ジュナスくん、許される
キリシマ「なんだか喉乾いちまいましたわ……召使いさん?」
ジュナス「ぼ、僕のことですか…?」
キリシマ「当然。…お茶、持ってきてくださる?今すぐ。さっさと!!」
ジュナス「わ、わかりました今すぐに!」
カチュア「あ、ワタシもジュース飲みたぁい!もってきて☆」
ジュナス「え?ちょっと待ってて一緒にもってくるから…」
カチュア「ミーちゃんの分もね〜!」
ネリィ「ワタクシには紅茶を…」
ジュナス「わ、わかりましたぁ!少々お待ちを!」
シス「ジュナス………ファンネルみたい……」
エターナ「あらあら…朝から大変そうね?」
ニキ「彼にはパイロットより雑用係が天職だったということでしょう…」
……
ジュナス「あぁ疲れたぁ…これが「雑用係」…!!
でも復活さえすればこんな扱いからも「解放」されるはず…それまでは!
あ、エリスおはよう…」
エリス「………おはよ」
ジュナス「う…まぁ、しょうがないけど…あれ以来そっけないというか…」
クレア「お、どうしたんだい着替え強行偵察型ジュナスくん!」
ジュナス「その呼び方だけはやめて、ホントに…」
クレア「凹んでんの?情けないヤツ!
いつまでも二人でこんな感じされてちゃさ、アタシも息苦しいんだよね〜」
ジュナス「そんなこと言ったって…」
クレア「こーなったら…正式にあの件について謝る席でももうけてあげましょっかね?
エリスぅ!一緒にメシにしましょうやぃ!」
エリス「別にいいけど…」
クレア「ほら、ジュナスも来なさい!」
ジュナス「え…?」
……
クレア「そしたら閣下ったらさぁ〜」
ジュナス「そうなんだ、イワンさんらしいね…」
エリス「………」
ジュナス「き、気まずい…クレア、やっぱり僕…」
クレア「あ〜もうじれったい!
エリスももう、あの件のことはそろそろ許してあげたら?」
エリス「別に…許すとか許さないとかじゃないから…」
クレア「あ〜こりゃ思ったより深刻な感じ?
ジュナス、こうなったら責任とってあげるしかないねぇ?なんちゃって!」
ジュナス「クレア、この状況でその冗談は本当にダメだよ…」
エリス「そこだけは同意…」
クレア「くぅ、アタシを非難する時だけは一致団結とは御しがたいな…
アタシはこの気まずい感じをなんとかするために介入してるんだからさぁ〜!
なんとかしてよもー!」
エリス「だって…こういうのって理屈で割り切れるものじゃないじゃない…」
クレア「理屈ねぇ…そういうもんなの?」
エリス「逆にクレアが私と同じ立場だったら…割り切れる?」
クレア「ん〜……宇宙漂流刑かな?」
ジュナス「さらっと恐ろしいこと言うのやめようか…
…エリス、謝って許してもらえることじゃないのはわかってるけど、改めて本当にごめん!
今日はそれだけ伝えたくて…」
エリス「………」
ジュナス「だからあんまりそういう冷たい目で見ないでくれるかな…って…」
クレア「そうだよ、ジュナスがそういう趣味に覚醒しちゃったら責任取れんの?」
エリス「クレア、こういう時にそういう冗談ホント最悪…」
ジュナス「僕も同意…」
クレア「ぐぬぬ…だから、アタシを否定する時のその息の合い具合を
なんでもっと上手に使えなかったんだ!?
そんな気が合うならもう仲直りでいいじゃん?」
エリス「どういう理屈よそれ…」
ジュナス「クレアって…ホントにムチャクチャだよね」
エリス「ホント。まぁいつものことだけど…
大体、ただああいうことがあったから…どうしても、なんだか気まずくなっちゃうだけで
別にケンカしてるわけでも嫌いになったわけでもないから…」
ジュナス(良かった…嫌われたわけじゃなかったんだ…)
エリス「嫌いになったわけじゃない、は少し言い過ぎたかも…」
ジュナス(心を読まれている…!?)
クレア「あれ、そうだったの?
アタシはてっきりエリスが常時殺意ビリビリの暗黒面にでも落ちたもんかと」
エリス「だからクレアは発想が突飛すぎるのよ!いつもいつも…」
ジュナス「本当だよ、ちょっとは考えてから喋るようにしなきゃ…」
クレア「あ〜わかったわかった!アタシが悪ぅございました〜!
じゃ、めんどくさいのはここまで!仲直り!ね?ほら、握手握手!
ジュナス、手ぇ出す!」
ジュナス「ちょ、ちょっと気恥ずかしいけど…」
エリス「………」
クレア「ほら、エリスも!」
エリス「……なんだか、こっちこそごめんね、ジュナス…」
ジュナス「ゆ、許してくれるの!?」
エリス「許すもなにも…もともと事故みたいなものだから」
ジュナス「あ、ありがとう…」
クレア「よーしめでたしめでたし!
この日、エリスとジュナスの間に停戦協定が結ばれた…なんてね!」
ジュナス(終戦協定ではないんだ…)
…
ジュナス「なんか…今日はありがと、クレア!
やっぱり人はわかりあうことができるんだね、話しあうことさえできれば…」
クレア「おっと、少しは明るい顔になってきたじゃん?
じゃ、この調子でみんなからの扱いも改善してく?」
ジュナス「時間はかかりそうだけど、挑戦してみようかな…!」
クレア「ま、一人一人やってたらメタル化が必要なくらいの時間はかかると思うけど!」
ジュナス「あははは…クレア、笑えないよ…」
おめでとう!
ジュナスくんの部隊内での立場が焼け石に水程度にマシになった!
ここまでで一区切り。第一章おわり。
こっから先はマジでいつ消されてもおかしくない
さらにギリギリのラインを攻める戦いになるかと思うので
ついてこれる変態の方だけお付き合いください。