六日目 17:55 帰還〜着替え中の会話
僕らが艦に近づくと
リコル「ハッチ開放するですぅ〜」
と言ってリコルがハッチを開けたので
「ラさんはどうしたんですか?」
と聞いたら
リコル「ラ先輩ならビリーさん、カチュアちゃん、シスちゃんと外出中ですぅ〜」
と答えた。
その後着艦して機体から降りたら
マリア「着替え終わったら食堂前で待ち合わせね」
「うん、わかった」
とマリア姉さんと約束をした。
それから着替えるためにMSデッキを後にした。
ロッカールームに着いたら
エイブラム「今日はお疲れ様」
アル「また機会があればワレらと訓練するナリ」
コルト「じゃあお先に」
と言って着替え終わったBチームの皆さんが去って行った。
そしてシャワーを浴びて汗を流していたら
ジュナス「なぁ、イワンさんのユニコーン戦ってみてどうだった?」
と隣でシャワーを浴びていたジュナスが声をかけてきたので
「インテンション・オートマチック・システム効いていたしケインさんのノッセルとの連携も上手かったから数発食らったよ」
と答えた後
「そっちの方はどうだった?3vs2で数的に不利だったろ?」
とこちらから聞いたら
ジュナス「あぁ、エイブラムさんとブランドさんのシルヴァ・バレトに両手足を捕まれて身動き取れないとこをキリシマさんのギラ・ズールに滅多撃ちされて機体がペイントまみれになったよ。
まぁその間ルークさんの攻撃は当て放題だったけどね」
と答えた。
そんな会話を終えて私服に着替えたらパイロットスーツを持ってロッカールームを出た。
ランドリーに着いたら
ブランド「あらシェルドじゃない。あなたも洗濯を?」
とブランドさんが声をかけてきたので
「えぇ、パイロットスーツを洗いに」
と答えた。
そして
ブランド「また機会があれば合同訓練しましょうね。今回あなたとはそんなに戦ってないしね」
「そうですね」
ブランド「それじゃあまたね」
と先にブランドさんが去って行った。
その後スーツを洗濯機に入れて回すと食堂の方に向かった。
食堂の前には先にマリア姉さんが待っていたので
「お待たせ、着替えてからパイロットスーツ洗濯機に入れて来たんだ」
と経緯を説明したら
マリア「あらそう、でも私も5分ほど前に来たばっかりよ」
「あっ、そうなんだ」
マリア「そういうこと。それじゃあ食べに行きましょ」
ということで食堂の中に入った。
六日目 18:35 本日の夕食
食堂に入って
「今日は何を食べる?」
とマリア姉さんに聞いたら
マリア「そうねぇ〜、ブラッドさんに任せるってのどう?
何がでるかわからないドキドキ感が味わえるわよ」
こう答えたので
「じゃあそうしよう」
とその案に乗ったのでカウンターに向かうと
ブラッド「先ほどの話は聞こえたから出来上がりを待っているがいい。
その代わり喉が乾いた時のために水は出しておくがな」
ということなので
「それじゃあお願いします」
と言った後席に座った。
料理を待っていたら
ニードル「持ってきたぜぇ〜。もしおかわりしたかったらいつでも呼べよな」
と言ってニードルさんが水を持ってきてくれたので一口飲んだ。
それから15分経ったら
ブラッド「待たせたな、本日の夕食はこれだ。ゆっくり味わうがいい」
と言ってブラッドさん自ら持ってきてくれた。
マリア「これはミートドリアね。アツアツで美味しそうだわ」
「じゃあ冷めないうちに食べようよ」
マリア「そうね、いただきます」
「いただきま〜す」
と早速グツグツと熱い感じのする音が鳴っているドリアを食べた。
このドリアはバターライスの上にブラッドさん手作りのホワイトソースとミートソースをかけてさらにチーズをその上にかけてからオーブンで焼いた代物だ。
マリア「うん、チーズがトロ〜リ溶けていて美味しいわね」
「そうだね。あとご飯から漂うバターの香りも食欲をそそるね」
と話していたら
エターナ「あら美味しそうなドリアね。私も注文しようかなぁ〜」
と言ってエターナさんがこちらにやって来たので
マリア「なんならいっしょに食べる?」
こうマリア姉さんが言ったけど
エターナ「やめとくわ。二人で食べているのに途中から相席をするなんて無粋なことできないし」
と言ってエターナさんはカウンターの方へ向かった。
それから食べ終えると
マリア「ねぇ、バルトフェルドさんのとこから購入したコーヒーといっしょに何かデザート食べてみない?」
「いいね、それ。じゃあ早速注文してくる」
ということで
「ごちそうさまでした。それと食後のデザートとコーヒーお願いします」
と食器を返すのと同時に注文したら
ブラッド「コーヒーはアイスとホットどっちにするんだ?」
こう聞かれたので
「アイスでお願いします」
と答えたら
ブラッド「わかった。では作るからマリアと仲良く待っているがいい」
こう言って厨房へと向かったので僕はマリア姉さんのところに戻った。
六日目 19:20 食後のデザート
席に戻ってからは
「マリア姉さん、コーヒーなんだけどアイスで注文したよ」
マリア「ありがとう。そういえばホットとアイスどっちがいいか言わなかったわね私」
「あっ、それならホットの方がよかったかな?」
マリア「ううん、どっちでもよかったわよ。
それと話を変えるけど食べ終わったらエレカの駐車場前に待ち合わせね」
「わかった。でもスーツ洗濯しているから乾燥機に入れてからになるけど?」
マリア「構わないわよ」
と食後に関する話をした。
それから10分経って
ブラッド「待たせたな、パンケーキを作ったぞ。それとコーヒーに入れるガムシロとミルクはお好みでな」
と言ってブラッドさんがメープルシロップのかかったシンプルなパンケーキとアイスコーヒー、それに入れるガムシロ、ミルク数個を持ってきた。
ブラッドさんが厨房に戻ってから「いただきます」と言って食べ始めた。
マリア「ふわふわと柔らかい食感で美味しいわね」
「うん。それにメープルシロップも甘さ控えめであっさりしているからパンケーキによく合うね」
マリア「そうね。……ってシロップついてるわよ」
そう言ってマリア姉さんはナプキンで僕の口元を拭いてくれた。
そこへ
カチュア「あ〜、シェルドがマリアさんに口元拭いてもらってるぅ〜!!」
シス「ほんとだ」
と言ってカチュア、シスの二人が食堂にやって来た。
しかもカチュアはこちらを指差して
さらにその二人の後を追うように
ラ「こらダメよ、そんなことしちゃ」
と言ってラさんも食堂にやって来た。
それからこちらに
ラ「二人がご迷惑おかけしてすみません」
と謝ってから注文しに行った。
そんなラさんについて
マリア「なんだかカチュアちゃん、シスちゃんのお母さんみたいな感じね」
「やんちゃな二人に世話のかかってる?」
と話していたら
ビリー「ルナさんがお母さんならお父さんは俺か?ってかそこは例えるならお姉さんだろ」
こう言ってビリーさんがこちらにやって来た。
「あっ、お疲れ様です」
マリア「こんばんは。外出していたとリコルちゃんが言ってたけど帰ったところですか?」
ビリー「あぁ、そんなとこだな。ちなみにお前らも外出するなら気温は寒いからコート等の防寒着を着といた方がいいぜ。
それと俺らは日中いたから湖で泳いだけどこれから泳ぐのは止めときな」
とこちらに外出の際の注意を促してからラさん達の元に向かった。
六日目 19:50 外出の前に
ビリーさんが去ってから食べ終えたので食器を返して食堂を出た。
それから
「じゃあランドリーに行ってから駐車場に行くから待っててね」
マリア「えぇ、わかったわ」
ということでマリア姉さんと別れてランドリーに向かった。
ランドリーに着くともう洗濯は終わっていたのでパイロットスーツを取り出すと今度は乾燥機の方に入れて乾かすことにした。
スイッチを入れて乾燥機が回り始めると終了までその場で待つことにしたら
マリア「駐車場の前で待つよりいっしょにいた方が退屈しのぎになるから来ちゃった」
と言ってマリア姉さんがやって来た。
それから首から提げていた青い水筒の蓋を開けてそれをコップにして中身のミルクココアを注ぐと
マリア「はい、どうぞ」
と言って差し出してくれたので
「いただきます」
と言って飲んでみた。
その後
マリア「どうかな?」
と感想を聞いてきたので
「うん、美味しい。それに身体が温まるよ」
こう答えたら
マリア「フフッ、気に入ってくれてよかった」
と返した。
おかわりもしてある程度飲んだら乾燥が終わったのでマリア姉さんに蓋を返して乾燥機からスーツを取り出したら
マリア「スーツを置いたら駐車場前に来てね。私もココアを補充したら行くから」
と言ってマリア姉さんが先にランドリーを出た。
そして僕もランドリーを出るとロッカールームに行って洗ったスーツを置いてから駐車場前ではなく自室に向かった。
中に入るとジュナスの姿は見あたらなかったけどそれは気にしないで寒さ対策にカーキのジャケットを着ると部屋を出た。
駐車場前に着くと先にキャメルのトレンチコートを着たマリア姉さんが待っていた。
「お待たせ。……って水筒2個持ってきたの?」
マリア「えぇ、赤い方は私の分でこっちはさっき足したからシェルドの分」
と僕の首に青い水筒をかけたら
マリア「さて乗りましょ」
「そうだね」
ということでエレカに乗り込もうとしたら
ケイ「おっ、夜のお出掛けか。二人っきりのいい雰囲気になってその場で『おさかんなこと』するんじゃねぇぞ」
と駐車場にいたケイさんが言ってきたので
「そんなことしませんよ」
マリア「そうよ、ケイさんったら変なこと言わないでください!!」
と反論した後気を取り直してエレカに乗ると
マリア「それじゃあ発進するわよ」
「うん、どうぞ」
ということで外出することにした。
六日目 20:30 気になったので近寄ったら……
艦を出ると近くにある訓練地を出るためのゲートに向かった。
そこには見張りの人がいるのでエレカに乗ったままゲートを開けるよう頼んだらあっさり許可してくれたので訓練地を出てみると目の前には
マリア「こうして出たのはいいんだけど……」
「ほんと周りはな〜んにも湖や町が見あたら無いね」
と辺り一面オーストラリア大陸西部の砂漠が広がっていた。
そんな砂漠を走っていたら
マリア「あら?あそこにエレカ止まっているわね」
「あっ、ホントだ。誰がいるかわからないけど行ってみよう」
ということでそこに向かった。
少し離れたところに停車してから降りて向こうのエレカの方に近づいたらそこにはテーブルを置いてさらにパラソルを差して目の前の湖を見ながら椅子に座って優雅にティータイムを楽しんでいるボルドーのコートを着たネリィさんの姿があった。
そしてこちらに気づくと
ネリィ「あら、何の用かしら?」
「エレカを見かけて気になったので近くに寄ってみたんです」
ネリィ「そういうことね。ところでその首からぶら下げている水筒の中身は何かしら?」
マリア「私が作ったミルクココアよ。なんなら一口飲んでみる?」
ネリィ「そうするわ」
ということでネリィさんが立ち上がってエレカからティーカップをもう一組持ってきたのでマリア姉さんがそれに注ぐと再び椅子に座ってココアを味わった。
その後
ネリィ「マリアさんが作っただけあるわね。おいしいだけじゃなくて優しくて身体も心も温まるわ」
と言って飲み干したら
ネリィ「艦に帰る前にもう一杯もらってもいいかしら?」
マリア「いいわよ」
と再びマリア姉さんがココアを注いだ。
それから
マリア「艦内でも飲みたくなったらいつでも言ってください」
ネリィ「えぇ、機会があれば」
「では僕達はこれで失礼します」
ということでその場をあとにした。
ネリィさんと別れてから再びエレカに乗り込んで砂漠を走っていたら
マリア「ちょっと止めるわね」
ということでマリア姉さんがエレカを停止させた。
「どうしたの?」
マリア「腰かけるのにちょうどいい岩を見つけたから降りてそこでココア飲も」
ということでエレカから降りてマリア姉さんの後をついて行ったらそこには風化してベンチみたいな岩があったので早速そこに座ったけど岩の大きさは二人並んで座るのがギリギリだったので密着状態になった。
六日目 21:10 星空の下で〜帰還
マリア「それじゃあ飲もっか」
「うん。それと……せっかくだから乾杯しようよ」
マリア「いいわよ」
ということで蓋を開けてそれをコップにして中身を注いだら
マリア「準備はいいわよ」
「僕もいいよ。それじゃあ乾杯!」
マリア「えぇ、乾杯」
とコップをカチンと合わせてから飲んだ。
ココアを飲みながらふと空を見上げたら
マリア「雲が無いから星空が綺麗ね」
「そうだね。それにこうして空を見上げるの地球に降りてから初めてじゃない?」
マリア「そうね……あっ、流れ星」
「えっ!?どこどこ?」
マリア「残念、もう消えちゃったわよ」
「そんなぁ〜。見たかったのにぃ〜」
マリア「がっかりするの早いわよ。また見つかるかも知れないから」
と流れ星を見れなかった僕の頭を撫でながらマリア姉さんが慰めた。
その後も流れ星を探したけど結局見つかることなく水筒に入っていたココアを全て飲み干した。
飲み干した後
「マリア姉さん、膝枕お願い」
マリア「フフッ、言うと思った。でもいいわよ、こっちにいらっしゃい」
ということでマリア姉さんの膝枕でしばし休憩を取った。
そうしていたら目の前を流れ星が通り過ぎて行ったのでその体勢のまま願い事を3回心の中で唱えたら
マリア「見れてよかったわね。ちなみに願い事はなぁ〜に?」
「それは内緒」
マリア「あらそう。ちなみに私も願い事したけど内緒ね」
とお互いどんな願い事をしたのか言わないでおくことにした。
その後
マリア「そろそろ帰ろっか」
「そうだね(これ以上遅いとケイさんが何か言いそうだし)」
ということでエレカに乗り込むと艦へ帰還することにした。
来た道を引き返して訓練地に着いたので行きと同様ゲートを開けてもらって敷地内へ入ると空中では夜間演習をしているBチームの姿があった。それを見て
「エイブラムさん達夜間演習やってるね」
マリア「そうね。……ねぇ、この後予定ある?」
「特に無いよ」
マリア「ならいいわ。これからシミュレーターで夜間訓練いっしょにやろ」
「うん、いいよ」
とシミュレーターをする約束をした。
そして艦の駐車場にエレカを止めて降りたら
ケイ「おっ、帰ってきたか。何なら朝帰りしてもよかったのに」
とケイさんが声をかけたので
「ただいま、ケイさん。だけど僕らがそんなことするわけ無いでしょ」
マリア「ホント、何を考えていたのかしらね。
ってことで早くシミュレーターやりに行きましょ」
「うん。それじゃあケイさん、またね」
と答えてから駐車場を後にした。
六日目 21:40 シミュレーターに挑戦
駐車場を出ると各々自室へと向かった。
そして僕が部屋に着くとそこにはジュナスの姿は無かったけどそれは置いといてコートを脱いでハンガーにかけるとすぐ部屋を出た。
そしてMSデッキへと通路を歩いていたら
マーク「よぉ、久しぶりだなシェルド」
とマークさんと出会った。
「こんばんはマークさん。こうして話すのっていつ以来ですかね?」
マーク「そうだなぁ……アスハ代表とお前やマリアが食事をしていた時以来だな」
「じゃあ昨日は丸一日話して無いですね」
マーク「そうなるな。ところでどこに向かうんだ?」
「MSデッキです。シミュレーターで夜間訓練をしに」
マーク「そうか、頑張れよ。俺の方はこれから射撃訓練しに行くんでね」
と言ってマークさんは去って行った。
マークさんと別れてからMSデッキに着いたけどマリア姉さんの方はまだいなかったのでシミュレーターの空き具合を見ようとしたら
ミンミ「お久しぶりであります。ところで夜間訓練で出撃するのでありますか?」
とミンミが話しかけてきた。
「こんばんはミンミ。でも出撃じゃなくてシミュレーターをやりに来たんだ。夜間訓練ってことは合っているけどね」
ミンミ「そうでありますか。ではいい結果が出るのを祈るのであります」
「あっ、ありがとう。じゃあこれで」
と僕の方からその場を後にした。
それからシミュレーターの方を見ると使用中の台は無かった。
そうしているうちに
マリア「お待たせ。早速だけどやりましょ」
とマリア姉さんもやって来たのでシミュレーターに挑戦することにした。
台に乗り込むと機体はブレイヴ、地上の夜間ステージを選択したら
マリア「準備はいいわね?」
「うん、いつでも」
マリア「じゃあ始めるわよ」
ということで今回の挑戦が始まった。
今回の戦場は星空の眼下に草木の生い茂る草原だ。
空中ではなく地上にいるところからスタートしてまず最初に現れたのはザフトの四足歩行MSのバクゥ、ラゴゥである。
この2機は無限軌道と呼ばれるキャタピラが足の裏に搭載されており悪路でも高機動走行を可能としている。
武装として口に双刀のビームサーベルは共通しているけどバクゥは2連装レールガンとミサイルの2種類を選択可能でラゴゥは2連装ビームキャノンを背中に装備している。
またラゴゥの方はバクゥと違って足も接近用の武器となる。
六日目 22:00 四足歩行機の猛攻
バクゥがミサイルを撃ってきたのでそれを回避するために上昇したらこちらの動きに合わせてレールガン装備のバクゥが追撃を繰り出してきた。
それだけでなくラゴゥがジャンプして接近戦を仕掛けてきたので早くもトランザムを起動して避けた後無防備なところにドレイクハウリングを撃ち込んで撃破した。
「マリア姉さん、こいつら連携攻撃上手いね」
マリア「そうね。でも今の攻撃でミサイルを撃ち尽くしたバクゥは接近戦しかできないからそれを先に仕留めましょ」
「わかった」
ということでトランザムを解除したらミサイル装備のバクゥを空中から次々と撃破していった。
その間レールガン装備が対空迎撃行動に移ったけどこちらには一発も当たらずじまいだった。
そして地上に降りたらバクゥがジャンプして接近戦を仕掛けたのでそこはビームサーベルによるカウンターで斬り裂いた。
そうして全てのバクゥを倒したら今度はケルベロスバクゥハウンドが現れた。
このケルベロスバクゥハウンドはビームファング(小型ビームサーベル)とビーム砲を備えた双頭のケルベロスウィザードを搭載している機体だ。
ちなみにバクゥ本体の頭部もビームファングを搭載する等ケルベロスウィザードに合わせた改修が施されている。
「次の相手はこれか。一斉にビームファング使われると厄介だね」
マリア「そうね。取り合えず空中に上がりましょ」
「わかった」
ということで上昇して相手の出方を伺うことにした。
僕らが上昇すると向こうはウィザードの双頭を空中に向けて口のビーム砲を撃ってきたので回避していたら一機が高い樹を見つけてよじ登ってそこからジャンプしてビームファングで攻撃を仕掛けてきた。
だけど地上からのビーム砲を回避しているこちらとは距離が遠くて届かずじまいになって落下していくところを狙い撃って撃破した。
それから
マリア「さっさと片付けましょ」
「そうだね」
とトランザムを起動したらこちらから接近して地上を駆け回っていた残りを次々と死角からビームサーベルで斬り裂いていった。
そうして全部倒したのでトランザムを解除したら
「これで終わりかな?」
マリア「ちょっと待って、まだ接近する機影あるわ」
と一機こちらにやって来たのでレーダーに表示された型式番号を見て
「あれは……ガイアだね」
マリア「そうね。ちなみにVPSの色は黒ね」
と相手を目視でも確認した。
六日目 22:20 ガイア戦〜シミュレーターを終えて
今回の相手のガイアはマークさんのデスティニーインパルスと同じく実弾、実体剣による攻撃を無効にする効果を装甲に掛ける電圧を調整することにより増減可能なVPSを搭載している。
そしてMS形態だとビームサーベル、2門の頭部バルカン、ビームライフル、シールドと平凡な武装だけどその真価はMA形態にある。
ガイアのMA形態はバクゥのような四足歩行で地上を走行する高機動形態だからだ。
またこの時の武装もビームライフルを右肩にマウント(もちろん使用可能)して背中に2門のビーム突撃砲、姿勢制御ウィングにすれ違い様に相手を斬り裂くグリフォン2ビームブレイド、シールドで腹部を覆う、バクゥのような頭部のバルカン(MA時は4門)といった感じになる。
マリア「どう戦う?」
「グリフォン2をビームサーベルで受け止めたところを挟み撃ちがいいかも」
マリア「なるほど。じゃあ受け止めるのは私がやるから撃つなり斬るなり好きな方法でお願いね」
「わかった」
と作戦が決まった。
マリア姉さんがビームライフルを撃って自分の方に注意を引き付けてから上昇するとガイアもそれに釣られてグリフォン2を展開してジャンプしてきたので僕がその背後から狙い撃つ絶好のチャンスだった。
だけどガイアはMS形態に変形して右手に持ったームライフルでマリア姉さんの方に牽制攻撃を仕掛けた後再びMA形態に変形してこちらに向かってきた。
「狙いは僕かよ!?」
と驚いたけど慌てずビームサーベルを構えてグリフォン2を受け止めた。
そこに
マリア「情けはかけません!!」
と言ってマリア姉さんが横っ腹からフルブラストを放つとガイアはその閃光によって完全に破壊された。
こうして今回の挑戦は終了した。
現在時刻は22:30。シミュレーターから出たら
マリア「お疲れ様。ちなみに今回挑戦してみてどうだった?」
「最初のバクゥとラゴゥの連携以外は危機を感じなかったね。でも他の機体なら被弾は免れなかっただろうな」
マリア「そうね。ブレイヴだから可能だった回避って感じで」
と今回の挑戦に関する感想を述べてからMSデッキを後にした。
通路をしばらく歩いてマリア姉さんの部屋の前に着いたら
マリア「ねぇ、今夜はいっしょに寝てもいいってなったらどうする?」
と聞いてきたので
「そりゃあもちろんいっしょに寝たいよ」
こう答えたら
マリア「じゃあ決まりね」
と言って僕を部屋に招いた。
六日目 22:45 マリア姉さんと就寝
マリア姉さんの部屋に入ると
ルナ「おっ、やっぱり来たか」
と言ってルナさんが出迎えた。
「やっぱりって…わかっていたんですか?僕が入るのを」
ルナ「まあな。そもそも……お前がマリアの頼みを断るなんてまず無いだろ」
「まぁ、そうですけどね。それよりマリア姉さん今いっしょに入ったのに見当たらないんですけど」
と僕が言ったら
マリア「お待たせ、シェルドがいるからこっちの方で着替えたわ」
こう言ってマリア姉さんがトイレの方から出てきたけどその格好は上下黒のへそ出しタンクトップにスパッツというラフな部屋着姿だった。
「マリア姉さんっていつも部屋ではその姿で寝ているんだ」
マリア「そっか、見るの初めてだったわね」
ルナ「ちなみにタンクトップの下なんだが……ノーブラだぞ」
とルナさんが唐突に言ったので視線をマリア姉さんの胸の方に向けた。
そしてこちらの視線に気づくと
マリア「フフッ、触って確かめてみる?」
と誘ってきたけど
「ルナさんの前で堂々とやるわけないでしょ」
こう言って断った。
その後
マリア「さてと、こうして立ち話していないでそろそろ布団に入りましょ」
「うん。それじゃあお邪魔します」
ということでマリア姉さんといっしょに布団に潜り込んだら
ルナ「マリアに変な事をしようとしたらその時は……わかっているな。ということでおやすみ」
とルナさんが釘を刺してから部屋の電気を消してベッドに入ってさっさと眠りに就いた。
消灯後に布団の中で向かい合って抱き合ったら小声で
マリア「ちなみに艦長とニキさんには事前に言ってあるわ」
「そうなんだ。それで……何て言ってたの?」
マリア「カチュアちゃんとシスちゃんがいっしょに寝たいからビリーさんを部屋に呼んでそれをラさんがOKしているのをブリッジで聞くからそれくらい構わないって言ってたわ」
「なるほど、そういう前例があるわけね」
マリア「そういうこと。……ってさっきから髪の毛撫でてるでしょ」
「だってこういう時じゃないと触れないじゃないか」
と話していたら
マリア「ほんと甘えん坊さんね。でもそういうシェルドのことス・キ」
こう言って右ほほにチュッとキスをしてくれた。
そうこうしていたら
ルナ「そこのネコ聞こえるか?猫じゃらしをあげるよぉ〜。 ムニャムニャ ムグゥ〜」
とルナさんの寝言が聞こえたので
マリア「ルナったらいつもこんな感じの寝言を言ってるのよ。まぁそれは置いといて私達も寝ましょ」
「うん、おやすみマリア姉さん」
マリア「おやすみ、シェルド」
とお互い目を瞑ってしばらくしてから眠りに就いた。