いつでも訓練に行けるよ」
ルーク「ありがとう。ペイント落とすの大変だったでしょ」
ジュナス「それとクレア達は加減を知らないからペイント弾等って結構消費したんじゃないですか?」
ライル「そうだよ。ペイント弾の他にダミーバルーンも消費が普通より多いからケイさんがクレア達の給料からそれらの購入費を差し引くって言ってたな」
「でもそれって自業自得だからいいかも」
ライル「ハハハッ、そうかもね」
マリア「ライルさん、話を変えますけどトランザムで発進って可能ですよね?」
ライル「艦内ですでにトランザムを起動してから発進ってことだね。
もちろん可能ですよ。機体が艦との接続を離れたら機体のみトランザム状態になるからね」
マリア「わかりました。みんな、聞いたわね。トランザム状態で発進するわよ」
ルーク「了解」
ジュナス「わかりました」
「うん、わかったよ」
とライルさんからケイさんの愚痴と発進に関することを聞いてから機体に乗り込んだ。
帰還したときから艦と接続をしていないので乗ってすぐにトランザムを起動した。それから
マリア「ラさん、これから発進するのでシークエンスお願いします」
ラ「わかりました。それでは
ハッチ解放、カタパルト正常、進路クリア
発進いつでもどうぞ」
マリア姉さんがラさんに発進シークエンスをお願いした後に僕らはトランザム状態での発進をした。
僕らの発進を見てブリッジでは
カチュア「ミ〜ちゃん、ミ〜ちゃん、機体が真っ赤だよ。なんで?」
シス「トランザムを起動したからでしょ」
リコル「シスちゃんの言うとおりブレイヴはトランザム可能なのでこうした発進も可能なのですぅ〜」
カチュア「そっか、太陽炉積んでたの忘れてた。
それにしても……機体から粒子がキラキラ光って綺麗だなぁ〜」
ラ「ほんと、そうね」
とオペレーターのみんなが言っていたようだ。
(ちなみにコレは後からビリーさんから聞いたことである)
三日目 17:20 艦長の提案
発進してからは午前と同じようにトランザム状態で左右旋回・Uターン・宙返り・急上昇・急降下・きりもみ回転・バレルロール等を行った。
そんな中
ラ「艦長からの提案ですがDチームと艦を相手にした訓練はどうか?
とのことです。
具体的に言うとCチームの皆さんが艦に仕掛けてそれにDチームの皆さんが艦と共に応戦する
というのです」
こんなラさんからのメールが受信された。
ジュナス「コレってどういう意味あるんだ?」
ルーク「メールの内容からして太陽炉搭載機との戦闘訓練になりそうですよ」
ジュナス「あぁ、そういうことか。僕らが仮想敵ってことね」
「それで……マリア姉さん、どうするの?」
マリア「もちろんOKするわ。艦のどういった点が弱点なのか自分達で戦ってみてわかることもあるわ。
それじゃあ、返信のメールするけどいいわよね?」
「マリア姉さんがそう言うならそれでいいよ」
ルーク「僕も構いませんよ」
ジュナス「もちろん僕も」
マリア「わかったわ。じゃあ返信するわよ」
ということでマリア姉さんが承諾の返信メールを艦に送った。
艦のブリッジ
ラ「マリアさんから返信メール着ました。
艦長の提案に承諾します。早速ですがこれから仕掛けるのでしっかり対応してください
とのことです」
ゼノン「わかった。ではCチームを仮想敵とした訓練を始めるぞ」
エルンスト・ビリー・ラ・シス「了解」
リコル「了解ですぅ〜」
カチュア「うん、わかった」
艦の周囲
マーク「相手はマリア達か」
ラナロウ「当然だけどトランザム使ってくるんだよな」
エルフリーデ「だろうな。だがいくら速くとも攻撃が当たらなければどうということはない!!」
エターナ「確かにそうだけど……避けたら艦に当たったはダメよ」
エルフリーデ「そんなへまはせぬわ!!」
ラナロウ「だといいけど。まぁ、艦にはアレあるの知らないからビックリするだろうな……おっとレーダーに反応したから来るぜ」
マーク「そのようだな。さぁ、話はここまでにして訓練に集中だ」
と僕らが接近したのに気づいて臨戦体制を整えたDチームであった。
三日目 17:30 対艦訓練
リコル「Eセンサーに反応、艦の真上から襲撃ですぅ〜」
ゼノン「なるほど、正面は艦砲が分厚い壁となり左右及び後方は直援のMSが相手になる。となれば真上から急降下しての強襲しかないな。
よし、GNミサイルを真上に発射」
エルンスト「わかった」
僕らがクルーザーモードで艦の真上から急降下したらこちらに向かってミサイルが放たれた。
マリア「やっぱりそうなるわよね。それじゃあ変形して迎撃したら接近してマークさん達と戦うわよ」
「多分だけどこっちの攻撃に備えて艦の方はフィールド展開するからでしょ?」
マリア「えぇ、そして……」
ジュナス「マリアさん、後のことよりまずは迎撃を」
マリア「そうね」
ということで変形してミサイルを一つも残さず全て破壊した。
そして僕らが接近すると
マーク「来るぞ!!俺はマリアと、ラナロウはシェルドと、エルフリーデはジュナスと、エターナはルークとそれぞれ対応してくれ」
ラナロウ「わかった」
エルフリーデ「任せろ」
エターナ「OKよ……って1機足りないわ!?」
マーク「何っ!?ほんとだ。ルーク機がいないだと!!」
ようやくルークさんの機体がいないのに気づいたけど遅かった。
ルーク「後ろがこれじゃあ、がら空きですよ!!」
そう言いながらトランザムでルークさんが艦に仕掛けたら
ラ「後方から狙われてます。フィールド緊急展開!!」
リコル「間に合わないですぅ〜」
シス「大丈夫、アレを発射したから」
フィールドは展開されなかったけどアンチビーム爆雷が作動したので艦にダメージはなかった。
そしてルークさんがこちらに合流しようとしたけどエターナさんがそうはさせなかった。
ジュナス「まさかアンチビーム爆雷装備していたなんて……」
エルフリーデ「そんなことを戦場で言ってるとは……随分と余裕だなぁ」
ジュナス「うわっ!?いつの間に接近してたんですか?」
とジュナスはエルフリーデさんと1vs1になり
マーク「さて、俺が前に出るから援護よろしく」
ラナロウ「任せとけ」
マリア「基本のフォーメーションよ、いいわね?」
「わかってるよ」
僕とマリア姉さんはマークさん、ラナロウさんの二人と戦うことになった。
三日目 17:50 厚みのある弾幕
僕とマリア姉さんがマークさん・ラナロウさんと戦っていたらマークさん達から見て3時の方角からビームが数発放たれてきた。
マーク「この攻撃は……ジュナスか!?」
ラナロウ「ルークはエターナが押さえてるからそうだろうな。
トランザムすりゃあストライクなんてあっという間に引き離せるし」
マーク「だよな。しかもエルフリーデの機体は接近戦主体だから……ってぼやいてもしょうがないな」
そんなマークさん達を見て
マリア「フルブラストを放つからシェルドはその隙にマークさん達から見て9時の方角に移動して攻撃、いいわね?」
「わかった、ジュナスにも通信するよ」
マリア「えぇ、お願い」
そしてマリア姉さんがフルブラストをマークさん達に向けて放つと同時にジュナスが攻撃したので僕のいる方角に移動してきた。
マーク「ここなら安全だな」
ラナロウ「そうはいかねぇみたいだぞ。ほれ、アレ」
とラナロウさんは気づいたのでジュナスとマリア姉さんと3方向から同時攻撃を仕掛けた。
マーク「3vs2じゃ当然だけどこっちが不利だよな」
ラナロウ「そうでもねぇぞ」
と避けながらラナロウさんが言ったら
「熱源接近!!」
ジュナス「エターナさんのセカンドVが狙撃?
マリア「違うわ、艦の援護射撃よ」
とこちらに向けて艦の主砲からの砲撃が放たれた。
マリア「当てる気が無いから牽制みたいね」
ジュナス「でも直撃したら確実に撃墜されますよ」
「そりゃあ元は長距離大型メガ粒子砲だからね。この艦はGN粒子を動力源にしているからGNメガランチャーって名称になっているけど……」
そうこうしているうちにマークさんとラナロウさんはデュートリオンビームでエネルギーを回復していた。
マークさん達がデュートリオンビームを受信し終えたらそこに
エルフリーデ「やっとたどり着いた。ジュナスはマリア・シェルドと合流したみたいだな」
ラナロウ「ようやく来たか。さっさとデュートリオンでエネルギー補充しな」
マーク「俺らと艦砲射撃で接近を防いでおく」
エルフリーデ「そうさせてもらう」
とエルフリーデさんがやって来て早速補充に向かった。
受信する様子を黙って見てないで攻撃を仕掛けたけど
マーク「邪魔はさせないぜ」
ラナロウ「こっから先は行かせねぇよ」
ブリッジ
エルンスト「全砲門、目標、ブレイヴだろ?艦長」
ゼノン「そうだ。ミサイルと共に撃てぇぇッ!!」
ビリー「フィールド展開頼むぜ、ルナさんよぉ!!」
ラ「りょ〜かい」
カチュア「ミ〜ちゃん、爆雷発射しないの?」
シス「オートで発射するから大丈夫」
とエルフリーデさんのデュートリオンビーム受信を援護した。
マリア「こんなに弾幕が厚いと接近は難しいわね」
「しかもアンチビーム爆雷とGNフィールドで二重に艦を防御可能だからフルブラストも効果が薄いね」
ジュナス「こうして敵対してみると手強いな」
そしてエルフリーデさんがエネルギーを回復したら
エルフリーデ「まずは貴様だぁぁッ!!
逃げ回ってばっかのジュナスゥゥッ!!」
と外部スピーカーをオンにして叫びながらジュナスに突っ込んで行った。
しかも
ラナロウ「そうか、ジュナスは逃げ回るしか能がないチキン野郎か。ほんと、ブレイヴはお前にピッタリな機体だなwww」
とラナロウさんが挑発したら
ジュナス「僕は……チキン野郎なんかじゃありません!!」
そう言ってジュナスはトランザムを起動してラナロウさんのルージュに接近戦を挑みに行った。
それを見て
「ジュナスの奴アレだと挟み撃ちされるよ。だから僕、援護に行ってくる」
マリア「うん、よろしく」
と僕は挟み撃ちの危険にさらされるジュナスの援護に向かった。
それから
マリア「さてと、私の相手はマークさんか」
マーク「こっからはリーダー同士の一騎討ち」
マリア姉さんとマークさんは1vs1の勝負となった。
三日目 18:20 エルフリーデさんの騎士道 ( No.218 )
ラナロウさんに向かって行ったジュナスを追いかけてたら
エルフリーデ「待ちわびたぞ、さぁ私と勝負だ!!」
とエルフリーデさんが立ちふさがった。
「えっ…、ジュナスを追ってたんじゃなかったんですか!?」
エルフリーデ「フッ、頭に血が昇った奴をラナロウといっしょに相手にするのは興が乗らんし私の騎士道に反するからな。
だからお前と戦う方を選んだのだ!!
さぁ、いざ勝負!!」
と言った。
その後左肩のマイダスメッサーを投げて右肩のコンボウェポンのバルカンを発射しつつ問答無用で襲いかかってきた。
こちらもビームライフルで応戦するけど軌道は読まれるのであっさり避けられた。
そしてシュベルトゲベールの攻撃があと一歩で届く距離まで接近したらガンランチャーを発射したのでこれも回避しようとしたら弾が真っ二つに急に割れて中からトリモチが出てきた。
それにビックリして動きを止めたら立て続けにそのトリモチ入りガンランチャーを発射してきた。
そうしてモニターをトリモチで塞がれたところで
エルフリーデ「もらったぁぁッ!!」
と言ってビーム刃を展開していないシュベルトゲベールを振りかざした。
その斬撃で機体が揺さぶれながらも
「これが騎士の戦い方ですか!?おかしいですよエルフリーデさん!!」
と言ったら
エルフリーデ「これはだな、ケイがトリモチガンランチャーの性能を試したいから搭載しただけだ。文句を言うならケイに言え」
こう反論した。
その後一切攻撃を仕掛けないので
「掛かってこないんですか?チャンスなのに……」
と聞いたら
エルフリーデ「そんなトリモチまみれでモニターが塞がれたお前をいたぶるのは私の騎士道に反するからな。
それよりジュナスが心配だから向こうに行くぞ」
と言ってストライクでブレイヴの左腕を掴むとそのまま引っ張った。
(それにしても普通ならこの状況は攻撃するのにしないなんて……正々堂々と真っ向から勝負をしたいエルフリーデさんらしいな)
と僕はトランザムを発動したジュナスのブレイヴとラナロウさんのルージュが戦っているところに引っ張られて向かっている間思った。
三日目 18:40 訓練終了と今後の課題
移動中
エルフリーデ「ちょっといいか?そのトリモチ外すぞ」
「いいですけど……どうやって?」
エルフリーデ「フッ、こうするのさ」
そう言うとアーマーシュナイダーを取り出してヘラのように器用に扱ってトリモチを取っていった。
エルフリーデ「どうだ?視界は」
「良好ですよ。ありがとうございます。
けど……そのアーマーシュナイダー使い物になりませんよ」
エルフリーデ「アーマーシュナイダーは使う頻度は少ないからこうなっても問題無いし帰還したら整備班に取ってもらえばいいさ」
とエルフリーデさんが言ったら高出力のビームが付近を通り過ぎると共に
エターナ「訓練中に二人でな〜にいちゃついてるのかしら?
後でマリアに言いふらしちゃうわよ」
エターナさんから通信がされたので
エルフリーデ「いちゃついてなどおらん、そうだよな、シェルド」
「エルフリーデさんの言うとおりです」
と反論したらまた撃ってきた。
それから目視可能な距離までセカンドVが右肩のビームキャノンを撃ちながら接近するとアーマーシュナイダーを見て
エターナ「な〜るほど、トリモチを剥がしてたのね。エルフリーデらしいわ」
「あのぉ、わかったのならマリア姉さんに言いふらすのは勘弁してください」
エターナ「いいわよ。それよりエルフリーデはデュートリオンビームで回復したら?
ブレイヴを引っ張って移動した分通常より多くエネルギー消費したんじゃない?」
エルフリーデ「そうだな。じゃあ、お言葉に甘えて」
こうしてエルフリーデさんはデュートリオンビームの補給をしに行った。
エターナ「さ・て・と、ここからは私が相手よ。あなたの力量私に見せてちょうだい!!」
ということで今度はエターナさんが相手になった。
クルーザーモードで攻撃しつつセカンドVの周りを旋回してだんだんと接近、それから変形してビームサーベルで斬り込む
この戦法を取ったけど・・・
エターナ「狙いがわかればこちらも対処するのは簡単よ」
と言って背後に回り込まれてビームキャノンを突き付けられた。
エターナ「はい、これで私の勝ち。実戦だったらコクピットは吹き飛ばされて死んでるわよ」
「そうですね。ところでルークさんはどうしたんですか?」
エターナ「ルークならジュナスの援護に向かったわよ。まぁ、ラナロウなら2vs1でも大丈夫でしょ」
エターナさんがこう言ったら
ラ「CチームとDチームの皆さんお疲れさまでした。訓練はこれで終了します。繰り返します、訓練はこれで終了します。
なので帰還してください」
とラさんから通信が入った。
エターナ「あら、もう終わり?早いわね。じゃあ艦に戻りましょ」
「えぇ」
ということで帰還コースに入った。
そして艦への帰路
エターナ「そうそう、訓練する時は攻撃の狙いを読まれないようにしてね。これは誰が相手の場合でもいっしょだから」
「わかりました」
とエターナさんから訓練の課題を出された。
それから艦に着艦して今回の訓練は終わった。
三日目 18:50 ルナさんの愚痴
帰還してからロッカールームに行くと
マーク「お疲れ、あと来てないのは誰だ?」
と着替えを済ませたマークさんが声をかけた。
「エターナさんは僕といっしょに帰還したのでラナロウさん、ルークさん、ジュナスですね。
ちなみにマリア姉さんとエルフリーデさんはもう帰還してますよね?」
マーク「あぁ、そうだ。じゃあ俺はメディカルチェックして食堂に行って夕食をいただくよ」
そう言ってマークさんはロッカールームを後にした。
だけどすぐ戻って来て
マーク「早く着替えてメディカルチェック済ませよ。マリアがお前のこと待ってるからな。いいな!」
そう言い残すと再びロッカールームを後にした。
それから僕はシャワーで汗を流してから私服に着替えた。
その後メディカルチェックをしにロッカールームを出ようとしたら
ラナロウ「お疲れ、マークはもう行ったよな?」
「えぇ、僕がシャワーを浴びる前にメディカルチェックしに行きましたよ」
ラナロウ「なるほど。あんがとさん」
ルーク「やぁ、先に帰還してたんだね」
ジュナス「やっぱり僕らが最後か」
と帰還した三人に会った。
そしてロッカールームを出て医務室に入ると
ルナ「マークの次はシェルドか。ちなみにラナロウ・ルーク・ジュナスはもう帰還したか?」
「えぇ、ロッカールームを出るとき会いましたよ」
ルナ「そうか。女性陣はノーランが担当していたが……先ほどエターナのチェックを済ませたらアイツはとっとと夕食を食べに行ったからな。
だから私も残りの連中のチェックを済ませて夕食を食べに行きたいものだ」
「じゃあ僕のチェックを済ませてくださいよ。まだなんですけど……」
ルナ「んっ!?……あぁ、悪い。愚痴をだらだら言っててお前のチェックを忘れてた。すまんな」
「誰かの愚痴を聞くのならラさんで慣れているので大丈夫ですよ」
ルナ「そうか、優しいなお前は。ではチェックを始めるぞ」
とルナさんの愚痴を聞いた後にチェックは行われた。
ルナ「心拍数……正常、風邪の症状……見当たらない
うん、どこも悪くないから行っていいぞ」
「ありがとうございます。それと……僕でよければ愚痴はいつでも聞きますよ」
ルナ「気持ちだけ受け取っておくよ。それに普段からこういった愚痴はマリアが聞いてくれるからな」
「あぁ、ルナさんとマリア姉さんは同室でしたね」
ルナ「そういうことだ。さぁ、夕食を食べに行きな。マリアがお前のこと待ってるぞ」
「そうだった、ではこれで失礼します」
ということでどこも異常がなかった僕は医務室を出て夕食を食べに食堂へ向かった。
三日目 19:05 夕食〜ブラッドさんの新作
マリア「遅かったわね。誰かと話してたの?」
「話って言うよりルナさんの愚痴をメディカルチェック前に聞いたからだよ」
マリア「ふ〜ん、ルナが愚痴をこぼしたんだ。内容は後で本人から聞くから夕食を食べましょ」
「うん、そうだね」
と食堂の前で僕を待ってたマリア姉さんと合流して中に入った。
そして注文しようとしたら
ブラッド「本日の夕食は有無を言わず私の新作となっている。
だから飲み物だけ注文してくれ」
と言われたので
「ちなみにその料理に合うとしたら……どれがオススメですか?」
こう聞いたら
ブラッド「ふむ、強いて言うならウーロン茶ってとこだな」
と答えたので
マリア「じゃあウーロン茶二杯で」
マリア姉さんが僕の分も頼んだ。
その新作を待ってる間は
マリア「へぇ〜、ストライクのガンランチャーにトリモチ弾か。ケイさんよく思い付いたわね。私でも多分初見は対処できないわ」
「ほんと、アレを初見で避けれるのニュータイプ・イノベイター・Xラウンダーと言った能力を持った連中くらいだよ。
ところでマークさんのデスティニーインパルスって1vs1で戦ってみてどうだったの?」
マリア「そうねぇ〜、私にとっては脅威的な機体じゃないわ。
テレスコピックは高出力ビームだけど簡単に回避できるしエクスカリバーはビームサーベルより取り回しが効かないから接近戦はこっちが押してる感じはあったしビームブーメランは戻ってくるのを考慮すれば軌道は読めるわ。
ビームライフルも装備しているけどGNフィールド展開すれば防げるから対処は楽ね」
「姉さん、それは言い過ぎじゃないかなぁ……」
マリア「私は聞かれたから戦ってみた感想を答えただけよ」
と先ほどの訓練の内容を話し合った。
そして話しているうちに頼んでいたウーロン茶と共にブラッドさんの新作料理が運ばれてきた
トニー「ほら、これが新作だ。食べる前に俺から一言
『無理して全部食べることはないぞ』
いいな」
トニーさんがそう言って目の前に出したのは真っ赤なスープの中に麺が入っていてその上にひき肉・チンゲン菜・白髪ネギが盛られた器だった。
「姉さん、これって担々麺だよ……ね?」
マリア「えぇ、そうね。見るからに辛そうだけど。
さぁ、出されたから食べましょ。今日の夕食は、これしか作ってないみたいだし」
「そうだね。じゃあ……いただきます」
マリア「いただきます」
ということで担々麺を食べることにした。
三日目 19:20 担々麺の激辛攻撃
先ずはスープをレンゲに救って一口飲んでみた。
「うっ…、当然だけど辛い!!」
マリア「そうね。辛いのが苦手な人にはきついわね。次は麺を食べてみましょ」
「うん」
ということで麺をズルズルと音をたてて食べた。
細縮れのためスープがよく絡んでいたからピリ辛な感じだった。
そして食べてるうちに身体が暑くなってきたら
ルナ「ふぅ、やっと夕食にありつけれる。……ところで今日の食堂は、なんでこんなに暑いんだ?」
ブラッド「貴様も食べればその理由がわかるぞ。ちなみに今日は私の新作しか出さないからな」
ルナ「なんだ、何を食べるか決まってるのか。じゃあ飲み物をノンアルカクテルのカシスオレンジ頼む」
ブラッド「わかった」
とルナさんが食堂にやって来た。
それから僕らを見つけると真っ先に向かって来た。
ルナ「ほう、これが新作料理か」
マリア「あら!?ルナじゃない」
「ほんとだ。もうメディカルチェックは終えたんですか?」
ルナ「あぁ、私の方からロッカールームに出向いて……診断をとっとと済ませたからな」
「だから白衣姿なんですね」
ルナ「そういうことだ。で……見た感じ相当辛いようだな、その担々麺」
マリア「えぇ、そうよ。これからルナもその辛さを味わうことになるわ」
ルナ「そうなるな」
ということでルナさんがマリア姉さんの隣に座った。
それから僕らが半分ほど食べたところに
バイス「ル〜ナちゃ〜ん♪おっ待たせぇ〜♪辛いから気を付けてねぇ〜♪それとノンアルのカシスオレンジは、おかわりいくらでもいいよぉ〜♪」
ルナ「そうか。……ありがとう」
バイス「じゃあ、俺はこれで♪」
とバイスさんがルナさんの担々麺を持ってきた。
その後こちらに思い出したかのように再びやって来て
バイス「マ〜リアちゃ〜ん、ウーロン茶のおかわりいるかい?♪」
マリア「えぇ、シェルドの分もお願いするわ」
バイス「OK、俺にまっかせなさ〜い♪(ほんとはシェルドの分はやりたくないけどそんなことしたらマリアちゃん怒るからなぁ……♪)」
とマリア姉さんと僕のグラスを持ってウーロン茶を継ぎ足しに行った。
その様子を見て
ルナ「フッ、バイスの奴……マリアに頼まれなかったらお前の分はおかわりをやらなかったぞ」
とルナさんが僕に向けて言ったので
「でしょうね」
と返答した。
それから
バイス「マ〜リアちゃ〜ん、ウーロン茶お〜待たせぇ〜♪
それとシェルド、マリアちゃんに感謝しろよ!♪マリアちゃんの頼みじゃなかったらお前の分なんて俺様やらなかったからな♪」
とバイスさんがウーロン茶を持ってきた。
三日目 19:50 激辛料理を食べ終えて
そして激辛担々麺を食べ終えると身体からは汗が滝のようにダラダラと流れ落ちた。
マリア「ふぅ、たっぷり汗かいたわね」
「そうだね。早くシャワー浴びたいよ」
と僕が言ったら
マリア「あっ、そうだ。シャワーで思い出したけど20:00から浴室使用の予約とってあるからこの後部屋に戻ったら水着と着替えを持って浴室ね」
「えぇ〜、いつの間に!?」
マリア「昨日の内にしたわ。誰とも被らない時間を選んだらこの時間帯ってわけ」
「そうなんだ」
とマリア姉さんが既に浴室使用の予約をしていたのであった。
それを聞いて
ルナ「私のことはお構い無くもう行っていいぞ。お前らの…その……汗だくな姿をいつまでも見たくないので」
ルナさんがこう言ったので
「じゃあ、お言葉に甘えて失礼します」
マリア「ルナ、またね」
と言って器とグラスを返しに行った。
「ごちそうさまでした」
マリア「ごちそうさまでした。ここに置いておきますよ」
ブラッド「ほぅ、スープも全部飲んだか。ネリィのようにスープを残すゴミもいたのだがな」
とラーメンの器とグラスを返したらブラッドさんがこう言った。
それから食堂を出たら
マリア「じゃあ浴室に20:00ね」
「うん、わかった」
ということで自室に戻った。
部屋に入ると早速
「ジュナスは夕食だな。……って当たり前だよなさっきロッカールームで会ったんだし。さてと着替え着替えっと」
こう言って着替えと入浴時に着用する水着とバスタオルを持つとすぐさま府屋を出て浴室に向かった。
三日目 20:00 いざ入浴
浴室の近くまで来たら
キリシマ「あら、シェルドじゃありませんか。その様子だとこれから入浴ですね」
「えぇ、そうです。キリシマさんの方も上がったばかりですね。シャンプーのいい香りがしますよ」
「よくわかりましたわね。……やっぱマリアといっしょに過ごす期間が長いからか?んっ?どうなんだ?」
「ちっ…、ちょっとキリシマさん、苦しい……」
と風呂上がりのキリシマさんが絡んできて僕の首をグイグイ締め付けてきた。
しばらくするとそこへ
マリア「キリシマさん、何やってるんですか?」
とマリア姉さんがやって来た。
キリシマ「あら、マリアですか。シェルドが風呂上がりの私の髪からシャンプーのいい香りがするって言うからこうして匂いを嗅がせているのですわ」
マリア「そうやってプロレスみたいに首を締めながらですか?」
キリシマ「えぇ、これだと身体が密着して嗅ぎやすいと思いまして。
……あぁ、もう充分な様子なのでこれで失礼しますわ(これ以上やったらマリアの怒りをくらっちまいそう……ですわ)」
そう言ってキリシマさんは僕を解放したらそそくさとその場を去った。
それから
「あぁ〜、苦しかった。マリア姉さんが来てくれなかったらどうなっていたことやら……」
マリア「大丈夫?お風呂入るの少し待つ?」
「平気だよ」
マリア「そう、じゃあ行こっか」
「うん」
ということで手を繋いで浴室に向かった。
入り口に着くと
マリア「それじゃあ中でまた会いましょ」
「わかった」
と男女別の脱衣場に入った。
そして服を脱いで水着を着用すると浴室に入った。
マリア姉さんは、まだ来てないのでシャワーでサッと身体を洗った。
それから浴槽に入ったらガラガラッと脱衣場の戸が開いてマリア姉さんが
マリア「お・待・た・せ。
どうかな?この水着、私に似合う?」
こう言って黒のビキニ姿で入ってきた。
「うん、似合ってるよ。だってマリア姉さんの素敵なプロポーションが普段よりはっきり拝めるんだもん」
マリア「フフッ、ありがとう(でも……そんなこと言われて見られるとちょっと恥ずかしいな)それじゃあシャワー浴びてそっちに行くわね」
「うん、わかった」
その後マリア姉さんが立った状態でシャワーを浴びた。
ちなみにマリア姉さんのシャワー姿は艶やかな髪が濡れて見ていて色っぽかった。
シャワーを浴び終えたマリア姉さんが浴槽に入ると僕の隣にやって来た。それから
マリア「ふぅ〜、気持ちいいわね」
「そうだね。こうしてゆったり浸かれる浴槽がある戦艦って他にはアークエンジェルとマザー・バンガードくらいだよ」
と会話を楽しんだ。
三日目 20:20 ふと思ったけど・・・
そんな入浴中
「あっ、そういえばこうして浸かってるとき出撃することになったらどうしたらいいんだろう?」
こう思ったら
マリア「身体を拭かず、さらに服も着ないでそのままの格好でMSデッキに行くわよ。コクピットに予備のスーツとヘルメットは備え付けてあるからそれを着用してから出撃すればいいわ」
とマリア姉さんが答えた。
「なるほど。でも……帰還したら艦内清掃は確実だね」
マリア「そうなるわね。あぁ、それとそうなった場合ルークさんとジュナス君には先に出撃してもらうわ」
「そうだね。待たせる訳にいかないし」
マリア「そういうこと」
それから
マリア「あっ、そうそう、夕食前に聞いたんだけど模擬戦の課題をエターナが出したんだって?」
「うん、さっきの模擬戦でエターナさんに手の内が読まれたから今度は簡単に相手に手の内を読まれないように戦ってみるようにって」
マリア「そっか。じゃあさ、風呂上がりは私とシミュレーターで何回も対戦しましょ。訓練はもう無いからいいわよね?」
「うん、いいよ」
と約束をした。
その後
「ねぇ、入浴時間ってあとどのくらい?」
マリア「そうねぇ〜、20:30までだからあと10分ってとこかしら。
でもそれがどうし……キャッ、ちょっと何するのよ!?」
と言い終わる前に僕はマリア姉さんにギュッと抱きついた。
「残り時間はずっとこうしていたいな」
マリア「もぅ〜、甘えん坊さんねぇ〜。でもいいわ、こうして浸かりましょ」
と僕の頭を撫でてくれた。
そして入浴時間が残り2〜3分となったら
マリア「はいっ、おしまい。そろそろ時間よ」
「あっ、もう時間なんだ。もっとこうしていたかったのに……」
マリア「また予約すればいいでしょ。今度は今日より長めに」
「そうだね。入浴時間の制限って設けてないし」
マリア「そういうこと。さぁ、シャワーを浴びて出ましょ」
「うん」
ということで浴槽から出てシャワーを浴びると各々脱衣場に入って身体を拭いて水着を脱いで服を着た。
服を着てからドライヤーで髪を乾かしていると
アル「ワレ、脱衣場にてシェルドに遭遇セリ」
エイブラム「シェルド、マリアはもう出たか?」
「えぇ、出ましたよ。なので浴室には現在誰もいませんよ」
エイブラム「そうか、ありがとう」
アルさんとエイブラムさんが入ってきた。
そして髪が乾いたら水着等を持って
「これで失礼します」
と言って脱衣場を出た。
三日目 20:35 課題克服のために
脱衣場を出て隣のランドリーで洗い物を中に入れて洗剤も入れてスイッチを押して洗濯機を作動させたらマリア姉さんを待つことにした。
そしてしばらく経ってから
マリア「あら、待ってたんだ。先にシミュレーターの方に行っててもよかったのに」
「それも思ったけど、いっしょに行きたかったから……」
マリア「そっか。じゃあ私も洗濯機回すね」
とすぐさまランドリーで洗い物と洗剤を入れて洗濯機を作動させた。それから
マリア「お待たせ。さぁシミュレーターやりに行きましょ」
「うん。……あっ、でも全部使用中だったらどうする?」
マリア「その場合は私の部屋で紅茶かコーヒーを飲んで待ってましょ」
「わかった」
ということでシミュレーターを使用しにMSデッキに向かった。
MSデッキのシミュレーターがある場所に着いたら
「ちょうど2台空いてるね」
マリア「そうね。じゃあ他の人が来る前に早速やりましょ」
「そうだね」
と空いていたシミュレーターに乗り込んだ。
今回は対戦モードを選択しての挑戦となる。そして機体選択になったら
マリア「ねぇ、機体はブレイヴでいいわよね?」
とマリア姉さんが聞いてきたので
「うん、いいよ。姉さんが指揮官機で僕が一般機で」
と返答したら次は
マリア「わかったわ。それで……戦場はどこにする?」
こう聞いてきたので
「マリア姉さんが決めていいよ」
マリア「わかったわ。あとで文句言わないでね」
「言わないよ」
とマリア姉さんに戦場を決めさせた。
その結果今回の戦場は地上の隠れる場所が無い平原となった。
マリア「さぁ、始めよっか」
「うん、お手柔らかにお願い」
ということで対戦が始まった。
お互い開始直後はクルーザーモードだったけど途中からマリア姉さんの方は急降下して変形すると下から狙い撃ちしてきた。だけど当然これは回避
そして機首をマリア姉さんの方に向けてきりもみ回転しつつ急降下しながら反撃
その後、向こうが回避しているところで一端上昇して変形
それからビームサーベルを抜いて回避しつつ再び降下
迎え撃つマリア姉さんの方もビームサーベルを抜いて鍔迫り合い
マリア「そのまま急降下しながら変形の方がよかったわよ。
今は1vs1の対戦だから大丈夫だけど実戦ではそんな変形、格好の餌食になるわ」
「忠告ありがとう」
それから距離をおいて射撃に移行
といった感じでまだトランザムはお互い使用しなかった。
三日目 20:50 対戦の成果
マリア「さぁて、これで決めるわよ!!」
そう言ってトランザムを起動させたので僕も対抗してトランザムを起動した。
でも背後から
「今だ!!」
ってタイミングで発射しても簡単に回避されるし逆に背後に回られて攻撃されても機動力が上がっているので回避はしやすくなっている。
トランザムを起動してからはそんなドッグファイトが続いた。
そしてドッグファイトに慣れた頃背後を取ったらマリア姉さんの方は変形して振り向くと同時にフルブラストを放ってきた。
こうなると思ってなかったので回避は間に合わず直撃してこの勝負は僕の負けとなった。
それから
マリア「今の完全に油断してたでしょ。どうする?洗濯が終わるまでまだ時間あるけど」
「このまま終了は後味が悪いからもう一回お願い!!」
マリア「フフッ、いいわよ。と言うよりそう来なくちゃね」
ということで再びマリア姉さんとの対戦を行うことにした。
機体は同じくブレイヴだけど今度は戦艦やMSの残骸が多い宇宙のデブリ帯が戦場となった。
開始すると目の前はデブリだらけなので視界は遮られていた。
移動の際はデブリにぶつからないようにしないといけないけど、そんなまどろっこしいことはしないで即トランザムを起動してフルブラストを放って邪魔なデブリを吹き飛ばした。
当然だけど居場所を自分から晒すことになったので
マリア「そこね!!」
とフルブラストのおかげでデブリ帯に道が形成されたのでそこからトランザムでマリア姉さんがクルーザーモードで向かってきた。
迎え撃つ僕もクルーザーモードに変形して突っ込むと
マリア「なっ…、正面からなんて本気!?」
「うん、本気だよ」
マリア「いいわ、なら……どっちが先に回避するか勝負よ!!」
と度胸試しになった。
そしてぶつかるギリギリになって僕の方が両手に隠し持っていたビームサーベルを展開してきりもみ回転をしたら
マリア「ウソッ!?いつの間にビームサーベルを?って回避は……無理か(それにしてもよく思い付いたわね)」
と僕の放った超級覇王電影弾もどきをまともに食らった。
なので今回の勝負は僕の勝ちとなった。
その後
マリア「洗濯終わった頃だから終わりにしましょ」
とマリア姉さんが言ったのでシミュレーターから出た。
三日目 21:30 シミュレーターを終えて
シミュレーターを出た後MSデッキも出てランドリーへと向かってる間
マリア「クルーザーモードでマニュピレーターにビームサーベルを保持するなんてよく思い付いたわね」
「あぁ、あれね。クルーザーモードって腕を前に伸ばしているでしょ。だからビームサーベル持ったら接近戦が可能になるんじゃないかな?
って思ったから試してみたんだ。まぁ、超級覇王電影弾みたいにきりもみ回転したのは周りのデブリを弾くためで最初からあぁしようとした訳じゃなかったんだ」
マリア「ふ〜ん、そうなんだ。じゃあ……すれ違い様に斬る予定だったんだ(今度私も挑戦してみよ)」
「うん、そういうこと」
と先ほどのシミュレーターのことを話した。
そしてランドリーに着くと
マリア「洗濯終わったみたいね」
「そうだね。……って、なんで僕のもいっしょに入れたの!?」
マリア「私の入れてもまだ余裕があったから別にいいでしょ」
とマリア姉さんが自分のと僕のを同じ乾燥機に入れてスイッチを押して作動させた。
そんな乾燥を待ってる間
エイブラム「シェルド、また会ったな。そしてマリアと会うのは午前のミーティング以来か?」
マリア「えぇ、そうかも知れませんね」
「ところでエイブラムさん、ずっと入浴していたんですか?」
エイブラム「いや、入浴は30分程度でそれからお湯の入れ換えを行ったんだ。
予約表にも書いてあったんだが見なかったようだな」
マリア「まぁ、私がシェルドに今日いっしょに入るって言ったの夕食時でしたから予約表を見なかったのは当然ですよ」
エイブラム「なるほど、そういうことなら無理もないな」
とランドリーにやって来たエイブラムさんと話をした。さらに
アル「ワレ、マリアと再びシェルドに遭遇セリ」
とアルさんもやって来た。
その後乾燥が終わって中から水着等を取り出すと
マリア「では私達はこれで」
「失礼します」
と言ってランドリーを後にした。
ランドリーを出た後
マリア「それ置いたら私の部屋に来てね。いっしょに紅茶を飲んでゆっくり休みましょ」
マリア姉さんがこう言ってきたので
「うん、いいよ」
と返答してから部屋に戻るため一旦別れた。
それから部屋に着くと水着等をちゃっちゃっとしまってすぐ出てマリア姉さんの部屋に向かった。
(そういえばこの艦の方でマリア姉さんの部屋に入るの初めてだったな)
三日目 21:55 マリア姉さんとティータイム
医務室の隣にあるマリア姉さんの部屋の前に来たので
「入ってもいい?」
と聞いたら
マリア「いいわよ、入っても」
と返事をしたので
「お邪魔しま〜す」
と言って部屋の中に入った。
そして僕を出迎えたマリア姉さんはブーツはそのままだけど白のワンピース(下がフレアスカートになっている)を着て腰に差し色でオレンジのベルトをして髪をゴムで束ねたポニーテール姿でいた。その姿を見ていたら
マリア「ほら、立ってないでこっち座って待ってなさい」
と言われたので
「あっ…、うん、わかった」
こう返事をしてベッドに座った。
それから
マリア「そうそう、ミルクティーとレモンティーどっちがいい?」
「ミルクティーがいいな」
マリア「わかったわ。ところでグラニュー糖(5g)は何本入れる?」
「一本入れたら充分だよ」
マリア「わかった」
と僕の注文を聞いてミルクティーを作るマリア姉さんであった。
その後、僕の隣に座ると
マリア「お・待・た・せ♪熱いから火傷しないようにね」
と言ってミルクティーを差し出したので受け取ると
「いただきます」
と言って一口目を口にした。
マリア「どう?味は」
「香りもよくて美味しいよ。紅茶の品種は何?」
マリア「アールグレイにしたわ。ミルクティーに最適なのよ」
とマリア姉さんが説明していたら扉が開いて
ルナ「私にも一杯頼む」
とルナさんが入ってきたので
マリア「わかった、今作るね。あっ、シェルド持ってて」
マリア姉さんは僕にコップを渡すとルナさんの分を作り始めた。
マリア姉さんが作っている間ルナさんが僕の隣に座ってきて
ルナ「マリアの作る紅茶……美味しいだろ?」
「えぇ、とっても。ところで部屋に戻ったということはもう仕事は終わりですか?」
ルナ「まだ終わりじゃないさ。ただ……暇だから休憩しに来ただけ。
まぁ、ノーランがいるから医務室は空じゃないが」
「そうですか。じゃあノーランさんが休憩中はルナさんが医務室にいるんですね」
ルナ「そうなるな」
と話しているとマリア姉さんがルナさんの分を持ってきた。
マリア「はいっ、できたわよ」
ルナ「ありがとう」
そしてルナさんが受け取ると僕の隣(ルナさんの反対側)に座って自分のコップを僕から受け取ったら
マリア「ありがとう、持っててくれて。ちなみに……一口飲んで間接キスしてないわよね?」
こんなことを言ってきたので
「してないよ。だってルナさんが隣にいるのにそんなことできるわけ無いじゃないか!!」
と言い返した。
三日目 22:15 場所を移して
そのルナさんは一気に飲み干すと
ルナ「ごちそうさま、仕事に戻るよ」
と言って立ち上がって紙コップを捨てた。
マリア「あら、もう休憩はいいの?」
ルナ「ノーランに任せっきりは……よくないからな」
マリア「そっか。じゃあ医務室でいつでも飲めるように今度から作ったミルクティーが入った水筒用意しておくね。もちろんノーランさんの分も」
ルナ「あぁ、頼む。ノーランも……喜ぶだろうから」
それからルナさんは部屋を出て医務室に向かった。
マリア「また二人っきりになったわね」
「そうだね。ところで明日は何やるんだろう?
今日みたいに一日中訓練かなぁ?」
マリア「どうかしらね。まぁ、何をやるかは朝のミーティングでわかるから今は気にしなくていいんじゃない?」
「そうだよね、明日のことなんて明日にならないとわからないし」
マリア「そういうこと。
あっ、そうそう、今から展望室行ってみない?午前に行ったら訓練内容の相談して窓から見える景色を結局見てなかったし」
「うん、いいよ。ついでにミルクティーを水筒に入れてそこで飲むってのもいいんじゃない?」
マリア「あら、いいこと言うじゃない。それなら早速準備するから先に行って」
「わかった」
ということで飲み終わるとコップを捨てて部屋を出て艦の後方にある展望室に向かった。
展望室にたどり着くと誰もいないので静寂に包まれていた。
そして15分くらい経ったら
マリア「お待たせ、誰もいないから静かね。でもゆっくり味わうにはいいかも」
と言って到着した。
それからベンチに座ってマリア姉さんが持ってきた水筒からミルクティーを紙コップに注いだら
マリア「ねぇ、乾杯しましょ?」
「うん、いいよ」
ということでコップを合わせて乾杯をした。その後は
「あれっ?ミルクティーだよね。さっきとなんか違う気がするけど……」
マリア「あら、よくわかったわね。今回はアッサムにしたわ。アールグレイと違ってこくが強いのが特徴よ」
「へぇ〜、そうなんだ。ねぇ、紅茶といえばダージリンも有名だけどこれでミルクティー今度作ってよ」
マリア「ダージリンで?ん〜、それは無理ね。
強い香りを楽しむ品種だからダージリンはミルクティーには向いていないのよ。
ストレートティーで飲みたいならいつでもいいわよ。準備するから」
「うん、わかった。楽しみにしているよ」
マリア「ところで……こうして見てると航路にGN粒子がキラキラなびいてて天の川みたいね」
「そうだね。それに暫くすると消えちゃうのも風情があるね」
マリア「そうね」
と航行している宇宙を眺めながらのティータイムであった。
三日目 22:55 楽しい時間は終わりに
23:00まであと5分となったら突然展望室の照明が消えてその代わりに非常灯が点灯して近くにある自販機にも明かりがついた。
これは宇宙を航行する際にこれから深夜帯へとなるという昼夜の感覚を示すキャリーベースにも備えていたシステムである。それを確認すると
マリア「こんな時間になったみたいだから自室に戻りましょ」
「そうだね」
ということで紙コップを捨てると部屋に戻ることにした。
そして非常灯の点灯している通路を歩いて僕の部屋の前に着いたら
マリア「フフッ、今日はシェルドといっしょにティータイムを楽しめてよかったわ」
「うん、僕も楽しかったよ。……って姉さん、何するの!?」
と急にマリア姉さんが僕をギュッと抱きしめたら
マリア「シェルド、お・や・す・み。また明日ね♪」
そう言って左ほほにチュッとキスをした。
その後呆然と立ち尽くした僕を尻目に自室へと向かって行った。
暫くの間ぼ〜っとしていたら
ジュナス「お〜い、何突っ立ってんだ?」
とジュナスが部屋から出てきた。
「あっ、ジュナス、久しぶりだね」
ジュナス「そうだな。ってそれより部屋に入れよ」
「うん、そうする」
ということでようやく自室に入った。
部屋に入ると
ジュナス「なぁ、マリアさんとの間に何があったんだ?お前の驚いた声が聞こえてから今まで」
とジュナスが質問してきたので
「それは……かくかくしかじか
ってことがあったんだよ」
正直にさっきの出来事を話した。
そうしたら
ジュナス「いいなぁ〜、普段と違う服装のマリアさんに抱きしめられてしかもキスまでされて。
さらにその前に二人っきりでティータイムかよ!!」
と羨ましがった後
ジュナス「それじゃあ僕は寝るからな、おやすみ!!」
「うん、おやすみ」
となんだか怒った感じでさっさと布団に潜り込んで寝たジュナスであった。
そんなジュナスの後に続くように僕も布団に潜り込んで目覚ましをセットしてから眠りについた。
だけど抱きしめられた時のマリア姉さんの温もりとおやすみのキスを思い出したら中々寝れずにいたため実際に眠りについたのは布団に潜り込んでから1時間が経ってからだった。