六日目 12:55 オーストラリア大陸到着
シドニー湾とは以前シドニーというオーストラリアの都市が一年戦争時にジオン軍のコロニー落としによって消滅した際に出来た湾のことである。
そして現在僕らはそこを通過中なので
クレア「おっきいねぇ〜」
レイチェル「コロニー一基が落下して出来たからね」
エリス「ほんと被害の大きさがよくわかるわね」
エターナ「そういえばシドニーってオーストラリアの首都に間違われるほどの都市だったみたいね」
エルフリーデ「そのようだな。ちなみにジュナスはオーストラリアの首都がどこだかわかるか?」
ジュナス「それくらいわかりますよ。『キャンベラ』ですよね?」
エルフリーデ「あぁ正解だ」
イワン「シドニーか……う〜む」
ケイン「何を悩んでいるのでござるか?」
イワン「シドニーで何かダジャレを一つ作りたいが中々出てこないんでね」
ケイン「そうでござるか。なら一人でじっくり考えるでござるよ。
ということで拙者はこれにて」
等と各々眺めていたらこちらにキリシマさんがやって来た。
キリシマ「ちょっと話をしたいのですがよろしいですか?」
「いいですよ」
キリシマ「んじゃ単刀直入に言うけど昨日オーブで旅館に泊まったそうだな?」
「えぇマリア姉さんといっしょに。けど……何でキリシマさんが知っているんですか?」
キリシマ「あぁ、それならミリアムがケインから聞いたのを又聞きしたけどアタシ達と同じ旅館に泊まったそうじゃねぇか。何でその時こっちにあいさつ来ねぇんだよぉぉぉッ!!」
マリア「エレカが止まっていたのは知っていたんですけどキリシマさん達だったんですね。けどあいさつに来なかったのはお互い様ってことでキリシマさんがこうして怒るのは筋違いじゃないですか?」
キリシマ「それは……」
とキリシマさんが言葉に詰まったら
ブランド「キリシマちゃん、ここは素直に引き下がりましょ。マリアの言う通りここはお互い様ってことでおしまい」
とブランドさんが仲介しにやって来たら
キリシマ「わかったよ、難癖つけて悪かったな。ではごきげんよう」
と言ってキリシマさんは去っていった。
それから
「ブランドさん仲介ありがとうございます」
ブランド「どういたしまして。キリシマちゃん、ミリアムちゃんと宿泊した仲だからね」
マリア「三人で泊まったんですか。それなら部屋の場所が違うので会わないのも頷けますね」
とブランドさんと話をした。
ちなみにこの間ルナさんは黙って聞いた。
六日目 13:10 艦のトランザム起動
そんな一悶着の後シドニー湾を過ぎたら
ラ「甲板にいる皆さんは艦内に戻ってください。これよりトランザムによる移動を開始します。繰り返します、これよりトランザムによる移動を開始します」
とアナウンスが流れたので艦内に戻った。
その後ブリッジからニキさんがやって来て誰か残っていないか確認したら甲板に通じるドアをロックした。
それから僕らが通路を歩いていたら
「うわっ!?」
マリア「きゃっ!?」
ルナ「……クッ!?」
と一瞬前に引っ張られる感じがしたのでトランザムによる移動が始まったようだ。
そして体勢を整えたら
ルナ「なぁマリア、トランザムって……機動するとこんな感じか?」
マリア「私達が乗っているブレイヴの場合は急旋回、急加速、急停止等を行えば今みたいに身体が引っ張られるわね。それ以外だと通常の操縦とはさほど変わり無いわ」
ルナ「そうか。……じゃあ私はこれで失礼するよ。棚の物が落ちてないか確認しないとな」
ということでルナさんは医務室に向かった。
その後ろ姿を見届けたら
「そういえばすっかり忘れていたけど服を洗濯していたんだった。ちょっとランドリーに行ってくるね」
ということでランドリーに向かった。
ランドリーに着いたら
「放置していた洗濯物があったから持ち主は医務室に取りに来な」
とノーランさんが書いたメモがあったのですぐさま医務室へと向かった。
そして
「失礼します」
と言って医務室に入ったら
ノーラン「何の用だい?って聞かなくてもわかるよな。洗濯物取りに来たんだろ。そこのかごに入れてあるから持っていきな」
「すみません、お手数かけました」
と言って洗濯物を手に取ると
「あっ、乾いてる。ノーランさんが乾燥機にかけたんですか?」
ノーラン「そうだよ。濡れたままで放置は衣類がかわいそうだからね」
「重ね重ね、申し訳ありません。以後このようなことが無いように気を付けます。ではこれで失礼します」
と言って洗濯物を手に医務室を出た。
それから自室に戻るとジュナスが寝ていたので起こさないように静かに衣服をしまうと部屋を出たら外の景色を見に艦後部の展望室へと向かった。
展望室に着いたら
ネリィ「あらシェルド、今回はマリアといっしょじゃなくて一人なんだ」
「いつもマリア姉さんといっしょってわけじゃないですよ」
と先に来ていたネリィさんに会った。
六日日 13:25 ネリィさんと会話
ネリィ「ちなみにここに来たのは暇潰しかしら?」
「そうですね。こうして景色を見に来ました」
ネリィ「そう。ところで午前のオルク襲来時には水中戦でしたよね。話を聞かせてくれませんか?」
「いいですよ。こちらも空中の様子が知りたいのでネリィさんの話を聞きたいですね」
ネリィ「もちろん、そちらの話を聞いた後に」
ということでお互いにオルクとの戦いがどんな感じだったか話し合った。
ネリィ「敵の母艦を撃墜ですか。こちらからも確認出来た水柱はそれでしたのね」
「えぇ、トリロバイトの攻撃を回避した先にいたので。ネリィさんの方も大気圏内では重力の関係でコントロールが難しいプロト・フィンファンネル扱えたんですね」
ネリィ「ナイトロのお陰よ。まぁ胸のビームを撃つとき立ち止まったバビを狙うのは簡単でしたけどね。
あとクレア達は初めてのウィングユニットでしたけど変形を駆使して苦戦した感じは見当たらなかったわね」
「そのクレアですけどメガビームランチャー、マイクロミサイル使えなくて一気に多数撃破できないって愚痴ってませんでしたか?」
ネリィ「そんな様子はありませんでしたよ。むしろ相手に積極的に接近してビームサーベルで斬っていましたわ」
とネリィさんが言ったら
ラ「訓練場に到着しました。繰り返します、訓練場に到着しました。
なのでこれからミーティングを行います」
と艦内アナウンスが流れたので
ネリィ「遅れずに行きましょう」
「そうですね。あぁネリィさん、また機会があればこうして話をしましょう」
ネリィ「いいわよ。機会があればね」
と約束をしてミーティングのためブリーフィングルームに向かった。
ブリーフィングルームに着くと
ラナロウ「珍しい組み合わせだこと」
エターナ「あら、マリアじゃなくてネリィといっしょなのね」
エリス「シェルドがネリィさんといっしょ!?」
レイチェル「どうして?
何で?」
クレア「こういうこともあるもんだねぇ〜」
とみんな驚いていたので
ネリィ「展望室で会って話をしていたのでその流れでいっしょに来ただけよ」
とネリィさんが事情を説明したらみんな納得した。
それから席に座って待っていたら
マリア「あら、先に着いていたんだ」
と行ってマリア姉さんがやって来て隣に座った。
それから
マリア「洗濯物を取りに行った後は何をしていたの?」
「展望室に行ってたよ。そうしたらネリィさんがいたから午前の戦闘のことを話していたんだ。
それでこのミーティングのアナウンスが流れたからいっしょにここに来たってわけさ」
マリア「そうなんだ。私の方はあの後部屋で紅茶を飲んでリラックスしていたわ」
「じゃあこのミーティング終わりに飲ませてよ」
マリア「えぇいいわよ」
とこれまでお互い何をしていたのか話した。
六日目 13:55 ミーティング〜訓練内容の話し合い
そうこうしている内にパイロットが全員揃い艦長とニキさんもやって来たのでミーティングが始まった。
ゼノン「今回集まってもらったのはこれから行う大気圏内訓練に関することだ。
ということでニキ、詳細よろしく」
ニキ「わかりました。では早速説明に参ります。
この訓練場は辺りに隠れるような高台が何も無い荒野が広がっています。また、近くに湖があるのでそちらで訓練の合間休憩しても構いませんよ。
それと訓練内容は各チームで話し合って決めてリーダーが報告書を提出してください。
私からは以上ですが質問のある方は?」
とニキさんが聞いたら
エイブラム「夜間訓練はしてもいいのか?」
とエイブラムさんが質問したので
ニキ「えぇ、24時間使用可能な場所なので夜間訓練も構いませんよ」
こう答えた。
それから誰も質問する人はいなかったので
ゼノン「ではミーティングはこれでおしまいだな。あぁ、言い忘れたけど訓練場の使用料金はエルンストに払わせに行ったしそれが済んだら敷地内に移動するから報告書を提出次第各自始めてくれ。
では解散」
と今回のミーティングが終了したらチームごとに別れてブリーフィングルームを出ていく中僕らは
「マリア姉さん、どこで訓練内容話し合うの?」
マリア「それなら私の部屋でやるわよ。ルナに伝えておくから先に行ってて」
ルーク、ジュナス「わかりました」
ということでマリア姉さんの部屋に向かった。
マリア姉さんの部屋に入ると
ジュナス「そういえばマリアさんの部屋に入るの初めてだな」
ルーク「僕もですよ」
と二人が辺りをキョロキョロしていたらそこへ
マリア「さぁ始めるわよ」
とマリア姉さんが入ってきたので振り返って
ルーク「ルナさんは使用することに何て言ってました?」
マリア「プライバシーを侵害しないなら構わないって言ってたわよ。ところで……ルークさんとジュナス君さっき部屋の中を見渡していたでしょ?」
ジュナス「それは…そのぉ……」
とジュナスが口を濁していたので
「うん、二人は初めて入ったからそわそわしていたんだよ」
僕がこう言ったら
マリア「そっか、シェルドと違って普段入ること無いもんね」
と納得した。
それから気を取り直してこれから行う訓練の内容に関してマリア姉さんが作った紅茶を飲みながら話し合った。
その結果空中では宇宙と同じような感じの内容に、地上では歩行、ジャンプしてから変形して空中へ、空中の敵の迎撃訓練として2vs2の模擬戦等を行うこととなった。
六日目 14:20 訓練開始
訓練内容が決まったのでマリア姉さんが報告書の作成に取りかかり僕らは部屋を出てパイロットスーツに着替えに行ったら
ラ「エルンストさんが帰還したのでこれより訓練場内に入ります。繰り返します、これより訓練場内に入ります」
と艦内アナウンスが流れたら艦が上昇したので
ルーク「おっ、移動ですね」
ジュナス「それじゃあさっさと着替えて待機してましょうよ」
「そうだね」
ということで駆け足でロッカールームへと向かった。
ロッカールームに着くと
アル「ワレ、シェルド達と遭遇セリ」
イワン「久しぶり、ということで今夜はブリ食べるのどうだい?」
コルト「この艦にブリってあったか?」
ケイン「拙者は存じないでござる」
とスーツ姿のBチームの人達に出会ったので
「なんだか賑やかですね」
と言ったら
コルト「まぁ、見てわかるけど個性的というか癖の強い連中だからな」
ケイン「そういうことでござる」
アル「では我々はこれで失礼するナリ」
イワン「また会ったら新ネタ披露するぞい」
こう答えてMSデッキへと向かって行った。
その後僕らもスーツに着替えると同じくMSデッキへと向かった。
デッキに着いたら
ケイ「水中用から地上用にビームの減衰率調整は済んでるから心配無用だぜ」
とケイさんから説明が聞かされた。
それから待つこと5分
マリア「お待たせ。じゃあ発進シークエンス流れたら発艦して早速訓練始めるから乗って」
と言ってマリア姉さんがやって来たのでブレイヴに乗り込んだ。
そして
ラ「カタパルト正常、進路クリア、それでは訓練頑張ってください」
とラさんの発進シークエンスが流れたので僕らは発進した。
この訓練場は料金を支払うと軍、僕らのような民間企業に関係なく誰でも使用可能な場所となっている。
ただし宿泊施設が無いので食事や付近で一泊するなら用意は自分で行わないといけない。
そんな眼下に荒野が広がる訓練場の空に発進して
「マリア姉さん、最初に何やるの?」
と聞いたら
マリア「宇宙の訓練と同じく私の後についてきて」
こう答えると共に機体のモニターに飛行ルートが表示された。
そのルートをマリア姉さんが飛行開始したので僕らはその後を追って上昇、下降、Uターン、宙返り、きりもみ回転、それが終わるときりもみ回転しつつ同様の動作、それも終わるとトランザムを発動して同様の動作を行った。
六日目 14:50 クレアと合同訓練
空中で一通りの動作を確認したら今度はMS形態に変形して右手にビームライフルを持って地上に初めて降りて歩行訓練となったら
マリア「歩行訓練はルート指示しないから他のチームの邪魔にならないように各自行ってね」
とマリア姉さんが言ったのでルークさんとジュナスは散らばって行って僕は
マリア「シェルドはいっしょに訓練したいんでしょ?いいわよ。それじゃあさっきと同じで後をついてきて」
「うん、わかった」
とマリア姉さんといっしょに歩行訓練をすることにした。
訓練場の内周をフェンスに沿ってマリア姉さんの後をついて行ったら
クレア「お〜お〜、二人でMSランニングですか。ほんと仲が良いこと」
と僕の後ろをいつの間にかMS形態でクレアのリゼルがついて来ていた。
「何しに来たの?冷やかしならネリィさん見つけて言いつけるよ」
クレア「それだけはやめてぇ〜。アタシ達も地上歩行訓練でバラバラにやっていたら目についたんでこうして後を追ったわけ。だから冷やかしなんかじゃ無いよぉ〜!!」
とクレアが言ったら
マリア「それならおとなしくついてきてね?」
マリア姉さんがこう言ったので
クレア「はい、わかりました(普段のマリアさんの声のトーンだけど……絶対内心怒ってるよアレ)」
とクレアは素直に従った。
ぐるっと一周し終えたら
マリア「次はジャンプしてから変形だけどこれも他の機体の動きに注意してね」
クレア「は〜い」
「わかった。……って何でクレアも返事するんだよ!?」
クレア「ん〜、ここまでいっしょに訓練した流れでつい」
とクレアが返事したことについて
マリア「でもこういう訓練もいいかもね。実戦だとこうして即席チーム組む場合あるし」
こうマリア姉さんが言ったので納得した後
「それならルークさんとジュナスにも連絡しておいた方がいいんじゃない?」
マリア「そうね。それとクレアもネリィさん達同じチームの人に現状報告を」
クレア「そうだね」
ということで各々連絡をした。
それから気を取り直してマリア姉さんからジャンプして飛ぶとGN粒子の効力で浮いて上昇した後クルーザーモードに変形したので僕もそれに続いた。
そしてGNドライヴじゃなくて核融合炉で動くクレアのリゼルは背中のバーニアを噴射してジャンプした後MA形態に変形して
クレア「やっぱり太陽炉搭載機はGN粒子で重力の影響を軽減できるから楽に空を飛べていいよねぇ〜」
と言って僕らの後について行った。
六日目 15:35 迎撃訓練開始
訓練場の上空を飛んでいたら
ジュナス「さっきマリアさんからの連絡にあったけどほんとにクレアもいっしょにいるんだな」
ルーク「そうですね」
と二人と合流した。
その後
クレア「アタシはこれで失礼するよ。ネリィさんから戻って来るように催促されたからね」
と言ってクレアは自分のチームメイトの元に向かって行った。
クレアが去った後
マリア「さて揃ったことだしこれから地対空の迎撃訓練始めるわよ」
「ちなみにどんな配役?」
マリア「最初は私とシェルドが地上で迎撃側でルークさんとジュナス君が空中から襲撃側ね」
ルーク「それでどのような感じで行いますか?」
マリア「私とシェルドが地上に降りた5分後に二人が襲撃してきて。
ちなみに最初からトランザム状態でかかってきても構わないわよ」
ジュナス「わかりました。そこのところはルークさんと相談しておきます」
とこれから行う訓練の内容を確認したら僕とマリア姉さんは地上に降りた。
二人がどの方角から来るかわからないので機体を背中合わせにして地上で待機している間
「ところで夜間訓練はするの?」
マリア「予定は今のところ無いわよ」
「それならちょうどいいや。夜にいっしょに近くの湖に行きたいから」
マリア「あらそう。じゃあ夕飯後に服の下に水着を来て行きましょ」
と約束をしていたら
「あっ、降りてから5分経ったよ」
マリア「そう、じゃあ気持ちを切り替えて」
「わかった」
ということで訓練に挑むことにした。
Eセンサーに2機とも反応したのは5時の方角からだったのでマリア姉さんが振り返って二人でビームライフルの銃口をその方角に向けた。
マリア「トランザムは起動しているかしら?」
「この速度だと起動していないみたい」
と言ったら警告音と共に向こうから攻撃を仕掛けて来たのでその場から立ち去ったけど
「あれ?これペイント弾じゃん」
マリア「そうみたいね」
と着弾場所を見たら赤く染まっていた。
それからジュナスがMS形態に変形してこちらに接近してきたのでビームサーベルを抜いたらビーム刃が構成されず刀身が伸びて警棒状のスティックとなったのでビームサーベルも訓練用のにどうやら変更されたようだ。
その後
ジュナス「ペイント弾といいこれといい機体を傷つけないように整備班があらかじめ武装を変更していたようだな」
「そうみたいだね」
とジュナスと鍔迫り合いになった。
六日目 15:50 立場を替えて再開
鍔迫り合いの後ジュナスの方は袈裟斬りを仕掛けてきたのでそれを右から薙ぎ払うと左手に持っていたライフルからペイント弾を連射
それに怯んだ隙にコクピットの前に右手のスティックを向けたので一時中断となった。
ジュナス「こんな至近距離で撃つなんて思わなかったよ」
「でも実戦だとそんなこと言ってたら死ぬよ」
ジュナス「それはわかるけどさぁ……」
と話していたら
マリア「状況から見てシェルドの勝ちね」
ルーク「そうみたいですね。ジュナス君の方はペイント弾が命中しているし」
と言ってマリア姉さんとルークさんがやって来たので
「マリア姉さん、そっちはどんな感じで勝敗着いたの?」
マリア「クルーザーモードのルークさんの機体をトランザム起動して上からスティックで叩き落としたわ」
ルーク「こっちもトランザム起動して回避していたけど飛行ルートを予測されて回り込まれてやられたよ」
「コクピット内の衝撃凄かったでしょ?」
ルーク「えぇ、ガクンと降下したからひび割れはしなかったけどモニターに頭をぶつけましたね」
とどうやらマリア姉さんの方が勝ったようだ。
それから
マリア「じゃあ今度は今から5分後に私とシェルドが襲撃でルークさんとジュナス君が迎撃側ね」
ということで僕とマリア姉さんは上昇した。
「マリア姉さん、どんな作戦で行く?」
マリア「最初はクルーザーモードで挟撃してそれからは離れないで常に2vs2を心掛ける。
これで行きましょ」
「わかった」
とこちらの作戦が決まった。
そして上昇してから5分経過したので
マリア「じゃあ、行きましょ」
「うん」
とクルーザーモードで降下を開始した。
マリア姉さんがジュナスの正面に僕がルークさんの正面に機首のライフルから連射すると二人が左右に分かれたので僕らはMS形態に変形するとジュナスの方に集中砲火を浴びせた。
ジュナス「分断させるのが狙いかよ!?」
ルーク「なら僕が上に飛ぶよ」
とルークさんが上昇してきたので
マリア「ルークさんの方は私が相手するからシェルドは構わずジュナス君狙いね」
「うん、わかった」
とルークさんの相手はマリア姉さんに任せて僕の方はジュナスの相手に集中したけど当初の作戦通り離れないで戦うことにした。
そうなると
ルーク「1vs1に持ち込みたいけど……これは厳しいですね」
ジュナス「じゃあ僕も」
とジュナスも上昇してきたので結局空中戦となった。
六日目 16:15 Bチームと合同訓練に
「どうする?」
マリア「シェルドが前衛、私が後衛で」
「わかった」
とこちらがツーマンセルの体制を取ったら
ジュナス「ルークさん」
ルーク「えぇ、こちらも」
と同じ体制を取った。
僕とジュナスが中・近距離戦を行いマリア姉さんとルークさんが後方支援に回ったので戦力は拮抗していた。
そんな中こちらに
ブランド「さぁ〜て3人の内誰を最初に可愛がろうか・し・ら」
イワン「NT−Dはまだ使わないぞい」
キリシマ「オラオラァ、餌食になりてぇのはどいつだ!?」
エイブラム「我が祖国のためにぃぃぃッ!!」
とBチームの機体が攻撃を仕掛けてきた。
マリア「あっ、来たわね」
「マリア姉さん、来たってどういうこと?」
ルーク「もしかして空中戦の合同訓練ですか?」
マリア「そうよ。タイミングは向こう次第でね」
ジュナス「そりゃあ知らないわけだ」
ということでここからは僕らvsBチームとなった。
Bチームの機体はSFSのノッセルに乗っているため機動力はこちらに分があるけど
ブランド「これを避けれるかしら?」
エイブラム「もらったぁ」
とインコム、有線式プロトフィンファンネル、有線式アームによるオールレンジ攻撃を可能な二人のシルヴァ・バレトがこちらを翻弄している隙に
キリシマ「失礼ですが、ブッ飛ばさせて頂きますわッ!」
イワン「ピキーンと光ってパァーっとなったんでやっつけてやる」
とキリシマさんのギラ・ズール、イワンさんのユニコーンがペイント弾を撃ってきた。
「キリシマさんはランゲ・ブルーノでイワンさんはハイパーバズーカだね」
マリア「そうみたいね」
ジュナス「それより冷静に分析しないで回避しないと」
ルーク「いや、大丈夫みたいですよ、ほら」
とルークさんが言った通り僕とマリア姉さんがGNフィールドでペイント弾を防いだのを見て
キリシマ「いくら撃ってもそれじゃあ食らわねぇからずりいぞ、ごらぁぁぁッ!!」
と外部スピーカーの音声MAXでキリシマさんの叫び声が聞こえたのでそれに怯んでフィールドを解除したら
キリシマ「オラオラァ、食らえってんだよぉ!!」
とキリシマさんのギラ・ズールはマシンガンからペイント弾を連射するとそれが命中して機体は真っ赤に染まった。
その後
ジュナス「キリシマさん、急に大声出さないでください」
ブランド「ほんと、味方のこっちも驚いたわよ」
等とキリシマさんに対する愚痴が通信で飛び交った。
六日目 16:25 一時帰艦
そしてペイント弾を食らった僕のブレイヴは胴体や手足はいいとして頭部のメインカメラにもかかっていたのでモニターが見えづらくなっていた。
そんな状況の中
マリア「大丈夫?一旦帰艦して洗い流してもらった方がいいんじゃない?」
とマリア姉さんが通信を入れてきたので
「そうするよ」
と返答したらマリア姉さんのブレイヴがこちらにやって来て左のマニュピレーターを掴むと
マリア「私が牽引するからシェルドは楽にしてていいよ」
こう言ったのでお言葉に甘えることにした。
艦の近くに来ると
「ハッチは開いていないね」
マリア「そうみたいね。じゃあブリッジに連絡するわ」
とマリア姉さんがブリッジと交信を開始した。
その後ハッチが開いたので着艦してハンガーまで移動すると
ダイス「派手にやられたのう」
ライル「今から洗い流すけどメインカメラだけでいいよね?」
「えぇ、お願いします」
と洗浄作業を任せた。
また、僕の方が洗浄作業に入っている間マリア姉さんの方はペイント弾の補充を行っていた。
作業が終わり
ライル「モニターの調子はどうだい?」
「良好ですよ。ありがとうございます」
ケイ「それとマリアだけでなくお前の機体もペイント弾補充しといたぞ」
「ケイさんありがとうございます」
と整備班のみんなにお礼を言った後
マリア「それじゃあ行きましょ」
とマリア姉さんが待っててくれたのでいっしょに出撃した。
僕らが合流すると
ルーク「あっ、ペイント落としてもらったみたいだね」
「えぇ、メインカメラに付着したのだけですけど」
マリア「お疲れ様、それとルークさんとジュナス君もペイント弾補充しておいたら?
その間私とシェルドで対応するし」
ジュナス「じゃあお言葉に甘えて」
ということでルークさんとジュナスは艦に戻りBチームとはマリア姉さんと二人で対応することにしたので相手の機体を見ると所々にペイントが当たっていたから
「あれトランザム使って撃ったんじゃないかな?」
マリア「なるほど、ヒット&ウェイね」
と分析してみた。
一方Bチームは
エイブラム「ルークとジュナスが去って今度はマリアとシェルドか」
ブランド「またトランザム使われたら厄介ね」
イワン「それを言っちゃあいや〜ん。……なんちゃって」
キリシマ「くだらねぇこと言ってんじゃねぇぇぇッ!!」
エイブラム「そうだぞ。向こうがトランザム使用したらNT−Dで対応してもらわないと困るからな」
とイワンさんの発言に呆れていた。
六日目 16:50 ヒット&ウェイからの誘い込み
再開した訓練はこちらが撃ってはクルーザーモードに変形して離脱のヒット&ウェイ戦法を取った。
それに対して
キリシマ「あぁ〜、イラつきますわ」
ブランド「けどさっきみたいに大声を出すのはやめてよね」
キリシマ「もちろんそれはわかっていますわ」
イワン「ところでワシのNT−Dはまだ発動しなくて大丈夫かい?」
エイブラム「まだその時期ではない。
とにかく回避して接近戦をこちらから仕掛けるぞ。ノッセル各機いいな?」
アル「ワレいつでも用意はいいナリ」
ケイン「拙者もいつでも行けるでござる」
ミリアム「私もよ」
コルト「こっちもOKだ」
ということで攻めに入ったので
「マリア姉さん、向かって来たよ」
マリア「しびれを切らしたようね。それじゃあトランザム起動しましょ」
「わかった」
とここでトランザムを起動した。
こちらのトランザムに対して
エイブラム「くっ、今までヒット&ウェイだったのはこうして誘い込むためか……」
キリシマ「んなこと言ってねぇで弾幕張って回避するぞ」
ブランド「そうね、黙って食らう訳にはいかないわ」
イワン「そこ……かな?」
とさっきまでと攻勢が逆転したところに
ジュナス「トランザム起動してますね」
ルーク「そうみたいだね。じゃあ僕らも」
とペイント弾の補充を終えたジュナスとルークさんが合流して早速トランザムを起動した。
僕らのトランザムに対して
キリシマ「ちっ、戻って来やがったか」
ブランド「四人全員トランザムを相手は厳しいわね」
エイブラム「そうだな。ということで頼むぞ」
イワン「おぉ、ワシの出番が来たか。それなら」
とイワンさんがNT−Dを発動した。
NT−Dとはユニコーン、バンシィ、フェネクスに搭載された対ニュータイプ用システムのことである。
特徴は機体の装甲が展開することによりフレームが露出して機動性が向上、サイコミュ・ジャックという敵のファンネル等サイコミュで操作する武器を操ることが可能になるけどパイロットが耐えれるのは5分が限界という時間制限もある。
このシステムを発動させるにはパイロットがNT、強化人間か敵にNT、強化人間がいることが条件となっている。
「イワンさんとうとう発動したね」
マリア「そうね。サイコミュ・ジャックは無視して構わないけどこの5分間は注意しましょ」
ジュナス「わかりました」
ルーク「了解です」
と警戒を厳にした。
六日目 17:20 トランザムvsNT−D
このNT−Dを発動したユニコーンは通称デストロイモードと呼ばれる。そして背中にアームド・アーマーDEを右手にマグナム銃を装備してノッセルから降りた。
今回はペイント弾を使用しているが本来ユニコーンは通常のビームライフルの4倍の威力を持ち一発で専用カートリッジを一つ消費するビームマグナムを装備している。
そんなユニコーンがこちらに向かってきたので
「マリア姉さん、どう対処する?」
マリア「ルークさんとジュナス君は他の3機をイワンさんは私とシェルドが各々対応」
ルーク「では5分後に合流ですね」
マリア「そういうこと。ジュナス君もいいわね?」
ジュナス「えぇ、もちろん」
ということで二人はエイブラムさん達の方に向かって僕らはイワンさんと対峙することにした。
イワン「むむっ、ワシの相手はマリアとシェルドか。だけど負けないぞい」
マリア「それはこちらも同じですよ」
と鍔迫り合いになったところに背後から僕が接近戦を仕掛けたけど
イワン「ヒィ〜ッ、お助けをぉぉぉッ!!」
と言って裏拳のように右手に装備していたスティックで攻撃を防いだ。
このときユニコーンはインテンション・オートマチック・システムというパイロットの思考を機体が感じ取ってその通りに動くシステムが働いた。
ちなみにこのスティックを装備している箇所は本来だとデストロイモード時にビームトンファーとして使用可能なビームサーベルを装備している。
それからお互い距離を取るとこちらの射撃に対して推進剤節約のため地上にイワンさんの方は降りた。
「僕らも降りる?」
マリア「ううん、このまま空対地でいくわ」
「わかった。それなら」
とクルーザーモードに変形して地上のユニコーンに狙いを定めたら
イワン「見えた……かな?」
とイワンさんの方もペイント弾を発射したのでGNフィールドを展開したらユニコーンが再び上昇して5分経つ前にNT−Dを解除すると
ケイン「イワン殿乗るでござる」
とケインさんのノッセルに乗り込んでアームド・アーマーDEを左腕に装備した。
「合流する前に畳み掛ける?」
マリア「えぇ、もちろん」
とこちらは攻撃の手を緩めなかったけどノッセルに乗ったユニコーンは全て回避した。
マリア「嘘でしょ、こっちはトランザム使っているのに何で当たらないの!?」
「多分だけどノッセルの操縦ユニコーン側に譲渡しているからインテンション・オートマチック・システム働いているんだよ」
マリア「なるほど、じゃあ一旦切りましょ。いくら半永久的に稼働可能とはいえ太陽炉内での粒子精製の問題があるから」
ということでトランザムを解除した。
六日目 17:25 イワンさんとユニコーンの相性の良さ
ケイン「むむっ、機体の色が変わったでござる」
イワン「トランザムを解除したぞい」
ケイン「してノッセルの操縦はどうするでござる?」
イワン「わしに任せるでござる。……おっとケイン殿の口癖がわしにも伝染したぞい」
ケイン「左様でござるな。ではレーダーは拙者が請け負うのでござる」
イワン「頼むぞい」
ケイン「承知」
一方僕らは
マリア「上から私が仕掛けるから回避したところを追撃。いいわね?」
「わかった」
と作戦を立てた。
そして
ケイン「マリア殿が上に行ってシェルド殿が正面に構えているでござる」
イワン「ならマリアの動きはそっちに任せてわしはシェルドと相対するぞい」
ケイン「承知」
とこちらにアームド・アーマーDEのビームを放ったので
「アームド・アーマーはペイント弾じゃないのかよぉぉぉッ!!」
と言いながら回避しつつお返しにペイント弾を放ったけど簡単に回避された。
そこに
マリア「このッ」
と回避した方向にマリア姉さんがペイント弾を放ったが
ケイン「マリア殿の攻撃でござる」
イワン「了解」
と回避したけど
「これなら」
と僕が下からペイント弾を放ったらノッセルの底部に命中した。
ケイン「初めてシェルド殿の攻撃を当てられたか」
イワン「それなら……ピッキーン、もう一度発動しちゃうぞぉ〜」
ケイン「ならば拙者は離れるでござる」
とイワンさんは再びアームド・アーマーDEを背中に装備してNT−Dを発動してノッセルから降りたので
「マリア姉さん、こっちも」
マリア「えぇ、起動しないとね」
ということでこちらも再びトランザムを起動した。
イワン「これで……どうかな?」
と左手にいつの間にか持っていたハイパーバズーカを前3方向に発射した。
なので上と下から挟撃を仕掛けたけど
イワン「お見通しだぞい」
と上の僕の方にDEのビームを下のマリア姉さんの方にマグナムのペイント弾を放ったので回避に移った。
マリア「こうして対峙してみるとイワンさんはNTだからユニコーンは相性がいいわね」
「そうだね。特にインテンション・オートマチック・システムが効いているのが手強いよ」
と通信をしていたら
イワン「そうやって話をするほどわしの攻撃は甘いのかな?
甘いと言っても砂糖は入ってないけどw」
こう言ってバズーカ、マグナム、DEの同時撃ちをしてきたので回避しつつ反撃をしたけどあっさり避けられた。
六日目 17:28 訓練終了
ケイン「拙者を忘れては困るでござるな」
と言ってケインさんのノッセルがこちらに4門のビームを一斉発射してきたので回避をしたら
イワン「隙ありだぞい!!」
とユニコーンのバズーカから放たれたペイント弾を左側にまともに食らったら
マリア「メインカメラは大丈夫?」
とマリア姉さんが言ったので
「うん、問題無いよ」
と答えた。
その後
マリア「ケインさんのノッセルにも注意しないとね」
「それなら僕がノッセルの相手をすればいいんだよ」
マリア「いいわね。じゃあそうしましょ」
ということで僕がノッセルに仕掛けることにした。
マリア姉さんがイワンさんと交戦状態に入ったら僕はケインさんのノッセルの方にトランザムを解除してクルーザーモードで向かった。
こちらの接近にケインさんが気づくと
ケイン「むむっ、あれはシェルド殿か。イワン殿はマリア殿と戦っているから援護は無理でござるか。ならば」
と4門のビームを放ってきたけど避けてからMS形態に変形して背後に回り込んだらノッセルに乗り込んだ。
それから
「ちょっと聞きたいことがあるんですけどいいですか?」
ケイン「何でござるか?」
「ケインさん以外のノッセルのパイロットとそれに乗っている機体の組合せ教えてほしいんですけど」
ケイン「それならいいでござるよ」
とケインさんは教えてくれた。
「なるほど、エイブラムさんのシルヴァ・バレトがアルさんのノッセルに、ブランドさんのシルヴァ・バレトがコルトさんのノッセルに、キリシマさんのギラ・ズールがミリアムさんのノッセルに各々乗っているんですね。
では僕はこれで」
とノッセルから降りるとマリア姉さんとイワンさんの戦っている方にクルーザーモードに変形して向かった。
その間ケインさんは一切攻撃を仕掛けなかったけどこちらの後を追った。
近づくとそこには地上にいるイワンさんと空中にいるマリア姉さんの姿があった。
「マリア姉さん、イワンさんどうしたの?」
マリア「あぁ、NT−Dの活動限界がきたから自動的に解除されたみたい。」
「だから地上に降りたんだね」
と話していたらケインさんのノッセルにイワンさんは乗り込んだ。
そうしたら
エイブラム「ペイント弾を撃ち尽くしたから帰艦するぞ」
とエイブラムさん達がやって来たのでBチームの方は先に艦に戻って行った。
そして
ルーク「僕らはどうします?」
マリア「私達も終わりましょ。帰還して着替えたりしたら夕食の時間になるし」
ジュナス「いいですよ。さっきからお腹が鳴ってきたし」
「僕もそれでいいよ」
ということで僕らも帰艦することにした。